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クライマックスのお話 後編

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    by K

    続きです。
    ニセコイのデッキレシピとカード解説はこちら。
    クライマックスの役割
    クライマックスはゲーム上とても重要な役割を担っているカードです。
    手札から打った時はイベントカードとは比べ物にならない程軽い条件で大きなリターンを得ることが出来ますし、トリガーチェックで捲られた場合は大きな恩恵を受けることが出来ます。
    ダメージとして捲られた場合はダメージごとキャンセル出来てしまうので、システム上非常に大きな意味合いを持ちます。WSは突き詰めるところ、クライマックスを上手く使うゲームと言えるでしょう。
    クライマックスの話だけでも、とても書くことが多すぎて全部一気に書くのは到底無理なほどなので、今回はその中のほんの一部について書きたいと思います。
    注目するのは、ゲーム中、特に序盤から中盤にかけて引くクライマックスです。
    クライマックスは引きすぎると弱い
    クライマックスは引いても捲っても恩恵があるわけですが、その恩恵を全て受けられるかどうかはまた別の問題です。
    捲り方ひとつ考えても、恩恵の多い捲り方、少ない捲り方があるのですが、今回は引いた場合のみについて考えます。
    クライマックスを引いた時に恩恵が大きいのは、そのクライマックスを打つことで他のカードでは得られないようなアドバンテージを得ることが出来る場合です。
    2001は手札を減らさずにソウルとパワーを上げられますし、1001でパワーとソウルを上げるのも有効でしょう。
    ダイアリー.jpg 10年間の想い.jpg
    どのクライマックスもそれぞれ特徴があるのでデッキごとに考える必要がありますが、打つことによって膨大なアドバンテージを得ることができるのは事実です。

    しかし特に序盤に注目したとき、いつでもそのアドバンテージを存分に活かせるかと言えば、そうではないのがこのゲームの面白いところです。
    いくつか理由はありますが、大きな理由のひとつは、クライマックスはキャラ(盤面)とのバランスが取れて初めて、最大の恩恵を受けられるという性質でしょう。
    全体ソウル上昇は強力ですが、肝心の前列が3枚無ければ効果は半減です。
    ストックブーストは1ターンに4枚ストックを増やせるようになる点で優秀ですが、これも前列3枚あってこその恩恵です。
    その点、前列が1枚でもしっかりと恩恵を受けられる2001は優秀なのですが、この話はまたの機会に。
    また、1ターンに1枚しかクライマックスを打つことは出来ないというルールも、序盤にアドバンテージを活かしづらい一因です。
    せっかく何枚も引いても打てるのは1枚だけですし、抱えたままリフレッシュしてしまうと次の周に使えるクライマックスの合計枚数が減ってしまいます。上手く毎ターン1枚ずつ使えれば良いですが、そんなに上手くいく事は多くありません。
    このような事態を避けるためにハンドからクライマックスを切るカードはどのデッキでも重宝される傾向にありますが、これ自体はあまり強い行動ではありません。
    打てば大きな恩恵があるはずのカードを打たずに消費するだけでなく、その消費するための手段を用意しなければならないので、出来れば避けたい行為なわけです。
    このように、序盤にクライマックスを引きすぎるのは、ゲームシステムからすると弱い動きなわけです。今回の話はここから始まります。


    話を単純化するために、以降のクライマックスは全て2001やソウル+3などの手札の減らないクライマックスではないとします。
    クライマックスを持っているのはリスクが伴う
    打てば恩恵の大きいクライマックスを、引いた枚数だけ全て抱えるようにしましょう。マリガンでも切りません。これで上手くいくならば簡単です。
    しかし実際は、まずキャラが揃いません。満足な面が出来ないままに打つクライマックスは効果半減で、ただいたずらに手札を減らしてしまうことになってしまうでしょう。
    また、打ち切れなくなってしまってリフレッシュ時の山が弱くなる事が多くなります。クロックツードロー込みで3枚引くわけですから、容易に想像できると思います。

    要するに、クライマックスを抱えながら戦うのはリスクが伴うということです。良い働きが出来る事に期待してクライマックスを早い段階から抱えておくと、上手く理想的な引きが出来れば良いですが、引き次第では強い動きが出来なくなってしまうことも少なくありません。安定した動きを目指すのならば、クライマックスを抱えないようにするべきなわけです。

