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宝物語(カナン)考察1:デッキレシピとカー.. | ヴァイスシュヴァルツ

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宝物語(カナン)考察1:デッキレシピとカード解説

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by K

宝物語(カナン)考察:目次
物語シリーズの中でも宝連動羽川をデッキコンセプトとした、いわゆるカナンについての考察です。と言っても僕が勝手に呼んでいるだけですが()

まずはレシピから。
デッキレシピ
20160907-monogatari2nd.jpg
レベル0 (16枚)

3 <U一心同体のパートナー 忍野忍
4 <U中学生 忍野忍
1 <RR感謝の言葉 戦場ヶ原ひたぎ
4 <R真剣な面持ち 阿良々木暦
1 <R過去との決別 戦場ヶ原ひたぎ
3 <R適当な誤魔化し方 神原駿河


レベル1 (9枚)

2 <Rお昼寝 八九寺真宵
3 <RR新学期 神原駿河
4 <R未来の為に出来ること 戦場ヶ原ひたぎ


レベル2 (8枚)

4 <R白くて白々しい 羽川翼
2 <U仕事上の関係 戦場ヶ原ひたぎ
2 <Uツンデレ?


レベル3 (9枚)

4 <R“最後”まで笑顔 八九寺真宵
1 <R『やって後悔しない』神原駿河
4 <RR蟹に行き遭った少女 戦場ヶ原ひたぎ


クライマックス (8枚)

4 <CR望んでいたもの
4 <CRつきひフェニックス

解説
これは艦隊追加前の時点でのレシピ、考察になります。というのは、環境の変遷と共に少しずつ変わってきたデッキで、これからも変わるであろうと推測されるからです。
今回のレシピには初期のテンプレに比べて、ミラーを見たカードが多めに採用されています。

また、僕が1から作っていったデッキではないので、僕が使っていく過程で理解したことを連ねた、使用者の立場からの内容になっています。 デッキを理解するためにまず最初に、オリジナルと同じ思考を手に入れるために色々と見たり聞いたりしたのですが、やはりオリジナルにはオリジナルにしかない違った理解があるのだと思います。

デッキコンセプトは、他のデッキにはない唯一性を持つことです。プールの各種カードがとても優秀故に様々な構築が流行していた物語シリーズ。使う側の立場に立ちたいのは当然ですが、生半可な構築ではミラーで優位に立つ事は困難です。 先攻後攻や配置に左右されない、確かな優位性を築きたいというのがこのデッキの発端です。制作時期は2~4月なので、環境として想定されるのは物語シリーズややみかんです。

注目したのは3種類。まずは宝連動の<羽川>です。
これは連動なしでもバニラ以上のスペックがあり、連動すると純ストックが作れる優秀なアタッカーです。特に連動が宝であったため連打しやすく、多面連動を連打出来ればみるみるうちに純ストックタワーが出来上がる可能性を秘めたカードです。
しかし実際に使ってみるとなかなか難しいカードです。連動の返しに蟹などのレベル3に上から踏まれてしまう事や、羽川連動の準備をしていたゆえにその他のハンドの質が悪いままレベル3に上がってしまい、大して長所を活かせないままゲームが終わってしまうなどの問題点がありました。 僕が一度諦めてしまったコンセプトでもあります。
また<R“最後”まで笑顔 八九寺真宵>は、使い方が限られるものの非常に強力なカードです。面には残らないものの、ヒール+ショット+ソウルパンプは破格です。
出せれば出せただけ強いカードだと思います。これは他の物語シリーズにも複数採用されたカードですが、4投出来たデッキは少ないでしょう。

3枚目は<3枚落下>です。これはシステムテキストが2つついた好みが分かれるカードですが、僕は公開カードで見た時からとても魅力を感じていてました。
3枚落下で山を触りつつ、任意でストックに飛ぶ事が出来るので、汎用性の非常に高いカードだと認識しています。スピードゲームを仕掛けられた時にストックを増やせること、リバース要求から逃げられる事などメリットは多く、物語シリーズには必ず入れています。

