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大局観編(ヴァイスシュヴァルツ基礎第四)

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    by K

    大局観編(ヴァイスシュヴァルツ基礎第四)
    前回に引き続きヴァイスシュヴァルツの基礎の話です。今回はその中でもゲーム中の大局観の話をしていきます。
    プレイの指針のうちの一つが大局観であり、前回の基本情報に関するものを把握した上で大局観を養い、実際のプレイに繋げていくわけです。


    リソースは増加傾向
    楽しいカードゲームはどんなものかというお話で、上から引いたものだけで戦うカードゲームではなかなか面白いものを作れません。
    ヴァイスシュヴァルツも同様で、基本的には初期のリソースをいかに早く増やしていくかというゲームになっています。アタックしてストックというリソースを稼ぎ、そのストックを手札や舞台に還元し、さらなるリソースを稼ぐゲームです。

    ここで認識して欲しいのは、そのリソース拡大のコストパフォーマンスが重要ということです。これがつまりインフレであり、新弾が旧弾に比べて強い所なのですが、リソース拡大をお互いに目指す以上、それが早くに効率良く出来るのは大きなアドバンテージになります。<オカケン>や集中は特に顕著で、先攻2ターン目からリソースを増やしに行けるので、あるタイトルと無いタイトルでは大きな差が生まれてしまうわけです。

    移動><オカケン>や<移動><滝壺>が出来たRewriteや超電磁砲が環境であったひとつの要因は、このリソースの増加速度に多くのデッキがついていけなかったからだと言えます。
    この話には先攻後攻も大きく関わって来るので一概には言えませんが、そのデッキでやりたいことが出来ない場合はこの辺りのリソースの増やし方に関するカードパワーが原因であることは少なくありません。引いたカードで着実に戦っているはずなのに相手に差をつけられてしまうデッキは意外と多く、一見して何が悪いのか分かりにくいですが、相手の(環境デッキの)速度が著しく高い場合が多いです。
    この場合のソリューションはいくつかあり、詳しくは別の記事で書こうと思いますが、リソースを増やす効率を上げる事がゲーム的に重要であり、自分のデッキのリソースを増やす速度が足りていないことを自認するのは、プレイヤーとして非常に重要な要素のひとつです。

    分かりにくい人は2年以上前の環境タイトルを使って最近のデッキとやってみれば実感できます。


    3パン+1001というボーダー
    増やしたリソースで何をするかというボーダーのひとつとして、3パン+クライマックスを打つという行為が挙げられます。これはテキストを考えない場合に、勝つために投資出来る最大限の出力です。
    最大限のこのボーダーの下に、クライマックスを使わないで3パンするという行為があり、これが最低限のボーダーです。基本的にはこの2つのボーダーを意識します。

    リソースを増やすゲームという話をしましたが、この2つのボーダーの間にはカード1枚分の差があります。そして最低限のオーダーである3パンは、クロックドローの2枚と3コストアンコールを使うことで、どんなタイトルでも達成出来るオーダーです。もちろん毎ターンクロックドロー+3コストアンコールという動きは強い動きでは無いので、ここをどう上手くやりくりするかという所が重要です。特に3パンすら出来なかった時は、普通のデッキなら3パン出来ているのにそれ以下の動きになってしまっているという事を認識するべきです。
    逆に3パン+1001は、かなり高い水準になります。1ターンにつき使うカードが1枚増えるので、単純に手札消費+1です。またクライマックスが手札にあり続けないといけない点も大きく、最大限の出力と呼ぶに相応しいオーダーになっています。とはいえ昨今のカードパワーだと構築によっては、毎ターンこれを簡単に達成するデッキも少なくなく、この辺りはデッキを選ぶ指標のひとつにもなっています。

    ここで認識して欲しいのは、最大限のオーダーを満たしやすいデッキが強く、最低限のオーダーを満たさない場合があるデッキはあまり強くないという感覚です。もちろん実際にはクライマックスを打たない方が良い場面や打たない強いデッキも存在するのですが、ヴァイスシュヴァルツの基本としては、ここら辺に強さのオーダーがあります。

    なお、オーダーはオーダーであり、実践ではオーダーを満たしつつどれだけ強い山で返せるか、リソースを確保できるかなども重要になってきます。なのでひとつのオーダーとして参考に見るに留め、実際のデッキの評価は個別に行う必要があります。


    ゲームスピードをコントロールする
    リソースは増加傾向であり、3パン1001というオーダーの話をしました。ここで重要になってくるのがゲームスピードです。
    リソースを増やしながら3パンのオーダーを満たしていくこのゲームにおいて、単純に先攻の方が先にこのオーダーを満たせるようになりやすいです。また先攻でなくとも、序盤上手く回った方が、より先にこのオーダーを満たしやすくなります。
    先に満たすと3パン1001をなるべく意識するようなプレイになりますが、満たさない状態では3パンしないようなプレイを行わざるをえません。これがレベル0で3パンしない事が一般的に肯定される理由、レベル1以降で3パン出来ないと事故と言われるようなことがある理由です。

    レベル0のパンチ数はとても重要で、多くパンチすると相手もそれを踏むために同じだけのパンチをすることが多く、結果的にゲームスピードが上がります。パンチ数を絞ると相手も多くのパンチを強要されるわけではないので、ゲームスピードが落ちます。つまりレベル0のアタック数によってゲームスピードのコントロールが行えるということで、毎ゲーム重要なファクターのひとつです。

