「BT17~EX7環境まとめ」
今回もBT17~EX7環境を振り返っていきたいと思います。
BT17環境考察
この環境を代表するカードは<エンシェントガルルモン>です。進化時バウンス、継続的にセキュリティに圧をかけられる常時効果、消滅時にリソースの回収と後続に繋がるテイマーの用意ができる非常に優れたレベル6であり、 <Pヴォルフモン>や<BT17ヴォルフモン>の効果で安く進化できる点が強さに拍車をかけています。
これらを強く使うデッキがガブロや赤エンガルであり、前環境からのヌメウッコと合わせて屈指の高速環境であったと言えるでしょう。
ただ、それ故に専用のメタカードが採用できる環境でもありました。
それが<デジモンカイザー>です。
<ウッコモン>は言わずもがな、黄ワクチンの<パタモン>等、環境の多方面に刺さるカードであるため、本当にどのデッキにも入っているほどでした。
いや、どのデッキに入れても活躍できるほど早いデッキが強い環境だったと言うべきかも知れません。基本相手の邪魔しかしないカードが普通に入ってる環境異常ですからね。
前述のように環境を定義したカードはエンシェントガルルモンですが、BT17は強いカードが多く、新しいデッキも出てきています。
環境にいたデッキを見ていきましょう。
BT17環境デッキ紹介
青ハイをベースに赤デジタマを採用する事で<紅焔>等の強力なオプションを使えるようにした、速度と対応力を兼ね備えたデッキです。
2種のウッコモンで速度を出しつつ、2種の源輝二からエンガルに繋げるか、繋がらなくてもガルムモンで殴っているだけで勝ちに向かえるため必然的に対処を迫る事ができる強力なデッキです。
しかし、これだけ強力なデッキが埋もれてしまったのは次のデッキが強すぎたのでしょう。
雛形として<SECグレイモン>とスカルグレイモンを用いて似たような動きをする"アグ"ロと言うデッキもありましたが、差がつくのはやはりエンガルの強さでしょうか。
基本のギミックはアナログでデジタマを孵化、ルイで育成から場に出す事でBT6ヤマトの効果を1ターン中に何度も使ってメモリーとドローを稼ぎやりたい放題やると言うもの。 圧倒的なドローとメモリーと打点の稼ぎ方をするため、動き始めれば大体終わりです。
ここまでが環境を定義するデッキ達。
また、ヌメウッコやマグナモンX抗体は特に紹介しませんが引き続き強いので環境の中心にいます。
マグナモンは<Pフレイドラモン>で強化を貰いましたね。
あとインペリアルドラモンも<パラディンACE>と<始祖への回帰>と言う余りにもオーバースペックな強化をもらって環境に残っています。
退化に消滅耐性と足りなかったカードを一気に得て、更に元々あった強制アタックや衝突で相手のやりたい事をやらせないテクニカルで強力なデッキになりました。
ワープ進化を繰り返して一気に進化する独特の動きが特徴です。
<究極騎士>の強さとテーマの人気で一定の使い手がいる印象です。
一定の人気があります。
詳しくは過去に記事を書いたのでそちらをどうぞ。
めざせ最強進化!第56回「フェンリルガモン:建御雷神」
BT17環境はこんなものでしょうか。
ST18、19はそれ程環境に大きな影響が無かったので早足ですが続いてEX7環境です。
EX7環境考察
<EX7風真照人>。
このカードのお陰でどのデジモンも簡単にブロッカーを得る事ができるようになったため、多くのデッキに単体で出張してデッキの防御力を上げる事に役立っています。
特にこのカードを強く使えるのはお手軽に大物が出て、時間を稼げばゲームを終わらせられる七大魔王やロイヤルナイツ、お手軽に完全耐性持ちブロッカーを作れるマザーコントロールなどです。
これらにより、それまでの環境の中心にいたアグロデッキがやや勢いを削がれました。
ちゃんと戦えば決して勝てないデッキ達ではないですが、風真自体は全てのデッキに入り得ることで環境全体の受け性能が上がっている事から今までより戦いにくくなっているように思えます。
また、そのお陰で今まで息を潜めていた中速~低速デッキがまた戦える土壌ができつつある気がします。
あと、これはEX7環境に限った話ではないのですが、デジモンカードというゲーム、「環境」に対する考え方にちょっと癖がある気がします。
