
今回は、2023年9月23日に発売された『WORLD PREMIERE PACK 2023』で来日した「GP」の解説と、それらを採用したデッキレシピの紹介記事を担当させていただきます。
先日公開しました「ゴーティス」に引き続き、その魅力を解説していきます。
カード解説
まず、共通効果として、「GP」のモンスターは自分が相手よりLPが少ない場合に特殊召喚できるテーマとなっています。この事を事前に頭にいれてから、それぞれのモンスターを見ていきましょう。
- 共通の特殊召喚効果
- 召喚・特殊召喚成功時に「GP」罠カード1枚を手札に加える効果
- 墓地へ送られた場合に、EXデッキから特殊召喚された「GP」モンスター1体を対象として、自分の墓地から「GP」カードを3枚まで除外し、対象の攻撃力を除外した数×500アップする効果
「GP」を支えるレベル3モンスターの1体で、サーチ先はこの後紹介する<GP-スタート・エンジン>がマストでしょう。
墓地へ送られたときの効果は、自身が素材などで墓地へ送られたときでも発動するため、条件を満たし易いものの、墓地のカードが必要なこともあり、考えなしに使うとリソースが枯渇してしまうため注意です。
- 共通の特殊召喚効果
- 召喚・特殊召喚成功時、ターン終了時まで自分は「GP」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない制約が発生する代わりに、戦士族以外の自分の墓地の「GP」モンスター1体を対象として発動でき、守備表示で特殊召喚する効果
- 自分・相手メインフェイズに発動でき、自分フィールドの「GP」モンスターのみを素材としてS召喚を行う効果
「GP」はそれぞれ種族が違うモンスターで構成されているため、事実上の同名以外を蘇生する効果となります。守備表であるためリンクモンスターは蘇生ができませんが、効果が使える状態で場に展開されるため、「GP」の展開を大きく広げます。
相手ターンシンクロは後述のレベル6シンクロ、<GP-スター・リオン>を筆頭に、レベル6、8、11を出すのがメインですが、自身の効果で制約がかかるため、それを回避する点でも優秀です。
- 共通の特殊召喚効果
- 自分・相手のメインフェイズに、手札・フィールドのモンスターを融合素材とし「GP」融合モンスター1体を融合召喚する効果
融合先の<GP-PB>が相手ターンに出ることで、強力な妨害を発揮するため、それを実質的なフリーチェーン化できるという点で、かなり強力なカードとなります。先攻で盤面に出しておきたいカードですね。
- 共通の特殊召喚効果
- 相手スタンバイフェイズに発動でき、相手フィールドにリンク素材にできないレベル8の「Nトークン」1体を特殊召喚する効果
- 相手メインフェイズにフィールドの「Nトークン」1体を対象として発動でき、そのトークン及び、前後隣のゾーンに存在するカードを全て破壊する効果
自身で完結しているカードで、リンク素材にできないトークンを送り付けるため、そのトークンを除去できるデッキタイプはかなり少なめとなります。
リンク先を封じておいたり、純粋な除去札として使うこともできますが、展開面においてアドバンテージを稼ぎにくいため、採用は1枚で問題ないカードとなります。
次からはEXデッキのモンスターの紹介となります。
EXのモンスターたちは、共通効果として、自身の(1)の効果を使ったターンのエンドフェイズに、自身をEXデッキに戻し、デッキ・墓地から対応したモンスターを呼び出す効果を持っています。
- 融合召喚成功時に、融合素材とした数まで、相手フィールドの表側表示モンスターを装備カード扱いで自身に装備する、自分のLPが相手より少ない場合、発動と効果が無効化されない効果
- 共通効果として、EXに戻したあと「GP-RB」1体を特殊召喚する効果
「GP-RB」の効果で相手ターンに融合召喚することで、事実上の妨害効果となります。また、対象を取る効果でなく、破壊などを介さないため、除去としてはかなり質の高い部類でしょう。
エンドフェイズに戻ってしまう効果は、一見デメリットのように見えますが、再度「GP-RB」の効果で融合が可能になり、複数回の除去が行えます。
- 自分・相手のメインフェイズに相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動でき、対象のモンスターの元々の攻撃力を自分に加え、自分のLPが少ない場合、さらに対象のモンスターを破壊できる効果
- 共通効果として、EXに戻したあと「GP-スター・リオン」1体を特殊召喚する効果
アタッカーとして優秀なカードで、ライフポイントが下回っているなら、妨害も可能になるモンスターです。
とはいえ、モンスター1枚破壊、では妨害としては少し弱いため、アタッカー運用がメインとなります。
こちらも再度シンクロを行ったり、墓地から展開できたりが可能なので、変換がメリットになります。
- X素材を1つ取り除いて発動でき、デッキから「GP」魔法カード1枚を手札に加え、自分のLPが少ない場合、さらにデッキから「GP」モンスター1体を墓地へ送る事ができる効果
- 共通効果として、EXに戻したあと「GP-キャプテン・キャリー」1体を特殊召喚する効果
サーチ先の魔法は<GP-ベター・ラック><GP-ゴー・ワイルド>が基本となり、それが更なる「GP」の展開に繋がるため、最初に出したいカードとなります。
