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2023前期環境に関しての考察

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    by K

    2023前期環境に関しての考察
    環境の考察と題しましたが、いわゆるいつもの環境考察とは異なります。
    今回は、近々カードの使用制限に指定され弱体化するだろうソードアート・オンラインというデッキを中心に、現環境に関して一部問題だと考えている点やその理由について考察していこうと思います。スタンスとしては去年のパスタ関連の記事に似ています。あちらはデッキ選択の幅を狭めている訳では無いのが今回との違いです。


    ソードアート・オンラインというデッキについて
    現環境はソードアート・オンラインがトップメタであり、現状これより強いタイトルは存在しないと思います。また入賞率から見ても環境の中心であることは明らかなので、まずはこのデッキについて書いていきます。

    このデッキのメインの動きは、1周目に<アリス>を複数面登場させ<チョイス>連動を打つことです。1ターン目2ターン目で4ストック以上作り、3ターン目に山札の枚数を調整、<集中アリス>で山札の<2/1アリス>率を上げて集中連打というのが基本的な流れです。10000を超えるアタッカーが複数面並びつつストックも手札も増強出来る動きです。
    1周目のタイミングでこれを成功させてリソースを稼いだ後は、更にリソースを稼ぎに行ったり、早出しヒールで打点差に還元したり、詰めに寄せたりという選択肢があります。いずれの選択肢も実現可能でありどれも強力な動きです。
    とはいえ完全無欠という訳ではなく、他タイトルと比べると早出しヒールや詰めという点では少し弱いと言われています。また3ターン目に山札の枚数を調整したいので、それを安定させられるように山調整カードが大量に採用されがちで、下の構築の自由度が低いという欠点もあります。

    そして、研究が進んでいくと、前述した<アリス>多面の成功率、安定感はかなり高水準になりました。それにつれてデッキの根幹を<アリス>に寄せるリストがデッキとして強力である事がわかり、環境の一画として台頭してきます。

    ここで、今期のあまり良く無い点が顕在化してくることになります。


    ソードアート・オンラインを想定することの難しさ
    今期のあまり良くない点は、このソードアート・オンラインを想定することが非常に難しい点にあります。
    まず想定しない場合の話ですが、いわゆる普通のデッキで対峙した時を考えてみてください。普通のと言っても難しいので、ここでは例えば2022年には存在したのに今期見なくなってきたデッキを考えてみます。電源系だと虹ヶ咲、五等分の花嫁、プロセカあたり。他だとダンまち、ごちうさ、ゾンビランドサガなどでしょうか。
    こうした普通のデッキで<アリス>に対峙すると<アリス>が出るまでは互角かちょっと有利に進みますが、<アリス>が登場後に全て踏まれて踏み返せないという状況になります。レベル2からであれば踏みに行くことが出来たり、1面であれば触れるようなデッキもありますが、いずれにしてもアリス側が有利に進みます。

    基本的にキャラを踏まないと相手が有利になっていくゲームなのでこの段階でも<アリス>が強いのですが、それに拍車をかけるのが2ターン目以降の、帰ってきた<アリス>による<チョイス>連動です。ストックもハンドも増やす連動でアドバンテージを加速させるので、単にキャラを返す以上の速さで<アリス>側が有利になっていくわけです。

    まとめると、普通のデッキを使うと<アリス>登場後にアドバンテージの差を高速で付けられてしまうということです。

    今度は普通では無いデッキを使ったらどうなのかという話になりますが、これ以降は個別のデッキの話になるのでここでは取り上げません。言えるのは、対策したデッキであれば十分楽しめるゲームになるということと、それでもソードアート・オンラインが環境トップだということです。


    対抗出来る条件と最低限ゲームが詰まない条件
    ここまで書いた事は特に特別な事は書いておらず、皆さんもそれくらい知ってるよという感じだと思いますが、これがいつもの環境トップと違ってどこが良くないのか。それは、強さが規格外過ぎて対抗出来る条件や最低限ゲームが詰まない条件を満たすタイトルが少なすぎるという点にあります。過去に似たデッキとしてひなろじの<夕子>デッキを挙げると、共感してもらえるでしょうか?
    対抗出来る条件は、<アリス>多面と張り合えるほどの強い動きがあることです。よく、<アリス>多面を踏めることが条件だと思われる事がありますが、これは誤りです。踏むためだけに構築を歪めて結果デッキパワーが足りてないとなるデッキを今年組んだ人は多いのではないでしょうか?現環境に残っているデッキは、どれも張り合える程の強い動きがあるデッキです。