    このような戦略は、艦隊やとらぶる宇宙人のような一部のデッキ以外では採るのが難しい戦略だと思います。
    引いたクライマックスを全部切る
    運要素の高いWSにおいて、序盤の安定感は非常に大事だと言えます。より高確率で理想的な盤面が早く作れるように、今度は引いたクライマックスを全部切ることを考えます。マリガンではもちろん、クロック置き場はクライマックスで埋め尽くされる事でしょう。
    切る手段の一つとして、切るかわりに打たれることもありますが、それもこれに含むことにします。
    これは、かなり古くからある戦い方で、ディスガイア、AB、ギルクラ、物語シリーズなど、様々なデッキに見られる戦い方です。
    僕が好きな戦い方の一つで、アマコンタマコンもこれに該当します。引いたクライマックスの恩恵を受けるのは難しいですが、安定した戦い方が出来るのが特徴です。
    クライマックスを引くことが弱い事象
    このような戦い方は、引いたクライマックスを打たずに消費してしまうことが多くなります。
    引かなければ捲ってたはずのクライマックスを引いてしまった事になるので、クライマックスを引くことが弱い動きになりがちな戦い方と言えます。
    こういった弱さを軽減するにはどうすれば良いでしょうか。
    クライマックスを引きすぎるとは
    そもそもクライマックスを抱えると引きすぎた時のリスクがあると書きましたが、引きすぎるって具体的にどういう状態のことでしょうか?
    一つの答えとして、ここでは「想定より著しく多くクライマックスを引いた状態」とします。そう、実は「引きすぎる」ってのは、デッキによって異なるんですよね。
    クライマックスを打つことを想定することによるリスクの軽減
    想定よりクライマックスを多く引く状態を避ける方法のひとつは、先ほど説明したすべて切ってしまう方法です。
    また、もう一つの方法として、そもそもの想定する枚数を増やすという方法もあります。あらかじめ有効に処理できるクライマックスの想定枚数を多くしておくことにより、引きすぎるリスクは軽減出来るわけです。
    序中盤の有効な処理としてのクライマックスシナジー
    クライマックスを有効に処理する方法として最も有力なのは、クライマックスシナジーを採用することです。
    クライマックスシナジーは、対応するキャラと合わせて使う事により通常よりも効率よくアドバンテージを得られるテキストで、あらゆるタイトルに存在します。
    特にレベル1のコストなしで手札やストックを増やせるシナジーは、序盤から中盤にかけてアドバンテージをほとんど失うこと無くクライマックスを打つことを可能にします。
    このシナジーを使うことを構築段階であらかじめ想定しておく事により、「クライマックスを打つこと」は「想定通りのアドバンテージを得る行動」となります。つまり、クライマックスを引く枚数として許容できる範囲が広がるわけです。
    10年間の想い.jpg

    一周目のクライマックスを引く枚数の期待値
    ここで、序盤のクライマックスを引く総数を概算してみます。
    一周目は50枚の内に8枚CXがあるわけですが、マリガンで3枚交換し4ターンクロックドローを行うことを考えると、カードを引く総数は20枚前後です。
    よってこの中に含まれるクライマックスはおおよそ3.2枚と概算出来ます。1周目は平均して3.2枚程度のクライマックスを引くと想定するべきと言えるでしょう。
    クライマックスシナジーを軸にする恩恵
    先に書いたクライマックスを全て切ってしまう戦い方は、この平均3.2枚のクライマックスの恩恵を捨てる戦い方です。これを捨てる代わりに安定感をとってるわけです。
    ところが、クライマックスシナジーを軸にすると話は別です。この平均3.2枚のうちの何割かをアドバンテージに繋げられるので、引いたクライマックスの恩恵の何割かを受けることが出来るようになるわけです。
    期待値が3.2枚とある程度多い以上、クライマックスを引かないことが理想的である動きよりも、特定のクライマックスを引くのが理想的な動きの方が、平均的に見たパフォーマンスが高くなると言えます。これがクライマックスシナジーを軸にする恩恵と言えます。
    また、恩恵を受けられるクライマックスをマリガンで切らないようにマリガン基準を変化させる事により、クライマックスを引く総数の期待値が減るのもメリットと言えるでしょう。
    クライマックスシナジー採用率の増加
    こういった経緯からネオスタンダードの歴史では、徐々にクライマックスシナジーを軸にするデッキの割合が増えていきました。
    昔よりも使いやすく恩恵の大きいクライマックスシナジーが多くデザインされているのも理由の一つですが、周りがクライマックスシナジーの恩恵を受けるデッキばかりだと、自分も使って恩恵を得なければついていけないという面も少なくありません。

