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D4DJ調整記 後編

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    by K

    D4DJ調整記 後編
    前編を読んでいない方はまずそちらをどうぞ。

    今回は前編で得た知見を活かしたリストと、それを経て名古屋地区で使ったリストを紹介します。
    また、この記事では頻出する<連パンのりんく>と<バーンのりんく>ですが、一々指定すると長くなるのでカードの背景を基準に連パンの方を<白りんく>、バーンの方を<黒りんく>と言っています。
    デッキレシピ
    レベル2
    2
    クライマックス
    8


    宝チョイスを回して個人的に気になった点を変更してみたリストです。
    上のスロットやヒール量を重視して<3バーン>に変え、<オカケン>や<>を入れて下を厚くしつつ、<防御札>や<早出しヒール>を入れてみました。下を安定させて安定して宝連動の恩恵を受けつつ、上でもヒール多めで安定して戦えないかという考えです。

    結果から言うと盛大に失敗した訳ですが、その要因は上のレベル帯と下のレベル帯の2点にあり、大きな知見になりました。

    下の話だと、下を厚くする方法が正反対でした。<オカケン>や<>でアドバンテージを取る方向で作りましたが、そもそも<1連動>のデメリットがダイレクト枠を作ることなのに、0でもダイレクト枠を作ったり能動的にクロックを食らっているのでは逆効果でした。キャンセルすれば強いんですけど、その賭けはどの道1レベ以降でも多発するので、0からそれを仕掛けるのは単純に悪手でした。また<控えドジ>でなく<オカケン>を採用したのは、能動的に1や3上がる時や、返しの数字を考えてのことですが、まず1に上がるために0では次に使うために<オカケン>を温存するのではなく、ダイレクトを喰らわないようにまず<控えドジ>でアタックする方が価値が高かったです。山から持って来れない違いはありますが、普通の1連動のデッキでは1連動を沢山集める必要があるのに対して、このデッキでは1枚手に来れば良いですからね。優先度が違いました。また3レベで大量の手札を要求する<白りんく>とのシナジーを考えると、手札から出す必要がある=手札の枚数は増えない<オカケン>よりも、舞台に置いておける<控えドジ>の方が、デッキとして相性が良いことも気付きました。
    上の話だと、<TD瀬戸リカ>が弱かったと言うよりも、<白りんく>の強さに気が付かされたという感じです。正直<瀬戸リカ>にはなんの不満も無かったのですが、面が帰ってこずドラが少ないこともあり、基本的に詰めの段階ではほとんど3点ばかりなんですよね。効率が良いのでこれ自体は不満は無いのですが、<榛名>や<イベント>のような1点バーンを増やすとより勝率が上がるイメージを持ちました。ただ<イベント>は引かないといけないですし、<榛名>は青なんですよね。ちょっと構築を悩むことになります。このタイミングでじゃあ<白りんく>は?と考えたのですが、なんと連パンの過程に1点バーンが付いているんですよね。しかも連動回数分任意のバーンが。これは<TD瀬戸リカ>に<榛名>を合わせている場合じゃないぞと思い、<白りんく>に戻ることになります。3-0から耐えられる環境ならばまだヒールにも価値があるんですけどね...3-6まで詰めて返しに3-0から負けることが多発する環境なので、この判断は環境によるところもあります。
    ということで幾度の試行を経て、名古屋地区で使うに至る所まで行き着いたのがこちらのリストです。


    デッキレシピ(名古屋)
    レベル2
    1
    クライマックス
    8


    デッキコンセプトは<白りんく>。<ネイ>にも匹敵する詰めと言える<白りんく>で倒すことがコンセプトです。<ネイ>に匹敵すると書いたように、名古屋地区では実際に2-2から詰め切ることに成功しましたが、フリーも含めて1レベから詰めきったことは無いので、1から詰めきった報告のある<ネイ>3面には及ばないかもしれません......。

    環境読みとしてヒールはかなり削ってあります。3-0からでも十分倒される詰めが横行しているので、ヒールの価値は低いと判断しての構築です。あまり好みの構築ではありませんが、永くやっていればこういう環境とも向き合う必要があるわけです。


    白りんくの考え方
    基本的に3面を狙うのでダメージとしては3-1-3を1セットとして3セットです。ノーキャンなら1-0から倒せる総ダメージ量です。これに必要なリソースは7ストック+ターン開始時ドロー前手札8枚です(クロックドロー後10枚)。ドロー開始前手札8枚というのは手札制限があるので普通に達成するのは難しく、何らかの手段で手札を増やす必要があります。1番簡単なのは連パンの過程でクライマックスをトリガーすることで、1枚トリガーすれば7枚スタートでも問題ありません。また集中ヒットでも加算出来ます。確定系だと<控えドジ>を置いておいたり直前に使うことで手札のかさましになりますし、クライマックス反応で手札に戻ったりキャラを拾ったりするカードを後列に置いておいても満たせます。とにかく何も無いと7枚スタートでも足りないことと、何らかの手段で増やせることを念頭に置き、下のパーツやプレイを決めていきます。
    終盤の考え方
    このデッキはこれまでの他のデッキにはあまり無かったタイプの考え方をします。このデッキはまず最初に勝つイメージを先にしっかりと持ちます。そしてそのターンの<白りんく>のためのリソースや相手のクロックがイメージ出来たら、そこから逆算してあと何ターンあるのかを数えます。レベル2に上がった段階ではもうこのイメージを持つことが重要です。逆算したイメージ通りに必要なリソースを用意する感じです。

    ちょっと使ってみればわかりますが、基本的に<宝連動>のリソースに頼ったデッキなので、<宝連動>でゲームエンドまでのリソースを稼ぐことになります。なのであと何ターン<宝連動>を打たないといけないのかという計算になります。もちろん山が強ければ集中ヒットで代用できるので応用は沢山ありますが。
    大体のゲームで、あと<宝連動>1〜2ターン行えば詰めに行けるリソースが出来るみたいなイメージができると思います。そのイメージを持ったら、下にも上にもズラさないように心がけるのが大事です。下にもズレる、つまり想定よりもダメージが入ってしまってこっちの返しがあるか怪しいタイミングでも、じっと我慢して<宝連動>を決めることが大事です。そこでレベル3になったからと見切り発射するのは非常に良くないです。大体リソース不足で成功しないので、ヒールが薄いデッキながらもキャンセル期待しないといけない時があります。キャンセル出来るか不安ではなく、キャンセル出来たら勝つゲームを心がけます。上にズレるというのはキャンセルが強くレベル2が想定よりも長いゲームをさしますが、実はかなり負け筋なので、丁寧に負け筋を全て潰すか、もしくはイメージ通りに詰めに行くために無理矢理3にあがる必要があります。こうすることによりこのデッキの強みである<白りんく>をする事なく負ける展開をかなり回避出来ます。相手の詰めを耐えるコンセプトのデッキではないので、基本的に常に相手より先に走るイメージが今環境では特に大事です。