    また最低限ゲームが詰まない条件は、ストックを崩す手段、つまり<光景>をデッキに搭載していることです。これが無いとアリス連動を繰り返されて作られたストックタワーを存分に生かされて、ゲームに勝つことはとても難しくなります。逆に光景さえあれば<アリス>側も毎ターンの動きが難しくなるので、ゲームが詰むことはありません。
    現環境の良くない点
    そろそろ話をまとめましょう。今期の環境の良くない点は、トップメタのデッキが環境内のデッキに対していくつか条件を突きつけており、その条件を満たさないとネオスタンダードで戦うことは非常に難しくなってしまっていることによる、デッキの多様性の低下です。そしてこの事実は、せっかく新しいエキスパンションが発売しても、新しいデッキを組むモチベーションを損なう大きな要因になり得ます。
    この良くない点はデッキの多様性を下げるという、ブシロードが良く無いとする環境を構築してしまっているので、確実に使用制限がかかることでしょう。ここまでデッキの多様性を下げる環境は過去を見ても<ニセコイ>くらいだと考えています。


    環境各デッキについて
    最後に現環境で見かけるデッキとその立ち位置をかいつまんで書いていこうと思います。

    SAO
    至極当たり前ですが、<アリス>に対抗できるだけのプール?なので、現環境で使う価値が大いにあります。<アリス>に対抗するために大事なことは、それよりも強い動きをこちらが実現すること。ここに<アリス>ミラーの回答が隠されていると思います。
    余談ですが、このタイトルに<光景>が無かったらだいぶ違う未来だったかなと思います。上手く回った方が圧倒的に有利になってしまい覆すことが非常に難しくなってしまうので、ミラーを嫌う選択肢もあったと思います。現環境は<アリス>メタとしての<アリス>という立ち位置になっているので、そのシェアは更に高いものになっています。
    key
    下の安定感と早出しの強さと詰めの強さで、グッドスタッフながらSAOに張り合っている珍しいデッキです。特に早出しの強さや詰めの強さはSAOには無いものなので、差別化が十分なされています。<光景>+強い詰めというのがSAO側にとってケアがしづらいものになっており、直接対決の勝率も悪くない良い立ち位置になっています。
    オーバーロード
    SAOと同じく、去年後期の生き残り組。宝<アインズ>の圧倒的カードパワーで、<アリス>と張り合えるだけの強い動きを実現しているデッキです。特に<山羊>のバーンはSAOに対して強く出れますし、差別化は十分なされています。
    とはいえ<光景>が無いことが大きく評価を落としている点。SAO側はストック圧縮に寄せればイージーゲームになりやすいので、最新の環境ではあまり良い立ち位置では無い印象です。
    アズールレーン
    普通のグッドスタッフでは分が悪いからとソウルに寄せたアグロデッキが功を奏している形のタイトル。バニラセット採用率はかなり高いと思います。
    光景>が無いのでフェアゲームは難しく、アグロに寄せた形が結果を残しています。<アリス>の強さと真っ向からは戦わない考え方ですね。同じ<光景>がないタイトルとしてオーバーロードとの比較をすると、向こうは長期戦になることも想定されているので<アリス>連打で積む展開を考えねばなりませんが、アズールレーンは早いゲームを常に意識するのでこのデメリットは相対的に小さいものになっています。
    転スラ
    光景>や<ミュウラン>のおかげで辛うじて人権が残っているタイトル。<アリス>に対して<ミュウラン>を適切に当てる事が出来れば、そのまま何もさせずに勝てるだけのデッキパワーがあります。
    とはいえネオスタンダードで考えた時に<アリス>よりも優先して転スラを選ぶ理由が抽選程度しか無く、そもそもデッキとしては早出しできる<アリス>の方が強いので、立ち位置は良いんですがなかなか活躍できない現状となっているイメージです。
    ヘブンバーンズレッド
    良いプール貰ってるのに<大活躍>くらいしか見ないのは先程挙げた現環境の良くない点をモロに食らってるからだと思います。個人的には<大活躍>にそこまでの魅力を感じなかったので、本当にせっかく新弾が発売したのに調整の優先度が下がってしまっているタイトルになってしまっています。
    STARWARS、MARVEL、ディズニー
    今期追加が来てる裏面違うシリーズ。
    中でもMARVELは<アリス>によって新しい門チョイスというデッキタイプが生まれた、今期らしいタイトルです。<アントマン>の優秀さと<1/0イベント>の使いやすさにより、<アイアンマン>を使わない軸が新規に生まれたのは面白いところです。
    ありふれ
    フェアゲームで戦うのは難しいため<プラ2の連動>を用いた形が主流です。
    ホロライブ
    プールが広大なので、基本的に色々なフェアゲームをするカードの存在感は薄くなっているもののそれを感じさせないくらい、フェアゲームでは無いデッキが研究されていて上手く存在感を放っているタイトル。<かなた>で<アリス>に対抗すれば、後列のパンプ値の違いやサイドアタックする選択肢がホロライブ側に有利ということもあり、十分張り合っていけます。また新弾でノーコストのキャラにトリガーアイコンがあるカードが3種類追加されたことにより、<アリス>の土俵で戦わないドラを軸とした<がうるぐら>電源も存在感を放っています。
    余談ですがホロライブの<オカケン>、今は比較的お買い得だと思っています。現環境ではオカケンで1連動を持ってきている場合では無いので比較的安価ですが、次の環境では採用率は確実に上がると思います。

