ドラゴンズロア発売と言う事で今回も環境まとめを書いていきたいと思います。よろしくお願いします。
あと書いてる内容的に前のエボカ振り返りと被る部分も多いです。ご了承ください。
10弾環境についてですが、発売して次の週からはエボリューションカップが始まり、終わってから1ヶ月足らずででドラゴンズロアが発売すると思うと、 10弾環境の移り変わりはエボリューションカップの環境変化と共にあったと言えるでしょう。
そこで週ごとに環境の変遷を見ていきたいと思います。ちなみにある程度のデータと個人の感覚を基にしているので地域差などで違いはあると思います。悪しからず。
0週目(5/27~6/3)
発売直後からエボリューションカップが始まるまでの環境初期。公式では何もありませんでしたが、地域によっては非公式CSがあったのでその結果を受けて初動のカード評価が出来上がりました。
それによって生まれたのはデジクロスはちゃんと強いと言う共通認識です。
まず早速クロスハートが結果を残し、ブルーフレアやトワイライトも上位に食い込んで既存のデッキに十分勝てる事を示しました。
1週目(6/4~6/5)
最大勢力はクロスハート。次いでアルファ、黄ハイとブルーフレアやダークナイトモンもぼちぼち。
新デッキがちゃんと強いという認識と、既存デッキでは数少ない明確な強化を貰ったデッキである黄ハイが強そうだという下馬評からこの分布になったと思われます。 アルファは前より減ったけどまだまだ多いという感じ。
黄ハイは1週目から2週目までは多かった印象ですが、多くのプレイヤーがクロスハートに不利ととらえていたため数を減らしていきます。
2週目(6/11~6/12)
最大勢力は引き続きクロスハート。黄ハイが減ったほか、ブルーフレアやダークナイトの勝率が厳しくなってきた印象。
どちらも相手が戦い方を知らなければ致命的なミスを誘える類のデッキなので、だんだん慣れてくると勝ちにくくなります。
この頃からブルーフレアやアーマー体に<マグナモンX>を採用した構築が出てきて、クロスハートに対する強いメタ意識を感じます。 また、元々少なくはありませんでしたがアルファモンが増えてくるのもこの辺りから。
3週目(6/18~6/19)
最大勢力はクロスハートとアルファモンの2トップ。数が多いのはクロスハートですが、優勝数ではほぼ並んでいた様に思います。
それ以外のデッキではマスティモンとアーマー体がひそかに多かった印象。優勝こそ少ないですが、各会場に3人くらいはいるデッキだった気がします。
またジエスモンはずっといましたが、このぐらいからデッキが洗練されてきた気がします。
4週目(6/25~6/26)
トップメタはクロスハートとアルファモン。次いで黄ハイ、アーマー、ブルーフレア、マスティ、ダークナイトと2トップなりにそれ以外もまあまあいます。
黄ハイは一時数を減らしましたが、3週目~4週目ぐらいでまた息を吹き返した印象。
コントロールは環境が固まってきてからが本番と言う事でしょう。デッキと使い手が洗練されてきたと言う事でもありそうです。
5週目(7/2~7/3)
大会数も少ないのでメタゲームに大きな変動はないと思います。最終的にクロスハートとアルファモンがtier1、黄ハイがtier2、それ以下にブルーフレア、アーマー、ジエス、ダークナイト等が並んでいると言った感じでしょう。
環境の変遷はこんな感じ。地域差や偏りはあると思いますがそこはご容赦ください。
さて、大体環境を浚えたところで個別のデッキ紹介と行きましょう。
各デッキ紹介
クロスハート
基本的な動きとしてはテイマーを並べながらデジクロス元を集めて、仲間が揃ったら<X4>や<X5>を連打して一気に勝ちに行くと言う感じです。
長所は序盤からガンガン攻めながらも、消滅した素材をセーブして取っておけるので裏目の無い攻め方ができる事。 そして手札とテイマーの下という触れにくい場所から素材を用意してデジクロス体を出せる事です。 引いたカードを失う裏目を基本的に考える必要が無いため、どんどん攻めながら素材を集める事に集中できます。
序盤からガンガン殴りに行く点や揃った後の怒涛の連続アタックから高速デッキと思われがちですが、実のところはタイムリミット付きのコンボデッキと見るべきだと思います。 アグロとしてガンガン殴るにしてはテイマーを並べる動きにコストの無駄がありますし、1体当たりの登場コストも重めです。 また、揃えば勝ちですがちゃんと揃う平均的なターン数は決しては早すぎるわけではありません。