さて、ここからどういう経緯でこの完成形になったのかは僕の知るところではないですし、多分永遠に明かされないでしょう。決して語られることはありませんが、これがプレイヤーの強さなんだろうと思います。
狙うのは強い動きではなく、勝つための動き。面を空ける真宵ショットや強いはずの<羽川拳>の不採用など、決して強い動きをするデッキではありません。しかし結果的に、物語ミラーでは全く違った次元で戦う事が出来るようになっています。やみかんのショットを耐えた後に3-0まで戻せるくらいのヒール量を会得し、後のデレの連パンにも耐えうる山を作ることが出来ることから、当初の目的通りのデッキになっているのではないかと思います。
・各レベルでの動き
いつもなら採用枚数から書いていくのですが、このデッキは最初に理想とする動きがあり、そのために必要なカードが必要な枚数積まれているので、先に大まかな動きから書いていきます。
マリガンについて
マリガンが1番難しいかもしれません。これといった正解は見つけるのが非常に困難なので、自分に合ったルールを見つけた方がいいと思います。蟹まで残すマリガンから暁まで切るマリガンまで幅広く有り得ると思います。僕の最終的なマリガンはこんな感じです。
  • 基本は0残し他全切り。
  • >は3枚以上ある場合のみ1枚残す。
  • >は3枚以上ある場合のみ1枚残す。
  • 経験暁>は2枚まで残す。ただし2枚の場合のみ1枚は切る。
  • 明石>は1枚残す。
  • 1相殺>は全部切る
  • かけなか>、<宝連動羽川>は全部切る。
色々と理由があるのですが、これは各カードの項で。
各カードがこのデッキにおける役割を全うしやすいように決めたつもりです。
レベル0
0は先攻か後攻かによって多少変わります。先攻1ターン目はどんなハンド、相手でもアタックしたことはありません。アタックするならば<中学生>が生きる2ターン目以降で充分という判断です。
後攻3パンから先攻3ターン目に2に上がってしまうような展開が増えたら考え直さなければいけませんね...
後攻では手札の強さによってパンチ数を変えます。あまり良くない場合は相手のパンチ数に合わせてアタックしますが、中学生や3枚落下がある場合は積極的に多パンしてストックを貯めていきます。先攻にせよ後攻にせよ、手札と相談しながらのちのち必ず必要になるストックを貯めていくといった感じですね。0~1では、不自由なく動ける程度の質を保ちながら、羽川と宝を集めていきます。レベル3や扉は無駄に消費せずクロックに置いたりハンドコストにしたりして、手札を温存するように心がけます。
レベル1
1ではハンドの扉を暁で切っていきます。色々なプレイングが考えられますが、僕は1でクライマックスを打たないことにしています。これはレベル2に先上がりしたいからです。打点レースで先行してしまうのは本意ではないのでクライマックスは基本的に打たないわけです。<>と<3枚落下>で山を削り、レベル2の準備に専念します。
レベル0から1にかけて3枚落下をプレイする事が多くなると思いますが、クライマックスを打たれた時のストックに飛ぶテキストはこのデッキではほぼ必ず使います。本来は山の強さと打点を見て飛ぶか決めるカードなのですが、このデッキではあまりにも飛ばない方がいい場面が少なすぎます。
システムが多く、良くて相殺を投げる程度のレベル0や1は、長くやるだけ損するレベル帯なので早く自分の有利なレベルになりたいわけです。手札には<羽川>や<>の他に、色発生用の緑のカードを握っておきたいです。
レベル2
レベル2になったら本領発揮です。<宝連動羽川>多面で面を制圧します。この時重要なのが相手のクロックです。羽川多面連動した返しの相手のクロックは、レベル1前半であるのが理想です。相手次第ではレベル2でも大丈夫ですが、レベル3だとかなり劣勢と言えるでしょう。つまり相手のクロックは進んでなければ進んでないほど好都合ということです。0~1はこの状況を作るための下準備と言っても過言ではありません。詳細な動きは後述。
レベル3
このデッキのレベル3での特別な動きは、特にありません。レベル3でも<羽川>多面を意識します。<>で面を取ろうとする事も出来ますが、構築が面取りを想定してないですし、勝ちに繋がるわけでもありません。素直に<ショット真宵>を集めます。この後は機を見て真宵連打のターンが来ます。相手のクロックが多く4キャン要求出来る場面や、こちらのクロックが多く、ヒールしなければ返しに負けてしまう可能性がある場合に、真宵連打を行います。
手札に集めたショット真宵を複数登場させるのに加え、<明石>や<>や<かけなか>でさらに回数を増やします。羽川連動2ターンで貯まる14コストだけでも、真宵4面+かけなか+真宵2面で6点ヒール+6点ショットまで作れるので、複数回ショットは意外なほどすんなり決まります。これがこのデッキの真骨頂です。
オリジナルのレシピ
ここで、これらのコンセプトを実現させた一つの完成形として、一つのデッキレシピを紹介します。
WS20160907-monogatari2nd2.jpg

