目次
- 前編 デッキの組み方、選びかた
- 中編 プレイングについて
- 後編 大会に出るときに気をつけたいこと
まえがき
ざっと過去の記事を見返してみて、初心者の方に向けた記事があまりないな、と思い、書くことにしました。先日さおりさんが用語についての記事を書いてくれていましたが、私は構築やプレイング、大会に出るときに気をつけたいこと、を書きたいと思います。
※まえがきではデッキの選択やプレイングについては触れません。そちらが見たい方はとばしてください。
WSというTCGにおいて、初心者の方の立場に立って考えていくと、WSの初心者を招き入れる環境はよろしくない、と感じています。
WS、というかブシロードの製品の「招き入れる」力自体は、とても優れているのかなと思います。広告の多さや参加作品の幅広さなどは、初心者が始めてみようと思うのには十分だと感じます。
(私はWSを始めるまでTCGに触ったことがない人間でしたが、「超電磁砲」という作品が好きで、広告を見て、じゃあやってみよう、と思うようになりました)
今のWSは、以前ほど初心者の方が大会で勝ちを拾いやすいゲームではなくなっている、と個人的には感じています。理由の説明は省略しますが。
結局のところ、勝てないとつまらなくなってやめてしまう人が多いと思うのです。
ブシロード公式のChaosの初心者講習会を受けたことがありますが、当たり前ではありますが公式はもちろんルール以上のことまではほぼ教えてくれません。イベントのときや新規TCG立ち上げのときにしか行わないことや内容からわかるように、新規ユーザー獲得という意味以上の目的は狙っていないのだと思います。
ユーザー同士の交流やゲーム上達については、ユーザーに任されている部分が大きいのだと思われます。
それらを積み上げていくのがひとつの楽しみ方ではありますが、そこまで続けていける人をサポートする「なにか」は現状ないのかなと感じます。
プレイヤーの作っている環境も、初心者にとってはよいものとは言えないでしょう。競技性を求めるプレイヤーが増えてきた(と認識しています)ため、身内で高め合い、固まる意識が昨今高くなっています。「より交友関係を深めていくため、このTCGを盛り上げるため、「初めてTCGの大会に出ました」という方も大事にしよう」という意識は、まぁそこまでない方が当たり前なのかもしれません。
あとは、身内で十二分に満足してしまっている人が多いというか...
一応言っておくと競技性を求めることはもちろん悪いことではないです。
ではどうすればよいかと考えても、受け入れる側にできることは限られてきます。
- ショップ大会で、初心者相手にツンケンしないで優しくする(個人)
- ショップ大会においての制限時間に配慮する、初心者講習会を開く(お店)
- 初心者が出やすい設定、出ている人と交流しやすい設定のショップ大会を企画する(企業)
一人で始めようとする人は、「好きなアニメ作品が参加しているから興味があるけど、大会で迷惑かけずにプレイできるかわからない」という不安を持っています。
友達と始めるのが一番よいですが、友達もカードゲームに興味を持っている、という機会がそもそも少ない恐れはあります。
私自身、TCGに触れたことがない、右も左もわからない状態からWSを始めたので、改めて、そういう立場から書いていけたらと思います。
私ができることを考えたとき、少しでも初心者の人が勝つ楽しさやゲームの魅力を感じてくれるように、
- デッキの組み方、選びかた
- 勝ちやすいプレイング、ゲームの要点
- 大会で気をつけたいこと
ゲームのキモについて今一度考え直してもみたので、既に長く遊んで久しい方も宜しければご覧ください。
はじめは、基本的なデッキの組みかたについて。
デッキの組み方
選ぶタイトル(参加作品)について
初心者が始めるのであれば、もちろん自分の好きな作品で組みたい、と考えることが多いのかなと思います。ですので、もうデッキの選択については省略します。周りから色々言われることもあるかもしれませんが、初めは好きなタイトルで組みましょう。
それで大丈夫です。私が思うヴァイスの2番目に良いところは、好きな作品のキャラで戦える、というところです。
