
メモリアル2016(オールドスクールパーティ2016)考察
環境考察
2015年はかなり色々なタイトルが居る良環境でした。規制で弱体化したタイトルも特になくそのまま2016年に突入する訳ですが、年初に物語シリーズが発売され、ここから2016年環境がスタートすることになります。物語シリーズは収録カードのカードパワーが全体的に高いプールで、それまでのタイトルに比べてかなり魅力的なプールでした。<島風>や<暁>、<神原>周りや<虎>など枚挙に暇が無いですが、全体的に2つ以上テキストを持ったカードが多く収録されているのが大きいかなと思います。また2014年からはじまった現代WSに対する強烈なメタとなる、<中学生>の収録は、他のリバース要求タイトル全てに強かったと思います。リバース要求を避けて相手のアドバンテージを減らしつつ自分はカードパワーの高い動きをするというのが物語シリーズの強みでした。 <島風>を使ったショット型や新しい扉連動を使った形、<神原>周りで面取りに寄せた形などいくつもデッキタイプが存在しましたが、やはり中心は<羽川>を軸としたカナンと呼ばれる形です。下を強力なシステムで固め、宝連動で一気にストックを作りつつ面形成、最後は貯めたストックで<真宵>連打の動きは、とてつもなく強力でした。この話は記事を当時書いているので、そちらを参照ください。前期に2種選抜になりますが、関係なく後期も強かったと思います。 2016年を語るのに忘れてはいけないタイトルがもうひとつ。アイドルマスターシンデレラガールズです。追加によってTPというデッキタイプが生まれ、面取りやアドバンテージ、山調整やヒールなど多くの面で他のデッキを圧倒していた環境デッキです。<5枚集中>や<暁>、<小梅>や<TP凛>など強みは沢山ありますが、なかでも<TP加蓮>という後列連動+<木山>が驚異的で、連動の安定感と面の安定感という点でかなり強力でした。後列連動のため比較的<中学生>にも強いという側面があり、面でも物語シリーズと戦えるので、このふたつが環境の中心でした。 これら2つのタイトルはどちらも活躍していたため、前期で共に規制されることになりますが、結果的には後期もこれらのリペアが活躍し続けました。メモリアルカップはこれらが規制されていない状態で行うので、これら2つに対する答えを用意するのが、2016では大切かなと思います。
上で紹介した二つのデッキについては当時書きましたので、今回はこれらを見たデッキ、映画の追加が来て生まれ変わったラブライブのデッキを紹介しようと思います。
【参考】
・宝物語(カナン)考察
・Triad Primus デッキ紹介
デッキレシピ
レベル0
計18枚
デッキコンセプト
デッキコンセプトは<光景><逆圧縮>を選択肢として持てるビートダウンです。この組み合わせは未だにごく少数のタイトルしか許されていない組み合わせで、山破壊の最高峰と言えます。ストックを控え室に落とすことで控え室が弱くなり、山からストブすることで山の総数が少なくなる<光景>。この少なくなった山に2枚残しの<逆圧縮>は、とてつもなく強力な山崩しとなります。これには合計6コストが必要なので毎ゲーム決めるのは難しいところもありますが、クロックシュートのにこと合わせて3-3-3の1シュートを作ると、3-0からはまず耐えないというような状況になるのでそれを狙います。 ビートダウンという表現をしましたが、このデッキは3種共通連動が強力です。クライマックスのトリガーは<宝>の他に<扉>や<門>も選べますし、連動キャラもどれも強力です。連動してるだけで優位になるを絵に書いたようなデッキで、当時は共通連動がかなり希少でしたから、他のデッキに比べて共通連動であることもラブライブの強みのひとつです。回し方
連動が強力なのが強みなので、0はアグレッシブに動くことはしません。1連動でアドバンテージをしっかり取れるよう、パンチ数を絞ってアタックしていきます。構築によりますが、このレシピでは<プロモのにこ>を採用しています。応援込4000レベル1というステータスは、物語シリーズやTPに対して非常に強力なので、これでアドバンテージを狙います。1では<真姫>で連動を狙います。<真姫>自体はあまり行きの数字が出ないので、基本は相手の0を<真姫>で踏み、相手の1は他のアタッカーで触りたいところ。連動が宝なのでキャラを切らさなければ毎ターン連動が狙えるのが魅力です。