これは4月ごろのまだ流行していない時点でのレシピです。それ以後大流行していくわけですが、それらのルーツはやはりこのレシピです。僕はこの50枚をオリジナルと呼んでいます。オリジナルは先ほど挙げた3種が全て4投され、その強みがこれ以上ないくらい存分に活かされていることに感動しました。

僕の今回のレシピは、それ以後の環境の変化も加味して調整したレシピですが、オリジナルのレシピを中心に考察していきたいと思います。
各カード紹介

中学生 4枚

単体での強さはここでは省略しますが、このデッキではローリスクで多パンする役割と手札を増やす役割、そしてリバース回避と、3つの役割で採用しています。最も大きいのはローリスクで多パンする役割です。先の見えない充分とは言えない手札で3パンしても、とりあえず1枚は帰ってくるのでリスクが軽減されます。
アタックトリガーでのクライマックスの捲り方や、お互いの打点の進み方を見て効果を使うかどうかを決められるのが優秀です。序盤はストックが大事なデッキなので、打点の進み方によっては使わない方がいい場面も多いので、他の物語と違って考えて使わないといけません。
また、手札を増やす役割も少なくありません。<オカケン>が入っていない分中学生の比重は大きいと言えます。使い勝手としてはむしろ<ドジっ子>の方が似ていると思います。タイミングも補充する札もかなり違いますが、他の役割がとても多いカードなので役割の一部だと考えればとても優秀と言えるでしょう。終盤にリバース回避として使う場面はほとんどありません。完全に回避するには中学生2面または後列配置が必要なのに対して、<真宵ショット>で面を開けられるのが簡単すぎます。それでも手札に余裕がある状況では配置しますが、あまり機会は多くありません。このように非常に優秀なカードなので4枚入っています。このカードはむしろ4枚入れない理由をつける方が難しいですね。


3落下 4枚

3パンだけで<羽川>2面のストックを貯められる素敵カード。
これがあるから先攻でドローゴーが出来ます。クライマックスを貼られなかったら貼られなかったでもう1ターンストックをためる余裕が出来るので好都合。<中学生>で使いまわして落下枚数が増えるのもあり。4枚じゃ足りないカードです。これを1周目に引けるか引けないかでだいぶ勝率が変わります。


0相殺 3枚

おまけが強過ぎる相殺。これのせいでせっかく優秀な<コンソール>の採用率が抑えられてると思います。どちらが生きるかはデッキによりますがこのデッキなら断然相殺です。
主なパンプ対象は<カナンマリア>、<>、<羽川>、<>です。
レベル0ではカナンマリアにパンプを振ることで<移動楓>を踏むことが出来るのが大きいです。<0の美波>などレベルが上がるキャラ以外には無類の強さを見せます。レベル1では暁、レベル2では羽川に振ります。システムで踏めたり助太刀圏外から叩けたりするので、上から引いた時はもちろんわざわざサーチして使う事も多いです。3で振れるのは蟹だけで、あまり機会は多くありません。3になっても主な対象は羽川だったり。まぁ振れることだけ覚えておけばいいかと。中学生に次ぐアタッカーなのである程度の枚数は欲しいところ。合わせて7枚になるようここでは3枚採用しています。2でも4でもコンセプト的にはあまり影響はないでしょう。


カナンマリア> 3枚

ある意味、デッキの軸とも言えるカード。
表向きは<羽川>多面によるストックブーストが強みですが、ここまで大胆な羽川寄せは、この<カナンマリア>なしでは到底実現しなかったと思います。まぁ全体パンプのおまけとしては強すぎますよね。後半しか使えない経験テキストですがノーコストでの山サーチは、必要なカードが多い分その後のリターンも大きい羽川連動にとってとても相性の良いテキストです。序盤はアタッカーとして使う事も出来るけど出来れば温存して羽川に繋げたい、そんなカードです。羽川が揃ってる場合は、<ショット真宵>をサーチすることが多いです。本当は4枚入れても良いくらいなのですが、控えも触りたいということで1枚は<交わす約束>に。3枚でバランスはとれていると思いますが、枠に余裕があるのなら4枚目も検討の価値があると思います。