※「いろいろな好きな作品を混ぜて使いたい」という方もいらっしゃると思いますが、今は公式もその構築ルール(スタンダード、と呼称されています)をどうやら推しておらず、ショップ大会、公式地区大会などは、ほぼ単一作品のみで組む構築(ネオスタンダード)がほぼほぼ一般化しています。
スタンダードでデッキを組んでいるプレイヤーの人口もあまり多くないはずです。長く遊ぶ前提であれば、楽しみづらくなる恐れがあります。
そのことだけ覚えていてください。
ここでは「ネオスタンダード」構築を前提にして話を進めていきます。
俗にいう「強いデッキ」を使うのは、慣れてきて、大きな大会で勝ちたい、と思うようになってから、そのときの環境に合わせて考えるのが良いと思います。
逆に言えば、自分で「今はこのタイトルが強いだろうな」という判断がしっかりできるようになるまでは、勝つ確率は高くない状態であるので、好きなタイトルでクセの少ないデッキを組むのが丸い と思います。
「俺は強いのが一番好きなんだ!お金もかかるし最初から強いのを持ってたい!」という方には、現状ではリゼロを推そうかなと思ってはいます。上位の中ではブレの少なく、かつ初心者でも回しやすい良いデッキです。レムちゃん可愛いですよね。
あとはバンドリでしょうか。追加によって相当面白くなったのではないかと思います。
構築の基本
あくまで、ひとつの方法として(やりたいことをやって、最終的に勝つこと、を目標にしています)ご覧ください。「何を主軸に置きたいのか」をひとつ定めてデッキを組みましょう。使うと楽しそう!とか、超可愛い!とかそんな理由でも構いません。
大事なのは「ひとつ」というところです。軸にしたい動きを詰め込みすぎると、何を目指したら良いかがボヤけてしまってデッキが難しくなります。
自分の好きなカードを1枚だけ決めて、そこからデッキを考えましょう。
大雑把な流れとしては、
【1】主軸になるカードを1枚決める
【2】主軸になるカードを集めて登場させやすくするカードを入れる
【3】主軸となるカードのパフォーマンスを発揮させるカード、維持できるカードを入れる
【4】0~3レベルの枚数のバランスを整える
でしょうか。これは私のやり方なので、あくまで参考、にしてくださいね。
手順だけ書いてもわかりづらいので、実際に構築してみたいと思います。
今回は新しく出たバンドリで例えたいと思います。私もまだプールを把握しきれておらず、同じような立場で考えられると思ったためです。
【1】主軸にするカードの決定
今回は新弾から、「<"可愛いともだち"市ヶ谷有咲>」を主軸に置きましょう。以降有咲と呼んでいきます。
主軸が決まったので、次は有咲を最大限活躍させることを考えます。
有咲に活躍してもらうために、ここで考えることは上に述べた通り、
【2】有咲を集めやすくしたい
【3】有咲の効果を生かしたい、守りたい
といったところでしょうか。
中級者くらいになってくると
・そのとき流行っているデッキに有利を取れるようにしたい
とか出てくるのでしょうが、今回は考えないこととします。
始めたばかりの頃では、他タイトルのプールの把握がほぼ厳しいからです。
つぎは【2】の解決を考えましょう。
【2】有咲を集めやすくしたい
基本的に、手札を補填する方法は3つ
- ルールによるドロー(クロックドロー等)
- キャラ・イベントの効果
- トリガーの効果
バンドリでは 2.キャラ・イベントの効果 によって手札を整えたり増やす方法が比較的豊富に用意されています。
代表的なものは
- 「CXコンボ」によるもの
- 「集中」効果によるもの
- 「登場時」や「退場時」にコストを払って回収・サーチ
登場時等にコストを払って回収・サーチする中でオススメのもの
<新たなスタート 沙綾> / <"無敵のヒーロー"弦巻こころ><ドキドキな気持ち たえ> / <"きらきら星"香澄>
きらきら星香澄は手札が増える効果なのと、ポピパのメンバーである<有咲>も回収できるのでありかもしれませんね。
集中のテキストを持つ中でオススメのもの
<"憧れのお姉ちゃん"牛込りみ> / <"モデル・モード"若宮イヴ>
です。りみは初心者の方におススメですが少しお高いかも?
イヴは少しお安いですが、色条件、レスト条件が難しいかも?