    クライマックスシナジーに依存するリスク
    ということで「じゃあクライマックスシナジーを軸にするのが最適でそれが1番強いのか」と言うと、決してそうではありません。
    色々な理由がありますが、クライマックスシナジーに依存するリスクが1番の理由だと考えています。
    【リスク1】
    リスクの一つ目は、クライマックスシナジーを持ったキャラを採用しなければならない構築面でのリスクです。
    クライマックスシナジーはメリットテキストなので、その分バニラよりも劣ったステータスのキャラを採用せねばなりません。多くの場合これはレベル1のアタッカーなのですが、これは現在のネオスタンダードで最もパワーが重要視される事の多いレベル帯です。
    そして、複数面連動を狙いたいがために連動キャラが3~4枚積まれることが多く、他のアタッカーの数は少なくなりがちになります。
    素の数字が普通よりも低いキャラをコンボ用に採用するのは、デッキの動き全体に影響するので、採用の際はそのリスクを負う覚悟が必要だと思います。

    例としては、艦隊の島風とガウルがわかりやすいと思います。
    島風はノーコストでハンドを増やす対応テキストを持っているもののパワーは5000とバニラ以下であるため、大半の同レベルのキャラクターに踏まれてしまいます。
    ガウルは一般的なパワーアップのテキストしかついていませんが、行きも返しも単体で高いパワーを誇るので、レベル1での面への貢献度は安定して高いと言えるでしょう。
    どちらを採用するのも自由ですが、単体で1500も差があるのは容認し難い場合が多いと思います。


    また反例としては、やみかんの島風やログホラの門連動が上げられます。
    これらもノーコストでハンドを増やす対応テキストを持っている点は同じですが、単体でもバニラ以上のパワーがあります。
    これらはパワーの面でのリスクか少ない部類に分けられる優秀な連動だと思います。
    【リスク2】
    リスクの2つ目は、クライマックスシナジーを使う事を想定する事によるプレイの両面でのリスクです。
    想定するデッキにおいては、連動セットが揃っていなくとも然るべきタイミングには揃っていることを期待し、そのほかの部分は連動成功後に考えるといったプレイになりがちです。
    これら自体はもともとそういうデッキなので正解だとは思いますが、やはりリスクが伴っている事は明らかです。上から引くカードが単体では機能しないカードかもしれないというのは他のデッキに劣る部分ですし、クライマックスを打てなかった場合、集めていた連動キャラはバニラ以下のカードと成り下がります。
    想定しない場合に比べて、クライマックスや特定のキャラを残すようにプレイするようになるので、マリガンやクロックが制約されるようになります。クライマックスシナジーを使う事を想定するので、使えた場合の恩恵がある反面、使えなかった場合や相手にケアされた場合のリスクが伴う事になります。

    特に顕著なのがGFの心実連動です。
    チアガール.jpg
    1000査定のシナジーということもあいまって、連動が成功すればとても強いのですが、プレイもそちらに偏りがちになります。
    序盤にクライマックスと心実を残すように手札を作りますが、心実を集められなかった場合は手札のクライマックスの処理に追われることになります。
    クライマックスが引けなかった場合はもっとひどく、4500のキャラで戦わなければならなくなります。クライマックスが引けたとしてもリバースしなければいけない条件もあるため、ハイリスクハイリターンだと言えるでしょう。