    これまでの話をまとめると、自分のデッキの特性や相手のデッキの特性、自分のデッキの回りの良さや相手のデッキの回りの良さによって、ゲームスピードに緩急をつける必要があるという事です。
    よく後攻3パン出来るデッキという表現がありますが、これは構築段階でスピードゲームが得意な構成のデッキという事です。先攻は1パンしか出来ないので、後攻3パンというのは理論上最速のオーダーの満たし方です。つまりスピードゲームが得意というデッキの強みがあるわけです。対照的に先攻であってもアタックせずに終わるのが普通なデッキが存在します。スピードの観点ではアタックした方が好ましいのにアタックしない事が肯定されるようなデッキという事で、スピードゲームが苦手なデッキないし構築だということになります。これはプール的に苦手な場合もありますし、構築上苦手な場合もあります。別にスピードゲームが得意なデッキの方がいつも強いという訳ではなく、苦手なデッキはその分ロングゲームに持ち込み捲る性能に優れるので、あくまでデッキの特性のお話です。
    また回りもゲームスピードに大きな影響を与えます。後攻3パン出来るデッキでも手札にアタックするキャラが居なければスピードゲームは諦めざるを得ないですし、先攻のキャラが帰ってくれば構築段階では得意でないスピードゲームをしかけるのも選択肢になります。この辺りは手札枚数の増減で何となく感覚を掴む必要がありますが、とにかく展開によってもゲームスピードをどうするかは選べるということです。

    これを受けてどうすれば良いかという話ですが、まずは自分の使うデッキは、スピードゲームがどれだけ得意なのかを把握してください。自分で使ううちに養えることが多いですが、単純に使っている人に聞いてもだいたいの感覚は掴めます。

    もしも得意なデッキの場合、なるべく多くのゲームでスピードゲームを仕掛けるように、つまり早い段階から3パンするようにするのがおすすめです。相手のデッキはこちらについてこられない可能性が構築段階からある程度存在し、そうなった展開の時にイージーウィンを狙うためです。逆にこういう勝利を増やせないと、そのデッキをつかっている魅力が少し減ってしまうと考えた方が良いです。
    あまり得意でないデッキの場合、相手のパンチ数に合わせたパンチを心がけて、なるべくゲームスピードが落ちるように心がけてください。0でのダイレクトアタックは、相手のリソースを削っていないだけでなく相手が先に1にレベルアップして強力な動きを実現されるリスクや、キャンセルのリスクがあるので、スピードゲームが苦手なデッキではなるべく避けた方が良いです。また相手が先攻だったりスピードゲームが得意なデッキだった場合の練習をしっかり積んでおくのも大切です。よくこういった展開で相手のスピードに無理についていって、ワンチャンスも無く負ける展開を見ますが、こういったマッチングや展開は起こりうるので、練習でカバーしておいた方がよいでしょう。


    ゲームスピードコントロールあれこれ
    前章の内容から、スピードゲームが苦手なデッキはなかなか難しい印象を受けたと思います。それは実際正しくて、ゲームスピードを考えずアタック出来る限界まで最初からアタックするデッキは、プレイが簡単でイージーウィンが一定確率で起きるため、どの環境でも一定の人気があります。スピードゲームが難しいという方は、そういったデッキを使って始めてみるのも良いでしょう。
    ここではゲームスピードをコントロールする色々なアプローチを紹介します。どの環境でも、後攻3パン出来るデッキだらけにならない理由がここにあります。
    レベル0のパンチ数はゲームスピードをコントロールする上で最も大きな要素ですが、絞る方にばかり目がいってないでしょうか。下げるために絞るのは当然ですが、逆転の発想をしてみるとあることに気がつきます。実はゲームスピードを上げるために出来るのは、パンチ数を上げて1001を貼ることだけなのです。

    なので下げたい側の出来ることは色々あります。まずは相手の0での3パンに対するカウンターとなる、1/0のキャラでの盤面の蓋です。盤面の蓋というのは高いパワーのキャラを並べて返しのターンに相手に全ては踏ませないプレイを指しています。
    こちらの1/0のキャラが相手の0のキャラに踏まれないと仮定すると、相手が返しに踏むには、レベル1のキャラが3枚必要です。もちろん踏める事もありますが、スピードゲームを仕掛けている相手側のデッキにはレベル0のアタッカーや3パンしても大丈夫なようなシステムが多く入ってる事が多く、このレベル1アタッカー3面の要求はそこそこ高い壁となります。
    また返しのパワーはそこまで高くなくとも、レベル1連動多面で返すのは有効なカウンターになる事が少なくありません。レベル1連動多面によるリソース回復を相手よりも先に実現できますからリソースの面で有利になりますし、相手はレベル0で少し手札を消費しているので連動で返されてもリソース差は埋まっています。もし連動で返されなかった場合は軽く逆転できるプランです。
    違うアプローチですが、3パンのメタをテキストで行うという方法もあります。これは構築段階でのメタになりますが、スピードゲームが得意なデッキの得意を下支えしている要素のひとつに、リバース時のテキストや舞台から控え室にいった時のテキストがあります。<オルソラ>や<アインズ>、<あくあ>や<無弦>のようなテキストですね。これらは舞台に登場させる時点でこれらのテキストが使える想定でスピードゲームが出来るかどうかを計算するので、これらのテキストを封じる事はカウンターとなります。いちばん簡単なのが500の特殊相殺で、リバース時の効果も控え室にいったときの効果もなんでも封じられます。他にも領域移動効果付与のカードや焼き等が効果的で、構築段階から相手のスピードゲームプランを咎めに行くことが出来ます。
    これまた違うアプローチとして、パワーの高い移動、特に正面移動の採用が挙げられます。正面移動は純移動と比べて移動出来る枠に制限がある代わりに、パワーが高めに設定されています。特に最近はバニラサイズ以上のものが主流です。これらを立てておくと、相手が3パンしてきた時にサイドアタックを強要しやすい点が重要です。相手のスピードゲームプランに対して、こちらはキャラが返ってきているので、返しに切り返しやすくなります。特に<ゴブリンスレイヤー>のようなサイドアタックさせないものは強力です。正面移動を割るために相手がパンチ数を絞るのであれば、それはそれでゲームスピードが落ちるので、こちらの要求が通るわけです。
    0-1で対応する話をしてきましたが、レベル2からでも対抗することは出来ます。レベル2では早出しキャラで蓋をするルートが有力です。先にレベルアップして打点レースは辛いところですが、早出しで蓋をしてパワーの勝っていないフロントアタックを強要することができると、相手はソウル1、1001含めてもソウル2ですが、こちらは次がダイレクトアタックなので3~4でアタックすることが出来ます。打点効率の違いはかなり大きく、スピードゲームを仕掛けてきた相手に山作りと次のアタッカー供給を同時に要求することが出来ます。
    レベル3でも同じ要領で抗うことが出来ます。レベル3まで上がっている時点で相手のスピードゲームの要求は通っている形ですが、早出しヒールで面を埋めることはかなり有効です。登場だけで1点戻すことが出来ていて、かつ蓋をする役割も持てますからね。返しにパワーの高いヒールは全般的にこのプランが取れるのが優秀と言えます。