    ちょっと抽象的な話になりましたが、要は詰めに必要なリソースは決まり切っているので、ゲーム内の不確定要素をなるべく補正し、用意が出来たら相手を待たずにさっさと走りましょうという事です。
    序中盤の基本的な戦い方
    下は<宝連動>連打でアドバンテージを加速させる事をメインに動きます。ダイレクト枠はデメリットですが、使う以上仕方ないので割り切ります。1枠だけダイレクトを貰う代わりに、十分なリターンを見込んだ動きをしましょう。ダイレクト枠を止めたらめちゃくちゃデカいので、山の強さも意識します。

    宝連動の価値を最大効率で使う方法は、<ストブ>を蘇生して素出しした<ゼロツー>に2ルックを付与、ルックで成功を確定させられたら<ストブ>をコストに手札を増やす動きです。これにより1面連動でストック1枚と手札2枚を稼ぐことが出来、最大効率です。前編にも書きましたがこれを後列に置いたキャラの連動で連打できるのが宝連動の強みです。
    逆にこれ以外のパターンは効率をかなり落とすことになる点に注意が必要です。同じようでも<ストブ>素出し+<ゼロツー>蘇生の場合はダイレクト枠が1つ増えてしまいます。<ゼロツー>が無いと手札消費を軽減するくらいの価値しか無く、<ストブ>がないと<ゼロツー>失敗のリスクが残ります。とはいえ手札や控え室、相手のリバース面など様々な要素が絡むので最大効率の再現性は低く、妥協することになる場合も少なくありません。
    1連動>のパワー出力ですが、最大効率のパターンだと<ストブ>が蘇生パンプ込で7500、<ゼロツー>が8000です。ここから突発的なパンプを入れるのは意外と難しいです。
    派生パターンとしては蘇生を<ゼロツー>にすることで9000を作れたり、蘇生対象を2枚目の<宝連動>にすることで他の数字を1000上げたり出来ます。主に電源系を相手にする時に選択肢になります。ダイレクト枠が増えたりリソースが増えなかったりで取りづらい選択肢かもしれませんが、踏めると踏めないでは相手の手札の枚数が違う上に、ここまで嫌ってきたダイレクト枠が出来るか出来ないかという違いがあります。<白りんく>は相手の山が弱い程強いので、なるべく踏んだ方が良いです。
    レベル2でも継続して<宝連動>で戦う想定なので、踏めるような構成を心がけています。早出し2種はどちらも面に干渉するものです。<ヒール>は自身以外にもパンプを振れるのが大きく、<ゼロツー>にパンプを振ることで2面10000オーバーを作ることも可能です。もちろん数字が欲しければ自身に振ることである程度大きな数字も作れます。<赤い方の早出し>は1コストで登場出来るコストの軽さと、115というサイズの大きさが魅力です。一時的な思い出送りは基本的には詰めの段で防御札を突破するために前列除去に使いますが、早出しする際は後列を除去することで前列を踏めるようにしたり、ウマ娘やスパイファミリーのマーカー消しに有用です。返しは前列の空きがちなこのデッキでは期待しにくいので、基本的には面取りよりも即効性を重視して使います。
    特筆すべきは<比例応援>です。めちゃくちゃ強いので絶対に採用して強く意識しましょう。とりあえず<宝連動>から出てきたキャラにパンプを振ることでノーコストで10000オーバー2面を作れるのが強力です。早出しと組み合わせれば17000出す事も出来ますし、これ1枚で見れる範囲が大幅に広がります。動き的に<宝連動>を前に出して後列に配置することが多いですが、その際に<宝連動>にパンプを振ることで7000を超えるのもかなりスムーズで相性が良いです。枠的に1枚ですが、無いと困る相手も多いので増やしても良いくらい強いです。

    あとはレベル0。これは<宝連動>の価値を中心に構成します。まず前述した<オカケン>よりも<控えドジ>の方が良い話。<オカケン>から多パンするよりも、ダイレクト枠を減らしつつ使える<控えドジ>で蓋をした方が強いです。終盤に生き残っていれば高レベルのキャラも拾えるのでこれは4必須のカードでした。公式レシピで入っているものが多くて理由が分からなかったのですが、今では大いに納得です...ありがとう先人の皆様。あと<ゼロツー>でサクッた時にテキストを使うと噛んだストックを使うことが出来ます。
    ダイレクト枠を作り続ける都合上、山が強いタイミングになってから、なるべく長くゲームをしたいです。早いゲームでは山の弱いタイミングも多くなってしまうので、なるべくゲームが遅くなるように努めます。<正面移動>はとてもぴったりで、落下移動と違い移動できるのは確定なので、リバース避けが保証されているのが良いですね。もちろん低くない確率で成功するので、4000の移動になれれば強力です。ダイレクト枠こそ出来ますが、<正面移動>が生き残る事をのぞめるのでそういう意味でも返しに大きな移動を配置できるのはシナジーがあります。
    あとは1周目をいかに早く終わらせるかですが、カードパワー的には<フカ次郎>や1レベの<PIG3ルック>が候補に上がります。これらも試してみたのですが、どうも上手く行きませんでした。<フカ次郎>はアタック出来るのは優秀ですが、早い段階で素引する必要があり、レベ1のタイミングで配置すると遅い場合が非常に気になりました。山削りを<フカ次郎>に任せると、単純にPIG効果を封じられた時もめちゃくちゃ厳しかったです。DサイドやSAOでもPIG4ルックを使っていたので条件は同じはずですが、やはり他の構成パーツのカードパワー差が大きいのでしょうか。<PIG3ルック>は主に<宝連動>で蘇生させる選択肢としての採用ですが、3枚削るために<ストブ>でなくこちらを蘇生するべきタイミングが皆無だったので直ぐにやめました。そもそも<ストブ>が成功すれば山2枚削れますし、アタック前に3落下した方が良いという判断は全く出来ませんでした。 他に候補になるのはクラマ反応の<セルフバウンス>ですが、これは常に手札に落下の選択肢を持ち続けられるので悪くないなと思いました。パンプもありますし腐りづらいので。ただあくまでシステムなので1枚分以上の価値を見出すことが難しく、2周目以降は削る選択が取れないことも多かったので不採用としました。ただ<白りんく>の手札増強のために後列に置いておけるのは今でも評価しています。
    ということで白羽の矢が立ったのが<4ルックイベント>エンジンです。デッキの枠を使うので正直あまり強くないのですが、背に腹はかえられぬって奴です。一応見た目は暁なので、山の処理はかなり快適になりました。ドラム缶と違って<キャラ>がCIP35とアタッカー運用しやすいのが良いですね。色んなパンプを使えばレベル1を踏めるサイズになるのでピッタリでした。
    あとは控え室からキャラを拾える赤の2種について。<控えドジ>もそうですが赤いカードは大体控えに触るために入っています。これは最終局面でストックから出てきた<白りんく>や<光景>を拾いたい場面が多かったから採用しています。厳密にいうとこのカードで代用が効くので序盤にストックに埋まってしまうことが許容しやすくなっています。そもそも3500あるのでパンチャーとしても帰ってくることが十分期待できます。また<控え集中>に関しては単純に<サーチ集中>だけでは対応出来ない状況が多かったから採用しています。ある程度ストックの作れたゲームでは集中2面でゲームすることもあります。その際山が少ないタイミングでは<控え集中>の方がパフォーマンスが良いため、<控え集中>も入れてます。入れる前は5枚中チョイスと宝が1枚ずつのタイミングでアタックするしか出来ず、5~6戻りで切られることが多かったので、<控え集中>によって戻り枚数がかなり改善しました。