    反例としては、やみかんのアンコ付与が挙げられます。
    同じ1の連動なのですが、これは後列の連動なのがとても優秀です。シナジーによってパワーが下がっている点は、クライマックスを打てなくても前列で戦う必要がないためそのパワーダウンが露呈しないという点でうまくフォローされています。
    クライマックスを打てなくとも前列が弱くなる訳では無いため、他のデッキほど連動を狙わなくて良いのもこのセットの強みです。結果的に、軸としつつも依存度が低いという、理想的な連動になっています。
    ニセコイのクライマックスシナジー
    ここまで来てやっとニセコイが出てくるんですよね。ニセコイにしかないとても好きな部分、それは「引いたクライマックスをストレス無く扱いやすい」という点です。
    このニセコイに関して考えると、上から引いてくるクライマックスは<>と<CCアドリブ>の2種類です。
    このデッキはどちらも打つことを想定するので、クロックにクライマックスを置くことは2枚目以降の扉以外は極力しません。
    まずはアドリブですが、これは引いた枚数全部打ちたいクライマックスです。3つソウルを増やしつつストックを増やせるのは、1枚分の価値としては充分すぎると考えています。
    ハンド枚数よりもストック枚数を優先するデッキならではの考えた方だと思います。
    アドリブ.jpg
    また扉ですが、これはあまり打ちたいクライマックスではありません。
    ソウルの上昇量はアドリブと同じですが、ストックが増えない代わりにパワーが伸びます。これをどう評価するのかという話ですが、パワーラインで押すデッキならば全体1000上昇は価値があるでしょう。
    10年間の想い.jpg
    しかしニセコイにおいてパワーが高い色は黄色、というのはタイトルカップの時に書きました。風ならばともかく赤の1001はあまり相性が良くないと言えます。ネオスタンダードでは<首かし>を優先してる事もあり、扉は打つ事による恩恵があまりありません。
    このままでは引いた扉を有効活用出来ません。そこで採用してるのが<修羅場>です。扉と一緒に打つことによりハンドが1枚増えるので、連動出来れば有効に活用出来るわけです。
    ここで重要なのが、あくまで扉は打ちたくないという立場に立つことです。マリガンで扉や修羅場は切りますし、低レベル帯のキャラクターカードよりも優先してこれらを残す事はありません。シナジーは採用していないかのようにプレイすることにより、ストレスは軽減されます。
    そしていざレベル1になった時に手札に扉がある場合、手札の扉をハンドを減らすこと無く処理するために、修羅場を登場させます。これを可能にするのが<黄ペン>です。連動出来る時に連動するための2投なわけです。
    高レベル帯のクライマックスシナジー
    このデッキにはもうひとつクライマックスシナジーが採用されています。
    アドリブ連動です。こちらは修羅場とはかなり性質の違うものになっています。
    アドリブ.jpg
    まず、連動の成功率が違います。<R修羅場な万里花>は扉をレベル1までに手にしなければ連動出来ないため、成功率はあまり高くない上に序盤のプレイを縛ってしまいがちです。
    アドリブ連動は必要なタイミングまで時間があるため、成功させることが比較的容易です。
    また、連動するかどうかを道中選べます。今回のアドリブ連動は特定の<青小咲>では届かないキャラを対処する目的で入っているため、相手のデッキによっては連動を狙う必要はありません。
    相手のデッキによって連動の準備をするかどうかを決められるのが優秀なところです。こういった器用な動きは低レベル帯のクライマックスシナジーでは出来ません。
    これらはこのデッキに限らず多くのデッキに言えることですが、低レベル帯のクライマックスシナジーは強力なものも多い代わりに成功率はあまり高くなく、連動出来なかった場合のリスクがつきまといます。
    それに比べて高レベル帯のクライマックスシナジーは、準備するための充分な時間があるため成功率が格段に上がり、自由度が上がるわけです。
    現環境におけるクライマックスシナジー
    最後に、現環境におけるクライマックスシナジーについて考えてみます。 まずは物語ですが、基本は連動にあまり頼らないようなプールになっています。それを可能にする<中学生>や<経験暁>がとても優秀ということです。
    連動採用型だと、<白レン>型の<島風>連動が素晴らしいと感じます。
    7500を軸にしつつ、打ちやすさの面で扉よりも手札に残しやすい炎の連動として採用しているのでストレスがほとんどありません。加えて、連動しなくともバニラサイズあるので、その点は<修羅場>よりも優秀です。
    また<宝羽川>を採用してるデッキは、連動が宝である点、レベル2という連動成功率の高いタイミングを目指す点、連動なしでも9500とバニラ以上のサイズである点などから、ストレスなく連動しやすいと言えるでしょう。
    デレは3アドの控え<ストブ連動>がもう一つの点で素晴らしいです。
    つまりサーチ付与連動が後列の連動なのがとても優秀だということです。
    先程も述べましたが後列の連動は、そのパワー低下が露呈しにくい点、連動以外にも役割がある点などで優れます。
    デッキの軸としつつも連動出来なくても何の問題もないため、非常に安定した動きが出来るようになっています。
    また<新田連動>は<小梅>のサポートが強力であるため、あまりストレスを感じさせなくなっていると思います。
    また3アドややみかんは、同名CXの複数種連動が搭載されているのも強力な点だと思います。
    上から引いたクライマックスの有効利用がしやすいという事ですから、相対的に連動キャラの価値を下げているのがストレスレスな点ですね。
    まとめ
    これら環境デッキに比べるとやはりニセコイは見劣りします。ほかの様々な要素もあり、今の環境を相手に対等に戦うのは難しいでしょう。
    しかしその動きが理想的なクライマックスの使い方であるのは、今も変わりません。そういった意味で今回紹介しました。
    艦隊の発売以降、デッキの軸となるようなレベル1のクライマックス連動が収録される事が多くなったと感じます。種類が増えてくると、次第にプレイヤー毎の考え方の違いが如実にあらわれてきました。
    つまりこういった連動を毎回好んで採用するプレイヤーと、これらを使わないで戦おうとするプレイヤーです。
    どちらが正しい、間違っていると言う気はありませんし、デッキの性質が変わるだけだと思います。そもそもタイトル毎に正解も変わりますし、正解なんてないことも多いです。
    大事なのはこれらの性質を理解し、自分がそのタイトルを使う場合に1番使いやすい形に持っていくことだと思います。
    使ってみて弱いと感じたのならば使わない方がいいですし、使いやすいと感じたのならば使うべきでしょう。
    そのカードが強いか弱いかよりも、自分が使いやすいかどうかが大事です。それをしっかりと判断できるようになるべきだと考えます。