CXコンボ(キャラを回収・サーチできる)の中でオススメのもの
<"必要不可欠な存在"今井リサ> / <始まりの予感 戸山香澄><"クリスタルソング"湊友希那> / <"モデル・モード"若宮イヴ>
CXコンボというものはそもそもCXが引けないと始まらないので、相応のリスクがあります。リスクを嫌うなら採用しないこともありだと思います。
トリガーの効果について
トリガーの効果、と書きましたが、控え室からキャラを拾うことのできる「カムバックアイコン(通称扉)」を入れることも非常に有効です。トリガーするだけでキャラが回収できるため、当然コスパに優れることが特徴です。次は【3】の解決です。
【3】有咲の効果を生かしたい、守りたい
有咲を活躍させ勝つことを考えるなら、せっかく持っているCXコンボを生かさない手はありません。CXコンボをたくさん使うために必要なことは3つあります。
- 有咲をしっかり集めて登場させる
- 有咲が倒されない
- CXの確保
1.有咲をしっかり集めて登場させる
集める方法については上で述べたので良いでしょう。登場させることについて考えます。<有咲>はコスト2のキャラなので、コストの確保は必ず必要です。1面だとせっかくのパワーパンプテキストを生かしづらいので、どうせなら最低2面出すことを目標にしたいです。
「この後のターン出したい」と具体的に目標を見据えて、コストを調整しましょう。最低でも、1コスト残した状態で3回アタックすればよい、ということです。
せっかく2レベルで出せるテキストが付いているのでこれも狙いましょう。
出すためには、控え室にCXが2枚以下、という条件を満たさなければなりません。これには山札の調整が必要になります。
2レベルで出せるであろうタイミングはおそらくゲーム中1回か2回です。
- リフレッシュを挟んで2レベルに上がった直後
- 2回目のリフレッシュを挟んでまだ3に上がらず2レベルであったとき
気をつけることは山の枚数と控え室のCXの枚数です。具体的に文字にできなくて申し訳ありませんが、出す前のターンがリフレッシュ直前であれば、条件を満たし登場させられることが多いのではないかと思います。
コストと山札の調整が必要なので、2レベルで登場させることは比較的難しく、リスクがあります。また、カードの中には有咲のような早出し効果に強いカードも存在します(俗にいう<美夏助太刀>など)。
状況に応じ、2レベルで出すことをやめる判断も必要だと思います。
その場合、代わりに2レベルを支えてくれるカードが必要になってくるので、そちらも考えて採用すると良いでしょう。
2.有咲が倒されないために
有咲の優秀なところは、自身でパワーパンプテキストが付いているため、そもそも自分の効果だけでも倒されづらいところです。それでも倒しにくるカードは存在するため、対処方法を考えます。
- 助太刀を多く積む
- パワーをパンプするカードを入れる
- アンコールを付与してみる...?
有咲は2面でCXコンボを打った状態でもう13500あります。これだけでも強力なのですが、昨今はそれでも上から踏んでくるカードも多いため、助太刀の存在は重要でしょう。
<"4人でカフェテリア"湊友希那><冬制服 Poppin'Party>
<"ハードストローク"宇田川巴><"ひたむきな向上心"宇田川あこ>
<"1日だけの新婦"山吹沙綾><"目指す道のり"白鷺千聖>
<"愛の告白"奥沢美咲><"素顔の姿"大和麻弥>
<"天使のほほえみ"宇田川あこ>
3.CXの確保
有咲の強みはCXコンボ対応がゲート(門)アイコンであることです。トリガーすることで、必要なCXをハンドに入れられることができます。
さすがに8枚全てを門にすると大変そうですが^^;
あとは、ドロー効果を持つキャラをデッキに入れることでしょうか。オススメのキャラをいくつか挙げておきます。
<"ちびキャラ"美竹蘭><笑いをこらえる有咲><"この音しか聞こえない"白金燐子>
<"必殺アイドルポーズ"丸山彩><山吹沙綾><戸山香澄>
【4】0~3レベルの枚数を整える
最後に挙げましたがこれが一番大事だったりします。一般的か知りませんが黄金比というものがありまして、バランスが良いとされる枚数が、
0L 18枚 / 1L 12枚 / 2L 6枚 / 3L 6枚 / CX 8枚
・・・だった気がします(笑)
ゲームに慣れないうちに気をつけたいことを2つ書きます。
採用する色はなるべく1、2色に留める
1レベル以上のキャラは、色条件を満たさないと登場させることができません。1レベル以上のキャラの色がばらけていると、そのぶん「登場させられない」場面があり、安定性に欠けると言えます。
色を気にしながらプレイするのも大変なので、初めは1~2色程度にしておきましょう。
0のキャラは色関係なく登場できるので、あまり気にしなくても良いですが、色発生要因になったりもするので、偏りすぎも禁物です。
0レベルキャラ、1レベルノーコストキャラを多めに。
慣れないうちは、0レベルキャラを多めに、1レベルの0コストキャラを多めに入れることをオススメします。0レベルのキャラを引けずにストックが貯まらず、1レベルの高コストのキャラを登場させることができず、そのまま負けてしまう、なんてことはよくあります。
後半手札とストックがなくなってしまったときにも、0のキャラ、ノーコストのキャラは頼りになりますので、厚く積んでおきましょう。
デッキの完成
以上のことを踏まえて組んでみたデッキです。「言ってることとちゃうやないかい!!」みたいなところもありますが(笑) 自分なりに、使いやすくて楽しく、強そうなデッキを考えてみました。
ちょっとギミックが難しいかもしれませんが、試してみてくださいね。
いかがでしたでしょうか? <始まりの予感 戸山香澄>は手札の増えるCXコンボかつ、カムバックアイコンであるため、<有咲>を集めるのに頼りになるのではないかと思います。
1レベルの枚数は私も悩んでいるので、もし試してくださった方がいたら、回してみて変えてみてください。
記事は以上になります。
次は、 プレイングについて について書いていきたいと思います。よろしくお願いいたしますね。
こへいでした。
ここまでご覧になってくださり、ありがとうございました!
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