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ネイという偉大なる存在

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by K

ネイという偉大なる存在
記事に先立って。
先日行われた全国大会で、とても嬉しいことに優勝することが出来ました。
2月の世界大会に日本代表として参加することになりました。
今年関わってくれた皆さんに感謝の意を伝えたいと思います。本当にありがとうございました。


今回は、パズドラの<ネイ>というカードとそのデッキ、ヴァイスシュヴァルツに与えた影響について考察していきます。

甘美の零龍喚士・ネイ
まずはテキスト。

10000ヒールにチョイス連動。
ヒールはクロックのキャラをボトムに送るタイプで、ボトムに送ることでボトム把握が出来る代わりにイベントやクライマックスはヒールできない仕様。チョイス連動のテキストと相性の良いヒール方法で、これまであまりヒール方法と噛み合った連動が同じカードに刷られることは少なかった気がします。
そしてチョイス連動ですが、7枚落下してトリガーの枚数に応じてバーンと山戻しを行うもの。3枚でバーンが飛びますが、まず1コスト1ハンドで4点バーンの時点でかなり強めのデザインです。山を崩してしまうことや専用構築が必要なこと等懸念すべき点もありますが、専用構築を組んでみる理由には十分なり得ます。
4枚で山戻しも強力で、これは<狂三>初め色々なレベル3が連動として行うようなテキストです。追加テキストとしては非常に強力の一言です。
6枚で4点バーンに関しては、なんといっても7枚全てでない点が強力ですね。7枚全てでも良いようなメリットテキストです。6枚ということは1枚非ドラが混ざっても良いという意味で、これは終盤の条件緩和はもちろん、構築上の条件緩和も大きいです。過去の似たような<ぐら>や<ユウキ>は捲るカード全てが条件を満たして最大出力というデザインですし、<ユウキ>は11枚と多い上にそもそもクライマックスを含んではいけないという厳しい制約があります。これらと比べても非常に緩い条件と言えます。


ネイという規格外
ネイ>というカードは「極めて強力」という言葉が可愛く見えるくらいのカードなのですが、真面目に語ってるものがあまりなかったと思うので、ここで改めてその性能について書いていきます。

破壊力
まずはそのアウトプットから。<ネイ>3面の破壊力は1-1が現実的なキルレンジになる程度です。レベル1のクロック1です。現実的なキルレンジでこのクラスのものは過去に類を見ず、今後も二度と無いでしょう。山の配置次第でキルされるのではなく、キルしに行く前にかなり計算した上で詰めに行けるのが現実的と表現したところで、例えば3/20の山ならば1-1から3-7まで現実的に持っていけます。少しでもヴァイスシュヴァルツをかじってるプレイヤーならば、この規格外という表現が相応しい事もわかるでしょう。

コストの軽さ
これもまたものすごい話なのですが、<ネイ>のクライマックス連動のコストは1コストハンド1枚で非常に軽いという言葉では足りない位軽いです。類似カードで同じコストだと3点バーンで強いと言われるレベルの水準。山札落下次第という設計なので一概にどちらの方が完全上位互換とは言えませんが、現実的には明らかにコストが軽すぎます。ストック7手札7枚で3面連動できるので、ドロー前手札5枚で良いことを考えるとあまりに簡単すぎると言えます。
基本に忠実な詰め
ネイ>の詰めテキストは、特別なことはあまりしません。こちらの山札をめくる所こそ特別ですが、例えば<みちる>テキストだったり<モカ>テキストだったりと、特殊な動きは入りません。ソウル4相当のダメージと、山札を弱くする動きから構成されています。
これがとても重要で、<ネイ>は一発逆転は難しいカードになっています。強い山札で受ければちゃんとキャンセル出来ますし、<みちる>や<モカ>だとこれらを貫通することも狙えますが、<ネイ>には無理です。つまりヴァイスシュヴァルツの基本に忠実な詰めなのです。
ちょっとウィークポイントを書きましたが、実際にはこれは、常に相手に圧をかける性能があるという意味です。強い山で受けられなければそれが打点に変わって入るので、基本に忠実に有利になります。<みちる>や<モカ>は、配置次第では何も影響しないテキストなのに比べて、<ネイ>はいつでも確実に強い動きに繋がります。