揃えば勝ちと言えばアルファモンを始めとした順当進化の特徴ですが、本質的には同じだと思っています。 各レベルを揃えて究極体に進化して勝つ順当進化とデジクロス素材を揃えて勝つクロスハート。 違いは揃えるパーツが各種4枚しかない事(スターモンズとシャウトモンは増やせますが主流ではない)、ただし揃える順番は関係ない事、揃えるまでの過程で使ってしまっても無くならない事です。
揃えるべきパーツが5種類各4枚ずつ(+デジクロス体7~8枚)というのは、順当進化の各レベル帯の枚数と比べると非常に少なく思えますが実際その通りです。順番が関係ないのだからそのぐらいのハンデは受け入れろと言う事なのでしょう。枚数の問題が解決したらいよいよ立つ瀬がなくなってしまいますからね。
アルファモン
しかしクロスハートは世界中どこを見てもトップメタなのですが、アルファモンは国によっては5番手ぐらいまで落ちている事もあったりしてなかなか不思議なものです。
デッキの内容自体は前環境と変わっていませんが、対戦するデッキが変わったのでプレイングはそこそこ変わりました。 前は順当進化相手が多かったので必要なパーツの揃え方と動き出すタイミングが大事でしたが、今環境、特にクロスハートにはタイムリミットがあるので、 自分の都合よりも相手に合わせてゲームのスピード感を意識してプレイしていきましょう。
ブルーフレア
クロスハートと比べると必要な素材は少ない一方、ほぼノーコストで速攻を連打できるわけではないので、素材を集めて一気に決めるよりは盤面で上手くやり取りをしてゲームを進めていくデッキです。
青のアタック、ブロックを止める能力とブルーフレアの「相手のデジモンが2体以上いるとき~」の条件のかみ合いが非常に良いため、 一瞬でも2体以上並んでしまえばそこを止めて以後ずっと能力の起点にしてしまえるのが強みです。
しかし相手依存の能力のため、相手側に盤面を減らせる用意があれば簡単にプレイでケアできてしまうのが弱点でもあります。 特にデジクロスは簡単に盤面を整理できてしまうのでクロスハート相手は不利かも知れません。 必須枠は多くないため、組み合わせるギミック次第で色々と自分の色を出せるのも強みですので構築に自信がある人におすすめです。
ダークナイトモン(トワイライト)
その意味ではトワイライトと言うのが妥当なのですが、このデッキだけ前からあったデッキタイプなので以前からあったデッキタイプに倣ってダークナイトモンと呼びます。
前二つと比べると速攻が無いためデジクロスして即アタック、勝ち!という展開はできませんが、除去性能と場持ち、 そして前からあったデッキと言う事でカードプールに優れるので序盤から積極的に攻めていくのが良いでしょう。
また、<ネネ>の効果で広い範囲にブロッカーを付与できるためその点でも出してターンを返す動きに付加価値を与える事ができます。
クロスハートのような打点の低い相手にはブロッカーで、アルファモンの様な最大値の高い相手には速攻で攻める事で柔軟に弱点を突く事の出来るデッキです。
黄色ハイブリッド
前からいるデッキは軽く流したいのですが、ちゃんと環境にいてちゃんと新カードが入っているので紹介しないわけにはいきません。
新しく入ったのは<ウェヌスモン>と<サクヤモン:巫女モード>。どちらも別の方向で非常に強力なカードです。
ウェヌスモンは一枚で1ターン稼ぐカードです、ただ進化するだけでは1ターン稼ぐだけですが、そのターンは殆どのデッキでかなりできる事が制限されるため、 使うタイミング次第で非常に幅広く圧をかける事ができます。
サクヤモンは<サンライズバスター>を使い回すのは勿論、セキュリティに<ホーリーフレイム>を仕込む使い方もされています。 これもまたウェヌスモンと同じくただ使うだけでは次のターンを稼ぐだけですが、<タケル>と組み合わせていつ踏むかわからなくして相手のペースを崩したりと使い方に幅を持たせられるカードです。
エボリューションカップの結果を見る限り、優勝数は上からクロスハート、アルファモン、次いで黄ハイの3強なのですが、クロスハートが最も対戦相手や使い手を選ばず強く、 アルファモンは相手によって適切なプレイを選択できると強く、黄ハイはそれに加えてデッキの構築を環境や使い手のプレイに合わせて最適化できると強くなるデッキだと個人的には分析しています。
ジエスモン
初期の頃こそデッキの形が定まらずコストばかり渡すわりにピリッとしない印象がありましたが、エボカ第3週くらいからやりたいことがはっきりしてきたデッキで、 今は<STジエスモン>をがっつり減らして<ジエスモンX>と<ガンクゥモンX>、そして<ジエスモンGX>を中心にして攻略不可能な盤面を押し付ける事に特化した構築が主流です。
ひたすらに強い盤面を押し付けるデッキは全部無視してワンショットされるのが苦手ですが、対峙した印象だとコストを渡して仕掛けるタイミングを上手いこと見計らう事で展開した次のターンをもぎ取っている気がしました。使い込みが力になるデッキと言う感じがします。
