目次
- 前編 デッキの組み方、選びかた
- 中編 プレイングについて
- 後編 大会に出るときに気をつけたいこと
プレイングについて
プレイングというかヴァイスの基礎の部分はKさんが書いているところが多いです。どちら様も、一度と言わず幾度か読んでおくことを勧めます。
よし、記事おしまい!
でもいいくらいなんですが、私なりにも書きたいと思います。簡潔に、と思ったら少し長くなりました。
難しいな、と思ったところは飛ばして見てくださって大丈夫です。
ゲームの勝利条件
Kさんの記事にもあったように、相手を4レベルにすること、「28点ダメージを入れる」ことがゲームのゴールです。始めたばかりの方が陥りやすいのが、「キャラを倒すこと」に目が行きすぎて、本来のゴールを忘れてしまっているパターンです。
「盤面を制圧すること」はあくまで「手段」であり「目的」ではありません。
ここを意識してデッキを構築したり、ゲームに臨んだりすると良いと思います。
ここからはゲームの流れに沿って書いていきます。ルールも確認しつついきます。
まずは挨拶から
当たり前のことだと思いますが、一番大切なことです。トレーディングカードはコミュニケーションツールです。
主目的を忘れないようにしたいですね。
先攻・後攻の決定
無作為な方法を使い、先攻後攻を決定します。他のゲームほどでないにしろ、基本的には先攻有利と言われているゲームです。決定方法はいくつか流行っているものがあり、
・じゃんけん
・ダイス
が2017年後期現在では一般的です。
先日Kさんがあげた記事のように、カードを使ったやり方も良いと思います。俺はファンかよ!
じゃんけんは駆け引きが入る(無作為になりづらい)ので個人的にはあまり好みません。
マリガン
初めの手札交換のことは、マリガン、と呼ばれています。今の公式ルールでは、「マリガンが終わった後に30分のゲームが開始」と明示されました。
なのでゆっくり考えても良いところですが、予め自分の中で基準を決めておきましょう。
- 先攻だから、0以外は全部切る
- 後攻だから、1の連動キャラと対応CXは離さないでおく
- 1周目の山札はいっぱい削りたい、何が来ても全部切る
最後のは極端な例ですが、デッキによっては一考の余地はあります。
ゲームに慣れてきたら、相手のデッキの動きなどを予想して、「このカードは持ってなきゃダメだ」など工夫をしても良いと思います。
クロックドロー
手札からクロック置き場に1枚カードを置いて2枚引くことのできるルールですが、序盤は基本的に置いてドローしてしまって良いです。「手札1枚+クロック1点 で 2枚ドローできる」というとてもコストパフォーマンスに優れる行為なので、手札の少ない序盤はやった方がお得です。山札も2枚減ります。
終盤でも、「自分が1点受けることで、それ以上の見返りを受けることができる」と感じたなら行っても良いと思います。
が、基本的には自分の負けに近づく行為なので、中盤~終盤では慎重に考えて行いましょう。
「クロック2ドローしたターンの終わりにハンドが8枚になっちゃった!」などあると勿体ないので、そのターンの動きを予め考えておいてからプレイすることを勧めます。
メインフェイズにできること
メインフェイズにできることは大きく3つに分かれます。3つについて書いていきます。
キャラのプレイ(舞台に置くこと)
基本的には相手のキャラを割ることを考えて、キャラを配置しましょう。効率がとても大切です。
【1】自分のターン、相手のパワー3000のキャラを、自分のパワー7000のキャラで倒した。相手のターンになり、そのキャラは倒された。手札にはパワー3500のキャラが残った。
【2】自分のターン、相手のパワー3000のキャラを、自分のパワー3500のキャラで倒した。相手のターンになり、そのキャラは倒された。手札には、パワー7000のキャラが残った。
どちらが効率が良いキャラの運用と言えるでしょうか?