    今回は1連動の話を中心にしました。本当はGF追加前にあげる予定の内容だったのですが、1年の間にニセコイを通してさらに理解が深まったと思います。

    また次の記事でお会いしましょう。

【連パンデレマス考察1】デッキレシピ

【連パンデレマス考察2】各カードについて

    posted

    by K

    デッキレシピの続きです。
    目次
    各カードについて
    RR赤城 みりあ
    おかけん>4枚

    オカ研>以上<>未満。まぁテキストついているだけ良いでしょう。デレは何色で組んでもお世話にならざるを得ないカードだと思います。別に特別優秀だとは思いませんが、レベル3まで過労死するほど使います。

    RR本田 未央
    移動メタ>2枚

    デレを使うなら是非採用したい1枚。移動メタも特殊相殺もあまり評価していませんが、組み合わされば全く別。1枚の機能として評価した時見れる範囲が広すぎます。色が合わなくとも機能するチャンスは多いので枠が許す限り採用したい。<おかけん>で持ってくることを考えて2枚。

    gp
    美波>4枚

    強すぎるシステム兼アタッカー。僕がデレ組んだら4入れない方が難しいくらいです。強いのは、デッキトップを公開する点、それがマーカーとして溜まる点、そしてそれが任意効果である3点です。
    デッキトップを公開するのは、こういったマーカーキャラとしては珍しい特性です。どのキャラがマーカーになっているのかが把握できるので使いやすいマーカーだと思います。デッキトップをブレイクするので集中と絡めることで擬似的に5枚集中のような効果が得られるのは<コンソール>と同じ。ちょっと強さが伝わってきましたね?


    マーカーが溜まるというのは、主に圧縮面で活躍する利点です。例えば単に1枚マーカーを溜めるだけでも、それはクライマックスではないので圧縮率が上がります。また溜まるというのが大きく、リフ前に面に残しておくことで次の周の山を薄くしつつ控えを肥やすことが出来ます。また単純に3500レベル1というスペックが環境的に強いと思います。特に集中と組み合わせて4000レベル1や3500レベル1複数面は返ってくることも多い布陣です。大丈夫です、コモンなのですぐに見つかりますよ。


    評価が高くなった最大のポイントは、マーカー行きが任意効果である点です。1周目にマーカーチェック成功しろ!って使うだけなら所詮ただのアタッカーなんですけど、美波は任意効果であるおかげで後半はシステムとして機能します。強制効果でこれは出来ません。


    比較として<コンソール>や<天海春香>を考えてみます。<コンソール>は先に述べたように美波と同じような動きをしますが、強制効果であるせいでデッキトップを確定することができません。ドラチェックとして使おうとした時、美波ならば公開したカードをトップとして確定出来るのに<コンソール>では出来ないので、この部分は美波の方が優れることになります。また<天海春香>などのデメリットによるトップチェックはしばしばトップの確定に使われますが、美波は任意効果であるおかげでそのデッキトップをいじることも出来ます。気に入らないデッキトップはマーカーとして削れるわけです。これはソウルが大事な中盤以降のドラコントロールとしての機能もありますが、<3レベ新田>で任意のカードを探す時にも重宝します。<アナスタシア>連パンのターンに美波を探しに行く時にも使いますし、<小梅>の成功率も上がります。どうですか?とりあえず2枚くらいからがおすすめです。


    僕はこれ以上に優秀なアタッカーを見出せなかったので美波を4投しています。後半はコンボデッキとしての動きを期待したいので、移動や4000を積むよりも美波4でいいと思います。
    gp
    赤集中>4枚