アーマー体
元々器用なデッキで、速攻に寄せるか進化に寄せるかで見れるデッキも変わってくるので環境や好みに合わせて構築を弄れるのが強みです。
マグナモンXが増えた以外に変わった点としては、登場してすぐめちゃくちゃやるデッキが増えたので盤面の処理能力に優れるシャッコウ型は姿を減らしたり、たまに<ジエスモンGX>まで入っている型があったりもします。僕は結構好きです。
その他のX抗体デッキ
9弾環境で各色にいたX抗体デッキ、<ウォーグレイモン>、<ガイオウモン>、<メタルガルルモン>、<グランディスクワガーモン>は数を減らしましたが、元々強いデッキであることは間違いなく、愛を持って使っている人は一定数いますし、そして普通にある程度勝っています。数が少ないからと言って全然勝てないなんてことは全くないので過去のデッキと甘く見ないようにしましょう。
各デッキの10弾での変化は、ウォーグレイモンは<バリスタモン>などのブロッカーが環境に多い事を咎める<EX1メタルグレイモン>と、勝つパターンの最大値を高める<オメガモンX抗体>が入っている構築が主流です。
ガイオウモンは主にクロスハート意識でテイマーを処理できる<メガドラモン>とそれを有効に使える<デルタモン>入りの形が以前より増えました。
メタルガルルモンは元々X抗体が無理なく入る青のデッキと言う事で<マグナモンX抗体>が入ることが増えました。以前はデッキの強みとかみ合いが悪いので入りませんでしたが、1枚で止まるデッキが増えたので環境に合わせた変化でしょう。
グランディスクワガーモンはあまり変わっていません。<BT10コクワモン>も意外と優先度は低めな印象。下手に器用に戦うくらいなら他のデッキを握った方がいい訳で、グランディスを選ぶ以上は小細工は要らないと言う事なのかも知れません。思い切りが良いので強いです。
全体的にクロスハートや速攻デッキを意識したチューンナップをされていますが、アルファモンも<金剛>入りが増えてる一方で別に入れる必要ないと感じていますので他のデッキもわざわざ今の環境に寄せる必要はないのかも知れません。そのぐらい9弾のデッキは強いです。
ミネルヴァループ
理想の動きとしてはミネルヴァモンを<ヤミよりの復活>で消滅させて復活効果でケルベロモン登場、ミネルヴァモン効果でジンロウ登場、ジンロウ効果でケルベロモンを消滅させてメモリー+9と言った塩梅です。
ジンロウアタックしてもう一回ミネルヴァ進化復活で都合メモリー+2したり次のジンロウは<リリス>に進化して復活を再利用したりとコンボルートは色々作れると筈なので楽しいと思います。 過去のリリスズワルトを彷彿とさせる動きですが、リリスズワルトほど爆発力が無いのが残念。構築とやり込みでカバーしましょう。
ブルムロードモン
DP3000以下を登場させる効果の手軽さと、<ブルムロードモン>の攻撃性能がかなり高いので下手に受けようとすると想像以上に強いでしょう。 自分がレストする事を有効活用できるので<サマディシャンティ>を非常に強く使えるデッキです。
並べるコンセプトは強いのですが、<デクスモン>に弱いのが環境的に向かい風です。なんかどのデッキにも入ってますからね。
デ・リーパー
型としては白単色でX抗体まで詰め込んで速度に全力を注いだ形が主流。海外では日本よりもクロスハートを中心にデジクロスデッキが多い傾向にあるため、 条件が間に合いさえすれば<ゲートキーパー>を突破するのが極めて難しい点で環境メタとしての立ち位置を築いているものと思います。
クロスハートにはタイムリミットがあると書きましたが、<デ・リーパー>は目に見える形でカウントダウンを刻むデッキですので、 同じタイムリミットデッキの速度勝負では決して不利にならない速度が出ると言う事なのでしょう。
環境デッキと言うよりは注目のデッキと言うぐらいの紹介ですが、こういうデッキをたまに思い出さないと戦い方を忘れててコロっと負けてしまうなんてことはそこそこあるので今一度復習してみてはいかがでしょうか。
さて、環境にいたデッキとなるとこの辺りになるでしょうか。
他に<マスティモン>や<ベルゼブモン>なども紹介するべきか悩むくらいに、何なら<デ・リーパー>よりは確実に多いくらいにはいるのですが、個人的にこれという決め手が無かったので今回は見送ります。
環境を見なければバグラ軍や<ジャスティモン>、デュークモンなどもいるので大きな大会が無い8月中などはドラゴンズロアの新規デッキとともに遊んでみてもいいと思います。
それでは今回はこの辺で。ここまで読んで頂きありがとうございました。