突然ですが皆さん、「ドラゴンクエストのあるきかた」という本はご存知でしょうか?
筆者はDQ派よりFF派であり、Ⅶのあるきかたしか持っていませんが、単なる攻略本ではなく、様々な角度からゲームの魅力を紹介しており、読み応えのある一冊となっております。
経験値稼ぎの王道、メタルスライムやはぐれメタルの倒し方を考察した「突撃!メタルハンター」や、いつ壊れるかをビクビクしながら使う「いのりのゆびわ耐久テスト」といった実用的なネタから、職業わらわせしのギャグについてデータを集めた「いっぱつギャグで笑え!」というネタ的なものまで多彩なネタが紹介されています。
DQ11が発表されており、筆者も発売を心待ちにしているのですが、ゲームと同時にあるきかたにも期待したいですね。
さて、本日は「ウィクロスカード大全のあるきかた」というタイトルで、先日発売された「ウィクロスカード大全Ⅵ」を読み尽くそう!というコンセプトの記事をお届けします。
読者の中には大全を読んだことがないという方がいらっしゃるかもしれないため、まずはどのような本かをご紹介しておきます。
大全はウィクロスのブースターパックおよそ3弾毎に1冊のペースで発売されており、3弾分の全カード(構築済、プロモ含む)に対してウィクロスの開発陣等3人が10点満点でそれぞれ採点しているというものです。
その他、デッキレシピの紹介や付録のプロモカード等、盛り沢山の内容となっております。
記念すべき1冊目では<烈情の割裂>が収録され、筆者の<爾改>にとっては3弾当時猛威を奮っていた<セイリュ><ベイア>への対抗札となりました。
では、今回の「ウィクロスカード大全Ⅵ」で採点を担当したレビュワーの方々をご紹介しましょう。
TCGプレイヤーとして非常に有名な方ですね。ウィクロスのゲームデザイナーとしても馴染みのある方です。
初代世界王者ですね。どうでもいいですが、筆者は来月のWPS(チーム戦)で初めてチームを組みます。緊張するよぉ~
カードゲーマーの編集部の方で、ドーナとグズ子がお気に入りのようです。
この本にはレビュワーの下に注意書きがあり、「評価は10点満点で、カードの能力やイラストなどを総合的に判断し、各個人が独断と偏見で採点したものです。」とのこと。
まずは王道のテーマ、「3人の合計点が最も高いカードは何か?」を取り上げます。
レビュワーの方が注目するということは、それだけ強いということ。
特に未発売の17弾でどのカードが注目されているかは気になりますよね。
以下、「10点、9点、8点」のような書き方をしたら、「八十岡さんが10点、masterさんが9点、編集部が8点」を意味します。
合計25点以上のカードを紹介していきます。

いわゆる正統派のビートダウンの戦い方をすることが多いLostorageルリグの中で、ドロースペルと<PRANK>を連打してぶん回せるあーやはLostorageレギュレーションの中でも強いと言われています。
masterさんは最近あーやをよく使っており、<ダイホウイカ>&<アオリイカ>のコンビでリミット11のLv3の盤面からも無駄なくダメージを要求する動きはもはや定番ですね。
んっ、masterさんが一番点数が低い気がするが気のせいか・・・?

カード情報が出た当初、ミュウのループで話題となった1枚ですが、実際には<APEX>等通常の構築でもよく用いられており、アロスピルルクの情報公開後は買い取り価格が一段と上がりました。
<ダイホウイカ>の隣を除去したと思ったら、<イカ>で捨てられてまた盤面を埋められたという失敗談は誰もが一度は経験する道です。
「オタガメは最近お高め」は寒すぎるので省略

簡単にランサー持ちになれ、<テキソス>とセットで「パワー15000+ランサー持ち+シグニ耐性持ち」という超強力シグニに変貌します。
メルは筆者にとってはWPS決勝で敗れた苦い思い出があります。
17弾では合計点が更に高いシグニが登場する(後でご紹介します)ため、メルも17弾で暴れるのかもしれません。

基本的にLRやSRのカードが高得点を獲得することが多い中、Rのカードで高得点をたたき出してくれました。
Lv1で気軽に投入できるにも関わらず、簡単に1枚分のアドバンテージを稼いでくれるのは優秀ですね。
<ノヒメ>がLB持ちのせいで、リルはLB枠がキツくなり、筆者も記事を書く上で何度も悩まされてきました・・・

