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2018年8月 アーカイブ

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【第261話】らいだぁ杯だぁ!-決勝戦&エキシビジョン-

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    by ねへほもん

    タイトル261.jpg
    【第261話】らいだぁ杯だぁ!-決勝戦&エキシビジョン-
    どうもです。
    今回はらいだぁ杯の後編ということで、決勝戦とエキシビジョンマッチの模様をお届けします。(前半記事はこちらから)

    臨場感(?)を出せるよう、今回は試しに「ですます調」をやめてみます。
    決勝戦 オールスター枠
    ほのキチ選手(グズ子:先) VS RAIN選手(ウリス:後)
    VS
    「何かあったに違いない・・・」

    あの対戦中、誰にも分からない、2人だけの世界が繰り広げられていたのだろう。
    筆者はただ、見守り、筆を執ることしかできなかった。

    (回想おわり)

    多くの強豪が集結したらいだぁ杯も、遂に決勝戦。
    決勝戦は広く卓を使え、対戦者の隣に座ってカバレージを取れるという絶好の機会に、筆者の胸は高鳴る一方。
    RAIN選手の隣に座り、静かに両者のシャッフル&カットを眺めるのであった。

    まずはRAIN選手。
    京都の方で、直接の対戦は無いながらも、大型大会の入賞レシピで名を頻繁に見かけていた。
    ウリスに<アイドル>。
    なお、チーム名はおっ〇〇である。

    対するほのキチ選手。
    こちらも対戦経験は無く、後で聞いたところ、八王子を中心に活動しているらしい。
    去年の世界本戦では、群馬勢のチームがベスト8に2つも残ったという。
    地方で密かに磨き上げられた宝刀が、らいだぁ杯の決勝で光を放つのだろうか。
    「デュエマ、スタート!」
    「決勝のカバレージを取るんですか?こんな構築ですよ?」

    傍らに座るRAIN選手にチラっと見せてもらったルリグデッキには、やはりウリスの姿が。
    しかし、何かがおかしい・・・

    「りゅ、龍滅連鎖・・・?」
    その瞬間、筆者の思考回路が180度歪み、更に逆回転を始めた。
    他のアーツはよく見えなかったが、多色構築のウリスなら、まぁ"アレ"なのだろう。
    その安直な発想が、後に裏切られることになろうとは。

    マリガンを終え、RAIN選手の初手は「<バアル>、<三剣>、<定時ほー>、<無垢なる宝剣>、<ダイホウイカ>」の5枚。
    事故にしか見えない以前に、ウリスとは思えない初手をしている。

    この5枚を見せられて、「何のルリグだと思う?」と聞かれたら、答えられるだろうか?
    答えられる。
    まぁ<バアル>が居るからな・・・

    「デュエマ、スタート!」

    ウィクロスオンリーの時代から受け継がれる、らいだぁ杯伝統の掛け声と共に、決勝戦が幕を開けた。
    Turn 1
    ほのキチ選手の先攻で始まったゲーム。
    オープンされたルリグは・・・

    「グズ子」

    まだ型は分からない。

    Lv1へグロウ。
    コインを得るべく、手札を1枚捨てた。
    この瞬間、構築の型が判明した。

    捨てられたのは、<スズメダ>。

    すぐに<アンキー>が発動される。
    その後、<ハニエル>が登場し、<スズビラ>を捨てて<ハニエル>をサーチ、2体目の<ハニエル>で<リンゼ>をサーチ。

    自信が確信へと変わっていく。

    「<燐廻>だな。」
    燐廻>『ダイレクト』のトリプルクラッシュ3連打。
    一撃必殺の切り札と共に、決勝へとコマを進めてきた。

    型は分かったが、見えるシグニは異彩を放つ者ばかり。
    アンキー>のマルチ化により、アーツの色すら読めない。
    どんな構築を見せてくれるのか。
    そして、RAIN選手の強靭な盾を打ち破ることはできるのか。

    「最強の敵を出し抜く」

    相手を出し抜く愉しみを誰よりも知る筆者にとって、最高の舞台が用意されたのであった。

    しかし、ただ驚いていたばかりではない。
    ほのキチ選手がグロウ前に見せた挙動を、筆者は見逃さなかった。

    「何かあったに違いない・・・」

    それは、3ターン目に明らかになる。


    ターンがわたってRAIN選手。
    引いたのは<エニグマ>と<D2>の2枚。Lv1は<バアル>のみ。
    早くも思考に入るRAIN選手。
    無理もない。相手はグズ子の枠を超えた初動を見せつけてきた。
    あからさま過ぎるまでに見せつけられた<燐廻>の影。

    どのような解答を用意するのか?

