<アウトダスト>を搭載した<爾改>のレシピ考察に苦慮する中、咄嗟にある閃きが生まれた。
体中を光の速さで駆け巡った確かな予感であった。(とある歌詞より引用) このデッキなら・・・
APEXに勝てる!
植物緑子に勝てる!
爾改に勝てる!
1止めエルドラに勝てる!
何より・・・簡単に勝てる!
それがあのデッキとの出会いだった。
閃いてから、あのデッキが頭から離れない。
来る日も来る日も、構築を考え続けた。
通勤中も、休憩中も、寝る前も、頭の中はあのデッキのことばかり。
これを人は、「恋」と呼ぶのだろうか。
このデッキと一緒なら、自分はどこへでも行ける。
魂を悪魔に売り渡したって構わない。
そんな狂気に似た想いを抱きながら、僕はただ闇に堕ちていくのであった・・・
ちょっと異質な前置きとなりましたが、今回は「1止めエルドラを超える地雷デッキ」をお届けします。
過去の記事で度々、「新年用に温めていた秘策」と書いていたデッキです。
16弾環境に一石を投じられるかもしれないと密かに思っています。
というデッキです。
そのデッキとは・・・こちらです!

という訳で、今回のテーマは「ファフ輪廻」です。
構築自体は昔からあるデッキでしたが、環境的に勝ちやすくなっていること、何より筆者が着目したのが最近だったということもあり、2017年の幕開けを機に使い始めてみました。
最初は単なる地雷としか考えていませんでしたが、<爾改>を使った際に度々相手にしていて、「あれ、これちゃんと守れば<爾改>相手に負けないのでは?後、よく考えたらAPEX&植物の2強に勝てるのでは?」と思い、自分が使う側に回ることに。
単なる地雷デッキのようで、構築を煮詰めて負け筋を塞いでいくと案外奥が深いことに気付きました。
チーム戦のWPSで使う予定があり、チームメイトの方に迷惑をかけないようにと記事にするのが遅くなりました・・・
地雷デッキあるあるとして、勝てない相手、LB運といった要素が絡むため、チーム戦向けと言えますが、とにかく勝てる相手には簡単に勝ててしまうところがヤバいです。
では、レシピの説明へ移りましょう。
◆ルリグデッキ

パンプ1000がほぼ意味がないものの、リミットが4で足りることから<流星タマ>を採用しました。

グロウコストを軽減できる<火銃舞 タマヨリヒメ之参>と悩みましたが、グロウの赤エナを用意できない可能性がある、<オーラ>を引けていない場合にサーチできる、対遊月で白エナを焼かれるといった理由から<十六夜タマ>を採用しました。

人によってまちまちで、列車1ショット要素も取り入れて<合炎奇炎 タマヨリヒメ之肆>を採用した型と対戦したこともありましたが、今回は詰め手段を<燐廻><オーラ>に特化するためグロウコストが安い<染刻タマ>を採用。
サーチ先が限定されておらず、詰め前に欲しいTAPもサーチできるのは嬉しいです。
ノーパンとの相性が良く、相手がアタック用のエナを確保するのはほぼ不可能と言えます。
正直、ラビエルで投げるのがメインの用途ですが・・・
Lv4で<燐廻>を使った場合、ルリグは「宣言した2つのレベルでガードできない」と「トリプルクラッシュ」を得ます。
連続アタックができないため、他のルリグではLv5にグロウしてから使うのが通常ですが、タマでは<アーク・オーラ>で攻撃回数を増やせるため、Lv4でもトリプルクラッシュ4連打を叩き込めます。
こちらのキーパーツを抜く<CRYSTAL SEAL>や一気に3エナ増やす<三剣>は妨害対象の筆頭です。
ついでに1止めエルドラを止められるので、轢き殺し系のデッキではこちらの方が格上です。
◆非LB
あくまでも保険としての役割なので、1枚のみの採用としております。
<シクラメン>を4枚採用している都合上、欲しいカードがうっかりエナに落ちるというケースは多いです。
<クロト>を使い切った後の同砲の紲絆のサーチ対象となります。
<クロト>が足りない場合の保険に過ぎないため、1枚のみの採用としております。
回し方の項で説明しますが、相手ライフを「シグニ1点+ルリグ6点&詰め」で綺麗に削りきるためのバウンス要素として採用しております。
<修復>・<シュレデ>といった回復LBがある相手に対しては2面バウンスしたい局面があること、<シクラメン>でよくエナ落ちすることを考慮し、合計3枚としています。
<染刻タマ>はリミット10しかなく、<アテナ>のみだと盤面を圧迫するおそれがあるため、<ラビエル>も採用しています。
使うことがあるかは分かりませんが、植物緑子に対して相手がLv2のターンに<ラビエル>を出して植物をバウンスし、Lv3グロウ時のエナチャージ数を減らすという使い方も考えられます。
◆LB
1止めエルドラほどではありませんが、こちらの轢き殺しデッキでも活躍してくれます。
ここでもデッキトップの操作が役立ち、シクラメンやクロトのサポート役となります。
タマなら簡単にサーチができ、白シグニと違って<シクラメン>でエナ落ちすることが無い点を考慮し、1枚のみの採用としております。
とはいえ<燐廻>で無色エナを2枚使えるため、出番は少ないですが。
2面空けする必要があるケースでは、アテナをアップさせて再利用することもあります。
トラッシュ送りにする起動効果は・・・何に使うんでしょうね?