<GP-RB><GP-リオン>に比べて、<GP-キャプテン・キャリー>はエンドフェイズに呼び出したところでアドを稼ぎにくいですが、そもそもエクシーズできた時点で魔法カードにアクセスできるため、気にしなくてもいいでしょう。
- 相手フィールドのモンスター1体を対象として破壊し、 自分のLPが少ない場合、さらに前後隣のゾーンに存在するカードを全て破壊する効果
- 共通効果として、EXに戻したあと「GP-Nヘッド」1体を特殊召喚する効果
リンク素材自体は用意することが難しくないのですが、相手ターンに展開ができる<GP-RB><GP-リオン>は盤面に残しておきたいため、召喚する機会は少ないです。
ここからは魔法・罠カードの紹介になります。
手札の「GP」モンスター1体を相手に見せて発動でき、見せたモンスターと異なる「GP」モンスター1タイをデッキから加え、その後、手札から「GP」モンスター1体を特殊召喚し、自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のLPを失う効果
を持つカードです。
サーチを行いながら特殊召喚することが可能で、その上、能動的にLPを削ることができるため、メリットしかないカードです。
展開も伸びるため、サーチしたい魔法カード1枚目ですね。
自分の手札・墓地から「GP」モンスター1体を特殊召喚し、その後、相手は自身の手札・墓地からモンスター1体を効果を無効にして自身のフィールドに特殊召喚できる効果
を持つカードです。
手札・墓地と出すモンスターには困らないものの、相手にも同様の範囲でモンスターの特殊召喚を許してしまうため、使い勝手のいいカードとは言い難いです。
- 自分フィールドの「GP」モンスター1体を対象として発動でき、そのモンスターはターン終了時まで攻撃力が500アップし、戦闘効果破壊耐性を得るものの、効果が発動できなくなる効果
- ターン中に自分フィールドの表側表示の「GP」モンスターが戦闘・効果で破壊されている場合、エンドフェイズに、墓地の自身をセットする効果
エンドフェイズに帰還するモンスターたちの効果の発動を封じることができるため、盤面に維持したい場合に使うことができますが、そこまでして維持したいのは<GP-スター・リオン>くらいしかいないため、こちらも微妙になります。
- 発動時の効果処理としてデッキから「GP」モンスター1体を手札に加え、自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のLPを失う効果
- EXデッキから特殊召喚された自分フィールドの表側表示の「GP」モンスターがEXデッキに戻った場合に1ドローする効果
書いてあることがすべて最強のカードで、基本的に<GP-チャリオット・キャリー号>を出してからこのカードをサーチすることで、安定して「GP」の動きに繋げることができます。
また、1ドロー効果が付いているお陰で、自分のターンと相手のターンで往復2ドローができるため、圧倒的なアドバンテージを得ることができるのも魅力的です。文句なしの3積み推奨カードです。
相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合に、そのモンスター1体を対象として発動でき、デッキから「GP」モンスター3枚を相手に見せ、ランダムに選ばれたモンスター1体を特殊召喚し、残りをデッキに戻し、対象のモンスターを破壊する効果
を持つカードです。
<GP-キャプテン・キャリー>でサーチしたいカード筆頭で、相手の妨害を行いながらデッキから「GP」を特殊召喚というとんでもない性能をしています。
ランダムに選ぶ分には同名でも可能なため、必要なモンスターを絞って選ばせることも可能なカードとなります。
- 自分フィールドの「GP」モンスター1体、または<GP-ネック・アンド・ネック>以外の自分の墓地の「BF」カード1枚を対象として発動でき、そのカードを手札に戻す効果
- 自分のLPの数値より高い攻撃力を持つモンスターが相手フィールドに存在する場合、自分の墓地からこのカードと「GP」モンスター1体を除外して発動でき、除外したモンスターのカード名が記された「GP」モンスター1体をEXデッキから特殊召喚する効果
1の効果は墓地からのカード回収と、使えるタイミングが多く、能動的に墓地へ送ることが可能です。
2の展開効果に関してはライフを削る必要があるものの、発動できれば一気に盤面を返すことができるかもしれないパワーを秘めています。
デッキレシピ
デッキレシピについて
【GP】はレベル3を2体揃えて<GP-チャリオット・キャリー号>を出すことで「GP」展開に繋がるため、レベル3を展開しやすくLPを削れる「P.U.N.K.」と組み合わせたレシピとなります。<No-P.U.N.K.セアミン>及び事実上変換が出来る<No-P.U.N.K.オーガ・ナンバー><No-P.U.N.K.フォクシー・チューン><緊急テレポート>が1枚初動となるため、合計11枚の1枚初動から<Jo-P.U.N.K.デンジャラス・ガブ>の妨害を構えながら「GP」展開を行うことができます。
「GP」は説明してきた通り、盤面を除去する能力に長けますが、効果を無効にするのは苦手なので、それを補う構築です。
汎用枠を気にするのであれば他にもレベル3を2体揃えることができる<魔界発現世行きデスガイド>などを採用しても安定するでしょう。