    熟慮の末、示された動きはあっさりしたものだった。
    ダイホウイカ>をチャージし、グロウ。<宝剣>を切ってコインゲット。
    バアル>を出し、起動効果を外してそのままノーパンエンド。

    (※今回は<燐廻>が通るか通らないかで試合が決まる為、ライフの記載は割愛。)
    Turn 2
    ほのキチ選手がLv2へグロウ。
    ハニエル>で<ハニエル>をサーチし、<リンゼ>を立ててアタック。
    リンゼ>とルリグの攻撃が通り、RAIN選手のライフは5点に。

    きっと、もう殴らないのだろう。
    回復アーツケアで5点まで削っておけば、<燐廻>『ダイレクト』の最初の2発でライフを6枚削れ、後は3発目でトドメを刺すことができる。
    後はLv4へグロウするのみ。

    ふと、ほのキチ選手のエナを見る。
    やはりおかしい。

    RAIN選手にターンが渡る。
    グロウ時に2枚目のコインを獲得し、ここでRAIN選手が動いた。
    アンキー.jpg
    アンキー>ミラーだった。
    お互いの全てがマルチエナ。もはや、何が飛んでくるか分からない。

    だが、筆者は気付いてしまった。
    真に恐ろしい、第2のテキストが存在することを。

    「このターン、あなたは対戦相手のルリグによってダメージを受けない。」

    燐廻>『ダイレクト』に明確な解答が突きつけられた。
    ほのキチ選手の表情が歪む。
    ほのキチ選手は上回ることができるのだろうか・・・?

    2ターン目も、RAIN選手はノーパンで終了した。
    Turn3
    ほのキチ選手のグロウフェイズに異変が起こった。

    グロウスキップ

    エナが無いのだ。
    筆者は見ていた。先攻1ターン目のエナフェイズをスキップしていたのを。
    結果、1エナ足りずにグロウスキップという結果になった。

    ほのキチ選手にとって、手痛い1ターンの遅れとなった。
    メインフェイズ。<サルビア>が登場し、起動効果で1エナチャージ。後1ターン早く引ければ・・・そう思わずにはいられなかった。


    だが、返しのRAIN選手のターン、更なる衝撃が走った。

    グロウスキップ

    最早何が起こっているのか。3ターン目、お互いにグロウスキップ。
    とはいえ少し考えれば、RAIN選手の挙動は理解できた。
    燐廻グズ子と言えば、"アレ"が入っている可能性が高い。
    アンキー>でルリグを止めるには5エナ必要。エナの準備が無いままにLv4へのグロウを許せば、そのまま潰される可能性がある。
    冷静な判断だった。
    このターンもノーパンのまま終えた。
    Turn 4
    ほのキチ選手、Lv3へグロウ。

    スズビラ>が登場し、青・赤宣言で見事に的中。
    更に<サルビア>でチャージし、<燐廻>用の3エナが貯まった。
    先ほどのRAIN選手がグロウしていたら、<ビカムユー>でLv4へグロウし、そのままゲームが終わっていたかもしれない。

    5点まで削って満足したほのキチ選手、そのままノーパンでターンを終えた。


    返しにRAIN選手もLv3へグロウ。
    グロウコストを払った後も5エナ以上残しており、安全圏は確保できている。
    更に<ハニエル>で<リンゼ>をサーチし、アタックを仕掛ける。
    ほのキチ選手の対応に注目されたが、5エナ確保されており、<リンゼ>を止めても決めきれないと判断したのか、そのまま<リンゼ>の攻撃が通ってターン終了。
    状況分析
    ここでネタバレとなるが、以降しばらくは膠着状態となる。
    ただカバレージの字面を追うだけではつまらないだろう。
    だが、水面下では、一撃必殺を通すか、ブロックするかの駆け引きが繰り広げられている。
    そこで一旦、お互いの勝利条件を確認しておく。