    このようにゲームスピードを意識する事は非常に重要です。意識するだけでデッキの勝率がかなり変わってくることもあります。一方であまり語られない事項でもあります。これも古くから変わらないヴァイスシュヴァルツの基礎なので、まずは序盤のパンチ数の差がデッキによってどう違うかを意識してみると良いかなと思います。


    劣勢な時は、必死で勝ちを目指す
    勝ち確、負け確になりにくいゲームという話をしましたが、そういう側面があるので特に劣勢な時こそ、必死で勝ちを目指す重要性が高くなっています。様々な運要素が絡むので全体的には劣勢でも、ここだけ上ブレればまだ勝てるという場面や、こういうプランでいけば、運が良ければ逆転できるという場面が少なくありません。というかほとんど毎ゲームあります。
    そもそもこれはどのゲームでも共通して言える事だと思っていますが、特にヴァイスシュヴァルツでは重要、というか価値が高いです。逆転要素が様々なところに散りばめられているので、劣勢な時程必死で勝ちを目指す、というのは、基本的なことながらめちゃめちゃ重要なことでもあります。実際に勝ちに繋がることが少ないので、(元々劣勢なので)自信には繋がりにくいのが難しいところですが、やがてそういったゲームの中でも逆転出来るゲームが出てきます。それを体感出来ればもっとこのゲームは面白くなるでしょう。


    優勢な時は、リスクの高い逆転要素を潰していく
    劣勢な時の話を先ほどしましたが、実はもっと難しいのは優勢な時です。劣勢な時、例えば勝率が20%の時点からプレイするのは、あまり難しくなかったりします。そもそも大胆なプレイをしても勝率の下がり幅など些細なものですし、上手くいくと勝率が50%を超えるかもしれないので、劣勢な時のプレイはある程度難しくなかったりします。
    逆に優勢の時、勝率80%から、勝利(100%)へとつなげるのは、実はかなり難しいです。例えばこの時点からは勝率を数%でも下げる行為全てがプレイミスとなります。75%になるだけでも自身のプレイの評価はマイナスとなってしまうわけです。もちろん展開的に仕方ないことが多いのですが、そこまで読んでの優勢時のプレイなので、いかに難しいかが分かってもらえるかなと思います。

    優勢時に意識する事は、様々な逆転リスクを評価し、大きなものから潰していくことです。優勢なままで最後まで逆転されなければ勝ちなわけですから、リスクを潰すことが最重要になります。
    潰し方は色々あって、ダメージレースで勝っている場合は逆転されるリスクがダメージキャンセルなので、なるべくキャンセルされないようなアタックを心がける必要があります。打点を刻むようなアタックが好ましく、3キャンされたら優勢が傾いてしまうようなアタックはあまり好ましくありません。
    相手のリソースが枯らせそうな場合は逆転されるリスクが集中多段ヒットによるリソース回復なので、相手の前列は全て丁寧に処理する前提で、後列が触れるデッキならば集中のようなリソース源を処理しましょう。触れないデッキの場合は集中の価値を下げるために、高めのソウルでアタックするのが有効です。入れば文句ないですし、キャンセルされた場合に相手の山札のクライマックスが減る点が大事です。集中多段ヒットの確率を下げることが出来るので、ダメージは進んでいないが有利のままという状況を作ることが出来ます。ここまで書いてきたのでなんとなく伝わったかなと思いますが、相手の山が強い場合、2-3キャンされた上に集中多段ヒットを実現されてしまいます。けどどうしようもないですよね。これはつまり、面を取ってリソースを枯らしているように見えても、強い山と集中があればすぐに回復できてしまう、あまり優勢な状況では無いことを示しているわけです。以前の記事で言ったようにあらゆる要素の中で1番重要なのが山札と言った意味がわかるでしょうか。