トラップ効果を持つ<THREE OUT>が弱い訳ないですよね。
あーやのぶん回しには必須の1枚と言えます。

なんとCにもかかわらず26点!と言いたいところですが、これは再録枠なので別物ですね。
そういえば筆者も15弾レビューの時に「初心者の方でも箱を買えば簡単に集まる!」とか推した記憶があります。
構築済デッキにはLB持ちのサーバントが入ることが多いので、パックで<O2>が集まると丁度良いです。

ターン1のバニッシュ耐性付与、グロウ時のサーチ、エスケープと有用な能力を3つ備えたルリグで、27点も納得の性能です。
ドーナを相手にする際に、バニッシュ耐性付与をうっかりしやすいので、ドーナ使いでない方もテキストはしっかり理解しておきましょう。

能力が4つある時点で強いのは明らか。
現状オーネストの使い勝手が今一つという印象ですが、18弾以降でLostorageルリグ以外もコイン技を持ち始めると輝く時が来るかもしれません。

ママは防御性能が高く、長期戦と相性の良い自動能力やコインを1枚ずつ小刻みに使えるカンニングはママの戦い方にマッチしています。
Lv4ルリグ単体で見れば、Lostorageルリグ中で最強ではないかと筆者は考えています。
《快演》を入れた構築で話題となった人も居るようですが、皆さんは真似されぬよう。
(参考)https://yuyu-tei.jp/blog/wx/news.php?d=2016/12/161

アーツの性能単体で見れば、全アーツ中最強ではないかと思う1枚です。
<爾改>で相手にして、たった黒エナ1枚で3点分守られた時はチート技かと思いましたw
コインシステムの将来性を感じさせる1枚ですね。

発売当初から4000円から5000円という高値を付けて話題になった1枚です。
防御性能は勿論、地獣緑子や雪月花代では自分のターンに回収&バニッシュ耐性を付与するという使い道で活躍しており、多くのデッキで活躍しています。
思えば16弾のLRは6枚中5枚が25点オーバーという大豊作でしたね。
残り1枚は<ブレイクスルー・ブルー>(8点、6点、8点)とまずまずの評価です。

除去すれば2ドローという非常に面倒なレイヤー能力を持ちます。
戦闘の除去では2ドローできず、現状は<スノークイーン>(8点、6点、9点)の方が優先されがちですが、オワレ(後でご紹介)が来ればパンプ能力で戦闘で除去されづらくなるため、価値が上がるのではないでしょうか。

リルは優秀なLv4のライズシグニが多くて、何を入れるか迷いますね。
<サナユキ>がLB持ちのせいで、リルはLB枠が(以下略)

筆者が16弾レビューで最強のシグニとイチオシした1枚です。
LB枠を圧迫せず、自身を回収する能力を持つことから、気軽に2枚程度入れておけば活躍してくれます。
4枚入れなくても済むため、性能の割には数百円程度と安めなのも良いですね。

現状は採用率がさほど高くありませんが、後でご紹介するキャビアラが出れば一気に価値が上がると思います。
メルを組む予定の方は早めに集めておくと良いでしょう。

筆者の愛用デッキの都合上、<爾改>視点からの説明が多くなりがちで恐縮ですが、Lv2以下のシグニしか居ない状況では、アタック時に全面吹っ飛ばされます。
出現時にウイルスを置き、ついでにちゃっかりパンプする辺りも強く、単体のカードパワーでは<チュモーイ>に劣らないと思います。