    ラブライブシリーズ
    基本的に<アリス>に対抗するのが難しいのであまり環境では見ませんが、<アリス>に対抗するために生み出されたデッキとも言える虹ヶ咲の、<2/1>を軸にしたデッキタイプの登場は興味深いですね。光景は無いものの<アリス>を自由にさせない機構があれば、現環境でも十分強みを発揮していけるということだと思います。ただ良いことばかりではなく、フェアゲームをするデッキに当たるとキツイところがあります。まぁ<アリス>のおかげでフェアゲームをするデッキが少ないので、そういう意味でも追い風ですね。
    D4DJ
    光景><逆圧縮>が搭載でき強めの連動も存在するのでやれなくはない枠。<アリス>と張り合えるだけのパワーがあるかは怪しいですが、<アリス>を踏めるようなカードも複数収録されているので、環境でも戦える部類に入ります。
    もっとも、それらをひとつのデッキにまとめるのがとても難しいのですが...
    五等分の花嫁
    一花>や<二乃>。<五月>は去年チラホラ居たはずなのですが、今年になってからは見る機会が減ったように思います。<五月>辺りは良い勝負ができるのですが、やはり<アリス>の影響と言わざるを得ない認識です。
    プロセカ
    こちらもかなり<アリス>の影響を受けているタイトル。
    8電源もチョイス宝もめっきり見なくなりましたね...
    プリコネ
    そもそも主流のデッキタイプどれ?って話はありますが、去年から更に数を減らしている印象です。

    デアラ
    これはそもそも規制されているし追加弾も控えめだったということで、<アリス>とは無関係に使用率が低いタイトルだと思います。

    東リべ
    これは<アリス>のおかげで株が上がったデッキ。
    ぱーちん>が<アリス>に対して強いため、去年よりも見かけることが増えたと思います。
    とはいえ<アリス>と違って自分でゲームを動かすテキストは着いていないので、デッキとしての強さは今ひとつだったりします。
    D_CIDE TRAUMEREI
    集中>選抜一択ですが、<アリス>に対して自由にさせない動きが確立していて、なかなかの活躍を見せています。
    まず、<アリス>多面を処理できる<ランサー>セットですが、これは他のタイトルで使う2メタやランサーと違い、デッキ本来の強い動きの副産物としての<ランサー>という点が物凄く評価高いです。自分の動きを優先して<アリス>を処理できる動きは、海神には勝てませんが強力なメタと言えます。
    また<ランサー>の2度目以降は思い出送りのボーナスが無くなるので相対的に弱い動きになりがちです。なので長期戦は<アリス>側に分があると言えるのですが、そこに走ってくる<蘭堂>チェンジもとても噛み合っています。<アリス>を踏みつつ打点先行できるので、作り切られてない山にバーンを入れることでダメージレースで優位にたちやすいわけですね。
    総じて<アリス>に対して強い動きを押し付けやすい強みが現環境で活きているのでしょう、去年規制されたとは思えない活躍を見せています。
    メイドラゴン
    これは去年から数を減らした組。<光景>があり<強い詰め>があるので立ち位置は悪くないはずですが、同じようなデッキでより下の強い、keyにお株を奪われている感じがします。
    ミリオン
    2メタ雪歩>が強すぎて環境内に存在していた所に、<強力なプロモ>が追加されたことにより活躍しだしたミリオンライブ。<アリス>を軽く踏んでいく<雪歩>で処理でき、強化された<門連動>は強力な詰めであまり<アリス>に不利がつきません。光景が無いのが欠点ですが<アリス>を自由にさせないのでそういった展開になることはほぼ無く、立ち位置の良いデッキになっています。
    アサルトリリィ
    従来の<>軸の立ち位置はあまり変わりませんが、<アリス>に対するメタから<門連動>軸が数を増やしている印象です。こちらの強い動きをしつつ<アリス>を処理できるというところで現環境では他のデッキに無い強みがあります。ただ選抜だったりカードパワーの問題で、結果が出てくるのにはもう少し時間がかかるのかなといった印象です。
    バンドリ
    こちらの強い動きシリーズは大きく3タイトルあり、D_CIDE、アサリに続く3つ目がAnniversary軸のバンドリです。<1連動>に転生する<システム>のおかげで1連動の再現性を上げつつ<アリス>も見れる構成になるので、今年に入って活躍を見せています。これら3つのタイトル以外はなにかしら一般的では無い特殊な動きが必要になるので、フェアゲームをしたいのであればこの3つ、その中でも特にフェアゲームに特化しているバンドリがおすすめです。