    新田>を軸にする場合、これ以上に優秀な後列はいないでしょう。単レスト故の自由度の高さ、返しが期待できない<新田>の回収、山は<新田>で触れる可能性があるなどの面から、他の後列は該当しません。加えて0の<新田>が4000になること、赤が不足気味であるなどの点から4投でいいと思います。

    gp
    小梅>2枚

    追加で<新田>の評価が上がった理由のひとつ。リターンの大きい<新田>にとって成功率を飛躍的に上昇させる小梅は強力なサポートと言えるでしょう。なによりマリガンで門を引きに行かなくてもそれほど連動成功率が変わらなくなったので、プレイに幅を持たせられるようになりました。<おかけん>から持ってきたり集中で拾ったりと活躍させられる局面も多い。1周目の山削りとしても使えるのでこのデッキにおいてはとても優秀な一枚です。


    とはいえそれ以外書いていないシステムで、パワーが2000しかないので2投。<>くらい優秀ならば4投するのですが、CXをそこまで抱えても・・・という局面も少なくないため、1~2枚が適当でしょう。

    gp
    収録中>2枚

    こちらも追加で<新田>の評価が上がった理由のひとつ。リスクの大きい<新田>にとって、ハンドのCXをキャラに変えることが出来る保険は、ありがたいと感じます。これのおかげでCXを抱えるリスクが大幅に低減できました。<>を<新田>に変えることも出来、<小梅>でCXを探すことも出来るので、リスクの低減だけでなく潤滑油としての役割も大きいです。おまけとしてストックに飛ぶのも狙いやすく、<新田>のパンプを振るとバニラ並みのサイズになるので意外と有効活用しやすいのでとても好きなシステムです。


    とはいえパワー500のシステムなので2投。<小梅>と同じく<おかけん>や<集中>で拾う機会が多いです。ストックに飛びたい場合は1パン目にダイレクトするよう心がけましょう。

    gp
    後列アナスタシア>1枚

    ホワイトドレス>の色違い。パワーパンプに特化した後列ですが、これは環境に合わせたカードとして採用しています。具体的には宝探偵、やみかんに対してピンポイントで配置したいと感じたため採用しました。返しは期待していないので任意の場所に500パンプが振れる全体パンプとして採用しています。
    宝探偵は<バスタオル>多面が基本となりますが、<エリー拳>を打ったあとの<バスタオル>が単体7000まで上昇するのが特徴です。これに触るためには端で7500欲しいのでアナスタシアが居るか否かは大きな違いとなります。<逆シャロ>まで含めると<助太刀>一枚で踏めなくなってしまうので、その際は<新田>3面を狙い、<バスタオル>3面+<逆シャロ>+<助太刀>に対して2面踏めるように動きたいところ。探偵側がそこまで用意できることは少ないので基本的には端7500を作れるようにアナスタシアを配置すると踏みやすくなると思います。


    やみかんは宝連動が強すぎるゆえ、盤面の数字が固定化しがちです。特に<明石改>+<島風>+<2000拳>の端8000はとても気にすることの多い数字です。<新田>がこれと同値を取るためには1000パンプ振れるアナスタシアが必要になってきます。逆に1面踏むと他の面は圏外になるので、最初の一面は大切なわけです。起動パンプで1000振れれば2000勝ちを作りやすくなるので、アナスタシアを配置したい一番の仮想的はやみかんですね。
    gp
    新田>4枚

    デレ初弾からデレというプールを代表するようなカード。リバースを要求する代わりにハンド供給とパンプをノーコストで行える、恩恵の多い連動です。加えてCXがあるときに1500パンプされる点、返しは4500しかない点、門連動である点などからハイリスクハイリターンなカードだと認識しています。また門連動である点から、組み合わせるCXの連動も詰まれることが多く、結果的にデレというタイトル自体がCX連動を軸としたデッキになりやすいタイトルになったのだと思います。


    とはいえハイリスクハイリターンゆえに使用者を選ぶ側面があり、万人向けとはいえないのが現状です。追加前はもちろん追加後も、緩和されたとはいえそのリスキーな性質は変わっておらず、このデッキも使用者を選ぶでしょう。それでもかなりましになったと思うので新田だからと毛嫌いしているプレイヤーももう一度使ってみると、評価が変わるかもしれません。

    gp
    邂逅

    新田連動>と組み合わせることで10000を超えるパワーにもなる邂逅。追加前はプールの狭さから<新田>共々4投されることが多かったですが、追加によりプールが増えた今では4投以外の選択肢もあります。特に先あがりから蓋をする際には<新田>や邂逅よりも6500のほうが優れるので、散らしたほうがいいと思います。とはいえデッキコンセプトである<アナスタシア>連パンに必要なパーツであり、邂逅の上昇値も魅力なので3枚を下回ることは考えにくいでしょう。