    使ってみての感想
    名古屋地区では予選最終戦だけ負けて4-1でした。負けたのは後攻で<ぺこら><マリン>に切られました。2ターン目3パンで扉門をトリガーして<シェンリン>3回成功、移動のトップチェックでドラが乗らないことを確認した1点2回と2点を、3ターンに渡って全てキャンセルされてしまい、<ドキテマ>が3回手札に帰っていきました。こちらは2リフから止まらない展開で3-3。マリンは耐えられないので2パンで止めましたがクロックドロー<シェンリン>からリフレッシュに入られ綺麗に走られて負けました。まぁちょっと今の環境でこの展開で勝つのは難しかったかなと思っているので、これは割り切って良いかなと考えています。他はウマ娘やスパイファミリー、KEYやSAOなどをしっかり詰めきれたので、D4DJを選んで良かったなと思います。

    ちょっと今後の環境次第ですが、抽選的にかなり良い立ち位置なので、十分自信が付けられれば、使っても良い選択肢のひとつだと思います。
    ちなみに<ネイ>には1度も負けたことありません。(そもそも走られたことがありません)


    TIPs
    最後にこのデッキの小技を紹介して終わりにしようと思います。
    まずは<白りんく>妥協ルートです。先ほど述べたように、7ストック手札8枚に加えて手札に<白りんく>3枚と控え室や山にもう1種の<黒りんく>3枚が、最大値を出すための必須条件です。リソース都合もありますし、クロックに複数枚刺さったゲームでは最大値を出せないこともあります。
    この場合、基本的には連パン連パンバーンの3面でバーン込み8パンを目指します。この場合6コストとターン開始時手札6枚スタートで8パン出来ます。コストが1浮いていることに加え、手札が6枚スタートで良いのがメリットです。3点が1回減るだけなので、こちらもかなり有力です。
    光景>は単純に手札1枚とストック3枚が追加で要求されます。3面走るには10コスト手札9枚が必要で、これは集中ヒットかトリガーが必須と言えるレベルです。
    連パン2面ならば実は4ストック+ドロー前手札5枚で十分であり、<光景>を加味しても7ストック手札6枚とかなり現実的です。3面走るのに比べて2面はとても走りやすいので、<光景>7パンとしてこのルートも把握しておくべきです。
    またこれはやれば分かる事なのですが、バーンコストがキャラ指定であることには注意が必要です。連パンのハンドコストは指定がないのでなるべくキャラを残すようにしましょう。逆にコストが全て分割払いなのも上手く使えたりします。手札が少ない場合、例えば連パンに価値が無い時はあえて連パンせずに1点バーンを優先することや、逆にバーンせずに連パンだけ行うことも選択肢になります。3点6回だけならストック7ドロー前手札5枚で足りるので、厳しいゲームでは選択肢になります。ドロー前7枚で足りない仕様なので、バーン破棄の連パンパターンは何度も経験しています。

    基本的に<りんく>は連パンに必要なリソースが軽めの代わりにデッキスロット含めて連パンにオールインした形です。ストックの把握や連パンの下準備もリソース以外のところで必要なので、最初は少し難しいかもしれません。
    あとはあまり出てこないパターンですが、9パンの過程で手札が残る場合、最優先で残すのは<黒りんく>です。万が一ターンが帰ってきた時に、どちらのクライマックスを引いてもバーンになるのが強力です。山をひっくり返すので安定して耐えることは出来ませんが、ランダム性が高いだけなので耐えるゲームももちろんあり、その場合はぜひ残してください。チョイスケアって言って残り3枚しかないチョイスの為に<黒りんく>を切るのはやめましょう。
    下の<宝連動>の使い方は、基本的にはこれまで述べてきた通りなのですが、主に多面連動時にちょっとしたテクニックがあります。
    まず大前提として 、他2面条件があるので3面並んでいないと不発なので十分気をつけてください。即負けに繋がるミスです。また当たり前ですが2面ダイレクト枠が出来る覚悟をして多面連動してください。手札が増えるのでそこまで大きな損ではないですが、リスクも十分把握して行いましょう。
    また4面埋まっている時でも多面連動が腐ることはあまりありません。というのもPIG効果を使えるからです。1枚目と2枚目を同じ枠に出すことで即PIG効果が使えます。安定した動きでは無いですが、返しに詰めるしかない場合は<控えドジ>でりんくを拾う事も選択肢にひとつです。山がやばい時は<フカ次郎>を置かれた時点で使いましょう。
    これは<ゼロツー>も同じですが、能動的にキャラを控え室に置けるので、3コストアンコールの択は常に考えてください。正直7ストック以上は過剰なので、クライマックスを戻したい時や<光景>ケアをしたい時は3コストアンコールを使いましょう。また現代ではあまりありませんが、リバース要求を避けるのにも有用です。<移動>込の2面蘇生ならば移動だけが残りますし、それも残したくない場合は蘇生した<ゼロツー>のコストにするのも視野です。ダイレクト枠を作るのだけは得意なので、なんとか<白りんく>のターンを貰ってください。