    RAIN選手の守り札とほのキチ選手が取れる対抗策は以下の通り。

    ・<アンキー> → ランデス
    ・<リンゼ> → 攻撃を止める
    ・<エニグマ>で致死圏を脱出 → ルリグアタックを止める、トラッシュに送るシグニを除去、もしくは回復された上から「シグニアタックで6点まで削り<燐廻>『ダイレクト』で詰める」

    三重の守りを構え、盤石の体制である。
    一見RAIN選手が優位に思える。
    何より5エナ+<アンキー>の布陣を崩さなければ突破口は開けない。
    その突破口と言えば・・・やはりあの1枚だろう。
    しかし筆者は見てしまった。RAIN選手の第4の切り札を。
    この後ほのキチ選手は、徐々にエナを貯めつつ、チャンスと見たタイミングで<リンゼ>を止めて<応報>を仕掛けるだろう。
    ウリスの<龍滅>など、誰が予想できるものか。

    "生殺与奪"

    RAIN選手の<龍滅>に委ねられた。
    だが、RAIN選手にも迷いはある。

    早く<龍滅>を使い過ぎれば、ゲームエンドまでに10エナラインに回復される可能性がある。
    しかし、使うのを躊躇う間に10エナに到達される可能性もある。
    龍滅>を抱える優越感に溺れることなく、タイミングよく使用し、相手が息を吹き返す前にゲームエンドに持ち込まなければならない。

    「堅牢をかいくぐり、いかに<応報>を通すか?」

    状況は飲み込めた。
    面白い戦いだ。
    そう締めくくり、自らの分析に満足していた筆者は後に知ることになる。
    筆者ただ1人だけが、"虚像"を見せられていたという事実に・・・
    Turn 5
    ほのキチ選手、Lv4へグロウする意味がないと判断したのかグロウスキップ。
    TAP>を出してRAIN選手の<サーバント Q>を確認し、そのままターンエンド。


    一方のRAIN選手、グロウはスキップ。
    ハニエル>で後続の<リンゼ>をサーチし、<三剣>を使用。
    gp
    そのままアタックに入った。

    「何かあったに違いない・・・」

    RAIN選手の手札には、後続の<リンゼ>と<エニグマ>が握りしめられている。
    RAIN選手のエナは潤沢で、<エニグマ>を使用しても<アンキー>で守ることはできる。

    何故ライフで安全圏脱出を目指さないのか?
    リンゼ>1体のみなら、簡単に除去されるのではないか?

    果たしてほのキチ選手は動かず、このターンも<リンゼ>の攻撃が通過した。
    Turn 6
    ほのキチ選手、Lv4へグロウするも、デッキトップは偶数でドローできず。
    Lv4シグニは何を投入しているのだろうか?
    ここで予想外の1枚が姿を現す。
    大型大会の決勝で、5弾で登場して以来日の目を見なかった1枚を拝むことになろうとは。
    このターンは、単にパワー12000のシグニとして<リンゼ>を殴るのみであった。


    返しのRAIN選手も<散華>へグロウ。

    グロウのタイミングが一致する辺り、2人の間で暗黙の了解が存在するのだろうか?

    散華>のグロウ時効果。
    ここでRAIN選手、

    デッキトップ3枚を見ずに破棄

    いや、さすがに横目では見ていたのだろうが、悪魔シグニなんて入っていませんと言わんばかりの諦め方であった。
    実際に盤面は<リンゼ>+<ネコマター>という、悪魔とは縁遠い盤面が展開されたのだが。
    このターンも<リンゼ>を通したRAIN選手、チャンスと言わんばかりにそのまま<ネコマター>でバウンスして1点、ルリグアタックで1点を通す。

    ここでLBとして捲れたのが、
    どちらもピーピングハンデス持ちのシグニである。
    盤面に出せる<TAP>はともかく、まさか<Be>まで積んでいようとは。

    結果、RAIN選手の<エニグマ>と<サーバント Q>が捨てられることに。
    エニグマ>の使いどころを奪ったほのキチ選手、遂に1つの防衛線を突破した。

    ダメージを受けたことで、エナは13枚に到達した。
    次のターンに<リンゼ>を止め、<応報>を撃てば勝利が一気に近づく。
    そんな希望を打ち砕くような<龍滅>。その時、ほのキチ選手はどんな表情を見せるのだろうか?
    Turn 7
    リンゼ>待機中のほのキチ選手は特に動かずターンを返す。

