1.「なんか強い」ムジカ
2月27日 JKとの決戦再び―――新弾が発売され、<センターマドカ>が追加されたDIAGRAM。
事前の約束通り、お互い新作を持ち込みぶつけ合った。
今回もまた、DIAGRAMミラーと言っても構築は完全に別物。
何せ、センタールリグが違うのだから。
マドカ VS ムジカ
そして判明した。
「JKムジカ、強すぎでは・・・?」
その日は発売を記念し、ダラダラと対戦の模様を配信しつつ、様々な新作デッキを試していた。
勝負の世界では当然、勝つこともあれば、負けることもある。
だが、何故かムジカだけは勝ち続けた。
あまりにも勝ちっぷりに、挙句の果てには、
ねへ「とりあえずムジカに1敗付けるために、1止めママで後攻1キルします」
という暴挙に出る始末。
構築を見てもぱっと見では分からない、対戦中も明確には感じない、だが勝ち続ける強さがある。
明快には語れない、ブロガー泣かせのムジカのレシピがこちらだ。
アシストルリグ/ピース
計8枚
2.キーカード
ゼノ・クラスタ
<マドカ//クラップ>との相性が良く、フルハンデスされた上からでも3ドローにより、手札を2枚切るコストを準備できる。
同様の理由で、センターLOVITで<MC.LION-DISRESPECT>と採用するのも好相性である。
salvage the future
当然入る。が、試しにムジカを借りて使うと、
「あれ、こんなに難しいカードだったっけ・・・?」
と思わず唸った。
マドカであれば、メインデッキのカードのみではリフレッシュに入れられないので、15枚落としを選択して、リフダメ1点を奪う用途で使うことが一般的。
しかしムジカでは、<ファラリス>&<ランリョウオー>だけでリフレッシュに入れられるため、2つの選択肢が生じる。
・2回リフダメを狙うプラン
・<ファラリス>&<ランリョウオー>の1回リフレッシュで満足し、3枚回収モードを選ぶプラン
必要な打点や勝利までのターン数を計算し、相手のハンデスの程度や盤面の強度を読み、<ゼノ・クラスタ>の3枚ドローでどの程度ハンドが潤うかを見込んだ上で、どちらのプランを取るか決める必要がある。
リフダメ2回は気持ち良いが、手札補充を疎かにすると盤面で点数を通せない場合もある。
また、2回リフレッシュには時間が掛かるため、対No Limit、Card Jockeyのように速いゲーム展開では間に合わない可能性が高い。
更に問題なことに、使用タイミングも悩ましい。
可能であれば、バトルが進み、2つの効果のどちらが有効かの見通しが立ってから使用したいのだが、タイミングを逃すと手遅れになる可能性もある。
・15枚落とし→相手ライフが0になった後は無意味
・3枚回収→ルリグアタック時に発動する効果のため、回収したシグニは次のターンまで使えない
応用的な使い方として、
(1)次のターンのアタックフェイズに2回目のリフダメを入れる展開を見越して、<salvage the future>を使用
(2)そのターンのアタックフェイズ、<ファラリス>&<ランリョウオー>で1回目のリフレッシュに入れる
(3)ルリグアタック時に15枚落としを使用し、リフレッシュ後の相手のデッキを10枚以下に削ってターンエンド
(4)次のターン、<ファラリス>で殴って2回目のリフレッシュに入れる
という動きも存在する。
15枚落としで直接リフレッシュに入れるのではなく、次の<ファラリス>の攻撃まで通す前提で、デッキを一定数削るだけ。
2回のアタックフェイズを挟む分、不確実性は非常に高い。
相手のアシストルリグで攻撃を止められるかもしれないし、ハンデスされて次のターンに出す予定の<ファラリス>が消えるかもしれない。
場合によっては、「アシストで止められたら、1回リフで我慢して3枚回収モードを選ぼう」といったサブプランも想定する必要があるだろう。
扱い方が難しい分、上手く狙いを通せた時の爽快感が堪らないという、ムジカの特徴を表す1枚と言えよう。
小装 フラガラッハ
ディーセレの下級シグニはパワーラインが低く、2000マイナスという数値の評価は難しいが、
・<ローメイル>
・<カワニイ>&<ミズドケイ>
・<フラガラッハ>
と、一定のシグニを除去できる。
今弾では<キュウセン>が登場し、バン・マドカのエナチャ効果との相性から、一定の採用が見込まれるため、除去手段となる<フラガラッハ>も評価を上げている。
3.マドカ
本題はムジカだが、ご参考にマドカの構築もご紹介しておく。アシストルリグ/ピース
計8枚
LB
計20枚
非LB
計20枚
2,3枚採用のカードが多いのは、枠が厳しいという事情もあるが、構築が手探り段階という理由が大きい。
構築の型が割れそうな部分を軽く解説すると、
祝福の鍵の音+蒼将 ヒジカタ
更に<祝福の鍵の音>を使うことで、2ターン目でも<ヒジカタ>によるハンデスを仕掛けられる。
自分の失敗談だが、この<ヒジカタ>、ミラーマッチでは相手ターンでも意外なポテンシャルを発揮してくれる。
3000パンプの能力は相手ターンにハンデスされた場合でも発動する。
相手の<ヒジカタ>前に<ZrO2>を立て、2ハンデスを入れて8000マイナスを振ろうとしたら、知らぬ間に<ヒジカタ>のパワーが10000に上がっていて仰天させられた。
ムジカ//スプリット
<ムジカ//グルーヴィ>を採用した構築もあり、<センタームジカ>のような2回リフレッシュは難しいものの、<グルーヴィ>+<ランリョウオー>で1回リフレッシュに入れ、<salvage the future>は回収モードを使うという戦い方が出来る。
防御面数は減るものの、ミラーマッチのように手札を削り合う勝負では有力な選択肢となるだろう。
幻水 チンアナゴ
2ターン目に<ムジカ//ドルフィン>で<ヒジカタ>を拾ってハンデスを狙うついでに、手札枚数を増やして<チンアナゴ>のパワーを7000に上げるのが定番の流れ。
先攻2ターン目に<チンアナゴ>+<ヒジカタ>×2という盤面を作られると、赤デッキとしては<ランスロット>が腐ったと嘆くしかないだろう。
4.おわりに
このDIAGRAMというチーム、センタールリグは変われど、考えることが多くて苦労する。面空け、ハンデス、デッキ落とし、防御・・・全てをこなそうとすれば手札とエナが足りないし、無駄なリムーブが必要となる。
他の方のマドカを見ていると、<フラガラッハ>や<キュウセン>が少なく、パワーの高い下級を採用されていることが多く、下級で点を取る余裕は無いと理解されているのだと感じた。
僕は空けられる盤面は全て空けたい衝動に駆られるため、DIAGRAMにも向いていないのかもしれない。
「なんかエナ足りないなぁ・・・あ、3ターン目に<ヒジカタ>で殴らずリソース吐いて盤面除去したせいだ。」
など、敗戦を振り返ると手前のミスが響くものだと感じている。
だが、だからこそ面白い。
使えるリソースの総量が各チームで平等だとすれば、手札やエナを雑に余らせてゲームを終えるよりも、頑張ってやり繰りして<マドカ//クラップ>で3面防御しよう、<ZrO2>でフルハンデスしよう、というハードルがある方が向上心を持てる。
どちらのセンタールリグも光る個性を持ち、同じセンタールリグであっても構築に幅がある。
自分の中ではまだ完成形に程遠い、自分の手に合った形でDIAGRAMを深め、ご紹介したい。
今弾の決意表明でこの記事を締めさせていただこう。