テキストすら知らない方が大半かと思いますが、16弾の新規カードです。
採用理由を端的に言うと、「負け筋を減らすため」です。
まずこのデッキを組む時、「いかに負け筋を減らすか」という視点を意識して構築を決めました。
「<燐廻>+<ファフ><オーラ>」という明確過ぎる勝ち筋がある一方で、豪快な戦い方のため負け筋もいくつかあります。
<アイドル・ディフェンス>や<バインド・ウェポンズ>といったどうしようもない負け筋は採用率が低いからと諦めることができますが、潰せる負け筋は極力潰したいところ。
具体的には下記の負け筋が考えられます。
・ノーパン合戦となり、こちらのエナが不足する
・速攻を仕掛けられ、薄い防御網を突破される
・後攻となった上にエナチャを連発され、先にLv4へグロウされる
1番目はユニークスペルや<シクラメン>を多く採用することで対策しています。
次に2,3番目を対策すべく、<BAD SIDE>を採用しました。
具体的な役割は以下の通りです。
特に前者は厄介で、ノーパンしたところで<ステゴケラス>で1エナでも増やされた瞬間に<托生>を併用すれば4へのグロウが確定します。
確実性には乏しいですが、<ステゴケラス>・<モンキ>・<キジ>といったエナチャ要員を《BAD SIDE》でハンデスすることで、相手のエナチャを封じるという対策を用意しました。
<APEX>の<バオバブーン>に対しても有効であるため、エナに余裕があれば使っておくと良いでしょう。
<アンモライト>・<ボルシャック>といった速攻要員が厄介ですが、事前にハンデスすることで危機の芽を摘むことができます。
低レベルの段階で速攻を仕掛ける相手に対して有効です。
<アークオーラ>×4、<アークゲイン>×2、<BAD SIDE>×3の計9枚体制で防御LBが存在するため、防御アーツはスカスカのようでも意外と固いです。
期待値ベースで2枚位は初期ライフに埋まるはずですw
◆回し方
プレイングは極めて単純ですが、きっちり4ターン目で詰め切れるように、順を追って説明していきます。ファフ燐廻とバレているとノーパンされる可能性が高いです。
特に<APEX>や<あーや>といった、Lv4に上がれば耐えやすくなるデッキではその傾向が強く、筆者も度々ノーパンされました。
初手のエナチャージをサボった場合にノーパンされると、Lv3へのグロウで2エナが必要になるタイミングでグロウ不能になってしまいます。
ユニークスペルでチャージするという手もありますが、突然<アンダーワン>が飛んでくるといった可能性もありますので、多少手札が苦しくてもエナチャをしておいた方が良いです。
速攻相手でなければLv4までに詰められる可能性は低いですので、<アグライア>や<アトロポス>といったLv1シグニをエナに置いても問題ないです。
後基本事項ですが、相手にエナを渡さないようにすべく、こちらもLv3のターンまでは完全にノーパンします。
調子に乗って<クロト>に<インデックス>や<紲絆>を当て続けていると、デッキ内の下級天使が枯渇するケースも考えられるため、手札制限を超えない範囲で不要なシグニは出さない方が良いでしょう。
レシピ解説の項でも書いていた通り、
<マルティエル>→エナ落ちしたカードの回収手段
<アグライア>→トップを操作して<シクラメン>・<クロト>の補助
<ラビエル>→バウンス要員(キープの優先順位高)
といった役割があるので、使用目的があるシグニはキープしておきましょう。
相手が殴ってくるようなら盤面を並べた方が良いですが、それでもLv4へグロウできるだけのライフさえ維持できれば不要な<アグライア>や<ラビエル>は出さなくて大丈夫です。
必要なのは下記の通りです。
エナ→4グロウ(1エナ)+<燐廻>(3エナ)+<オーラ>(<ファフ>×2で軽減して1エナ)+<アテナ>(1エナ)=計6エナ
なお、次にエナフェイズで1エナチャージできるので、この時点で5エナあれば足ります。
カード→アークオーラ、TAP、アークゲイン、アテナ
更に、Lv10合計が以下で天使3面の盤面を作れるよう、必要に応じ下級天使シグニもキープする必要があります。
勿論全てをLv3の段階で用意できている必要はなく、Lv4グロウ時のタマの能力でもサーチできますが、ある程度は準備しておいた方がLv4で焦らなくて済みます。
<クロト>はインデックスか紲絆のうち、デッキ内に多い方を宣言するのがセオリーですが、<アグライア>や<シクラメン>(失敗時)に捲れたデッキトップが欲しいカードなら、そちらを回収した方が確実です。