2では相手に合わせて動きます。基本的には1レベのキャラでアタックを継続したいですが、相手に合わせて各2レベアタッカーを登場させていきます。TPには<ガッツンダー>が強く、<羽川>には<2相打ち>が強い感じです。3レベでビッグアクションを取りたいので、基本はまだまだリソースを貯めるフェーズです。
3になったら<光景>や<逆圧縮>、<宝連動>で詰めましょう。この頃のクロックシュートはかなり強いので、派手さは無いですが確実な強さがあります。
採用カード紹介
"Angelic Angel"矢澤 にこ (緑新婚)
このデッキを支える重要な後列。クライマックスの色が縛られた代わりに1500触れるようになった<新婚>ですが、行きの数字が大事なこのデッキにとってはかなり重要で必ず配置したい1枚です。500応援もこのデッキでは重要で、0で4000を作るのはもちろん、1以降も行きの数字として、返しの数字としても活躍します。数字しか書いてないのにこんなに強い純応援はなかなか他に思い当たりません。自慢の作詞 にこ(にこ拳)
年末に<ココア拳>、通称コ拳が登場するのですが、それに先立って刷られた<にこ拳>です。コストは異なるものの効果は同じで、相手のレベル0蘇生を許す代わりに1コスト軽くなっている早出しメタです。この系統は軽いコストで相手の早出しを牽制出来る点が強く、ある程度重い早出しキャラは、このカード1枚で存在意義を揺るがされてしまいます。<にこ拳>はそういった経緯で採用されています。相手の3は<ガッツンダー>で触れますし、もっと強いキャラにも<にこ拳>が用意されているということで、なかなか舞台を取らせないような立ち回りが出来るようになります。ラブライブの強みと言える1枚なので必ず採用したい1枚です。ちなみに修正値が気になるかもしれませんが、このデッキにおける<にこ拳>は後列が強いので普通に拳としても活躍できます。強すぎる。
"僕たちはひとつの光"西木野 真姫&"Angelic Angel"南 ことり&"僕たちはひとつの光"矢澤 にこ
今でこそ共通連動は珍しくもないですが、当時は明らかに並外れたカードパワーでした。1、2、3の3種連動な上に全て強いので、今考えればもっと流行っても良かったと思います。これらが優秀なのは特に連動以外のテキストで、そもそも連動以外のテキストが使いやすいテキストなので、デッキの枠を見つけやすく、連動の恩恵を効率よく受けることができます。2レベも<ガッツンダー>につけたの天才だと思うんですよね。褒めちぎってもアレなので、これらの弱点を2つ。ひとつは色です。3種連動ですが3色にまたがるので、存分に使おうとすると色が難しいことになります。まぁここは存分に使おうと思って組まれているレシピなので、ちゃんと意識すれば比較的上手くいくでしょう。ビルダーありがとう。
もうひとつは、実は1連動がリバース要求ってところ。この時代はリバース要求しかないので当たり前といえば当たり前ですが。ここが少しネックで、TPに<助太刀>を構えられたり物語シリーズに<中学生>を配置されたりすると結構序盤は苦しくなることもあります。展開次第では連動に頼らない戦い方をする必要があります。
史実ではそもそもラブライブが流行ったのはこのふたつが弱体化した後期なんですよね。TPは<オカケン>を使えなくなったので安定感が下がりましたし、物語シリーズは<中学生>を採用できなくなってるんですよね。ところが今回のメモリアルではこれらが入ったフルパワーのこれらが相手なので、1連動は少し厳しい立場になっています。とはいえ上が強いのでちゃんと下を乗り切れば勝ち負けまで行けると思ってます。(やったことないから分からないというのがより正しい)
ということで今回は2016年の考察でした。他にミルキーも<光景>があって良い感じの立ち位置だったので紹介しようか迷いましたが、ともかく<羽川>に自由に動かれず、TP相手でもしっかり面のやり取りができるデッキが、2016年では強いのかなと思います。