今回はここのところ使っている黄色アグロの調整録を書きたいと思います。
元々他の人が作ったデッキなので、既存のリストを調整していく過程を紹介できればと思います。
初めに 5弾環境におけるアグロデッキ
アグロデッキと言えば青緑。ついこの前まではそんな認識が一般的でした。青ベースなのは優秀なドローソースである<ウパモン>や<ガブモン>、ジャミング持ちの<ブイモン>や追加打点になる<エクスブイモン>、コスト確保の為の<ハンマースパーク>が使えるため。
緑を混ぜるのは打点要員の<アルラウモン>と<レオルモン>を使える事と、それらを<大輔>のサーチで持ってくる事ができるためです。<ピノッキモン>も個人的には評価していませんが根強い人気がありますね。
他にも各種オプション等色々ありますが、主なところではこんなものでしょう。
青緑アグロはアグロデッキとしてなかなか優秀ですが、しかしここ最近は流行っていませんでした。4弾環境以降、<ニーズヘッグモン>や黄色など除去全盛の環境が続いているからです。
これらはちゃんと回れば進化やアタックのついでに逐一除去を飛ばせるため、3点くらいは削る事ができてもその後トドメを指すところまでのハードルがかなり高いです。
ハイブリッド体や<ケルベロモン>など決定力を上げる工夫をしてようやく5分といったところでしょうか。
ちなみに参考までにこれはケルベロモン採用型のアグロデッキです。4弾環境のものですが、わからん殺しを含めればCSで上位入賞できるパワーはあります。
デッキレシピ
とは言えよく知られている相手には良いとこ5分、それも特別アグロ対策に寄せたのではなくプレイングでカバーできる部分だけでそれだったので環境的に厳しい事は否めないなと諦めていました。
黄緑アグロの誕生
そんな中、関西で行われたひかりんく氏主催のCS、第2回エヴォリューションウォーズにて65人中3位という華々しい成績と共に世に放たれたのが黄緑アグロです。
|
YOU TUBE紹介動画に飛びます。
大体コンセプトとしては<スパイラルマスカレード>のカードパワーを最大化する為、ドローソースと2コスト登場、育成の安定を最優先に組んだという印象を受けました。
さて、製作者さんの意図を共有したところでここからはぼくならこうしたいとレシピを分析して個人的に調整してみます。
まずこのデッキが従来のアグロと比べて明確に優れている点はスパイラルマスカレードです。<スターモンズ>もそうなのですが、何よりも大きいのはこの規格外のオプションの存在。
まあどれだけ強いのかは動画でも言われていたので多くは語らなくて良いでしょう。
でも並んでないと強くないんでしょ?とピンと来てない人は一度食らってみるとわかると思います。僕も初見ではピンと来てませんでした。
これを可能な限り強く撃つためにデッキの構成は殆どがレベル3。それ以外に入るのはコスト確保からマスカレードの頭数を増やせる<絶光衝>。何かと便利な1コス進化6000打点の<トゥルイエモン>。あと<ピノッキモン>の3種だけです。レベル3:それ以外=36:14のこのバランスからレベル3を減らすのは避けた方が良いでしょう。
僕はアグロデッキに入るピノッキモンは全く信用していないので(参考:めざせ最強進化! 第9回「青緑速攻ver.4」)ピノッキモンを抜いて40:10から始めたいと思います。
ピノッキモンの抜けた枠には動画では抜けていた<クダモン>を呼び戻します。
まずレベル3の内訳を分析してみます。ここではざっくり登場要員か進化要員かで分けてみましょう。
12枚の2/2/5000は当然登場要員。スターモンズも育成できるとは言え登場の方がずっと強いので登場換算。
<ロップモン>、<パルスモン>、<ツカイモン>、<ST3プロットモン>は育成と登場どちらでも良い枠。<BT2プロットモン>とクダモンは育成のみの枠とみられます。
つまり登場枠28枚、育成枠24枚。
こう見ると流石アグロデッキと言うべき安定感で惚れ惚れしますが、しかしそうは言っても育成24枠は多めだなあと思います。少ないのは論外ですが、元のリストがクダモンが抜けた分育成枠20枚なので20枚までは攻めたいと思います。
登場するならDP5000あった方がいい、育成するなら<プロットモン>や<クダモン>の方がお得と、どう使っても中途半端なので安定を取れる一方でデッキの最大値を落とすカードだと感じました。
次にドローソースについて考えます。
DP6000のブロッカーを2/2/5000ラインが無視できるようになったり、<トゥルイエモン>で一方が取れるようになったり、とにかく6000ラインの扱いが非常に楽になります。
<スターモンズ>や<シャウトモン>等のDP1000ラインを手札を使わずに処理できるのも非常に助かりますね。
また、実質的にDPのラインが上がるのと同じなのでミラーにかなり強くなります。流行っているというほど多くはないですが、お互い事故率の低いマッチアップなので有利が付く構築にしておくと如実に勝率が変わります。
<ウパモン>を減らした分のドローソースの不安については、そもそもウパモンを4枚採用していてもゲームプラン上ウパモンがドローできる回数はせいぜい1回、多くて2回くらいだった事と、<クダモン>、<ロップモン>、<パルスモン>でドローソースの枠を10枚取っていることでカバーできている...と思います。
また、デジタマ5枚採用については個人的には必要だと感じています。<スパイラルマスカレード>とスターモンズの除去性能が優秀な事、ドローソースが優秀な事からプレイング次第では除去合戦の長期戦になる事はありますし、そうなってもプレイング次第で泥試合を制する事は不可能ではないので、その可能性を切るのはもったいないと思います。
いくつか理由があって、元のリストが<クダモン>無し8枚体制+<ウパモン>でも回る事、僕自身が3月に<パルスモン>2枚でも十分に回せていた事からドローソース自体はこれより少なくても回すことができるからです。しかし、一方でドローが過剰気味だとしても、手札が増えるとそれはそれでプレイの選択肢が増えるのでデッキの強さに繋がる一面があります。
また、普通の順当進化相手なら過剰でも、苦手とする究極コンのような相手だと足りないぐらいなのでそのマッチアップをどこまで見るかで話が変わってきます。
どこまで行っても不利が付くなら諦めても良いのですが、どのくらい寄せるとどのくらい効果があるのか、まだ定かではないので難しいです。
また<ロップモン>を一枚減らしている理由ですが、ミラーやワンショット系の一瞬の隙をついてゲームを決められるデッキに対して致命傷になる場面があったので1枚減らしました。
あとクダモンも動画で話されていたように性能がちょっと劣るので4枚は遠慮しました。
抜けた2枚は<トゥルイエモン>にしています。
さて、ここまででデッキのバランスを振り返ってみましょう。
デッキレシピ
このリストを元のリストと比較すると
2コス登場枠20→20
ドローソース<ウパモン>4+8→ウパモン1+10
育成進化枠20(24)→18(22)
※()内は<スターモンズ>込みの枚数
この辺が安定要素。育成枠が2枚減っていますが許容の範囲だと思います。
続いて
5000打点12→16
6000打点2→4
DPマイナス8→<ピックモン>4+8
<ピノッキモン>4→0
この辺りがデッキの強みの部分。ピノッキモンを捨ててDP6000周りの扱いを強くしたと言う感じです。
とりあえず元のリストのコンセプトを元に僕の好みに調整したのがこんなところです。ここから先は各デッキに対する有利不利を考えて更に調整を進めていきましょう。
と言いたいところですが今回はここまで。続きは次回をお楽しみに!