そしてこれは全然語られない要素なのですが、4点バーン3枚戻し4点バーン本体4点。この基本に忠実な、打点効率の良さも、<ネイ>の強さのひとつです。例えばドラが6枚めくれず4点バーン3戻し本体4点でも、戻すことすら出来ず4点4点でも、打点効率の良い詰めになる設計です。なんなら<変わったトーチ>によってバーンが封じられている場合の3戻し本体4点ですら、普通に強いです。今期<ホラー>が弱かったのはこの打点効率が要因で、仮に本体に<ホラー>を打つにしても4点バーン3戻し4点バーンは解決するので、打点効率は依然良いままなんですよね。これは実は他のカードにはあまりない要素で、大体の詰めが「本体止まれば、本体通れば」という議論になります。<ネイ>は詰めが優秀すぎて本体の打点が霞む程で、アタック自体させないことでしかメタれない点がとても強いです。


ネイが要求するもの
ネイ>はとても優秀な詰めなので、それを受ける側は受けるための努力が求められます。
これは一部の人はWGP開始前、一般的には<ネイ>が勝ち出した時点で徐々に広まっていった知識かなとは思いますが、山札の中のクライマックス総数を高い状態で受けることが求められます。7から8枚なら理想。もしくはすぐにリフレッシュして7から8枚戻りになる状態ですね。<ネイ>は基本に忠実な詰めなので、クライマックスによるキャンセルに弱いです。たくさんバーンが飛ぶので、それをキャンセル出来る山に弱いわけです。またアタック中に山をいじれる<椎名>や山削りカウンターも有効です。これらは山再構築を挟むことで、山札のクライマックス枚数を増加させることが出来ます。


ネイ算
ネイ>を使っていると、詰めの計算が独特なものになり、それを私はネイ算と呼んでいます。
まず4点何回入れれば勝てるか。2-6からなら2回、2-2からなら3回、1-5からなら4回です。
次に相手の山札の残cx数を読みます。確定情報ではないですが、最大8枚。少ないと、例えば先程述べた3/20の山であれば3枚です。
詰めに行くか否かはこれらの情報に<ネイ>の4点の回数を加算して計算します。例えばよくあるのが<ネイ>3面で2面はほぼフルでテキストが発動しそうな状況。この時は4点は全部で8回飛ぶ計算です。ここから山のクライマックス枚数3枚を引くと5回。つまり5回は4点が入る計算。なので、相手クロックが1-1ならば、このターンに勝って当然という気持ちで詰めに行きます。
また相手が耐えに来た時によくあるのがクライマックスを打って7戻りの山で2トリした残5の山。残5なので8回飛ぶ計算だと3発は入ります。つまりレンジは2-2からであり、ソウル減が無ければ勝てそうという状態で詰めにいくことになります。1トリして残6の山だと耐えられますが全キャン要求。そもそも全キャンはかなり難しいので、全キャン要求するつもりでアタックに入ります。上振れ要素として、 仮に3面フルならば9回なので全キャンされても勝つという想定ではいます。

自分が先に<ネイ>が走れそうなゲームではこれを毎ターン常に意識しながら戦います。相手のクロックは2-2が大きな分かれ目で、山札の残CX数にひたすら着目して戦うことになります。

逆に2-5からでも残8の山に走るのはとても危険です。全キャンされると1点も進まないですし、3発入る可能性は結構低いです。<ネイ>が待つターンはこういった判断で待っていることが多いです。
余談ですが、以前どの辺りから詰めに行きますかという趣旨の質問がX(旧Twitter)で回っていましたが、クロックはさほど重要じゃありません。クロックより山札を見てくださいってのはヴァイスシュヴァルツの基本です。この山札なら何点入るのが期待できるから、このクロックから詰めに行くという判断をしています。


ネイが環境に与えた影響
一発逆転が無いと書いた<ネイ>の詰め。つまり<ネイ>は特別なことはなく、基本に非常に忠実な存在です。問題なのは、<ネイ>の強さが、基本に忠実に、極めて強力な点です。いくら3/20という山だからといって1-1から倒されていては、他のタイトルはゲームになりません。
ということで<ネイ>は環境に、ゲームにならないデッキを沢山作りました。つまり環境で戦うためのタイトルのボーダーラインです。

