
今回は2022年の環境考察と題して書いてみましたが、半分以上はあのタイトルの話になります。
ディーサイドトロイメライ
環境の中心と言えるタイトルで、何を語るにしてもまずはここからといったところ。発売直後は<扉>や<チョイス>を使ったデッキも研究され、テンプレートが出来上がってからは徐々に強タイトルとして流行していきました。また6月の制限改定で"なぜか"このタイトルよりも流行していないタイトルを含む4タイトルに使用制限(選抜)が設定されたので、もともと強タイトルだったのにさらに地位を向上させることになります。制限後に大きな公式大会は無かったのでCSや肌感が根拠にはなってしまいますが、大方の予想通りディーサイドトロイメライがかなり目立った活躍をして行くことになります。個人戦での優勝回数も目立つものがありましたが、トリオ大会でのチーム内採用率はほとんど8割を超えることも珍しくなく、ダントツという表現が相応しい流行ぶりでした。
9月のシーズンメンテでもスーパースターほどの緊急性は無いということでノータッチ。2022年の環境タイトルとしてディーサイドトロイメライが君臨しつつ大会が行われました。
強み
色々な人が書いてくれていることでもあり、ちょっとずつ違ったりもするので面白いところ。ここでは私の考えを書いていきます。参考までに、私自身は8宝ディーサイドを愛用し続けていますし、8宝ディーサイドというデッキはこのような考えで完成しました。ディーサイドトロイメライの強みは<海神>です。これをおいて他に無く、使用制限される可能性が最も高いエンジンだと思います。
【1】登場時に1圧縮。3枚出せば3圧縮。思い出3枚以下系は流行りつつも、登場時であることや腐りにくいことからここまで再現性のある類似カードは他にありません。
【2】一時的なコスト踏み倒し。0コストのキャラから1コストのキャラに入れ替わって戦闘できるので、戻ってしまうとはいえコスト踏み倒しが強力です。ただこのメリットだけ見れば、黄色の<真宵さん>の方がさらに強力です。いずれにしても登場コストを踏み倒して1コストのキャラでアタックできるシステムが強いです。
【3】<海神>のスペックが脅威的。7000に2ガッツンとストブテキスト。これ自体は1コストキャラとして優秀程度ですが、それは登場時に1コスト払う上に舞台に維持しにくいスペックという前提の話。出し直しに1コストかかるキャラとしては(登場コストをストブで補うことを鑑みて)優秀程度ですが、これがノーコストで出し直せるとなると脅威的と言えるスペックになります。特に何を踏んでもストブ出来る汎用的な強さが素晴らしいですね。
主にこれら3点が<海神>の強さであり、ディーサイドの強さの根幹を担っているものです。2と3は同じ強みだと思うかもしれませんが、3の汎用的な所こそが黄色セットとの大きな違いです。
これによって、レベル1の8000以下とレベル2の14000以下のキャラはクライマックスがあればノーコストで踏むことが出来ます。むしろストブを加味すればマイナス1コストとも言えるでしょう。
クライマックスを前提とすることで破格のコストパフォーマンスを誇るのが、ディーサイドの1番の強みかなと思います。
メインの動きを構成する主要カード
主要カードを紹介していきます。まずはタイトルを代表するカードで採用率も高いRR達を中心に。
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気付いた感情 える
何かと取り上げられることの多い1枚。入れ替えを伴うことでストックブースト出来る単レスト集中。特筆すべきは入れ替えを伴わなくともマーカーによる圧縮は有効な点。CIP効果が強い集中なので常駐させる恩恵が少ないのは使う側も使われる側も意識すべき点。本当は繰り返し登場させたいけど集中依存度が高い上に繰り返し登場が難しいプール。ぶっ壊れと言われることも多いけど、正直<桜集中>の方が強かったと個人的には考えています。 |
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最高のアイドル ありや
タイトルを象徴するパワーカード。対象の広がった<オーラム>型の擬似リフに、前列1500が付いている。まず昨今刷られない上に幾度となく使用制限されている擬似リフというだけで、他のタイトルと一線を画す。またデッキのスロット的な観点で2種類以上役割を持っている点が強い。そういった意味では<無意識の力 ルイズ>に似た立ち位置。忘れがちだがこのカードはそもそも早出しである。 3つの役割を1枚で実現しているという意味では<無意識>を超えるカードパワーであり、このタイトルは基本的にこのカードをメインで使用することになる。 |
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夢見る高校生 蘭堂
門軸のデッキのフィニッシャー。思い出周りの軽くない条件を複数つけることにより圧倒的なスペックを誇るカードを完成させるデザイン。フルパワー蘭堂のスペックは凄まじいもので、基本はこれを目指す形プレイが安定すると考えている。 オバスペヒールに<シノン>よりも軽い4点バーン、行き返し使える1点バーンとやりたい放題なので、フェアデッキでこれを超えるのは非常に難しい。デッキの評価は単体で決まるものでは無いが、このあたりをどう考えるかを決めないと、他のデッキで有利を取るのはかなり難しい。 |
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"夢見る人" 花菜&まろん&樹理
RRでは無いけど宝軸のフィニッシャー。こちらも思い出を条件にスペックが上がるカードで、早出しヒールとしての役割と詰めの役割を実現出来る。特に詰めにコストがかからないのでコストパフォーマンスの面では<蘭堂>よりも著しく優秀。フルパワー蘭堂とは数字が全然違うので総合して評価すると蘭堂の方が取れるプランの幅が広いが、デッキとしての比較は容易ではない。 |
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慣れないお出迎え える
<海神>の都合で山落下の価値が高く、1連動が山を削らないのでプール的に価値が高い1枚。さらに3000というシステムには踏まれないスペックがあるので、このタイトルにとって非常に大事な1枚。 <フカ次郎>失敗の可能性もあるので使い方には気をつける必要がありますが、そもそもフカ次郎というシステムの枠を3000として運用できることが強力で、採用率は非常に高いです。 |
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思い出の場所 無弦(控えドジ)
<オカケン>では無いこういうカードの呼び名って困りますよね。語感優先で一旦控えドジで。 レベル0の強くないDサイドの序盤を支える重要な1枚。レベル1での動きに強みがあるので、レベル0ではレベル1に繋げる動きが求められます。このカードは3500でアタックしつつレベル1に繋げられるという重要な役割があるわけです。クロックを進められるのもメリットで、弱いレベル0を早く脱する役目にも一役買います。 入っていないレシピは最近ではあまり見ないですが、黄色発生の要なので入っていない場合は注視すると良いかもしれません。 |
前編の今回はここまで。
後編では実際に流行しているデッキについて分析していきます。