緑集中 1枚

使い方をしっかりと把握してなければいけない1枚。
アド集中として常駐する目的で入ってるわけではありません。そもそもその用途で1枚は少なすぎます。これは、リフ後に羽川連動で埋めるカードを落とすために採用されています。<3枚落下>よりも落とす枚数が多いですし、<>や3枚落下と違ってCIPテキストじゃないのが優秀です。落下目的で集中するのは、リフ後のわずか1ターンのみなので、捻る時には前列にいる事が多いです。後列としては全体パンプの方が優れます。アド集中でアドを稼ぐデッキではありません。使い方がピンポイントなので1枚のみの採用です。2枚以上採用して常駐するのはもう別のデッキです。


交わす約束 1枚

経験版の<簡単ちゃん>。
カナンマリア>と比べると悲しくなります...とはいえノーコストの手札交換はやはり強力で、採用率も高い印象です。自由度が高くなるので1枚採用しておいても損はないでしょう。最終ターンにはこれを使うことでより多く<真宵>を登場させやすくなります。


経験暁 4枚

普通のビートダウンでは欠点も多いレベル1版の暁。
経験によって5000あるのが強いという意見も多いみたいですが、僕からしたらそれ以上にレベル1なのがとても弱いです。<本家暁>はレベル0なのが優秀でした。レベル0からテキストを使える事よりも、デッキのレベル0の枠に入れられるのが強いと考えています。レベル0は、数字よりもテキストの方を優先して採用してもあまり困らない、システムの多いレベル帯です。
これには色々理由があるのですがわかりやすく言うと、数字では1/0のキャラの方がどうやっても強いからです。いくら0で高い数字を求めても、同じコストのレベル1のキャラに踏まれてしまうのであまり恩恵がありません。そのためレベル0はシステムを優先して採用しやすいレベルになってます。こう考えるとこの経験暁はだいぶ勝手が異なってきます。すなわち、貴重なレベル1のアタッカーの枠を消費するのが大きな痛手となります。5000しかないので大半の1アタッカーを踏むことが難しく、複数積めば積むほどデッキ内のノーコストアタッカーのパワーラインが下がる事になり、結果的に不利になりやすくなってしまいます。1にシステムを採用すると、どっかしらでいびつになってしまうことを避けられません。こういった考えから、あまりこのカード単体の評価は高くありません。特に<R“浴衣と花火”イリヤ>の評価があまり高くないのは、こういったところに理由があります。

しかしながらこのデッキでは、存分に活かすことが出来ます。それはデッキの中心となるアタッカーを羽川に寄せてるからです。羽川というメインアタッカーがいて、それを補佐するサポートとして採用しているので、多く積む弊害が軽減されています。レベル2をメインに据えてることによってレベル1にもシステムの枠が出来ていると言った方がわかりやすいでしょうか。これはこれまでに類を見ない構成の仕方で、新鮮に感じました。

ということで1のシステムとして4投しています。控え肥やしや山削りなど役割も多く、初めは3枚でしたがすぐに4枚固定になりました。


1相殺 3枚

これも普通のビートダウンでは欠点も目立つ1枚。
1相殺は、リバースが取れる範囲こそ広いものの、ダイレクト枠が空いてしまう性質が嫌われがちです。
レベル1という重要なタイミングで面を開けてしまうことになるので、ダイレクト枠によりダメージレースで不利になりやすく、多く積んだりメインアタッカーとして採用していると欠点がとても目立つテキストです。また、その相殺テキストも条件付きなのが、使ってみるととても無視出来ない欠点だと感じました。
ダイレクト枠を作らない相殺の使い方として置き相殺がありますが、このカードは置き相殺に適しません。それは相殺テキストを得る条件である他≪怪異≫2枚以上が相手のターンだとしばしば満たさなくなるからです。中学生や3枚落下のテキストを使わなければ条件を満たすこともありますが、採用している他のカードとの相性が悪いのは容易に想像出来るでしょう。また返しに置いておくと、強制トップチェックによる情報アドバンテージの面で不利になってしまうことも多く、使い勝手に難があると思います。