この場合考えるべきなのは、
・手札の7000のキャラが生きて帰ってくるかどうか
です。相手のタイトルの理解も必要になってくるので難しいのですが、 「いや助太刀もあるし、そもそも割られなそうだし俺のキャラは絶対帰ってくるわ」と予測できるのなら、高パワーのキャラを置いてしまっても良いと思います。ダイレクトが空いたり、高パワーのキャラが残ったりするので有利になります。
ただ倒されてしまった場合、高パワーのキャラはいなくなり、手札には低パワーのキャラが残ります。相手のキャラを倒すことも厳しくなり、不利を招く結果になります。
相手のタイトルを理解し、キャラの展開の動きを予測できるようになると、より効率のいいキャラ運用が可能になるのだと思います。ここが中~上級者との差が生まれてしまう要因のひとつです。
初めのうちは低リスクに、最低限のパワーを持つキャラを展開していくのが丸いのかなと思います。
手札アンコール持ちであったり、助太刀の存在であったり、CXコンボの存在があったりするので、難しいんですけどね。
キャラの自動効果・起動効果の使用
プレイしたキャラの自動効果や起動効果を使用することができます。ここでの主な目的は「パワーの管理」「手札の管理」「山札の管理」でしょう。
自動効果は「特定の条件下で発動するもの」です。メインフェイズ以外に使用するものもあります。「このキャラが手札から舞台に置かれたとき~」「このキャラがアタックしたとき~」など条件が書かれています。
起動効果は「(基本的には)メインフェイズで使用するもの」です。「集中」などがこれにあたります。助太刀も起動効果扱いですが...
起動効果「集中」を例に挙げて述べていきます。「パワーの管理」「手札の管理」「山札の管理」どれにも関わる、昨今では重要なテキストです。
<お茶目さん チノ>、<Trancing Pulse 奈緒>、<一緒にお風呂 アインハルト>
「自身をレストし【1】コスト払う。4枚めくり、CX1枚につき手札が1枚増える」が一番好まれて使われている集中です。「単レスト集中」と多くのユーザーからは言われています。
集中の場合、払うストックは1コストとレストのみで軽いですが、CXがめくれないと手札が増えません。
それに対し、自動効果によくある「登場時【2】コスト払い、控え室のキャラを回収する」などは、回収できることが約束されており、手堅い効果であると言えます。その代わり、コストを多く払うことが多いため、後々に響きやすいとも言えます。
「同じ2コストなら、単レスト集中で山を8枚削りながら回収できたほうがお得じゃん?」ということでそっちが流行っている、のではないかと思います。
どの効果もある程度リスクがありリターンも確実にありますが、「コストを支払う」ということがキャラのプレイや「山札の管理」に関わってくる部分なので、慎重に使っていきましょう。
さっきから赤い太字の「山札の管理」については、後述します。
イベントカードの使用
基本的にイベントカードの使用目的はキャラの自動・起動効果と変わりません。バトルフェイズに使用するものもあります。イベントカードはキャラカードと違い「アタックできない」「ハンドに加えられる手段が限られている」ことから、キャラの効果よりもコスパが良いことが多いです。
「アタックできない」ことから、採用にはリスクが伴います。数多く採用した場合、「手札がイベントだけになっちゃったよ!」みたいなことになる可能性も。
そのぶん強力な効果を持つものも多いので、ゲームをより楽しむために、入れてみてはいかがでしょうか。
<ウミユリ海底譚>、<がんばれパン>、<盾による対抗>
ご参考までに。
クライマックスについて
このゲームにおいてもっとも重要なカードがクライマックスカードです。ここではCXと呼称しています。物語の重要なシーンを収めたイラストが使われていることが多いですね。
打つ場合
28点入れるゲームなので、ソウルを伸ばすことのできるCXはとても重要です。特に盤面で勝負がしづらい相手に当たってしまったときは、意識してCXを打たないと押し負けてしまうことが多くなるでしょう。このゲームの特徴として、1回目のリフレッシュまでの山札は打点が通りやすいです。50枚に8枚の割合でCXが入っているので、おのず打点は入りやすい状態にあります。1周目の山札では、特別狙いなどがなければ、CXは打ち得、と言ってもいいと思います。
但し、ほとんどの場合
CXを打つ=手札を消費している
ので、手札の管理が重要になります。
CXを打ちながらも手札が増やせるカードが好まれるのはこのあたりになるのかなと思います。安定感も増すので、デッキを組むときは積極的に採用してみると良いかもしれませんね。
逆に中盤~終盤では、高い打点を作ることで相手のキャンセルを招きやすくなったりするので、必ずしも打てば良い、ということにはなりませんので注意してください。
キャンセルに回る場合
受ける打点を全てキャンセルできたらこのゲームは勝てます。CXがキャンセルに回る、ということはとても重要です。よくキャラの効果で2回アタックしたり、追加でダメージを与えたりする効果がありますが、一番強い詰め方法は
「生き残って1ターン多くアタックする」ことです。
4レベルに上がらず次のターンもアタックできたらそれはもう6回アタックしたことと同義です。
どうすればキャンセルすることができるのか、という点ですが、後半の「山札の管理」で書きます。
トリガーする場合
CXは強力なカードで、トリガーしたときも強い効果を発揮します。中でも顕著なのが最近流行している「スタンバイアイコン」でしょう。
控え室から自分のレベル+1のキャラを好きな場所にレストして置くことができるカードですが、とにかくコスパが飛び抜けています。打ったときにソウルが上がらないことがデメリットですが、盤面で勝負して打点差を稼ごうとするデッキとの相性はとても良いかなと思います。
始めたばかりの方にお勧めするのはやはり「カムバックアイコン」ですね。手札が増えやすく、先のターンの動きの幅が広がるのでデッキがとても安定します。
バトルフェイズについて
「キャラを倒すことが目的ではない」と書きましたが、キャラを倒すことは「勝つためにもっとも大切な手段」です。いかに相手より有利にキャラを維持していけるか否かで、打点効率が大きく変わります。
例を挙げます。
・相手のターン、自分の置いたキャラに勝てず、相手がダイレクトを空けたパターン
自分は前列に新しいキャラを出さなくて良くなった...ハンドに余裕ができ、CXを打つ余裕が生まれ、クロックドローをしない余裕が生まれ、ストックを新たに使う必要がなくなり、後々、打点差に繋がる強力なキャラがプレイしやすくなる
ダイレクトが空いている...+1点増える
キャラが帰ってくると良いことばっかりです!