    gpgp
    6500 1-1枚

    ということで上から蓋をするのが主な役割となる6500を2種1枚ずつ。違うデメリットを同じ役割のカードが持っているので、選択肢を考えると散らしたほうが良いでしょう。僕はボトム行きがメリットになる場合も多いので凜のほうが好みです。上から蓋をする展開はあまり多くないので基本的にはただのオバスペとして運用します。

    gp
    静流拳>1枚

    もともと<2000拳>の枠でしたが、デッキコンセプトに合わないので静流拳になりました。1帯では<2000拳>では返せないことが多く、2以降は<美夏>を優先して握る点、連パン軸なので1ターンの延命が大きいという判断から、<>や<新田>で回収できる防御札であるこのカードを採用しました。ノーコスで面取りできる可能性を見るなら<2000拳>が勝るので、使いたいほうを採用しましょう。

    gp
    赤比例応援>1枚

    青比例応援>も流行っているようですが僕は断然こちらです。他の部分で盤面を軽視してシステムを採用しているからかもしれませんが、<応援美波>ではなく比例応援を配置するということは、面を意識しなければいけないタイミングであろうという考えから2000上昇を取りました。この2000上昇が、追加による3つ目の<新田>が強化された点です。リバースするという条件を補助するには十分な上昇値ですし、隣のパンプも誘発できるので踏める範囲がぐっと拡大します。特に<宝連動の羽川>を<邂逅>で踏みにいけるようになるのが大きいですね。青比例もリバースよけやワンチャンスのキャラ延命が期待できるので優秀だと思いますが、これはコンセプトとは違うと思ったので赤い方を使っています。

    助太刀を打たれたくない相手に対しては<応援美波>の配置を狙うので比例応援の出番はありません。あくまで欲しい相手に配置するだけなので詰めに重きを置くのならば比例応援を応援美波2枚目に差し替えるのが丸いと思います。

    gp
    ガッツンダー>1枚

    ゆり>のときにも感じたのですが、早だしに対してではなくレベル3に対して6000上がるというのは強すぎませんかね・・・このテキストを持ったキャラはもれなく強いと思います。その中で最弱はおそらくこのカードでしょう。赤アンコールが有効に使いづらいプールに生まれてきてしまってもったいないと感じました。とはいえ6000上昇はとても強力で、アンコールもないよりはずっとマシですし、手札アンコール持ちよりも500高いので十分活躍できます。<アド凜>、<昔話>はもちろん、<比例応援>と組み合わせることで各種<飛龍>や<>も触ることが出来るので、デッキになくてはならない一枚です。

    gp
    美夏>1枚

    美夏>が居るタイトルで入れなかったことありませんって3年くらい前から連呼してる(気がする)

    gp
    アド凛>1枚

    同じカードであるものの、3アドで使う場合とはまったく使い勝手が違うので別のカードだと思ったほうが良いです。数字低すぎ+5面埋めてターン返すの難しすぎ+激戦区前列中央ではほとんど返ってこない、と散々。登場ターンに比較的高い数字で殴ることが出来るヒールと割り切って使っています。あんまり上手い使い方ではありませんが、どうやっても3アド以上に上手く使うのは無理ですし、そうしなければいけない理由もないと思います。それでも登場ターン11000カウンター封じは強力な場面も多く、これに勝るヒールも居ないので1枚入っています。

    gp
    >1枚

    アド凜>よりも優秀だと考えている汎用ヒールです。山枚数をコントロールしやすいこのデッキにおいて早出し条件を満たすのは比較的容易ですし、端で11000は魅力です。リフ前にクロックに置いたCXを控え室に送れるので、割りと早い段階から握りたい一枚です。とはいえコンセプトはヒール耐久や面取りではないので1枚。2面出して圧縮落としてまで面を取りに行くのはコンセプトが違います。

    gp
    卯月>3枚

    ヒールではなく連パンです。この意識をしっかり持つことが大事だと思います。というのは、ヒールとして運用すると欠点が多すぎるからです。まずデメリットがめちゃめちゃ重いです。バニラヒールすら踏めないサイズまで下がってしまうのでヒールとしては<>や<>のほうが優れます。また連動を持っていても連パンできなければ連動の意味がありません。相手の盤面に8500以上のキャラが居なければどうやっても連パンできないので、しっかりと下準備をすることが必要です。