    実は特筆して有効な、あらゆるリスクの潰し方が存在します。わかるでしょうか?
    最高のリスクの潰し方は、このターンに勝利する事です。あらゆる逆転要素を潰すことが出来るので、常にこれが最善になります。色々な逆転要素があり次のターンが不安な場合、このターンに勝利する事が1番勝率が高いプレイになることも少なくありません。
    ただもちろん、そのターンに勝つことができなかった場合、それはそのまま敗北に繋がるので、ほとんどそのターンの勝率がゲームの勝率になります。もちろん返し耐える算段があっての詰めの場合はもう少し違いますが。いずれにしても、色々なリスクを全てケアする動きが、そのターンに決着をつけるという動きなのです。


    一番勝ちやすくなるのは、負けの流れに逆らわない相手だった時
    それなりの長さがあり、道中優劣が傾く、オペレーターは自分しかいないこのゲーム。このようなほとんどのカードゲームに共通して言えるのが、いかに逆転するかが重要ということです。1度有利になったゲームはあまり考えずとも勝ちやすく、不利になったゲームは負けやすい。ただこの不利になったゲームでもし逆転出来たとしたら、相手の有利なゲームの勝率を下げ、こちらの不利なゲームの勝率を上げることに繋がります。1人しかいないこちらのオペレーター(つまりあなた)が、もしこれを達成することが出来たら、こちらの勝率は50%よりも高いものになるでしょう。
    永くカードゲームをプレイしていますが、いつも共通して言えるのが、1番簡単に勝てるのはこちらが有利で、相手が逆転を目指していない、つまり負けの流れに逆らってこないゲームです。これが1番安定して勝てます。こちらが有利なので逆転の目を潰していくわけですが、残された逆転の目を模索せずに、自分が有利な時と同じプレイを取ってくれるプレイヤーは、やっていて1番楽だと感じます。


    相手の有利な土俵で戦わない
    もう少し詳細に話すと、本当に何もしてこないプレイヤーはあまり居なくて、正確には逆転するつもりは恐らくあるのだと思うのですが、そのプランが有利な場合と同じなんですよね。
    例えばダメージレースで大きくこちら側が勝っている場合、こちらはそのリードを保ったままゲームエンドに繋げれば良いので、それを重視してプレイします。相手側がダメージレースを逆転しようとして(ソウルを重視して)くれると、そもそもキャンセルしたらさらに有利が広がりますし、多少通ってもまだまだ有利です。ソウルだけを重視してダメージレースを逆転し、そのまま勝利に繋げるのはかなり難しいので、勝っている側からするとかなりやりやすいという事です。

    ではどうするかという話ですが、例えば例に挙げたダメージレースが負けている場合は、ダメージレース以外の所に逆転の目を見つけてください。1番確実なものに舞台があり、ダメージレースで負けている時こそ軽視しがちな舞台の数字は、実はかなり有力な逆転候補のひとつです。相手が有利なダメージレースを引き続き重視してくれると、こちらが舞台で有利、相手がダメージレースで有利という状況になり、少し状況が好転します。そしてこの舞台を制する動きは、やがて本当に重視したいダメージレースを逆転する事に繋がっていきます。ここら辺はダイレクト枠やクライマックスの働きが関係するのですがここでは省略します。とにかく舞台で有利を作る事が、ひとつの有力な手段になります。

    逆に舞台で負けているゲームに関しては、電源や大活躍など色々例外はあるのですが、ダメージレースでの有利を取りに行く動きがどのデッキでも有効です。相手が有利な舞台という土俵で真っ向から踏み合いを持ちかけては、リソース面で有利な相手からしたら1番楽です。舞台を1度放棄することでこちらは山やダメージレースに注力しやすくなり、なかなか大きな不利に繋がりにくくなります。一方舞台で有利な相手としては舞台に関係ないシステムカードを多用して山札を強くしたり、圧縮率を下げてしまう早出しヒールを出したりしないといけないので、一旦放棄すると相手の舞台も弱くなる事が期待できます。

    先に述べましたが山が強いという状態は最強で、あらゆる不利な状況の逆転要素になり得ます。手札が無くてもダメージレースがきつくても、3キャン後集中2ヒットで大体好転します。もっとも、山が強い状態は他の有利があって作れるものであることが多いのであまり狙えない場面も多いですが、色々不利だけど山だけは作れそうという場合は、強い山を盲目的に作るというプレイが正当化されやすいです。

基本情報編(ヴァイスシュヴァルツ基礎第三)

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    by K

    基本情報編(ヴァイスシュヴァルツ基礎第三)
    前回に引き続きヴァイスシュヴァルツの基礎の話です。今回はその中でもゲーム中の基本情報に関する考え方についての話をしていきます。
    この心構えがプレイに現れるわけですが、そのプレイまで繋げる部分のうち、基本情報に関するものになります。


    先攻と後攻
    先攻が有利なゲーム
    ターン制のゲームでは先攻後攻の格差がしばしば話題になりますが、ヴァイスシュヴァルツは先攻有利のゲームです。他のゲームとの比較をすると大きい方と言いきれませんが、それなりに大きな差があると考えています。なので先攻は楽だし後攻はキツい展開の多いゲームです。まずはそこの認識を事実として持つことが大切です。

    先攻と後攻は別ゲー
    これはマッチング次第ではあまり関係なかったりするのですが、基本的に先攻と後攻ではゲームの内容がかなり異なります。もちろん先攻有利だからなのですが、後攻は不利を捲らないといけない、先攻は先攻の有利を活かして戦う必要があるといったふうに、そもそもゲーム自体が違ったりします。他のゲームはあまり詳しくないですが、後攻は先攻よりも1ターン遅いよねというだけの話では済まないのがこのゲームです。なので先攻は先攻、後攻は後攻別のゲーム、別のプレイが必要ということも認識してください。
    なおマッチング次第のこともあると書きましたが、ある程度デッキパワーに差があったり、相性があったりすると、この限りではありません。先攻をとってもこれをやられたら詰むみたいなマッチングは、先攻後攻よりも展開の方が大事なので、ある意味似たようなゲームになります。
    先攻と後攻の違い
    これについては以前書いた記事がほぼそのまま使えるので是非そちらを読んでください。だいぶ経ちますが、根本的なところは何も変わっていません。凄いですねこのゲーム。
    『先攻と後攻』(2016年3月11日著)