自分のキャラを如何にして維持していくかが、勝ちにそのまま結びつき得ます。
昨今はリバース時に強力な効果を誘発してくるカードも流行っているので、必ずしもキャラを盤面に維持させることがいいことばかりではないですが、とても大事なことだと思います。
アンコール
全てのキャラはルールによって、3ストック払うことでアンコールをすることが可能です。キャラによっては自身の効果で「アンコール 手札のキャラを1枚控え室に置く」というものを持っているキャラがおり、継続戦闘能力に優れます。
アンコールの重要性ですが、「アンコールをするだけの価値があるのか」という点についてしっかり考えて行えばよいと思います。
アンコールをする価値が生まれるパターンとしては、
- アンコールした返しのターンにキャラを倒す役割が持てる
- アンコールしないとアタックするキャラがいない
- アンコールしないとダイレクトアタック分で確実に4レベルになる
逆にアンコールが要らないパターンは、
- アンコールしても倒せるキャラがいない
- アンコールしなくても手札に強力なキャラがいる
- アンコールしなくても低コストで控え室から拾い直せる
アンコールを持つパワーの高いカードは本当に頼もしいので、一度使ってみることをお勧めします。
山札の管理
このゲームで一番特徴的なのが、山札の再構成、リフレッシュというシステムです。自分の山札を好みに構成し、勝ちに結び付けていくゲームです。あまりドミニオンをやりこんだわけではないのでなんとなくですが、そんなゲームです。
ヴァイスにおける強い山札とは、「CXの配分が高い山札」あと、「いらないカードがない山札」です。
では、CX配分の高い強い山札にするとどんな良いことがあるのでしょう。
【1】ダメージキャンセル期待値が上がる
キャンセルをすれば勝てる、と上で書きました。ダメージが入らなければ自ずと打点差は開き、相手が先に4レベルになることでしょう。
【2】CXを引く確率、トリガーする確率が上がる
引いてもトリガーしても強みが期待できるCXの効果をより発揮することができます。【3】集中が当たる可能性が上がる
手札の補填が容易になりやすい、ということです。集中という効果は拾ってくるキャラを選べることが多いので、必然的に通常にドローするよりも効率の良い手札補填をすることができます。結果、相手よりも有利な状況を作りやすくなるでしょう。
【4】ドロー、控室に落ちるカードの質の向上
デッキに戻すキャラカードを選ぶことは非常に操作しづらいので、あまり意識することはないかもしれませんが、レベル置き場などには積極的にもう使わなそうなカードを置きましょう。簡単に操作できるカードもありましたが今は制限を受けてあまり機能していないようです。
では、どうやって強い山札を作るのでしょう。
【1】きれいなストックを作る
一番簡単に強い山札を作る方法は、CXを含まないストックを積み上げることです。ストックの枚数ぶん、当然デッキにカードが戻らず、山札のCX率が向上します。
ストックに噛んだCXは極力控え室に落としましょう。
また、むやみやたらにストックを使うのも考えものです。
一度きれいなストックができたら、あまり使わないようにするのも大切なことです。
きれいなストックを作りすぎると痛い目に遭うこともありますので、それは覚えておいてください^^;
【2】手札・クロック・盤面・レベル置き場・思い出置き場にカードを多く置く状況を作る
デッキに戻るCX以外のカードは少なければ少ないほどいいです。上記の領域にCX以外のカードがたくさんあれば、自ずと強い山札になっているでしょう。
極端な話、盤面が埋まっていてかつハンドが10枚あった状態でリフレッシュに入れば、その周の山の質は良いでしょう。
【3】弱い山札になってしまったら山札を再構成する
キャンセルの期待ができない山札を残すことは負けに直結します。「このままだと相手のターンにダメージをたくさんもらっちゃいそう」と感じたら、集中などを使用して山札をリフレッシュまで持っていくのが、セオリーです。
「山を削るために必要なストックも手札もギリギリだし、低い確率でもキャンセルに期待をかけないと勝てないかも・・・」という状況もあると思います。そうしたときにどうするかはプレイヤー次第です。
そうしたリスクリターンを考えながら選択肢を選んでいくのも、このゲームの楽しさだと思います。
【4】使いたくなくなったキャラやイベントはレベル置き場やストックに埋めておく
地味なようでとても大切なことです。よく0レベルのキャラを全てレベル置き場に置いている人を見かけますが、3レベルになったときに必要なのは0のキャラでしょうか、1のキャラでしょうか?