    ということで今回はSAOの<アリス>の影響について書いていきました。これは発信用というよりも記録用という記事で、数年後に読み直したら面白いと思い書いています。
    現環境はここまで述べてきたように<アリス>が作っている環境だと考えています。確かに<アリス>だけが勝つ一強環境では無いかもしれませんし、プレイヤー視点では勝ちやすくて良いと思う人もいるかも知れません。

    ですが私自身はヴァイスシュヴァルツ本来の面白さに比べて、<アリス>によって楽しめる部分がかなり減らされているのではないか?と考えています。もっと色々なデッキを試してみたいですし、例えばタイトルカップではより広いデッキタイプを見ることが出来ました。
    今のネオスタンダードは「自信を持って面白いよ!」と言いづらい所があるので制限改定などでの環境の正常化に期待しつつ、それではまた来期の環境考察でお会いしましょう。

8宝ディーサイド考察【7】

    posted

    by K

    8宝ディーサイド考察【7】
    Dサイドの考察、いよいよ今回が最後になります。
    最終回の今回は、魔改造したレシピの話と、規制後の話をしようと思います。


    東京地区&全国大会使用レシピ
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    2
    クライマックス
    8


    環境終盤に使用したリストは以上の通りです。

    経緯を説明しますと、今期は地区大会の日程が少し特殊でした。京都地区までは毎週地区大会がある詰まった日程である反面、最後の東京地区までは少し期間が開き、その次の週に全国大会という余裕の少ない日程でした。平日に調整出来るプレイヤーは多くないので、京都地区までで同じリスト、東京地区と全国大会で同じリストを使用したプレイヤーも多かったのかなと思います。

    今回の魔改造は、この京都地区と東京地区の間の期間に行った変更になります。改良ではなく改造なのがポイントで、京都地区までのリストに欠陥があった訳ではありません。
    今回行った変更はまさに魔改造で、デッキとしての安定感を落としつつ特定のデッキに対して相性を改善するような内容になっています。ネオスにおける安定感は非常に重要ですが、最後の地区に臨むにあたって尖らせた形になります。
    そもそも先に述べたように、元のリストは地区大会の大部分を走り抜けたリストです。このリストに決定したのは地区の序盤で、その時点での環境を考えての構成になっています。