他のカードゲーム、例えばワンピースカードなどは大型大会になると環境が1色になる事も多いようです。
勝敗報告を見ると初戦から最終戦まですべて同じデッキなんてこともよく見ます。
対してデジカですが、環境で最も強いとされているデッキでも大会全体の20%もいればかなり多いです。
エボカぐらいだと同じデッキが4人いれば多い方ですね。
これは単純に好きなデッキ、得意なデッキを使うのが好きなプレイヤーが多いためです。
環境が変わってもその中で最強のデッキを選ぶのではなく、環境に合わせて自分のデッキをチューンする。そういうプレイヤーが大半です。
そうなるとどうなるか、僕は特定のカードの出張がやたらと流行りやすいカードゲームだと感じています。
例えば<紅焔>。
赤ならとりあえず入れとけなんて飽きるほど聞きました。
例えば<デクスモン>。
デッキ自体のシナジーが無くても関係ないレシピを山ほど見ました。
例えば<デジモンカイザー>。
殆どのデッキに入っていましたが入れる前より強くなったデッキはどれだけあったのでしょうか。
と、話がズレてきましたが、言いたい事は、デジモンカードの環境は特定の最強デッキが作るのではなく、流行りとされているデッキの対策が作ると言う事です。
最強デッキを握るには好きなデッキを諦めないといけないので使う人は少ない。
でもアグロデッキ対策のカイザーを入れるのはどのデッキでもできるからカイザー入りのデッキには必ず当たる。
なのでヌメウッコの対策をしなくても優勝できるけどカイザーに弱いと優勝できない。
そういう環境ができやすい気がします。大会の規模にもよりますけどね。
基本は好きなデッキを使う人の方が多いので、最強のデッキにだけは勝てるピーキーなデッキを組んでくると失敗します。当たらないので。
で、今の環境だと風真ですが、どのデッキに入れても一定以上の強さがあるので流行りやすいカードです。
マザーを完全にどうにかする必要はないですが、大きめのブロッカーをどうにかする手段は用意しておいた方が良いでしょう。
EX7環境デッキ紹介
元々使い込んでいるプレイヤーが一定数いて、癖はあっても地力のあるデッキでしたが、ここにきて大きな強化を受けました。
早いデッキなら準備が整う前に殴り切る、遅いデッキなら魔王を丁寧に処理して<大罪の門>の準備を遅らせるあたりが魔王に対する共通の勝ち筋だったわけですが、風真1枚で無視して殴り切るのがとても困難になる他、処理したときに大惨事を引き起こす<フォールダウンモード>をブロッカーにする事で多くのデッキが突破困難な壁を成すことができます。
今までの魔王とは別物と言っても過言ではないかも知れません。
登場メタや墓地対策は変わらず有効なため、今後魔王を強く意識したメタが回れば立ち位置も変わっていくかもしれませんが、逆に言えばそのレベルのメタを必要とするデッキになりつつある。そんな気がします。
とはいうものの、風真と<マザー デ・リーパー>の組み合わせが強いというだけの話で、まだデッキ単位で風マザーと言えばコレと言う構築は生まれていない気がします。
代表的な構築の一つが所謂マザーコントロール。
確認できる範囲では<2コスの黒太一>と<4コスの黒太一>でブロック回数、DPを補える黒軸のものが世に出ているようですが、あくまで一つの形でしょう。
環境への影響という視点だと、多くはないしデッキも定まってはいないけど、ブロッカーと化したマザーをどうにかできる手段をデッキの中に用意しておかないと、もし当たった時に詰むと言う事で構築に与える影響は大きそうです。
とは言え独特な強みを持っているので今後化ける可能性はあります。
素直な構築のほかにドゥフトモンから射出するデッキもあります。
ヴォルテクスの実質速攻が無駄にならない面白いギミックです。
まだまだこれからの強化に期待するデッキだと思いますので待ちましょう。
或いはその足回りになるパペット型を大量に射出するパペットアグロ。
こちらも独特の動きが強力ですが、環境レベルには達していない印象。今後に期待です。
他には天地竜やヘクセブラウモンと言ったデッキもありますが、環境で活躍するには実力と時間が足りなかった気がします。
今後たまに見るデッキの一つになっていくでしょう。
以上、簡単ですが新弾前の環境まとめでした。
次の弾もどんな環境になるのか楽しみですね。それではまた次回!