しかしこのデッキで採用する場合には、この欠点が軽減されるばかりか長所にすらなり得ます。まず、相殺を中心に据えることによるダメージレース面でのデメリットは、打点先行したいこのデッキにとっては逆にメリットになります。相手よりも先にレベル2に上がりたいこのデッキにとってはダイレクト枠が空くのはリバースよけにもなりメリットとして働くことが多いのです。上から踏んで<島風>で山を強くされるよりは、相殺取ってアドを与えない方が良いわけです。また、置き相殺も狙わないのでトップチェックのデメリットも発動しにくいわけです。カナンを充分理解している相手だとこのトップチェックを利用した1-5止めをされる可能性があるので、なるべく行きにぶつけたいところです。結果的に<羽川>の枚数のおかげでハンドに戻ってくる可能性が高くなっていますが、これは副作用だと認識しています。狙うほどの確率ではありませんし、成功率が少し上がっている程度です。

軸となるアタッカーですが枠の都合で3。3面割れないことも多いですが、厄介なアタッカーを選んでぶつけます。


明石> 3枚

白くて白々しい>で貯めたストックをハンドに変えるエンジン。
化物語における手札の供給手段は、集中を軸にする場合と明石を軸にする場合の二つがあり、どちらにもメリットデメリットがあります。集中を軸にする場合のメリットは、低コストで効率良くハンドが増えやすいことです。①コストで2枚以上ハンドが増える可能性があるため常駐すればするほど効率よく手札を供給出来るので、昨今のデッキで主流の方法です。デメリットは、ある程度のヒット数のブレを計算に入れた上でプレイしなければならない点です。毎ターン捻れば平均的にハンドは増えていきますが、1ターンに注目した時はノーヒットの確率も結構高いわけです。ノーヒットの可能性やヒットしても欲しいキャラが集中で触れなくなる可能性を考えると、確実に欲しいキャラがある場合は不向きです。逆に複数ヒットした際は、山が著しく弱くなる可能性もあり、そのケアも考えて捻らなければならないため、考えなしに捻れるテキストではありません。また、山を回転させるテキストであることを認識しなければなりません。集中を軸にする際は普通のデッキよりもリフレッシュの機会が多くなります。擬似リフを用いない場合、リフレッシュポイントだけで平均2点以上差がつきます。これをどう評価するのかはデッキやプレイヤー次第ですが、しっかりと把握しておく必要があるでしょう。

明石を軸にするメリットは、確実に山を強くしつつ必要なカードを持ってこれる確実性です。非常に安定した動きが出来るギミックで、古くはリトバスのスポーツデッキから存在します。山から任意のキャラを抜くので、山をほとんど触らずに強く出来るので、集中軸に比べて計画的に動けます。手札の多くないデッキでは、その時に必要な1枚を確実に持ってこれるので重宝します。デメリットらしいデメリットはありませんが、強いていえばこれよりも効率の面で勝る集中ギミックが多く存在する事でしょうか。
集中が繁栄してからは、平均コストパフォーマンスが良い集中軸が主流になりましたが、なのはや艦隊など一部のタイトルでは②レストサーチが主な供給手段として組まれました。常駐する後列としての追加テキストは、まだ集中よりもこちらの方が強い傾向にあるので、タイトルに依るところもあると思います。

化物語はどちらも存在し、どちらも軸に出来るプールです。明石ほどでないにしろ後列としてのテキストが書いてある集中を常駐出来、<中学生>があるためノーヒット時にも不自由なく動けることが多くなります。複数ヒット時にもその後の山のケアが出来るカートが豊富なので、多くの場合は集中が軸にされる傾向にあります。明石は主に<白レン>軸で後列として採用されます。色の問題ももちろんありますが、山をあまり触らない点が相性が良いという面もあります。集中を軸にしてしまうとしばしば山を削るために暁や3枚落下を登場させるべき局面が来るのですが、これは手札アンコールで面を維持する白レンとはあまり相性がよくありません。圧殺するのでは複数ヒットによる恩恵が半減ですから、こういった面の都合で集中でなく明石が軸にされることが多いわけです。

さて、ではこのデッキではどちらを軸にするのがいいのかという話になるのですが、このデッキでは断然明石です。中学生以外にハンドの増えるキャラが採用されていないこと、手札の量よりも質が優先されるコンボデッキであること、中盤以降は羽川を常駐するため面に余裕が無いことなどが挙げられます。
しかし1番の理由は、羽川連動によってストックが非常に多くたまるため、普通のデッキに比べて極めてストックの価値が低い事でしょう。1ターンで使いきれないほどのストックがたまるため、ストック効率を意識する必要はあまりなく、それよりも確実性が優先されるわけです。特にストックの少ない序盤に着実なプレイが出来ないと、その後に繋がらない場面が多々あります。後列としてのパンプ量も集中よりも高いので、明石軸は必至と言えます。面に1枚いればいいので3投です。配置できないと負けてしまうので多めに採用しています。