    最後に<集中>のクライマックス入れ替えについてです。これは基本的に使いません。コストが重すぎます。
    考え方としては最終盤にチョイスが引けなくても宝で代用できる役割と、<比例応援>との超絶パンプコンボの2つです。最終盤に関しては手札1枚が重く、9パン出来ることは少ないですが、引けなくて連動出来ないよりは大いにマシです。チョイスから宝の張替えは、普通に連動分のリソースを先に損失してしまうのでやったことがないです。
    そして<比例応援>との超絶パンプコンボですが、これはとても頻出する上に知名度が低いので、必ず身につけましょう。やる事としては<比例応援>と横入れ替え集中を配置して打ったクライマックスを入れ替えるだけなのですが、その際<比例応援>のパンプが2回発動するのがコンボです。このコストで2面パンプ出来るならば、十分リターンが望めることが多いです。
    例えばレベル2のタイミングでは、最大効率の<ストブ>蘇生+<ゼロツー>に入れ替えを挟むだけで、12000と12500でアタックすることが出来ます。踏むだけなら早出しするより効率良いですよね。
    またレベル3のタイミングでは、白りんくを17000×2とすることが出来ます。これは思い出拳に弱い<白りんく>としては画期的で、思い出拳でこの数字まで作ってこれる相手は余りいないのでメタのメタとしてとても強力です。入れ替えた黒りんくは低いですが、こいつは思い出に送られても構わないので問題ありません。
    あとは不採用カードについて書きたいのですが、多すぎるので1枚だけ。それは<3/2イベント>です。
    このカードも採用率が低く、あまり評価されていないのかなと思いましたが、赤が発生する全てのD4DJに採用の価値があります。単純に手札の自由度が上がります。さらに<白りんく>の場合はストックが過剰になる展開も少なくなく、かつドロー前ハンド8枚を要求されているので、手札が純粋に1枚増えるこのカードは非常に価値が高いと言えます。今回は4ルックイベントを優先して下を優先したため枠を見つけられませんでしたが、上を重視するのであれば是非とも採用したい1枚です。


    東京地区後の追記に続きます。

D4DJ調整記 前編

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    by K

    D4DJ調整記 前編
    前回「D4DJの魅力」という記事を書きましたが、今回はD4DJを調整してきた記録を残そうと思います。

    いつもは完成したある程度強いレシピの紹介をしていますが、その下には数え切れない完成しきれなかったデッキとそこからの学びが沢山あるので、それを少しでも共感してもらえれば幸いです。
    初めてD4DJを触った時から試していった順番にレシピと共に紹介しようと思います。


    8炎Merm4id
    このプールで1番使いたいカードは<レベル3の炎連動>であり、それは今でも変わっていません。魅力は自分の山をずらさない事と特殊トリガーの恩恵を受けやすい事です。ヒールではないですが連動がヒールなのでレベル3で欲しいテキストがまとまっているのも良いですね。
    この後も方針は同じで、どのプールでも変わらない話なのですが、基本的にはデザイナーズから試します。何事も基本が大事ということで、評価が難しい、まだ定まっていない場合はデザイナーズから試す事で効率的に実感することが出来ます。


    デッキレシピ
    クライマックス
    8


    使ってみた感想としては、下のレベル帯が厳しかったです。普通に<加速>や<ゼロツー>で手札をキープするデザインが現代では通用しなかったですね。ダメージレースが負けがちで下だけで勝負が着いてしまうことがチラホラ。あとは<集中>が炎参照のグループ指定という点が非常に自由度を下げており、他のグループのキャラへのアクセスはほとんど諦めざるを得ないデッキタイプに感じました。
    ただ構成するカード自体のカードパワーは感じました。<加速>はやはりクライマックスを取れるのが強く、<比例応援>は捲った時の1001パンプがショットアイコンと相まってかなり強力でした。<早出しのアンコール>は流石にテキストが多く、優秀な早出しが早い段階から維持できるということもありパワーを感じました。なんといっても良かったのは<上の炎連動>ですね。期待通り、いやそれ以上のパフォーマンスを出してくれたのが収穫でした。3面連動時の1点バーン6回+3ヒールがノーコストは弱いわけなくて。

    《Merm4id》縛りが厳しくそのままでは下で負けてしまう事が多かったので、次は上はそのままに下を変える形を試しました。


    クライマックス
    8


    このタイプにしたことでダメージレースは負けにくくなりました。イベントセットで山削りも得意になりましたし、ソウルも伸びるので炎との相性も悪くありません。ここまでやって浮き彫りになってきたのは、1連動のあるなしがゲームを左右するくらい大きなファクターになっている事です。まぁ当たり前なんですけど1年くらいCXコンボに拘ってなかったので忘れてました。このデッキは普通に1連動連打してくる相手にはリソース差を付けられてしまい厳しかったです。電源系には悪くなかったんですけどねー。

    ということでここからはほかのタイトルも含めて、基本的に1連動が弱いデッキは敬遠して行くことになります。どのタイトルでも1連動の強さを重視していくことになります。

    使いたいカードが想定通り上手く使えないことを確認した上で、じゃあ実際に比較的よく見るデッキはどのように強いのかを確認するフェーズに入ります。


    既存の入賞レシピの確認
    【公式サイト】デッキレシピ検索

    今では上記のリンクにあるようにタイトルで入賞レシピを検索することが出来て非常に便利ですね。この記事を執筆した時点では8つしか無かったので全部試しました。
    余談ですがこのURLを見るに、ちゃんとネオスタンダード区分ごとに通しのナンバーが振られてるんですね。裏ナンバーとでも呼びましょうか。D4DJは124のようです。

    宝門
    トリオサバイバル in BCF2023 東京会場 Aブロック 準優勝
    トリオサバイバル in BCF2023 仙台会場 優勝
    トリオサバイバル in BCF2023 仙台会場 入賞

    まずは前期によく見た宝門の形。1連動ではなく<0連動>ではあるものの、アドバンテージを稼ぐ手段は豊富で相手も踏めるので期待して回しました。
    結果としては、宝門という構成や共鳴というエンジンの影響で、手札の質がかなり安定しづらいという印象でした。<フィレス>や<共鳴>のおかげで3レベでの多面連動こそ安定しますが、道中が捲り次第なところが強く、あまり自由に動けないところが気になりました。ただ<門連動>自体は強力でしたし、上手く回ると強い面も見えたので、収穫は上々でした。
    結論としては、ポテンシャルはあるもの現在の形だと好みでないところ(手札の質や安定感)があるので、今後更に他の知見も深めて行き、妙案が浮かんだらまた調整しようという所になりました。
    ピーキーピーキー
    ネオスタンダード in BCF2023 東京会場 準優勝

    あまり見ないタイプのレシピ。門とプラ2の構成ですが、<光景>+<プラ2連動>の破壊力と、再現性の高さを試したくて作ってみました。
    結果としてはちょっと理解しないといけない事が他にも多くて、使いこなせないままでいます。いまでもスリーブに入っていて、スリーブに入っている期間が1番長いリストです。プラ2という扱いの難しいクライマックスと向き合う必要があり、<クライマックスサーチイベント>も上手く使えていない気がします。プラ2連動に関してはかなりブレが大きいと感じているので、毎試合安定して勝つところまでいけてないです。しかし、弱いと切り捨てることは難しいくらいのポテンシャルがあるとは感じているので、もう少し研究してみようと思います。
    Groovy Mix
    トリオサバイバル in BCF2023 東京会場 Bブロック 入賞