    そして訪れた後攻7ターン目。
    ここで筆者は真実を知る。

    リンゼ>1体でアタックに入るRAIN選手。

    それを<アンキー>で止めるほのキチ選手。

    エナに目を移す筆者。
    枚数は十分ある。
    だが、おかしい・・・

    「<アンキー>を破棄した今、エナはもうマルチエナを持たない。」

    「えっ!?」

    「<応報>を使用するには、緑エナが6枚必要だ。」

    「そんなにたくさん???」

    「なのに、緑エナがさっぱり見えないとは。これは、絶対におかしい・・・何か あったに 違いない・・・」

    そう、もうお分かりだろう。

    「初めから・・・<因果応報>が入っていないのである!!!」

    その後ほのキチ選手、<燐廻>『ダイレクト』を捨て、突如攻勢に転ずるも、エナを潤沢に構えた<散華>に敵うはずはなかった。
    リンゼ>を構えつつ、着々とライフを削るRAIN選手。
    そして後攻10ターン目。

    ほのキチ選手「負けました。」

    らいだぁ杯決勝 オールスター枠の勝者はRAIN選手であった。
    感想戦
    二人は予選で既に対戦しており、特にRAIN選手側はほのキチ選手のルリグデッキを全て把握していたとのこと。
    一撃必殺のデッキにとって、ネタばれは致命的である。
    情報戦を制したRAIN選手がそのまま決勝戦を制する形となった。

    最後に両者の構築をご紹介しておきます。

    まずはRAIN選手から。



    勝手に<虚無><銃声>を想像していましたが、<散華>で普通に殴って攻める構築とは・・・

    続いてほのキチ選手から。



    4×10の綺麗な構築ですね。
    LB枠がハンデス&ランデスだらけで、殴った瞬間に後悔しそうですw

    どちらも個性溢れる構築で、WIXOSSの自由度の高さを改めて実感しますね!
    エキシビジョンマッチ キーセレ枠
    キルリコ選手(グズ子:先) VS てらたか選手(リル:後)
    VS
    らいだぁ杯決勝戦、オールスター枠はRAIN選手が勝利したものの、残り2名はチーム「DM169段」側が勝利し、「DM169段」が優勝となった。
    だが、これで終わりではない。
    最後はらいだぁ杯名物、運営チームとのエキシビジョンマッチである。

    決勝戦でずぅみや選手の翠子を打ち破り、チームの優勝に貢献したキルリコ選手。
    そのキルリコ選手に対峙するのはてらたか選手。

    コンボデッキやウムルの使い手だが、今回使用するルリグはリル。
    らいだぁ杯ではカバレージ担当として快調にキーボードを走らせていたが、書く側が書かれる側に回る心境やいかに。
    彼のことだ、度肝を抜く切り札の登場に期待したい。
    Turn 1
    キルリコ選手の先攻で幕を開けた。
    カクヅケ>、<O2>の2体を立ててエンド。

    リル使いの筆者としては、大ダメージを与えるチャンスを得た気分だった。
    ジッテ>の存在がある以上、パワー1000のシグニを安易には立てづらい。
    もし<ジッテ>が立ち、ルリグ込みの3点が通る展開となれば、「<O2>を抱えておけば・・・」と悔やむことになるだろう。

    とはいえ実のところ、<ジッテ>の採用率はさほど高くない。採用されていたとしても、引けているとは限らない。
    先攻1ターン目から難しい選択を迫られる。序盤から気が抜けないのは、赤デッキならではと言えよう。


    続いててらたか選手のターン。
    注目の盤面形成であったが、期待に違わず、1枚目から早速筆者の度肝を抜いてくれた。
    10046.jpg
    ・・・かわいい。

    一瞬思考が停止してしまった。
    ミュウキー>が出たことにより、てらたか選手の動きが以下の通り限定されてきた。

    ・エクシードを使用する点、回収効果を活かす点から、他のキーと組み合わせづらく、おそらく残り4枚はアーツ
    ・使用可能なコインは残り3枚

    見慣れない1枚だが、コイン2枚の消費に見合う活躍を見せられるのか?注目である。

    登場後、早速起動能力で<カクヅケ>を除去し力を発揮する。
    サーバント×2と不本意な盤面ながら、アタックへ。

    サーバントのこうげき。キルリコ選手に1のダメージ。
    ミュウキー>で空けた2面目のアタックは通らず。
    ルリグアタックは通り、残り5点に。

    残りライフ:キルリコ選手5点 / てらたか選手7点
    Turn 2
    ミュウキー>により序盤から攻めの意志を見せたてらたか選手に対し、キルリコ選手も負けてはいない。