下級の段階からランサーを付与してダメージを稼げる、ドーナのポイントゲッターと言うべき1枚です。
この前対戦した際に、<コマリス>を出されて何事かと思いましたが、スナカケ(コマリスパンプ)+カラカサ(コマリスパンプ)+アズアラの3面ランサー盤面をLv2から作られて仰天したことがありますw
パワーが1000しかなく、<ナナシ 其ノ四ノ別>の前には即刻除去されてしまうのでご注意を。
LR カーニバル-Q- |
カード種類:ルリグ カードタイプ:カーニバル 色:赤 レベル:4 グロウコスト:赤3 リミット:11 |
【常】:《カーニバル -Q-》は自身以外の効果を受けない。 |
ジョーカーはユニークな能力で、以前<ダイホウイカ>&<グレホザメ>の連パンギミックをご紹介しましたが、大きな可能性を感じています。
筆者が17弾で使いたいルリグの筆頭ですね。
ルリグが効果耐性を持っており、<サクシード・ディストラクト>等を使えずエクシードを余らせがちになりますが、《ダブル・チャクラム》を使えばエクシードを無駄なく使えるためオススメです。
LR アロス・ピルルク N |
カード種類:ルリグ カードタイプ:ピルルク 色:青 レベル:4 グロウコスト:青3 コイン:+3 リミット:11 |
【常】:このルリグはカード名に《アロス》を含むルリグにしかグロウできない。 |
ルリグ自身の能力は勿論ですが、何よりロストレージレギュレーション下でピルルクが使えるという事実が最も大きいです。
1弾から居るルリグと、15弾から登場したルリグではカードプールの差が歴然ですからね・・・
シークレットレア版で眼鏡をかけるのはもはや定番と言えます。
エナ4コスト+コイン2枚と過去のベットアーツの中では重めのコストになっていますが、効果はその分強力です。
ルリグ止めを内蔵しつつ、3面バウンスした後に減った手札をサーチで回収でき、1枚で効果が自己完結しているのは偉いですね。
LR 落華流粋 |
カード種類:アーツ 限定条件:- コスト:赤1緑1無1 色:赤/緑 使用タイミング:メインフェイズ アタックフェイズ |
以下の4つから1つを選ぶ。あなたのルリグが[リル]か[メル]の場合、代わりに2つまで選ぶ。 |
4つの効果から1つを選べ、リルかメルなら2つ選べます。
効果が公開されたのは最近のため、筆者が記事でご紹介するのは初めてですね。
メルかリルで使うなら、除去・シグニ強化・回復と色々使える万能アーツという位置づけになります。
ただ、カードの悪用が大好きな筆者にとっては、「ダブルクラッシュ付与」と見た瞬間に良からぬ使い方を考えてしまいます。
<縛魔炎>や3緑子は赤や緑を主力とするため、色的に<チェイン・Wキャノン>よりも使いやすいです。
<縛魔炎>だと<龍滅連鎖>を採用することが多いため、チェインで使うと赤・緑の2コスト分を軽減することができます。
えっ、何にダブクラを付与するのかって?
当然決まってるじゃないですか!