    五大要素
    ゲームを構成する五大要素
    このゲームは様々な要素が複雑に絡み合う難しいゲームなのですが、ちゃんと全ての要素を評価すればどちらが優勢か、どこが逆転ポイントなのかが理解できるようになります。
    ゲームを構成しているのは実は以下の5種類の要素です。
    1. 山札
    2. 舞台
    3. クロック
    4. ストック
    5. 手札
    これらの価値はどれも常にどちらの方が重要と言うことは出来ず、状況によって変化するこれらの価値の違いの中で、いかに有効なプレイが出来るかというゲームです。出来れば常にこれら五大要素を意識し、どのような要素は勝っててどの要素は負けてるのか。どこが逆転要素で、これからどこを伸ばすプレイをするのかを常に考えてプレイするのが好ましいです。私はゲーム中常に、5つ全ての要素について気にし続けています。ゲーム中常にはなかなか難しいと思いますので、まずは最初にリフレッシュしたタイミングにちょっと意識してみてください。2周目以降のプレイの指針に役立つことが多いです。

    またこれらは相互に影響し合うものであり、どれかが良くなると他も良くなる、悪くなると他も悪くなるといった作用があります。

    山札
    もちろん状況やデッキによる所はありますが、基本的にこの五大要素の中で最重要な要素がこの山札になります。
    山札は、五大要素のうちクロックとストックと手札に影響があります。山札のCX率が高ければキャンセル率が高くなりクロックで優位にたちやすくなります。ストックを貯める手段はいくつかありますが、1番強いのはターン数を稼ぐ事です。山札のCX率を高めることでターン数が稼ぎやすくなり、ストックも貯めやすくなります。手札についても同様で、山札の質が高ければ高いほど、手札も増えやすく質も良化しやすくなっています。そしてクロックやストックや手札が増えると、その分山札も減りキャンセル率の高い山札になる、つまり相互に良い影響を与え合うのがこのゲームの重要なところです。

    山札の強さの比較は少しこのゲームならではの所があるので、もう少し詳しく書いておきます。具体的には、まずはお互いのリフレッシュ時の、山札に戻るクライマックスの枚数を気にするようにしましょう。最大8枚で、多く戻った方が有利です。特に4枚戻り以下の場合はかなり山札が弱いので大きなダメージを入れるチャンスです。
    慣れてきたら戻るクライマックスの枚数だけでなくリフレッシュ後の山札の総数も気にできると良いです。こちらは少ないほど有利です。同じ6枚戻りでも、30枚のうちの6枚と24枚のうちの6枚では、かなり強さが違ってきます。 あとはその後に公開情報となったクライマックスの枚数も重要です。例えば6戻りの山札から2枚めくれれば残り4枚です。このようなカウントができると、相手の山札と自分の山札が、その時点でどれだけ強さに差があるのかがわかるようになります。 この先は基礎とは言えないのでここまでにしておきます。

    本当に最終盤を除いて、基本的に山札が1番大事な要素なので、最重要視しましょう。ヴァイスシュヴァルツというゲームは山札を作るゲームと言っても過言ではありません。

    舞台
    これがこのゲームのかなり面白いところなのですが、他のゲームから来た人はまず最初に舞台を最重要視する傾向があり、やがてそれだけでは勝てないことを悟ります。次に舞台を軽視してみるのですが、なかなか違うゲーム展開になって最終的に舞台を軽視するのも何か違うと気付きます。
    このゲームで山札の次に重要な要素、それが舞台です。
    舞台はクロックとストックと手札に影響があります。舞台が強いとダイレクト枠が空かず、逆にダイレクト枠を貰いやすいので、クロックも優位にたちやすいです。舞台が強ければ追加でストックを使う必要も少なくなり、ストックが溜まりやすくなります。当然手札も使う必要が無くなるので余裕ができます。
    こういった意味で舞台も山札に匹敵するくらい重要なのですが、山札の方が重要と書いた理由は、それだけで勝てるか否かという要素です。山札は、舞台が疎かでもそれだけで勝てるくらい重要な要素です。それに比べて舞台は、それだけでは勝てない要素なんですよね。そこが1番大きな違いです。ここがちょっと分からないという場合は、適当なパワーが高い8電源のデッキを使ってみてください。舞台は強いのに全然勝てない事を痛感すると思います。

    クロック
    これは要素のうち、勝敗に直結する要素です。レベル置き場もクロックとほぼ同様と考えると、レベル置き場が3枚の時点でクロックが7枚になると負けのゲームです。ネオスタンダードにおいては勝敗はほぼこの条件で決まるので、毎試合常に気にしなければならないファクターです。ですが、重要度はそれほど高くないことに気付けると、中級者の仲間入りです。
    クロックは、手札にのみ影響します。まずこれが大事です。手札にのみ影響します。手札への影響はすなわち、使えるカードの制限が、レベル置き場の枚数によって緩和されます。また色の制限はレベル置き場やクロック置き場の色によって緩和されます。それだけです。