まず<ネイ>という詰めが強すぎて、タイトル抽選を考えなければ詰め一辺倒のデッキはほとんど姿を消します。<ネイ>で良いですからね。
またそうでないデッキは、山札をケアし続けられるデッキでないとかなり厳しいです。2-2まで行った時点で毎ターン6枚以上山札にクライマックスが無いと詰められてしまうので。
逆にこれらを満たすデッキはかなり立ち位置が良くなりました。例えばクライマックスを持ち続ける必要がなく8戻りしやすいデッキは、ある程度いつでも<ネイ>への耐性がある状態をキープ出来ます。また椎名互換のあるタイトル全てがこの課題をクリアしているので、立ち位置が良くなっています。さらに、<ネイ>が3レベで走る都合で、<ネイ>の3レベをSkipさせられるような詰めもデッキも、その立ち位置は良いものでした。

山城扶桑、五月、ミュウラン
毎ターン山ケアを出来るか、先に上がったら<ネイ>が出てくる前に勝てるデッキ、この2つでないと環境に存在するのは難しくなっていました。

この影響はとても大きく、特に山札をケア出来ないデッキは軒並み厳しい環境になりました。地区決勝ではタイトル抽選があるので多少バラけましたが、全国決勝の結果はまさに、これらを満たさないタイトルが勝つことの難しさを物語った結果になったと思います。


ネイが何故生きながらえたのか
最後に、これほどまでに強力な<ネイ>がなぜ半年間無制限で使用可能だったのかについて書いて行きます。
まずひとつは、<ネイ>のカードパワーの高さを、他のカードのカードパワーの低さで帳尻を合わせているようなタイトルということです。<ネイ>というカードは明らかにオーバースペックのカードなのにも関わらず、下のシステムが他のタイトルに比べてあまり強くないから許されていたようなデッキです。確かに下はかなり強くないプールです。そういった理由で、デッキとしての強さとしては、他のタイトルでも渡り合えるという見方もありました。
またもう1つは、この下のカードパワーの低さもあり、ネオスタンダードで勝ち切るのが非常に難しいデッキである点です。多くのデッキがネオスタンダードを9-0優勝するなか、ついに<ネイ>は、9-0することが出来ませんでした。ネオスタンダードは安定感が大事であり、3レベ以外が強くない<ネイ>にとって毎試合<ネイ>で倒し切るというのは、結構難しい話だったということです。
ネイ>は基本的に走れば勝てるスペックをしています。なので負けの大半はレベル2から倒されるという展開です。ここはWGP開始前から把握していたのですが、9回戦全て3レベを貰うのは非常に難しい環境になっていました。

そして最後に、この<ネイ>が作り出すゲームは非常に特殊で、対策はおろか、そもそも使用者すら十分使いこなせてない場合がとても多かった点です。これは自分も含めて、そもそも<ネイ>を使いこなせてるプレイヤーは1人も存在しないと思います。どれが正解なのか、どのようなセオリーが1番強いのか。そこら辺が曖昧なまま今期が終わってしまいました。


WGPが半分終わった後にした会話が今でも思い出されます。「デッキ選択はやはり正しい。<ネイ>がいちばん強い。勝てないのは全て我々プレイヤーの責任だ」

その片鱗が見えたのがWGP後半、<ネイ>の活躍が目立つようになってきます。そうなると困るのが<ネイ>を対策する側です。対策する側は対策の練習をしたいわけですが、明らかにその練習が行える場所がなかった。<ネイ>側が良いプレイをしなければ、対策する側の対策の質も下がります。結果1枚上の<ネイ>には通じないで負けることになります。

なので今期今このタイミングは、そもそも<ネイ>を使いこなせてる人が居ない。構築も定まらない。対策はもっと定まらない。そのまま今期が終わってしまったという感覚です。


次回からは、自分なりの<ネイ>の使い方のお話をします。これは珍しく、パズドラや<ネイ>の結論という訳ではありません。僕が限られた時間でネオスタンダードの勝率を最大にするために考えた記録です。

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