<龍滅>+<重来>や<因果応報>の後にダブクラ<ウルバン>で一気に詰めるのは恐怖と言うほかありませんね。
公式をおそらく<ウルバン>を意識したのか、アサシンが付与できるのはLv4以上のシグニに限定されています。
列車タマに採用するのも有力です。
<グスタフト>にダブクラ&アサシンを付与することで、相手の盤面次第では、1面も空けることなく7点の上から詰めることが可能になります。
今までであれば、正面をバニッシュやアサシンで突破できる<ドーラ>・<ドスラフ>と異なり、自身は除去能力を持たない<グスタフト>の正面は事前に除去しておく必要がありましたが、ダブクラと同時にアサシンを付与できるようになったためその必要もなくなりました。
また、相手にかろうじてライフ0で耐えられた場合には、<アークゲイン>にアサシンを付与して詰めるという手段もあり、活躍が期待できます。
ママでダブクラ・・・?
もしや、
「通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のママ」では!???
(参考)https://yuyu-tei.jp/blog/wx/news.php?d=2017/01/wixoss_16
《落華流粋》の登場により、<チェイン・Wキャノン>以上に実現しやすくなっています。
基本はしみずきさんがイカれたテンションで執筆された内容と同一です。
盤面:<コンパス>(中央配置、ダブクラ、アサシン、ランサー)、ピタゴラージ、<ゴウカク>
相手の盤面:0面空け
- (1)<コンパス>でアタック
→正面:ダブクラ&アサシンにより2点ダメージ
→隣:アサシンは「正面にシグニがないかのように対戦相手にダメージを与える」とだけあり、隣のシグニゾーンについては何も記載がないため、通常通りシグニゾーンへアタックし、ランサーで1点&ピタゴラージ効果でアップ
- (2)<コンパス>でアタック(2回目)
1回目と同様、正面へのアタックにより2点、隣へのアタックによりランサーで1点ダメージを与えます。
- (3)残り2体でアタック
<コンパス>1体で6点稼いでくれていますので、残り2体でアタックすれば合計8点ダメージとなり、ライフ7点の上から詰められます。
しみずきさんのコンセプトと同一ながら、「《落華流粋》は色的にコストを用意しやすい」「<コンパス>の正面を空ける必要がない」という利点があり、より実現可能性が高まっています。
これはアリなのでは・・・?
色々書いてきましたが、総じてリル・メル以外で使われる方が恐ろしい・・・という印象を受けるアーツです。
SR 幻怪姫 オワレ |
カード種類:シグニ カードタイプ:精生:怪異 色:白 レベル:4 限定条件:ドーナ限定 パワー:12000 |
【レイヤー】あなたのすべての[怪異]のシグニは レイヤーアイコンを得る |
以前の記事でも書きましたが、<カラテン>の価値を高めた1枚です。
相手ターン3000パンプは馬鹿にできない性能です。
デッキの枚数をキープしつつ耐性を付けたり、手札が潤沢な時に盤面を空けたりと、攻防の要となりそうな1枚ですね。
SR コードイート キャビアラ |
カード種類:シグニ カードタイプ:[アクセ]精械:調理 色:緑 レベル:3 限定条件:メル限定 パワー:7000 |
【出】:あなたのデッキの上からカードを3枚見て[アクセ]を持つシグニ1枚をこのシグニの【アクセ】にする。残りを好きな順番でデッキの一番下に置く。 |
能力が4つある時点で弱い訳がなく、17弾のSRの中で筆者一押しの1枚です。
アタックフェイズ時にアクセでき、防御アーツのような運用ができます。
アクセされた時、「アクセ先のシグニよりパワーの低い相手シグニを1体エナに置く」という能力を持っており、バニッシュ耐性を持つシグニでも除去できます。
なんだアクセ先とパワーが同じシグニは除去できないのか~と思いきや、ちゃっかりアクセ先のシグニを1000パンプする能力も持っています。
《コードオーダー ウェディング》と非常に相性が良く、キャビアラをアクセすると、キャビアラで1000パンプ&<ウェディング>で2000パンプとなり<ウェディング>のパワーが15000に達します。
相手ターンにアクセしてパワー15000未満のシグニをバニッシュし、自分のターンを迎えて<ウェディング>効果で2ドローor2エナチャージとできれば美しいです。
SR 羅菌姫 ボツリネス |
カード種類:シグニ カードタイプ:精羅:微菌 色:黒 レベル:4 限定条件:ナナシ限定 パワー:12000 |
【常】:【シャドウ】(このシグニは対戦相手の効果によって選択されない) |
八十岡さんが連続で10点を付けていますが、筆者も好きな1枚です。
「アタックフェイズにアクセできる!」とか「シャドウ・貯菌で新しい戦い方ができる!」といった目新しい効果を持つカードは面白いですよね。
ロストレージレギュレーション下では、<ナナシ 其ノ四ノ別>(パワー1000ダウン)&ボツリネスの鉄壁の布陣を崩す手段を用意しておかないと対処不能になるかもしれません。
SR 超罠 タイマーボム |
カード種類:シグニ カードタイプ:精武:トリック 色:青 レベル:4 限定条件:あや限定 パワー:10000 |
【起】[ダウン]:あなたのデッキの上からカードを3枚見る。その中から1枚を【トラップ】としてあなたのシグニゾーン1つに設置してもよい。残りを好きな順番でデッキの一番下に置く。 |
予想外に点数の高いカードですね・・・
6コストで3面バウンスはネタかと思いましたが、あーや使いのmasterさんが8点を付けている辺り、実用性もあるということなのでしょう。
「もしかしたらタイマーボムかも?」という恐怖を相手に与えつつ戦えるという点では強いと言えます。
25点以上のカードを挙げるだけでかなりのボリュームになってしまった・・・
特に未発売の17弾のレビューは参考になりますね。
17弾のレビューは一通り目を通してみると、今まで思い付かなかった発見があるかもしれません。
後編では違った角度から大全を解説したいと思います。
ではまた(^^)/