1のキャラを引いてしまったとき、サイドアタックで打点を調整されないでしょうか?
また、ストックがギリギリの状態で3レベルに上がったとき、高コストのキャラを引いてしまったら困らないでしょうか?
そうしたことを考えながらレベル置き場にカードを置くのも大事だと思います。
ストックにキャラを埋められる効果は限られますが、CXの効果などで埋められるときは、いらないキャラから埋めたりすると良いかもしれません。
勝つための小さなコツ
終わりに、いつも私が気をつけている小さなコツを書いておきたいと思います。1周目に打点を押し込んじゃう
どんな上手い人でも、1周目の弱い山札をどうこうすることはほぼできません。CXが6分の1でしかないんですから、入るときは入ります。だからこそ山札を削るカードが流行っているのですが、削られる前に打点を押し込んでしまいましょう。
短いターンでリフレッシュを迎えさせれば、山札を強く構成する準備もそこまでできないと思います。
不利だ、と感じたら割り切って打点を押し込んでしまいましょう。
その代わり、1周目でめちゃくちゃ止められると負けちゃいます^^;
先上がり、後上がりの意識
レベルアップのことを指します。先にレベルアップするメリットはいくつかあります。
まず、先にレベルアップして強力なカードを置いてしまい、相手のサイドアタックや、ダイレクトアタックを誘う動きが挙げられます。
また、まだパワーの低い相手のキャラなどに対して、リバース要求のあるCXコンボを容易に決められたりします。
また、そのレベル帯にしかないカードを使用することが先にできるようになるので、強力な助太刀などを打つことができるかもしれません。
先に上がっているということは打点は先行しているので、必ずしも有利なことばかりではないですが、意識するのといないのとではかなり違ってくると思います。
0からなるべくダイレクトを空けない
1周目の山札が弱いのはお互い様なので、いかにしてダイレクトアタックをもらう数を減らすかが、地味に効いてくると思います。パンチ数を減らせば減らしたぶん、+1点が飛んでくる覚悟でいるべきだと思います。
このタイトルを使いこなすのだけは誰にも負けない!というデッキをひとつ作る
どうしても、先に何年も遊んでいるプレイヤーとの差を埋めるのは大変です。ならば、ひとつのタイトルに力を絞って、その分野で自分の強みを作ることもおおいにありだと思います。
私の場合は、プリズマイリヤの理解なら誰にも負けない自信があります!(2017後期8地区全部タイカプ行って優勝できませんでした)
いろいろなタイトルを使ってみる
上とは逆の理論になっちゃいますが、これはそこそこ大きな効果があるのかなと思います。この場合の目的は、「相手が使っているデッキを知る」という意味合いです。
自分の使いたいデッキは十二分に使いつつ、流行っているデッキも触ってみると、勝率は伸びてくるのかなと思います。
大変ですけどね。お友達から借りたりして遊びましょう。
友達をたくさん作る
いやだってそうじゃないですか。コミュニケーションツールだもの。井の中の蛙大海を知らずとも言います。
いろんな人と交流して、いろんな人の強さを知りましょう。たくさん吸収しましょう。
これが一番上手くなる方法です。
ということでプレイングについては以上です。
ここまでご覧になってくださり、本当にありがとうございました。
「大会に出るときに気をつけたいこと」に続きます!
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