    それだけあって、さすがに連パンできたときの恩恵は大きいです。実質1コストハンド1枚で3点バーン+パワーパンプ+ヒールなので、効率がとても良い優秀な詰めカードになります。特に<応援美波>を配置できれば、助太刀で邪魔されることなく連パンから再スタンドして踏み返すところまで行えるので返しの延命率も上昇します。単体で14000からデメリットによる減少と<応援美波>のパンプ値が入るので、ヒールの連動としてはとても高い数字で踏むことが出来るのも魅力です。単体では使いづらいものの、組み合わせるととても強い動きが出来るので、これを狙うのがこのデッキの主な動きとなります。

    gp
    アナスタシア

    もう一つのデッキコンセプト。<卯月>と比べると、ヒールというおまけがついていない代わりに単体で連パン出来るようになっています。特に<応援美波>と組み合わせるとリバース条件を満たすのが非常に簡単になり、連パン時のソウルをコントロールしやすくなるのが大きいです。連パン出来る範囲は<卯月>と異なるので、その時々に必要な方を登場させたいですね。

    gp
    応援美波

    使ってガラリと評価が変わった1枚。最初の評価はヒールでも詰めでもない前列がいなければ効果半減のパワーパンプしか書いてないL3後列といった感じでした。握る優先順位が低く出せても2000応援と差は無く、ソウル上昇のテキストは本当におまけ程度なので評価は低かったです。
    しかし実際にプールと照らし合わせてみると、<アナスタシア>だけでなく<卯月>との相性もとても良く、3種合わせるととても高い詰め性能になり、評価がガラリと変わりました。
    まずあまり注目していなかった助太刀封じのテキスト。艦隊GFニセコイとらぶるなどの環境では、助太刀の価値はあまり高くなく、新しいキャラの登場やアンコール、擬似アンコールなどで盤面を形成するのが主流でした。しかし今の環境だと、ミルキィ初め<昔話>や<宝羽川>、ログホラやアイマスなど助太刀により面を取るデッキが多くなってきてます。このような環境の変化が、この助太刀封じのテキストの評価をとても高くしました。応援としての性能の評価は、<シロエ>や<美遊>などのレベル×1000応援よりも高くなりました。
    またおまけ程度だと思ってたソウル上昇のテキストですが、これはターン3回までという緩さとそれを使いきれないもどかしさに騙されてました。ターン1回までだとしても強いですねこれ。これまでソウル1だった<アナスタシア>連パンのソウルが2になるのがここまで大きいとは思いませんでした。任意効果ですし他にも振れますし、打点調整としても完璧です。<アナスタシア>と組み合わせなければ発動しませんが、3つ目のテキストとしてはとても強いおまけだと思います。
    L3固有テキストとして3ルックがついていますが、これはコンボデッキであるこのデッキと最も相性のいいテキストだと思います。ハンド枚数よりもコンボパーツを集めることの方が優先なので、見れる枚数の多い3ルックが生きやすいと言えます。これで<>を持ってくることを考えると<>以外に<小梅>が見えてもチャンスが増えますし、足りない方の連パンを探す時や<邂逅>を落とす時にも使えるのでとても無駄になりにくく、非常に優秀な手札増強テキストだと思います。 3つのテキスト全てを加味すると、このデッキのコンセプトになり得るカードだと思いました。連パンがコンセプトではありますが、<応援美波>という確実性を上げる優秀なサポートがなければこのデッキは作っていませんでした。

    ここまで言っておいて採用枚数は1。2枚でも3枚でもいいと思いますが、<アド凜>然り、盤面に2枚並べないカードを2枚積みたくないんですよね。
    gp
    ハナコ

    これも<静流拳>同様、プレイヤーの自由に出来る枠。僕は相手ターン中のヒール、1コストで1点ヒールというパフォーマンス、ミラーでの助太刀封じメタなどの役割からハナコを選択しました。拾える<静流拳>はともかく素引きしかないイベントの1投は好みが別れるところですが、絶対に手札にダブらない安定感と、ゲーム展開によって取捨選択出来る自由度を重視しているので1枚です。後攻であったり苦手なデッキ、展開では早めに手放して後半引けることを期待し、先攻だったり有利なデッキ、展開では早めから握りより優位を拡大するような使い方をしています。ただでさえレベル3をたくさん抱えるデッキなので、ヒールの本数を増やすよりも1コストで1点ヒール出来るハナコを優先しています。

    10074.jpg
    扉4枚
    10207.jpg
    門4枚
    ドラドラ嫌いなんでどうしてもこういった配分が好みになってしまいますね。カードパワーの高い連動を2種積んだ形になります。
    各カードとシステムの解説は以上になります。
    デッキの動かし方へ続きます。

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