    京都地区後に考えたのはもちろん京都地区決勝戦の敗因が1番ですが、それまでの地区で感じたことと、新しいデッキへの相性を考え直しました。
    決勝の敗因は偶発的な物もありますが、電源系のデッキに対して配置依存が多くなるという点は1つ要因かなと考えました。また決勝トーナメントで当たった扉チョイスの虹もちゃんと<扉連動>を並べられたらきつかったでしょうし、そもそも決勝トーナメントに上がってくるD以外のデッキが、通常のDでは対応できない状況を作るのに優れたデッキばかりになってきたことも感じていました。
    極めつけはこの間に追加されたオーバーロードというプールです。<緑アインズ>はデッキパワーが高く色々デッキに圧倒できるので乗り換える候補にすらなったくらいですが、宝Dの方が更に簡単に勝つことが出来る点や、山を作れるため直接対決が有利という点を加味してDを選びました。もっと存在感が大きかったのが8電源オーバーロードです。これは活躍できた時期が非常に短いこともあいまってデッキに関する記事がとても少ないので知名度もあまり高くないと思いますが、とにかくDに強い、完封できる程のデッキで、Dにとってはとても脅威でした。電源連動がどちらも非常にDに踏まれづらく、これらを維持すれば勝ちが転がり込んでくるリストになっていたことが要因です。
    特に8電源オーバーロードに関しては調整段階で0-10するくらいの相性だったので、再考を余儀なくされました。それでも総合力ならばD一択という認識だったので、構築やプレイに活路を見出すことになります。

    そこで白羽の矢がたったのが黄色の思い出セット。<海神>と同じエンジンがもう1つ存在しており、自分のリソースを稼ぐ<海神>と対照的にこちらは相手のリソースを削るデザイン。<海神>と比べるとデッキの主軸としてはとても劣りますが、1~2枚の採用であればこちらにもメリットがあります。
    ということで2枠を削ってこのセットを採用する事に。まずは採用することによるメリットの話ですが、1面ずつでも<アルペド>を処理できるのは大きかったです。相性が良くなるところまでは行きませんが、当初の不利は克服出来たかなと思います。
    また副次的な効果が色々ありました。まずは<かなた><マリン>の<かなた>を1面ずつ処理していけるようになりました。また電源系のデッキ全般に対して手札アンコール各種を処理できるようになったのも大きいです。さらに<虹の扉連動>3面を崩せるようになったことも大きく、単純にデッキパワーは上がりました。
    デメリットというかこれまで採用していなかった理由ですが、1に上がった時の色と、1/1がなかなか落ちない点が懸念になります。そしてこれらの問題は解決していないので、いかに受け入れられるかという話になってきます。
    色の話は1に上がったターンに狙わないことで許容、落ちない問題は落ちるまで始動を遅らせることでカバーします。単純に欠陥を甘んじて受け入れる感じですね。それでもデッキパワーを優先して使えるタイミングで使うことに価値を見出している感じです。
    2枚の枠は<1連動>1枚と<思い出3ルック>。連動の枚数は減りますがその分1/0を入れるので大枠は変わりません。もともと1面連動で強いので、2枚に減らしてもそこまで大きな影響はありませんでした。そして<思い出3ルック>ですが、こちらは記憶の為の思い出送りのカードが強くなったという認識です。もともと<海神>4枚のうち3枚を飛ばす難易度を考えて保険で入ってた思い出3ルックですが、黄色セットを採用することで切りました。3枚目の飛ばしやすさ自体は減りましたが、その分強い動きをしつつ3枚飛ばせる頻度が増えたので、あまり弱くなった印象はありません。ただ黄色を飛ばす重要性は上がっているので、より意識する必要はあります。

    細かいところで2点。黄色を採用した事で<海神>3枚目を飛ばすのを保留する機会はかなり増えました。黄色が飛ばなくなることがデメリットになる相手には、<海神>を思い出に飛ばしては行けない場面も多い事は頭に入れておきたいです。
    また主にひなろじの<夕子>対面で意識することですが、黄色の<1/0>が思い出に飛ばされないような立ち回りを意識することがとても大事です。黄色セットを採用することで相性が改善した相手のひとつが<夕子>で、いつでも処理できるのがマーカー圧縮を崩せないゲームを無くしてくれるので大きいです。ただし<1/0>と入れ替わった<1/1>でストック送りする時に<1/1>を思い出送りされると、<1/0>も思い出から帰ってこなくなり、次からの<夕子>処理手段がメインデッキから消えるので要注意です。基本的には思い出送り2面されなければ避けられるので、された場合は我慢比べになります。
    さらに小技ですが、<1/0>で飛ばす必要は無くて、<1/1>素だしでも問題無い相手になります。処理できるだけで御の字ですし、思い出送りされたら<1/0>から出すことが出来ますし。また先に述べた<1/0>も<1/1>も思い出送りの状況が出来てしまった場合も、<収録中>で落とせるのでまだ諦めるのは早いです。<ヒール>や<擬似リフ>などひなろじ側が思い出送りしたいキャラを1枚送って貰うことで、<1/0>を控え室に落とせるので再起可能なわけです。
    そういう意味だとひなろじ相手には<海神>3枚飛ばすのが安定かもしれません。思い出を3枚<海神>にしておけば、<1/1>を思い出送りされたら<1/0>で代用できますし、両方飛ばされたら<収録中>で戻せますからね。