    ここからは上の<りんく>をフィニッシャーとした形。まずは珍しい8チョイス。
    このデッキはあまり理解しきることがいまでも出来ていません。宝では無いので宝のデメリットが無い点や8チョイスなので安定して連パンを目指せる点が評価ポイントですが、やはり<1連動>がリバース要求なのと、単純に1連動のクライマックスを素引きするしか無い点が難しかったです。個人的には<リバース時にストブ出来るアタッカー>を入れたいなと思いましたが、色が合わないのかなと思います。0の<移動させる移動>も使い方がイマイチピンと来て無いので、引き続き調整の過程で気付けると良いなと思っています。
    トリオサバイバル in BCF2023 仙台会場 入賞


    1番スタンダードで回数回したレシピです。とりあえず完コピしてみて容易に回せるような綺麗なリストでした。このリストを回す過程で、<1の宝連動>についてとても理解が深まりました。メリットは連動が宝で、1面連動で「ハンド+1」「ストック+1」を確保しながら、<ゼロツー>やトリガーで更にアドバンテージを見込みつつ数字が出せること。デメリットは1周目にダイレクト枠を作るのが重いのと、サルベージするキャラが落ちていないとパフォーマンスが下がること。正直1面連動で実現しているパフォーマンスに驚きました。ネオスタンダードで使うならばこれは有力な候補のひとつだと思いました。
    反面ダイレクト枠の重さに対してプール的にやれることが少なく、1周目だけでだいたい勝敗が決まってしまうのも感じました。また<りんく連パン>は詰め自体は強力なものの、デッキのスロットを沢山使っていて作った山も破壊してしまうのが少しマイナス評価で、この後上の詰めを変更した形を試すことになります。
    トリコロールファイト in BCF2023 東京会場 優勝

    こちらは1の宝連動を採用しないタイプ。先に述べた1連動の恩恵を受けることこそ出来ませんが、逆に控え室の状況に左右されなかったりダイレクト枠が出来なかったりと宝連動のデメリットも無くなるので、このタイプもなるほどと言ったところでした。そもそも1周目がウィークポイントなのにダイレクト枠を開けるのがアンチシナジーと考えると、1を絆セットにするのは悪くない選択肢です。
    このリストで気になったのは代わりに入っている2の連動のパフォーマンスです。宝連動だから再現性こそ高いものの、返しの数字が低すぎました。せめて8000あればノーコストのキャラに処理されることは無かったのですが、6500だと返しにノーコストのキャラに処理されて、投資に見合うリターンが薄く感じました。
    トリコロールファイト in BCF2023 京都会場 準優勝

    1の宝連動>をメインにしつつ2でも<宝連動>をするタイプもメジャーで、もちろん試してみました。<集中>の横入れ替えが優秀なのでチョイスの枚数を抑えられるのが良いですね。6宝の恩恵を受けられたのはメリットだったと思います。1連動でアドバンテージを稼ぎ、2では相手のキャラを踏みつつ更にアドバンテージを加速させられるのでデッキとしてはこちらの方が好みでした。
    この形を回して気になったのが、<3連動>の集まりづらさです。<1連動>をキメて<2連動>を集めて<3連動>を集めるというデッキになりますが、<2連動>で3を集めるところがかなり難しかったです。<1連動>は1枚で良いですし集中や回収を使えば<2連動>もなんとか集まりました。ただ<2連動>から<3連動>が難しい。控えに<3連動>が落ちてる状態で3レベを捲るか、直接<3連動>を捲る必要があります。
    もちろん成功することもありますが、<3連動>をしたいデッキで3連動ではなく<2連動>を集めて安定感を下げるのが納得行かず、このタイプよりも<1連動>を軸にしたデッキタイプを模索することになります。
    再びオリジナルへ
    一通り公式レシピを回してみて、かなりプールへの理解が深まりました。前回の記事を書いたのはこれくらいの時期です。
    このあとは得た知見を活かして、改めてオリジナルのレシピを試していくことになります。


    8門輪舞曲
    クライマックス
    8


    知見を活かしてと書きつつ全く新しいリスト。これはこれまで色々回してみて、誰も入賞していないという点で試してみた感じです。こういう場合得られる知見は大きく2通りで、1つはめちゃくちゃハマって強いパターンですが、大概はなぜ使われないのかを実感するパターンです。

    このデッキは主に<収録中>が使いたくて作ったリスト。この<収録中>めちゃくちゃ強いので、これで上手く行けば良いですね。<収録中>なのに自分で舞台を退けるのが強いです。<上の連動>は<シンデレラ>に似た連動です。<シンデレラ>はあまりクライマックスを落とすことが出来ないと微妙ですが、こちらはそれの最低保証が着いている感じです。多く落とせれば強力ですし、少なかったらバーンが飛ぶのでそれはそれで良しという感じです。下の連動はとりあえず使ったことないデザイナーズで。特に特徴以外の意図は無いので、デザイナーズを使ってみて個々に判断しようという事です。

    結果としては、<上の連動>は悪くなかったですが、悪くない止まりでした。山が作れない走りきるデッキや門デッキに対して、もしくは山を作るのにストックを積むしか無いデッキに対しては、かなり強力に機能しました。20落下でリフレッシュ+バーンが見込めることが多く、多面連動での詰めを相手がケアできない事が多かったと思います。反面、そうでないデッキに対して有効な手段が非常に少なく、ネオスタンダードでこの詰めを選択することにはリスクがあるなという判断です。思い出圧縮や常に7-8返しを狙うようなデッキに対してバーンが成功する確率は少なく、本体も止まるような山を作られ崩せないので、かなり頼りない詰めとなってしまいます。
    ちなみに<2点バーンのヒール>を採用していますが、これはどちらの場合もかなり有用に働くので相性が良いと感じています。相手の山が弱い場合は20落下よりも2点バーンの方が有効なことが多いですし、めちゃくちゃ山が強い場合も、2点バーンはちょうど良い詰めと言えます。

    下の連動>はD4DJの1連動としては高水準のスペックを感じました。これは想定以上です。<>+手札の増えない<エミリア>ですが、1周目の弱いD4DJとしては山を削れるのが大きく、<>+門なので連動ループを狙いやすい点が良かったです。山を常にケアしつつ<>を連打しやすいのはこのカードだけの利点です。2周目は山を削りたくないタイミングがあり、<>を付与するためには山を削らないといけない点は少し気になりました。一方で2周目に門ケアするためにわざと控え室に門を落とす観点では4ルックは悪くなく、8門朧ながら戻り枚数も良いので、総じて評価は高いです。プール的には<>の数字を若干上げづらい点はありますが、素でそこそこ高く、後列で調整することが出来るので、電源系のデッキ相手以外にはあまり気になりませんでした。