    もちろん直接的には影響しないにせよ、手札から強力なカードをプレイする事で優位を広げることが出来るので軽視して良いわけではありませんが、基本的には手以外には直接関わらない要素です。しかもレベルやクロックが多いほど手札の制限が緩くなるので、この視点ではクロックは多い方が良いことになります。

    ゲームの設計上、クロックが多いことは逆転要素なんですよね。多いほど負けが近く、より強力な動きが可能になるという設計です。相手よりクロックが多いから不利というのは、クロックという面だけ見れば正しいですが、他の面とは関係ない要素なので部分的にしか見てないという見方もあります。実際先にダメージをもらった方が強いデッキも沢山ありますしね。とにかくクロックは勝敗を決する指標で、逆転要素であり、勝っているからと言って考え無しに有利になる指標では無いという事が大事です。

    その上でクロックについてどう考えるかですが、基本は3-7になる前に相手を3-7にするための猶予です。これは時間的な猶予という側面もありますが、ダメージキャンセルやクロックドローがある以上、リソースやプラン的な猶予という意味合いも強いです。こちらが2-0で相手が3-0でも、相手が3キャンしてこちらがキャンセルしなければすぐに差は埋まってしまいます。逆もまた然りで、キャンセルさえ出来ればクロック差は思いの外簡単に埋めることができます。

    プレイ面で大事なのは、クロック差を見て焦らない事、油断しない事です。勝敗にある意味1番近い要素なのですが、勝敗に最も影響しない要素とも言えます。一方で他のリソースを投げ捨ててでもクロックだけを追うことが正解の場面もあります。デュエルマスターズだと例えやすいのですが、赤単アグロのような、シールドを割ることによって相手の手札が増えることに躊躇がないデッキのような動きが重要なこともあるということです。ここら辺の見極めにも実力が介在するので、数打って感覚を掴んでいきましょう。

    ストック
    このストックというシステムが、このゲームをいっそう難しくしていると思います。他のゲームだとあまり似たものが無い要素で、しばしば環境に多大な影響を与えます。中盤以降強いカードやテキストを使うのに要求されるストックですが、アタックの度に溜めていくシステムなので序盤から上手くアタック出来ないと後半にも影響するということになります。また基本的にはアタックで貯める要素なので、アタックではなくテキストでストックを増やすデッキは、多くのデッキが強力な環境デッキとなって、規制されてきました。

    ストックは手札や舞台に影響します。手札からコストのあるカードをプレイするにはストックが必要で、コストをかけて作った舞台は強力です。舞台のテキストを使うにもストックが必要なことが多く、多くストックを使うほどテキストも強力です。基本的には貯めたストックで更に強力な動きをしましょうというのがヴァイスシュヴァルツのゲームシステムです。まぁ前述したように、実は山札の方が更に重要なのですが。

    ストックを増やせる手段が強力になりがちな理由も同じ理由ですが、ストックは上限が無いと言うのがひとつの特徴になります。手札やクロックは上限がありますがストックは無いため、ここで優位を付けるとなかなか逆転されにくくなります。またクロックは相手に増やされますし、手札は要求され続けるのに比べて、ストックはあまり要求されづらい要素です。これは自分で管理がしやすいという意味であり、ゲームプランはストック枚数で決まることが、このゲームでは多いわけです。ちなみに<いつもの光景>というカードが強いのも、こういったゲームシステムに介入出来るからというのが1番大きいです。

    手札
    あらゆるカードゲームで重要な要素である手札。そのターンの動きは基本的に、手札が多いほど選択肢が多いので、多いに越したことは無いです。昨今はカードパワーのインフレにより手札は既に十分数あった上で、いかにストックを増やして山札を強くできるかというデッキが多いため、重要度はストックと同じくらいです。手札は十分数あった上での評価なので、手札が無い場合は手札を優先した方が良いです。
    手札は舞台に影響します。基本的に舞台にキャラを並べるには手札を使う必要があるので。舞台以外には直接影響しないのですが、そもそもあらゆる要素をコントロールするのに手札は必要不可欠なので、影響する要素が舞台しか無いからと軽視して良い項目ではありません。ただ舞台の特に後列に手札を増やせるカードを常駐できるゲームなので、常に手札が7枚無いといけないわけでもありません。この辺りのバランスは最初少し難しいかもしれませんね。
    あとはゲームシステムの話ですが、現行のブシロードのオリジナルカードゲームは共通して手札干渉が少なめなのが、他社のカードゲームと比べた時の特徴です。存在しないことは無いのですが、その多くがされた側が選ぶもの、ごく一部にランダムハンデスがあり、ピーピングハンデスは1枚も存在しません。これはキャラゲーという側面が大きいかもしれませんが、重要なのは相手に干渉されない唯一の領域という事です。本当に使いたいカードは早めに手札に持っておくのが1番確実です。

向き合い方編(ヴァイスシュヴァルツ基礎第二)

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    by K

    向き合い方編(ヴァイスシュヴァルツ基礎第二)
    前回に引き続きヴァイスシュヴァルツの基礎の話です。今回はその中でも向き合い方についての話をしていきます。1番大事かもしれません。


    最重要なのは楽しむこと

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    薄っぺらい言葉に聞こえるかもしれませんが、これが1番重要です。なんのためにヴァイスシュヴァルツをプレイするのか、その根底は楽しむためであること、それが重要です。仕事じゃないんですから楽しむことを常に念頭におくべきです。
    楽しむことではなく、勝つことや入賞すること、特定の賞品を手に入れることを目標としてしまうと、それは短期的なモチベーションにはなりますがやがて弱まっていきます。また目標が達成出来ていない時、つまり勝てない時期にとても精神的に辛くなります。これが本当に勿体なくかつ本質的でないので、まず楽しむことを最重要事項として認識することが大切です。