必ずしも下記の手順で進める必要はありませんが、盤面の貼り替えミスやスペルカットインの妨害で失敗するリスクもあるため、無難な順で進められるように日頃から癖付けておくと良いでしょう。
1.<燐廻>+<ファフ>×2→<アークオーラ>
2.<インデックス>等のスペルを使用
3.<TAP>で相手のハンドをチェック
4.<アテナ>でバウンス
5.天使3面を並べ、アタック
例えば先に<インデックス>を使用して《ロック・ユー》をカットインされると、アークオーラのコストが増えてしまいます。
<アークオーラ>に<ロック・ユー>をカットインされ、<インデックス>で手札を整えられなくなるのも面倒といえば面倒ですが、<アークオーラ>を通すのが当然ながら最優先です。
先に<燐廻>を使うのも重要で、<ファフ><オーラ>が先だと<ロック・ユー>をカットインされると<燐廻>のコストが増えてしまいます。
細かいようですが、ピルルクとの対戦機会は多いでしょうから、意識づけておいた方が良いでしょう。
<APEX>だと思っていたら相手が<ロックユー>を採用していたという場合も考えられますし。
折角<TAP>で手札を確認したり、<アテナ>でバウンスを決めたりしても、カットインのタイミングで手札や盤面の状況を変えられると意味がありません。
例えば<ニュームーン>や<オウグソク>、<アスレ>といったレゾナをカットインされ、盤面を埋められる可能性があります。
スペルカットインでドローするカードは少ない(というか筆者の記憶にない)ですが、今後出るかもしれませんし、先にスペルを使い切る癖をつけておいた方が良いでしょう。
筆者は1度、天使3面を並べた後に手札にTAPが残っていることに気付くという凡ミスを犯したことがあります・・・
相手の手札状況を見て動きを変えられるよう、<アテナ>よりも先に<TAP>を出すようにしていますが、相手の手札で動きが変わることは稀なので、正直どちらが先でも良いです。
先に<インデックス>を使わないとエナが足りない等、上記の順序に当てはまらないケースもあるでしょうが、万が一のカットインの対策として、基本的には上記の順序で進めるのが無難でしょう。
アタックフェイズに入り、シグニアタック(1点)+ルリグアタック連打(3点×2+トドメ)で詰め切ります。
ライフを一気に削る都合上、相手がLBで大量にドローし、<燐廻>で封じられないレベルのサーバントをドローされる可能性がありますので、4回目のルリグアタックは保険に残しておきます。
基本的な事項ながら、<燐廻>と<アークオーラ>を併用する場合の処理手順について念のため記載しておきます。
1回目のルリグアタック時に、<燐廻>と<オーラ>の効果使用を宣言して順に処理します。
順番はどちらからでも良いですが、個人的には<燐廻>の方が後回しにすると処理を忘れる危険が高い気がするのでいつも<燐廻>から処理しています。
ルリグの下から4枚をトラッシュに置き、トリプルクラッシュを付与しつつ、<TAP>で見た情報に基づきレベルを2つ宣言します。
相手がLv1サーバントしか持っていない場合のように、宣言すべきレベルが分からなければ、<ヘルボロス>LBのようにLBで回収される可能性を考慮して相手のトラッシュを確認すると良いです。
それでも宣言すべきレベルが分からなければ、後はカンです。
その日のラッキーナンバーでも良いでしょう(適当)
後は忘れず<アークオーラ>の処理も行い、<アークゲイン>以外の天使からトラッシュに送ってルリグをアップさせます。
シグニは<アークゲイン>で耐性を付与していますので、ルリグ止め以外のLBでは止まりません。
2回目のルリグアタック以降も<アークゲイン>以外の天使を優先的にトラッシュに送ってルリグをアップさせ続け、4連パンを決めます。
一気に7点のライフの上から詰めるというロングショットデッキではありますが、ルリグ止めのLB以外では止まらない都合上、詰めの精度は高いです。
いかがでしょうか?
基本的にどの相手に対しても、「ノーパン→7点の上からルリグのトリプルアタック4連打で詰める」という戦い方で勝てます。
地雷要素が強すぎて記事公開を躊躇ったというのもお分かりいただけるかと思います。
次回は補足的にデッキ別の対策と、別の構築パターンについてご説明する予定ですので、次回もお楽しみに(^^)/