    まずは<ラハブ>登場。1体除去。

    続いて<華代キー>登場。更に1体除去。

    突然の全面除去。この時キルリコ選手のハンドは1枚。この後果たして大丈夫なのだろうか?
    そしてアタックフェイズへ。
    リルは<ハイメイル>、<ロンギンス>と除去LBが豊富である。ここでダメージを抑えられればてらたか選手に有利に傾くが、盾はどちらに微笑むのか・・・?
    パワーの低いシグニが並ぶ序盤で、絶好のバーストが捲れた。
    盤面の被ダメージを2点に抑えつつ、返しのダメージにも繋げられた。
    1ターン目からサーバント2面を立てる状況から予測されたが、ルリグアタックは通って残り4点に。


    続いててらたか選手のターン。
    LBで1面空けているが、赤デッキが1面空けで満足できるはずはない。
    まだだ。
    全面空けの応酬。
    2ターン目とは思えない、高火力合戦が繰り広げられている。

    アタックフェイズ。<華代キー>で1面除去するも、残り2体のアタックは通る・・・

    かに思えた!
    防御LBの応酬は止まらず。
    ルリグアタックをガードし、てらたか選手と同じくライフ4点で耐える。

    残りライフ:キルリコ選手4点 / てらたか選手4点
    Turn 3
    激しいハンド消費の代償か、<カクヅケ>、<ラハブ>を立てるのみでハンドが0となり、そのままアタックへ。
    ここでてらたか選手が<火朝月夕>を使用し、<カクヅケ>をバニッシュ。更に<カンショウ・バクヤ>を回収し、返しの全面空けを決定づける。
    ここでてらたか選手より衝撃の一言が。

    「ベットなし」

    コインを温存した。アーツで使うのか?一発『オーネスト』を狙っているのか?
    リルはエナの不足に悩むことは少ないが、<ミュウキー>を採用した構築ではゲームスピードが速まりやすい。
    総ターン数が少ないと、使える総エナ数も少なくなる。
    まだ序盤の3ターン目で、4エナ発動を決断したが、脳内ではどのようなゲームプランが描かれているのだろうか?

    結果、<ラハブ>の1点のみが通り、ルリグアタックはガードしたため、残りは3点に。


    返しのてらたか選手は<バクヤ>、<ラハブ>、<サンガンソウ>の全面空け。
    1ターン目から3ターン連続の全面要求を決めており、あまりの高火力ぶりに驚きを隠せない。

    サンガンソウ>を見せられたキルリコ選手、ここでアーツに手を伸ばす。
    しかしここで発動されたのは・・・
    ライフは回復できたが、<サンガンソウ>のダブクラを通してしまった。
    タイミングが難しいが、先ほどの<華代キー>の使用は時期尚早だったのかもしれない。
    キルリコ選手の元々のライフは4点。ハンド0枚の状態では、ルリグアタックを含めた全てのアタックが通るとゲーム終了となるため、<流転>使用はやむを得なかったのだろう。

    サンガンソウ>を通せたてらたか選手だが、まだ油断はできない。
    この1戦はLBの応酬だ。何か踏んでも不思議ではない。

    まずは<サンガンソウ>のダブルクラッシュ。
    てらたか選手の猛攻を、強力なLBで躱し続けるキルリコ選手。
    結局、盤面でダブクラ+1体の3点とルリグアタックの計4点が通った。

    残りライフ:キルリコ選手1点 / てらたか選手3点

    本来<フック>を埋めるための<流転>を単なる1点回復アーツに抑えられたことで、てらたか選手が優位に立ったように見える。
    ここからお互いがLv4にグロウし、いよいよ本番となるが、どのような戦いが繰り広げられるのだろうか・・・?
    Turn 4
    キルリコ選手、Lv4へグロウ。

    リッパー>、<ミミック>、<ジャバウォック>の盤面を形成。
    キルリコ選手の手札には<フック>の姿が。
    ライフに埋めるのだろうと思っていたら、上から3枚目に設置。