    敗北を楽しむ
    カードゲームをやらない人からすると違和感があるかもしれませんが、敗北は楽しくないというのは悪しき先入観です。もちろん中には楽しめない敗北もあるかもしれませんが、それは勝利も同じです。そして基本的にこのゲームは勝利も敗北も楽しめます。
    片方しか楽しめないという人は、もしかしたらゲームに感情移入が過ぎるのかもしれません。内容は関係なく自分が勝ったという事実、負けたという事実を重く受け止めすぎかもしれません。
    もちろんそのゲームのどちらかは自分がコントロールしているので、その選択が間違っていたのかもと思うことは重要です。ですがそれ以上に、対戦相手と作り上げたその1ゲームの内容を俯瞰して見るようにしましょう。プロのスポーツを観戦する感じですね。どちらが勝ったかは関係なく両者祝福されるようなグッドゲームが少なくないでしょう。あのイメージです。

    個人的には勝利よりも敗北の方が著しくゲームを楽しめています。勝ったゲームの内容は記憶に残りませんが、負けたゲームは鮮明に残りますからね。沢山反省出来るのでより楽しさが大きいです。
    勝利の楽しさのひとつに、自分の思い通りにゲームを運べたというのがあると思います。つまり敗北の楽しくなさに、思い通りにならなかったという感情があるという意味ですが、ここを思い通りにならなかったからと次に行くのはあまりおすすめではありません。あらゆるゲームはルールに縛られた不自由さを楽しむものです。思い通りにならなかった経験があるからこそ、思い通りになった時がより楽しいのです。思い通りにならなかった場合はそれを反省し、より良い選択肢がとれるように成長しましょう。

    勝利の価値
    敗北を楽しめるようになると、ゲームごとに楽しさに違いが出てきます。つまり勝利の価値も変わってきます。
    ヴァイスシュヴァルツを始めて初の勝利は価値が高くなりがちです。それまで出来なかったことが出来るようになった瞬間ですからね。その後は次第に勝てるようになっていきますが、積み重なるにつれて勝利の価値はどうしても減少していきます。
    数を重ねていくうちに、嬉しい勝利を経験することになります。それはとても辛い展開を大逆転した勝利かもしれませんし、強い人に勝てた時かもしれません。敗北を楽しむ話を書きましたが、もちろんこういった印象的な勝利を楽しむのも大事です。
    大会に出るようになると、大会で入賞することを楽しめるようになり、その際の勝利も特別なものを感じるかもしれません。自分はそれに、積み重ねた努力が実った楽しさを感じています。
    いずれにしても、一つ一つのゲームが違うゲームであり、色々な楽しさを感じて欲しいと思います。

    運ゲーを受け入れる
    カードゲームである以上、運の要素は小さくありません。それは受け入れなければいけない事実です。
    これはこのゲームに限りませんが、必ずそのゲームを勝つというのは不可能です。やれるのはなるべく勝率を上げることだけ。
    1番簡単に勝つ方法は、有利に進めつつ相手に運ゲをさせない事です。有利に進めているままリスクなく勝つことが出来ます。なので負けてる側はどこかで勝負をする、出来るようなプレイが重要です。どこかで運ゲーに持ち込み、ノーチャンスにならないように動きます。
    なのである程度近い実力同士のゲームでは必ず、どこかで運ゲーになります。負けている側が必ず、これを通せば勝てるというルートをとるわけです。最後にそこにあるのは運だけなので、最終的には運ゲーになりますし、それはカードゲームである以上不可避です。

    なので、どこまで積み重ねたとしても最後は運で決まるゲームであることを受け入れてください。ちゃんと受け入れられていれば、道中の不運や少ない確率を引かれることに対する不満は次第に減っていくはずです。だってそれこそがこのゲームの醍醐味ですからね。結局そこに不満がある限り、それはどこかでこのヴァイスシュヴァルツに対して誤解や違った理解をしているということだと思います。一喜一憂するのは楽しいですが、心の奥底でここら辺が理解出来ているかどうかはかなり違ってきます。

    勝ち確負け確になりにくいゲーム
    これはこのゲームならではの要素で、ちゃんと然るべきプレイをしていれば、かなり勝ち確負け確になりにくいゲーム性がひとつの魅力です。ここら辺が運ゲーと言われるひとつの理由かもしれませんが、とにかく他のTCGに比べて著しくこの特徴が強いのがヴァイスシュヴァルツです。簡単な話が最後のターンで、クライマックスを3枚トリガーして3キャンした場合を考えてください。それまでどんなに差があっても、かなり状況が傾きます。負けている側は少ないこの確率を祈ることになりますが、勝っている側はもっと難しく、この低い確率を引いてもどれだけ負けないかを考えなければいけません。最後の最後までお互いに気の抜けないゲームだということです。

    人事を尽くして天命を待つ
    勝ち確負け確になりにくいヴァイスシュヴァルツ。プレイヤーに出来るのは人事を尽すことだけです。運を天に任せる前に、人事を尽すゲームだということを理解しましょう。
    なので常に運要素が強く絡むことを承知の上で、やれることをやり切ってください。よくある例として、3キャンするしか勝ち筋が無いのに、3キャンしても勝てないプレイをしてしまう例です。3キャンするかは運です。そこは天明を待つしかありません。でも3キャンという天明だった時にしっかり勝ち切るのはプレイヤーがやることです。3キャンするかわからないからと中途半端なプレイをして、結果的に運が良くても悪くてもどの道負けというパターンにならないようにしましょう。
    これは向上のテクニックですが、上手いプレイヤーは皆共通して人事を尽すところが上手い印象です。一方ビギナーの方は天明に従ってゲームをプレイしている印象があります。