    デッキとしての噛み合いは噛み合ってないようで一部噛み合っている感じで、もう少し深められるかなと考えています。まず上と下の連動は特にシナジーがありません。単に使いたいカードと優秀なカードを組み合わせただけです。またそれ以外の要素が起動パンプなのも、これらの連動とのシナジーはイマイチです。<>は返しの数字で戦うデザインでは無いですし、上の門連動もバニラサイズなので起動パンプを活かして戦うには少し数字が物足りないです。1/1も起動に反応してパンプされる値が体数参照なので、<>で戻すとパンプ値が下がるアンチシナジーがあります。起動反応で面を取ろうとすると<>連動する枠が少なくなりますし、そもそも面取りと門を打つ行為が、相反する動きという点も気になります。
    このようにアンチシナジーである点は挙げるとキリがないのですが、1周回って上手くシナジーしていると感じた点もありました。まず連動と起動反応の相性ですが、これは1周目では山を優先して<>連動をし、連動を拾っても次の連動のために温存せずその時の連動で切ってしまう動きをすることにより、2周目に面取りしに行く時に強い山で戦えるシナジーがありました。普通の朧の動きとは違いますし、戻した<>は機能しないのでそこまで綺麗な動きでは無いですが、1周目から面取りに特化すると山が課題になるのは面取りの常ですし、レベル1のサブアタッカーは手札交換が得意なので、手に戻した<>を有効利用することは容易です。またこのパターンに限らず、<>とサブアタッカーの相性は悪くなかったです。というより面取りに特化してしまうと相手に全てチャンプされてしまうので、リバース効果が使えなくなってしまうんですよね。強い事なので良いことではあるんですけど、テキストを十分に活かし切れていない感じはあるので、確かに<>込みで起動パンプを活かした戦い方をすると、テキストがどれも十分に使えるなという印象でした。

    あとはこれはデッキとしての話ですが、単純に0はもう少し面に寄せてシステムを落とした方が良いです。今だと手札交換が過剰なくらい入っているので、もう少し改善できそうだなとは思います。

    次回の後編では、実際に名古屋地区で使ったレシピと、それに至る過程をお話します。

『移動』古今東西

    posted

    by K

    『移動』古今東西
    今回は、移動についてちょっと話していこうかなと思います。攻略的な話はあまりしないので、読み物として楽しんでいただければと思います。
    なお初出についてはわかる限り書いていますが、記憶だよりなので間違っていたらご指摘頂ければ幸いです。


    移動とは
    WSにおける移動とはどんなものでしょうか。非公式用語なので正解はありませんが、ここでは相手のアタックフェイズのはじめに自身を舞台の別の枠に移動させるテキストを指すことにします。一般的な定義に近いと思いますが、もっと狭い意味で使われることもあるのかなと思います。


    ミカサ移動

    移動を先のような定義にした時、今回の趣旨とは若干ズレる移動の話を先にします。まずはミカサ移動です。
    3レベミカサ>のテキストをミカサ移動と呼ぶことが多く、【1】コストで後列含めどこかと入れ替わることが出来る、500査定のテキストです。
    フロントアタックされた場合のバトル相手を変更することが出来、後列に逃げることも出来るので、腐ることの少ないテキストです。一方で自身と入れ替わる相方のスペックも重要で、そもそも入れ替わる相手がいないと使えないテキストなので、考え無しに使うとそこまでパフォーマンスを出せないことも。
    レベル1やレベル2にも刷られており、8電源ホロライブで<ルーナ>を相方に入れ替わる<かなた>や、電源で早出ししたキャラを踏むために出てきた相手のキャラに刺さる<四糸乃移動>など、定期的に環境で活躍しているイメージです。どれもミカサ移動以外のテキストが強いですよね。

    ハリーエルス移動

    ミカサ>移動に似ていますが、【1】コストが不要になった代わりに移動先が限定されているテキストです。テキスト自体は似ているのですがこの縛りがとても大きく、全く異なる使用感の移動となっています。メリットとしてはノーコストである点が大きく、投資無しに恩恵を受けることが出来ます。
    ただ相方が決まっているので両方とも生き残ることが前提のデザインになっており、デザイナーズコンボの域を出ることが非常に難しいです。

    デザインとしては片方が行きに強いテキスト、もう片方が返しに強いテキストになっている事が多いですね。また<レム><ラム>も含めて片方のテキストでもう片方も登場させられるデザインが多く、総じてガッツリデッキに組み込むタイプの移動になっています。

    さて、これらは移動と呼ばれこそしますが、実際の動きは入れ替わる事であり、これから紹介する移動とは毛色が異なります。今回紹介したいのは主にレベル0で使用可能な移動達。

    ということでここからが本題です。


    純移動
    前列の空いている枠に移動するテキストを、他に何も条件が無いことから純移動または自由移動と呼んでいます。初出は<方向音痴>......ではなく実はKOFの<Kを超える者>が初出。<Kを超える者>はWSにおける移動の初出で、<シャマルザフィーラ>や<リームシアン>、<着替え中のシリル>と共にスタンダードで活躍しました。話が逸れましたが、デメリットが無くなった<黒子>をはじめ、純移動は昔の環境タイトルの強みの1つと言えました。今では以下に紹介する様々な移動が登場し、1000査定であることが大きな痛手となっていて下火になっています。以下で紹介する前列移動はこの後全て500査定ですが、これは裏を返せば移動テキストだけ見たら純移動より強いテキストは存在しないということかなと思います。
    純移動は1000査定という査定の重さと、移動という強さの活かし方が相まって、あまりインフレが進んでいません。具体的には、未だに<方向音痴>の2500という数字がかなり強いです。移動に大事なのは行き踏めることよりも返しに生き残ることであり、返しに安定して2500以上出せる純移動は<方向音痴>以外だとデメリットの重い<ハン・ソロ>のみです。なぜこうなっているかと言うと、移動は初手に使うことが多いので他のキャラの枚数を参照するようなパンプテキストを付けても発動機会が少ないんですよね。この使い方だけなら前列枚数制限を付ければ達成出来ますが、今度は2ターン目以降に1500以下になってしまうので、総合的なパフォーマンスを出しづらいのです。それでもイベ助封じや【2】アンコ付与、面全部指定を付ければ2500以上にも出来るはずですが、全く刷られない所を見ると開発的にまだそこまでインフレさせて良い訳では無いという判断なのかなと思います。刷ろうと思えば3500の純移動も刷れますからね。あったら今でも強力かなと思います。
    正面移動
    正面にキャラのいる枠にしか移動出来なくなった移動です。純移動に比べてダイレクト枠に逃げることが出来なくなっています。これは生存率がウリの純移動と比べると痛手で、生存率観点での評価はかなり下がります。フェアリーテイルエクブの<グレイ>が初出。
    生存率観点では純移動に勝てないので、正面移動に限らず他の移動は500査定という査定の軽さを強みに、数字で差別化をはかっていくことになります。特に<ゴブリンスレイヤー>はその代表例で3000というサイズにレベル+1とサイド封じがついています。レベル0参照相打ちに処理されることなくバニラサイズでフロントを強要するので、生存率はともかく相手のキャラスペックの要求はかなり高いものになっています。また正面移動は3500のものをいくつか刷られており、<美遊>や<卯月>などデメリットも重めですが、正面のキャラのスペックを要求するものも多い印象です。
    正面にキャラが居たら移動
    最近刷られたタイプの移動で、正面にキャラが居る時だけ純移動になります。生存率観点では正面移動と違い純移動と同等なので、移動としての評価はかなり高くなります。デメリットとしてはダイレクト枠を塞ぐ役割としては使いにくいという点があり、序盤に無視されてダイレクトされることも多いです。また終盤後列から前に出ていく使い方も出来ないので、やはり純移動と全て同じということにはなりません。
    こちらは純移動と似た役割だからか、正面移動よりもあまりテコ入れされていないように思います。初出のデート・ア・ライブの<四糸乃>は不確定かつ行きだけ高いデザインですし、その次のアサルトリリィの<梨璃&夢結>はバニラサイズありますが、それ以上はあまり刷られていない感覚です。とはいえこの移動効果以外に効果が刷られていなくても2500あるので、大体純移動相当の働きは出来ます。
    拳移動
    全力の拳>が初出なので拳移動と呼ばれます。落下して指定特徴やネームなら移動出来るテキスト。落下移動と言われることもありますが、落下する所までは一緒で、その後の処理が違う移動が複数刷られているので、拳移動だけの事を落下移動と呼ぶのは推奨しません。