    おそらく、リルにはダブクラ付与があるため、ライフ1点のうちは埋めずに、0点に減ってから埋めるということなのだろう。
    3面空けをされても2面止める自信があるということか。

    キルリコ選手のアタックフェイズ、てらたか選手はアーツを使用せず、3点とも通過。
    ラス盾で<ハイメイル>が捲れ、<リッパー>がバニッシュされるも、既にアタック済のためダメージには影響せず。
    ルリグアタックをガードし、てらたか選手のターンへ。


    てらたか選手もLv4へグロウ。
    リル>グロウ時効果で<ハイメイル>と<ロンギンス>を回収。
    ミュウキー>起動と<ロンギンス>で2面空け、先ほどの<ハイメイル>LBと合わせて3面空けを達成。
    ロンギンス>、<サンガンソウ>、<ヌンチャ>という盤面でアタックへ。
    キルリコ選手は予定通りに<ドント・ムーブ>で<サンガンソウ>と<ヌンチャ>をダウン。
    2面止めれば十分ながら、追加で<華代キー>を使い、<ロンギンス>をバニッシュ。
    キーは1枚しか出せない。次はおそらく<ママキー>で<フック>を埋めるだろうから、<華代キー>を使い切っておくという意図なのだろう。

    ルリグアタックをガードし、ライフ1点のまま次のターンへ。

    残りライフ:キルリコ選手1点 / てらたか選手0点
    詰め将棋フェイズ
    「キーセレは詰将棋」と言われる。
    お互いの防御手段が限られており、終盤になるとお互いの防御力から、何ターン目に終了するかが読めるからだ。
    ここでこれまでのお互いの消費アーツ・キーを整理しておこう。

    キルリコ選手・・・使用済:<流転>、<ドンム>、<華代キー>/残り:<インサイダー>、何か(コイン1枚)
    てらたか選手・・・使用済:<ミュウキー>、<火朝月夕>/残り:3枚(コイン3枚)

    キルリコ選手はおそらく<ママキー>を残しており、<フック>を埋めることで1ターンは確実に耐えることが予想される。
    しかし、2ターン耐えることは厳しいと思われ、その前にトドメを刺す必要がある。

    一方のてらたか選手、残りアーツを3枚残すも、防御の薄いリルで2ターンを凌げるかは微妙なところである。
    注目は<火朝月夕>をベットせずに残したコインの使い道である。
    てらたか選手の表情から焦りの色は見えない。
    2ターンを耐えきる、秘蔵のアーツに期待したい。

    最後に勝利条件を整理しておこう。

    「先攻6ターン目で決めればキルリコ選手の勝ち、耐えきればてらたか選手の勝ち」
    Turn 5
    勝利条件が見えた今、キルリコ選手の全神経は攻撃に向いていることだろう。
    まずは2ドロー。手札には<キャプテンフック>の姿が。

    一瞬何が起こったのかと思ったが、驚くことはない。
    先ほどのアタック時に<リッパー>効果でデッキ枚数が減っており、<ミミック>でトップから3枚目に置いた<フック>をドローしただけのことだ。
    インサイダー>で回収した<ミミック>を出し、<フック>をトップに置き、今度こそ<ママキー>でライフトップに設置。

    筆者の読み通りの進行を見せる。
    リッパー>、<ハリテン>、<華代キー>で空いた正面に立つ<ミミック>と、3面要求を決めた状態でアタックへ。

    てらたか選手の口元が僅かに緩む。
    コインを1枚使用し、繰り出されたのは・・・
    ミュウキー>が攻めの切り札なら、<イレイズ>は守りの切り札。
    火朝月夕>をベット無しで使用した時点から描いていた構想が実現し、<リッパー>と<ハリテン>の能力を消し、見事に2面防御を決めた。
    更に<イノディ>を使用し、<ミミック>をダウンしつつ<キジンマル>を2枚回収し、てらたか選手のターンへ。


    てらたか選手、ターンを得るも、ライフトップはおそらく<フック>。
    3面要求をする意味はないため、<ハイメイル>×2+<キジンマル>の2面要求盤面でアタックへ。
    さりげない盤面形成ながら、攻防に細かな配慮がなされた最適盤面である。