羽川 4枚

コンセプト。
このカードに関しては先ほど述べた通りです。毎試合2面~3面連動を狙う上に経験や色の問題もあるので、4枚でも足りないくらいです。


美夏

主に早出しに対して。
③コストが羽川にとって軽く、なるべくダメージを喰らいたくないので相性は良いと思います。コストとして控え室に送るのは後ろの<カナンマリア>です。後列がいれば羽川は10000を超えるので、助太刀として使う事は少ないです。


かけなか> 2枚

ストックをハンドに変換する明石以外のギミック。
効率は明石と同じなのでイベント頼りではありません。終盤に真宵連打を行うパーツとしての意味合いもありますが、1枚で新しいカードが2枚増えるのはやはり強く、中盤以降は引ければ引けただけ強いカードです。かけなかは投入枚数が難しいカードでもあります。引きたいのなら4枚入れるべきですし、いっそ0にして明石だけでプレイした方がかえって安定するという考え方もあります。ということで採用枚数については後述。


蟹 4枚

赤の!3の!ヒール!
それだけです。なんて勿体ない使い方なんでしょう。<経験暁>を軸に構成しようとすると必ずお世話になることになる高価な1枚。このデッキでは経験はないものとして考えた方がいいです。理想のレベル置き場として、<>、<羽川>、<明石>という置き方があるのですが、これは難易度がかなり高いと思います。黄色として置くのは<中学生>や<カナンマリア>にしておいて、経験5を目指した方がストレスがないと思います。
後列焼きとして使うのは主にシャーロットの<転入生>ややみかんの<明石改>に対してです。しかし大体の場合、焼けなきゃ負けるわけでもないですし、焼いても勝てるわけではありません。そもそも数字が低すぎて焼けないことも多々あります。このデッキではこういった程度で把握しておいたほうがいいでしょう。むしろ大事なのは【経験】と書いてあることだったり。相殺のパンプ対象となるのは<真宵>にない利点です。


真宵 4枚

デッキコンセプト。
このカードの持つ極端なダメージ効率の良さを活かすのがこのデッキの真骨頂です。ダイレクト枠はキャンセルでカバー。冗談でもなんでもなく大真面目です。そんなに上手く行くもんか。いえいえそのための50枚なんです。ヒールや自動ダメージは無効化出来ても、ソウルパンプは無効化されません。どうやっても腐らない優秀なフィニッシャーです。


神原ヒール 1枚

主な役割は2つ。ひとつは面に登場させたいヒールとしての役割です。面取りに適さない真宵や経験達成が厳しい蟹と違って、平均的に高パフォーマンスが狙える地味ながら優秀なヒールです。ダイレクト面を開けたくない時やソウル2を維持したい時など、意外と活躍の機会は多いカードです。もともとやみかんや<真宵ショット>を食らった返しに、3-0まで戻せるくらいのヒール量が欲しい、ということで9枚目のヒールとして採用されました。
もうひとつは経験用の緑のレベル3としての役割です。神原、<>と置ければ蟹の経験まで活かせるのである意味理想と言えます。あわよくば置ければいいなという程度の1投です。

宝.jpg
宝 4枚

デッキコンセプトなので。
他のデッキでは宝3扉5のような選択肢もありますが、このデッキで宝が過剰だと感じる事はありません。4枚でも足りないくらいです。

10074.jpg
扉 4枚

物語のネオスでの強みの一つに、型が複数存在するという点が挙げられます。
オリジナルは3種の扉から1番<連動>が強そうなのを選んでいました。

以上がオリジナルの構築考察です。1枚1枚の役割をしっかりと理解しなければ、レシピをコピーしてもあまり生かせないかと思います。

しかしながらこのデッキが環境に与えた影響は非常に大きく、環境トップまで上り詰めました。ミラーが増えると同時に各タイトルに環境トップとしてメタられる立場になってしまったので、このデッキは変化を求められました。各個人で構築に差異が出るようになりました。
それでは今回の僕の構築の、オリジナルとの相違点について、次の記事で書いていきたいと思います。

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