    デメリットとして指定キャラじゃ無ければ失敗するようになった移動。使う視点では稀に程度失敗する移動で、安定感の無さは気になります。一方山を削ることが出来るのはメリットと考えることが出来るので、移動以外の役割も持てるのはメリットです。
    相手視点での評価が難しいのが拳移動。<>でリバースさせたい場合、ほぼ成功する拳移動は基本的にリバース出来ないと考えた方がよく、そういう意味では純移動相当の価値があります。一方で稀にでも踏めれば良いと思って上からアタックしようとするのは容易でリスクも少なく、この場合稀にだとしても移動出来ないのは小さくないデメリットです。
    また単純に失敗するパターンは大体クライマックスを落とした場合なので、移動出来ないことに加えてクライマックスも無駄に消費してしまうのが痛いですね。落下は任意なので選べるという意味ではまだ救いがありますが、結構ブレの大きいテキストと言えます。

    こちらも「正面に居たら移動」と同じくインフレは控えめ。3000程度までしか上がっていないので、その不安定さもあり最近は下火になっているかなと思います。
    共鳴移動
    拳移動と同じく相手視点では移動するか分からない移動。相手のアタックフェイズのはじめに共鳴対象を見せると移動出来ます。
    使う視点だとはっきりいってかなり弱いです。共鳴対象を第1ターンに要求されている点がかなり厳しく、移動としての安定感は拳移動よりもずっと低いです。
    相手視点だと移動するかどうかは分からず、かつ拳移動と違って不確定では無いので、移動しないと読むことはかなり難しくなっています。なので<>はおろか踏んでみるということも、移動されたらせっかく作った数字が無駄になってしまうのでやりにくい選択肢です。また共鳴移動は数字が高く設定されがちで、共鳴出来ますかって移動を要求するのも少し骨の折れる数字になっています。なので共鳴先が無くても生き残ることもあり、実際に共鳴移動している瞬間は少ないカードです。
    りん移動(ラブライブ、PD鏡音リン)
    【1】コスト払うと移動出来る、コストはかかるものの純移動です。ノーコストで移動出来る純移動に比べて【1】コストは重いと思われがちですが、実は言うほど微妙でもありません。特筆すべきは移動しなければノーコストである点。つまり移動したい時にだけコストがかかる点です。実は移動したいタイミングって、明確なアドバンテージが約束されている時なんですよね。自身が生きたり、相手のリバースを避けたり。【1】コスト払えば代わりにそれらのリターンが確実に得られる(得られない時は移動しないため)と考えれば、【1】コストの価値があることも多いということです。
    普通の移動と比べて、そもそも割られていない時は同じパフォーマンスです。3面割られている時も移動しないので同じパフォーマンスです。移動すれば生き残る時だけ【1】コストが必要ということで、対価として500要求が上がっていると考えれば悪くないわけです。
    尤も現状、ほとんど忘れられていて一切テコ入れされていないこのテキスト。中央移動のようにサイズを大きくしてインフレさせればかなり強いんじゃないかなと思っているテキストです。
    ことり移動
    ラブライブの<ことり>だけのテキストで、拳移動と同じような動きをしますが移動できるのはレベル0以下のカードが落ちた時のみです。レベル1以上のキャラが落ちた時は移動出来ませんが、クライマックス(と一応レベル0のイベント)が落ちた時に移動出来るのが大きな差です。構築次第で成功率を100%まであげることが出来ますが、現実的には半分移動できれば良い方になりがちなので、拳移動よりも移動成功率はだいぶ低めです。
    移動するかどうかわからないという意味では拳移動と同じですし、この移動は失敗時には確実に山札の圧縮になっているのがメリット。安定感だけはこちらの方があるかなと思います。
    白露移動
    こちらも<白露改>だけのテキストで、移動の条件は<ことり>と同じですが、失敗時には控え室にいってしまいます。また<ことり>は任意ですが<白露改>は全て強制効果になっています。どういうこと?と思うかもしれませんがなんとこのテキスト0査定です。パワーを全く下げること無く移動出来る(かもしれない)テキストなんですよね。
    このカードに関して特筆すべきは、いずれにしてもリバースされないという点です。成功すれば移動ですし失敗すれば控え室なので、いずれの場合も正面のキャラにリバースされることを回避できます。実際には他に空き枠がないと移動できないのであまり出てこないテクニックですが、相手としてはリバース出来るか分からないというのはやりにくさがあります。そもそも2500以上のキャラを正面に置かないと移動しません踏めませんになりますしね。要求するだけしていなくなる感じのカードです。
    ティガー
    いよいよ移動かどうか怪しい<ティガー>。500査定のテキストで、落下したカードのレベルによってストックか他の枠か控え室に移動します。特筆すべきは最も確率の高いレベル0の時にストックに飛ぶ点で、ダイレクト枠こそ出来ますがレベル0のキャラとしてはかなりリソースに貢献しやすい1枚。相手関係なくリソースを稼げるのは悪くないのでは。ハズレ扱いのレベル3に関しても、ダイレクト枠の代わりに山圧縮していると考えれば大きなデメリットでも無いかなと。
    落下から移動まで全て強制である点には注意が必要です。ちなみにリバース要求の相手に対して<ティガー>3面はかなり有効です。が、相手のアタックフェイズのはじめにこちらも誘発順を迷うことになります()
    中央移動
    ここからは移動方式ではなく移動という行動自体を制限するタイプ。まずは中央移動です。中央移動はその名の通り中央に移動するタイプの移動。移動前は右か左に居なければならず、純移動に比べるとかなり移動は制限されています。生存率の観点では2/3程度になっていますが、リバース避けは十分役割を持てます。
    中央移動はインフレのテコ入れを強く受けており、最近の多くの中央移動が3500とオーバースペックになっています。中央移動の採用率の高いタイトルは中央にキャラを置かせることでメタれるので、中央でダイレクトアタックするようにするテクニックは必須です。
    右移動