    最後に
    連載中に使えなくなってしまったこのデッキの規制後の話をします。が、これは簡単で、普通に無理なんで規制緩和を待ちましょう。デッキコンセプトの<海神のチェンジ元>に加えて、そのストックをリソースに還元していた<擬似リフ>と<集中>が選抜入りしたのでとてもじゃないですけど再起不能です。3種のうち2種使えても魅力の少ないデッキになってしまうので再起は難しかったかなと思います。
    >軸のデッキはまだまだやれるという話も聞きますので、<門連動>に魅力を感じる方は試してみても良いかもしれません。また新たにデッキを組む際は、不採用カード一覧(前編後編)で大体のカードについてコメントしているので、是非参考になさってください。



    ということでDの連載をこれで一旦終了したいと思います。半年間使い倒してきたデッキで、とても愛着のあるデッキでした。常にこのデッキ以外無いと思って走りきれた半年は非常に幸せでした。

    既に次のパートナー探しははじまっているのですが、良いリストを見つけたいですね。

    それではまた!

8宝ディーサイド考察【6】

    posted

    by K

    8宝ディーサイド考察【6】
    目次
    次は門連動軸との比較を考えていきたいと思います。


    宝軸レシピ
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    門軸参考レシピ
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    宝と門の比較
    比較と言ってもかなり違うコンセプトなので、差異の比較というより違うデッキ同士の比較になります。
    なので共通するところを先に書いていきます。
    • 集中>+<海神>でストックを積むところ
    • 疑似リフ>を起点に動くプランが搭載されていること
    考えてみたのですが、共通するところってこれくらいなんですよね。想像以上に違う所が多いと思います。
    レベル0
    大きく違う点は門軸でのみ採用している<亜希>の枠。特徴パンプとしての役割とレベル1連動に繋げる働きがあり、これは宝軸に無い点です。一方で宝軸ではこの枠に<多生>が採用されているので、アタッカーのパワーラインや後半の手札交換の点で強みがあります。
    門軸では<亜希>を採用しない選択肢が取りづらいのでそもそも比較するものでは無いかもしれませんが、特徴パンプの500よりも、<多生>が4000でアタック出来るメリットの方が、御三家との相性が良く、宝軸の方が強めの認識です。
    レベル1
    宝連動>と<門連動>の比較になります。

    全然違うのでテキストを読み上げるだけになってしまうのですが、<門連動>は行きの数字が少し高く、確実に手札を増やせる点がメリット。<亜希>で拾えるので再現性が高いのもありますが、最大のメリットはレベル1が青一色になることでしょう。ここまでひっくるめてデザイナーズと思われるので、<3蘭堂>に寄せると自然と8門になると思います。
    対して<宝連動>のメリットは、手札を増やさない(手札上限を圧迫しない)連動であることと、手札を入れ替えられること。こう書くとかなり<門連動>に劣るのですが、隠れた最大のメリットは<>連動であること。再現性という面で大きな利点があり、結果として門連動と比較できるレベルになっています。

    それでもデッキに搭載する連動としては<門連動>の方が強みが多いのですが、ここにDの構築事情を加味するとちょっと変わってきます。ひとつは<海神>との共存です。<門連動>の方が強みのひとつに、多面連動した時の価値があります。<宝連動>3面と<門連動>3面では、<門連動>3面の方が拾いたいカードが触れる機会も多いので価値が高いと思います。<宝連動>の手札入れ替え3回は過剰ですし、<>とはいえ連動3枚手札に返ってきても有効に使うのが難しいです。しかし<海神>を並べたいDの事情を加味すると評価が変わります。今回のレシピの採用枚数から分かる通り、連動多面よりも<海神>多面を意識しています。これは<門連動>軸でも似たような意識です。つまり<海神>多面+1連動1枚を意識しているわけです。1面連動の時の価値を比較すると、<門連動>の方が勝るとも言い難いわけです。<門連動>はトップチェックが1回しかないので、最も確率の高いレベル0を捲ってしまった時の回収の幅に不安が残ります。隣に<海神>が居る訳ですから手札にレベル1の後続がいる可能性も低く、次のターンのアタッカー補給に困ることが、実際かなり多いです。それに対して<宝連動>は朧であることから次のアタッカーは1枚は確保出来ていると考えられます。またこの手札入れ替えですが、1回行えるメリットがかなり大きいです。上<海神>や宝が切る候補ですが、これらを複数切りたいことは少なく、2回目以降に比べて1回目の価値が高いわけです。
    結果として<海神>2面の隣で1面連動する時に限ると、<宝連動>にも分があると言えます。