    対戦相手は敵では無い
    対戦相手を過度に敵対視するのは間違っているというお話です。そもそもお互いにこのゲームを楽しむためにプレイしている前提では、対戦相手は同じ趣味を持つ同志です。敵どころか1番近い存在であり、一緒にゲームや大会を作り上げていく存在です。ショップ大会に参加しに行ったけど参加者が自分1人だった経験はあるでしょうか?大会やゲームというのは対戦相手が居ないと成立しません。同志で集まったときに、必ず必要な対戦相手という役割を担ってくれているのが対面のプレイヤーなわけです。
    なのでどんなにあなたが強かろうと、デッキが強かろうと、対戦相手への感謝の気持ちは絶対に忘れずに伝えるようにしましょう。形骸的な挨拶ではなく、何がありがたかったのかを考えながら伝えましょう。
    「時間をかけて工夫を凝らし、1人では作れない1つのゲームを一緒に作り上げてくれてありがとうございました。」


    不正行為について
    いわゆるイカサマ行為についてです。積み込みやシャッフルの非無作為化も含みます。タブー視されているのかあまり扱っている記述を読んだことがないのですが、良い機会なので書いてみようと思います。

    良いかダメかで言うと、全然ダメです。そりゃそう。
    そりゃそうなんですけど、そこで終わってる記述がめちゃくちゃ多いんですよね。ダメだからダメでは議論にならないですし、いつまでも無くならないと思うので、ここをもっと深堀ります。

    何がダメか。それはその瞬間にそのゲームはヴァイスシュヴァルツではなくなることです。ここが1番ダメなところだと思います。
    ルール通り不正無く行っている限り、そのゲームはヴァイスシュヴァルツです。しかし1度ルール通りでは無い不正を行ってしまうと、それはもうヴァイスシュヴァルツではない別のなにかになります。対戦相手含め他のプレイヤーはヴァイスシュヴァルツを行おうとしているのに、それを壊す行為だからいけないわけです。
    欺く行為だからいけないという意見も聞きますが、これは適切では無いと思います。というかゲーム中相手に悟られないよう、欺くことはよくあると思います。相手の山上を確認するテキストでわざとクライマックスを残してキャラカードだと思わせたり、沢山クライマックスを持っているのに持っていないかのように振舞ったり。パワーが負けていてもフロントアタックして問題無いですし、勝っているのにサイドアタックしてももちろん問題ありません。拾ったカウンターを打たなくても良いですし、3面並べても3パンしない選択肢ももちろんあります。そういう読みも含めてヴァイスシュヴァルツですし、そこで騙されたからといっても相手が非難されることは無いはずです。不正行為の根本的問題は、お互いに今行っているはずのヴァイスシュヴァルツから逸脱する行為だからです。ルール上確認できないはずの領域を確認したり、ルール上無作為でないといけないシャッフルを意図的に操作したり。クロックが7枚で無いレベルアップや、ランダムでない先攻後攻決定ももちろん逸脱しています。相手はヴァイスシュヴァルツをやっているのに片方が相手に伝えることなくヴァイスシュヴァルツから逸脱してしまっては、今作っているゲームそのものが壊れてしまいます。そういう意味で、欺く行為というよりも、ヴァイスシュヴァルツでなくなってしまう点が1番ダメな点だと思います。


    つまりヴァイスシュヴァルツをやる上でダメなことが、ヴァイスシュヴァルツで無いものにしてしまうことなのですが、他の多くのゲームの不正行為が、これにあたると思います。つまり良いか悪いか以前に、そのゲームではなくなってしまうからダメだよってことですね。


    それでも不正行為は無くならないと思うので、ふたつのアプローチを用意しました。
    ひとつは、そもそもヴァイスシュヴァルツから逸脱した何かで勝った所で、そこにどんな価値があるんですかって話です。このゲームを楽しみたくて、このゲームが勝ちたくて努力しているのであれば、全く価値の無いものであることは自分が1番よく分かるでしょう。そういう意味では周りの賞賛や比較も度が過ぎると逆効果です。1度勝って賞賛を浴びると、それを再度経験したくて不正行為を行ってしまう可能性が増えます。本来はルール通りに行った結果として勝つという事にこそ価値があるのに、それが勝った時の賞賛や名誉のためになってしまったら危ないということです。手段が目的に見合ってるのかを考え直して欲しいです。
    またもうひとつのアプローチとしては、そもそも不正行為を伴う勝利が、そんなに魅力的に思ってしまう認識自体を改善するべきだと思います。相手が盲目だったら不正し放題です。そうでなくとも目を盗んで不正をはたらくことは、はっきりいってかなり簡単です。ただその先に何があるのでしょうか。あなたの求めていたものがありますか?

    世の中にはそれでも不正行為を伴う勝利に価値を見出しているプレイヤーがいるようです。これはもう、ちょっと理解を超えているのでこれ以上かける言葉はありませんが、そういったプレイヤーが少しでも減ったり、ヴァイスシュヴァルツでやることじゃないなと気付いて貰えれば嬉しいです。ヴァイスシュヴァルツを楽しみたければ楽しみたい程、不正行為は行いたく無くなるのが正常だと思います。あらゆるゲームはルールを守るからこそ面白いんだと思います。

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