    攻撃:ライフトップが<フック>なら攻め切れないが、もし<リッパー>なら-12000のみで<ハイメイル>は除去できないため、1体目の<ハイメイル>でダブクラを通し、2体目の<ハイメイル>でトドメを刺せる
    防御:残り1体に<キジンマル>を立てているのがポイントで、パワーダウンが得意なグズ子に対し、最大打点の7000、かつ<リッパー>出現時でマイナスされないLv3シグニを立てることで、生存率を最大まで高める

    アーツ使用等はなく、アタックはそのまま通過。
    ハイメイル>のダブルクラッシュ。ここで捲れたのは・・・
    キルリコ選手は残念そうな表情。
    結果論ながら、<ママキー>を使用せずとも、ライフボトムの<フック>を踏ませれば耐え切れていたのである。
    ルリグアタックをガードし、舞台は運命の先攻6ターン目へ。

    残りライフ:キルリコ選手0点 / てらたか選手0点
    Turn 6
    キルリコ選手、<インサイダー>で<ダークアリス>を回収し、即座に起動能力を使用。
    ここは当てずっぽうではない。先ほど<ミミック>で埋めた3枚目だ。
    きちんとLv1シグニをめくり、-8000で<キジンマル>をバニッシュ。
    リッパー>・<ダークアリス>・<ハリテン>の2面要求でアタックへ。

    この時点でてらたか選手のコインは2枚。
    おそらく"アレ"だろう。
    リッパー>と<ダークアリス>がダウンされ、残りは<ハリテン>のみ。
    ハリテン>1体で<ハイメイル>の装甲を破れる訳もなく、攻めきれずにターン終了。

    防御手段を持たないキルリコ選手に対し、返しにトドメの1点を通し、てらたか選手の勝利となった。
    感想戦
    先攻6ターン目に3面要求が出来ればキルリコ選手の勝利となったゲームであった。
    具体的には、以下の盤面を形成できれば勝利できた。

    リッパー>×2+<ハリテン>、デッキトップ:Lv4→Lv3

    先攻4ターン目に不急の<ミミック>を出し、5ターン目に<インサイダー>で再度<ミミック>を回収する流れとなったが、先攻4ターン目に<ミミック>を出さずに済ませることで、以下の流れに持ち込むことができたのではないだろうか。
    先攻5T
    (1)<インサイダー>でLv3シグニを回収
    (2)<ミミック>を出し、トップに<フック>、3枚目にLv3シグニを置く
    (3)<ママキー>で<フック>をライフに埋める
    (4)<グズ子>起動でトップに<リッパー>を置き、アタック
    先攻6T
    (5)<リッパー>を含む2枚をドロー
    (6)<インサイダー>を駆使し、<リッパー>×2+<ハリテン>の盤面を形成。更に<グズ子>起動でLv4シグニをトップに置き、アタック

    後攻4T終了時点でてらたか選手のアーツは3枚。
    キーセレ環境で、1枚で3面防御をすることは困難であるため、3面要求を2ターン繰り返せば、守るのに各ターンにアーツが2枚ずつ必要となり、先攻6ターン目で詰め切れると読めれば、上記の動きで勝利できる可能性も十分にあった。

    とはいえ不明なアーツが3枚ある状態で、ここまで読み切るのは困難であることも事実。
    イレイズ・ルフラン>という秘蔵の一手を見せてくれた、てらたか選手の構築力を称えるべきであろう。

    最後に両者の構築を載せておく。

    まずはキルリコ選手。



    続いててらたか選手。



    ミュウキー>は序盤の火力上げ目的での採用とのこと。
    後攻なら
    バクヤ>でダメージソースには困らないが、先攻だとなかなか打点を通せないため、<ミュウキー>で火力を上げ、ゲームエンドを早められるそうだ。
    起動能力により、先攻だと腐りがちな<バクヤ>や<サンガンソウ>をトラッシュに落とせるという点でも相性が良いらしく、流石の構築力だと唸らされた。

    以上、前後編にわたり、4戦の模様をお伝えしましたが、いかがでしょうか?
    カバレージは不慣れながら、大会の模様が少しでも伝われば幸いです!

    上位者同士の戦いをじっくり見られるのは、記録係の醍醐味ですので、リクエストがあればまたやってみたいなと思います。
    カードゲーマー発売の時期ですので、次は判明した「ユートピア」の新情報を取り上げる予定です。
    それではまた(^^)/

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