    また2つ目が、<門連動>のメリットのひとつである<亜希>の存在です。<亜希>で拾える事がメリットですが、そのメリットを活かしてしまうと、思い出が増えてしまいます。これが<海神>の価値を下げる事になるので、結果としてあまり強い動きでは無い事が非常に多くなります。<亜希>は1コストかかるものの思い出を増やすので圧縮そのままで拾えるのがひとつの強み。これが<海神>の強みを圧迫するとなると相対的に評価が下がるわけです。
    実際<海神>を圧迫しないように動こうとすると<海神>3面の後に<亜希>を飛ばす必要があり、成功率はもちろんたとえ成功できる時でも、圧殺無しで行うのは指南の業なので、圧迫してしまうのは必至という認識です。

    ということでデッキとして見ると<宝連動>にも分があると言える門との比較でした。
    レベル2
    門軸には<蘭堂>というレベル2のカードが用意されていますが、宝軸にはこれといったカードが用意されていないレベル帯。蘭堂も<レベル3>のキャラの方がメインになるので、ここではそれら以外のところ、助太刀の比較を行います。
    3の<宝連動>と<門連動>を比較したとき、返しの数字がかなり違うのでその差が助太刀に出てきます。門軸では返しの数字が高いので、拳で返しつつ追加テキストが生かしやすい、<ルビィ拳>や<思い出拳>が採用されることが多いです。<ルビィ拳>は固定の大きなバーンを打てる<蘭堂>と相性が良く、<思い出拳>もミラーでの<ありや>除去や<連パン>メタとして活躍できます。対して宝軸では助太刀で返るか怪しいので、修正値の高い<35拳>や確実に効果のある<大正浪漫>が採用されやすいです。<35拳>は<蘭堂>との差2000に門の修正値を合わせた3000差を返せるので、この環境では活躍の幅が広かったように思います。

    レベル3
    基本的には<蘭堂>と<宝連動>の比較。
    蘭堂>は記憶を満たすことにより115ヒール+恒常的なバーン+門連動による4点バーンテキストが付き、ここまで来るとかなり強いヒールと言えます。記憶が満たせていない場合は9000ヒール、場合によっては4点バーンすら打てないテキストですが、<海神>の関係で記憶が満たせないことは少なく、4点バーンに関してはほとんど打てると言って良いでしょう。また<2/1>からの擬似チェンジギミックもあり、早い段階からダメージを与えていくことが可能です。反面フルセットで採用するとデッキスロットをかなり食うので、構築の自由度は低くなりがちです。
    対比して<宝連動>は9500ヒールに条件付きの不確定バーン連動、最大の長所は<聖剣>早出しが書いてあることですね。<門連動>も早出し出来ますが性質がかなり異なり、早だしヒールで面取りというルートを取りやすいのが宝軸の長所になります。バーンテキストの条件はなかなか厳しく、ちゃんと意識しないと使えない点は<蘭堂>とかなり違うところ。ただノーコストでバーンが飛ぶので山を強くキープしやすいのは<蘭堂>よりも勝っているところです。フルパワー<蘭堂>には総合的なカードパワーで負けています。

    比較すると様々な点が違うことが分かるので、あとはどちらを選ぶかだけ。記憶を満たしてフルパワー<蘭堂>を作るか、雑に4点バーンで詰めるか。デッキスロットを意識して早だしヒールで面取りしつつ、記憶を満たしてストック効率よくバーンを乱発するか。自分は後者の方が好みだったということですね。
    クライマックス
    ここが1番違って分かりやすいところ。門と宝というトリガーの差で宝の方が勝り、<海神>との色の統一という点で門にも分があるところ。山の強くなる速度や連動の再現性、トリガーの安定感から宝を採用しています。
    個人的には6戻り以下が常の8門のデッキをネオスタンダードで使いたいとは思えませんでした。

    最終回の次回は、東京地区や全国大会で使った魔改造版レシピの話と、規制後の考察を行っていきます。

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