    中央移動はさておき右に移動する移動もあるんですよね。中央か左にいる必要がありますが、特に1番左から1番右に、中央を介さず移動できるのはメリット。中央は応援が2重で効くことや中央パンプなどの影響もあり数字が高くなりがちなので、それらを回避できるのはメリットです。
    左移動
    永らく右しか存在しなかったのですが、左移動も刷られました。これでより覚えることが多くなったわけですね。基本的には右移動の逆です。たまたまか狙ってかは分かりませんが、パンプテキストも同じですね。色は違いますが基本的に同じようなカードです。
    余談ですが、これら2種同じタイトルに刷ったらもう少し強くなるんじゃないですかね。中央移動のある艦隊はある意味もう強くなっていると考える事も出来ますが。あと右とか左ってのは使用者目線なので対戦相手のあなたの視点だと左右逆になる点も注意が必要です。
    中央にいたら移動
    今度は移動前の場所が限定されているタイプ。前列中央にいると移動します。前列中央以外にいると死にテキストになるので、これがいるタイトルには中央以外でアタックするのが良いです。注意したいのは前列中央にいれば自由移動...では無い点です。実はこのタイプは移動が強制なんですよね。なので移動しない選択肢がなく、実際には中央に配置しないと発動しない、右または左に移動しないといけないテキスト。感覚としては右移動や左移動と同じ感じです。ただ両サイド空いてないと実質移動出来ない(必ず空いてる方に移動しなければいけない)ので、2ターン目以降は結構渋いです。
    エリコ移動
    説明が難しいというかテキストまんまなので読んでください。
    ゴブリンスレイヤー>のような正面移動と比べて、基本的には正面にキャラがいると移動出来ないので劣化なのですが、隣と入れ替わる効果のおかげで、絶対にバトルを発生させるというようなテキストになっています。これは一見すると正面移動の劣化ですが、盤面が埋まる中盤以降もずっとテキストが有効である上に、アタックするなら強制でバトルさせることが出来るので相手が3パンしない選択肢を非常に取りづらくしています。例えばパワー500のシステムと一緒に並べても、そのシステムを踏むには最低2体は前列に並べてくださいという要求が出来ます。逆にレベル3と一緒に並べても、レベル3を処理するなら私と必ずバトルしてねという要求が出来ます。
    総じてとても好戦的で率先してリバースしてしまうようなテキストで使い方が難しいですが、相手のリソースを枯らして3パンすら危うくさせるようなデッキで使ったり、前列に3面並べないようなデッキに対しては上手く役割を作れるテキストです。
    リマ移動
    何がなんでも前列中央に移動する移動。強制的に中央に行くので移動としての価値は皆無ですが、後列から中央と入れ替わることが出来るので身代わりのような役割を持てるテキストです。1連動やレベル3など踏まれたくないカードの身代わりとしては最低限役割をこなせます。
    ちなみにこのテキスト、レベル2や3、特に大活躍とかについたら、電源との相性良さそうですよね。
    あやめ移動
    落下してレベルに応じて指定の枠に移動するテキスト。枠を選べないので移動としての役割はほとんどありませんが、相手からしてもどちらに移動するかわからないのでリバース避けにはなります。
    どの枠に置いてもそれぞれの移動に比べて不自由な移動にはなりますが、どこに置いても移動出来るかもというのが一応の強みと言えそうなので、後攻など相手側にキャラの置く枠の優先権がある場合では有用なのでしょうか。
    それよりも明確な強みが実はあって、このテキストなんと250査定なんですよね。500査定よりもさらに半分というのが強みと言えるでしょう。

    ところでこんなに堂々とした250査定テキストって他にあまりありません。テキストよりも査定の方が目につく1枚です...
    追跡封じ(ルートディスターブ)
    いわゆる後列移動。最初は後列移動という名前でいわゆる<ルートディスターブ>って書こうとしたのですが、いわゆる<ルートディスターブ>って何人に伝わるんだってなって入れ替えました。【1】コスト払って後列に移動する1500査定のテキストで、後列という安全枠に移動する分査定が重くなっています。が、<りん移動>よりも確実に【1】コストでアドバンテージを得られる事から採用率は結構高めです。最近のレベル0についているものはアタッカーとして運用しやすいですが、元々の<ルートディスターブ>は<屋根下>避けにタイトルカップやとある環境で活躍したカードだったりします。
    五月移動
    正面にキャラが居たらトップ公開して指定キャラなら後列に移動出来るテキスト。キャラ単向けカードで採用率も低めなので知名度は低いですが、普通に強いテキストです。公開と落下の違いはあれど、基本的に拳移動が後列にも移動できる感じです。成功率も高めなので、今後増えてくるとインフレだなと考えています。
    相手移動
    これは定義上ここに含むか怪しいのですが、まとめて紹介します。まず基本的な相手移動のテキストは1000査定のテキストで、相手の前列のキャラを他の前列の枠に移動させることが出来ます。相手が空いている枠を作っている場合は非常に有効なテキストです。
    500査定となった亜種が2種あり、ひとつは拳移動と同じ条件で相手を移動させられる<大鳴門むに>です。もうひとつは移動させない場合に自壊する<真宵>なのですが、実は相手移動は<真宵>が初出なので真宵移動とも呼ばれます。動かせなかった場合に自壊するのはデメリットですが、動かせる場合も動かさずに自壊出来るのはメリットだったりします。
    本当の自由移動
    逃げ回るガチョウ>です。なんと移動する枠に制限がなく、後列に移動することも出来ます。
    条件もめちゃくちゃ軽く、99%以上のデッキに対して本当の自由移動として機能します。アンリエットだけが捕まえられる原作再現なんですかね。最近のタイトルに刷られたらまたインフレが加速すると感じます。

    散々書きましたがこのカードは公式大会で使えないジョークカードです...ジョークカードにしては随分まともに強めのデザインだなとは思いました。

    ということで今回は移動について一通りおさらいしてみました。みなさん半分くらいは知っていましたか?9割以上知ってた人は凄い知識量だと思います。

    それではまた会いましょう。

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