今環境もそろそろ終わりという事で恒例の環境まとめをやっていきたいと思います。
9弾の総評
9弾はこれまでの弾と比べて明確にカードパワーが高く、多くの色で新しいデッキが生まれ、環境入りしていきました。まずは環境にあるデッキタイプを簡単なステータスと共に見ていきましょう。
ウォーグレイモンX
除去:消滅、アクティブアタック、退化耐性:効果消滅、バウンス、(<緻密>)
勝ち手段:複数チェック+進撃、Lv.4、Lv.5によるビートダウン
特性:グレイモン、アグモン名称によるサポートの充実、X抗体
ガイオウモン
除去:退化、アクティブアタック、テイマー除去耐性:効果消滅、バウンス
勝ち手段:複数チェック、連続アタック、盤面制圧
ジエスモン
除去:アクティブアタック、5000以下消滅、5コスト以下消滅耐性:再起動、デコイ
勝ち手段:複数チェック、多面展開、Lv.4によるビートダウン
メタルガルルモンX
除去:バウンス耐性:バトル消滅
勝ち手段:連続アタック+複数チェック、Lv.3、5によるビートダウン
特性:ガブモン、ガルルモン名称によるサポートの充実、X抗体
アーマー体
除去:Lv.4以下レスト、DP6000以下バウンス耐性:消滅
勝ち手段:連続アタック、Lv.3、4によるビートダウン
グランディスクワガーモン
除去:レスト、疑似アクティブアタック、耐性:なし
勝ち手段:複数チェック×2回、盤面制圧
特性:X抗体
アルファモン
除去:消滅、退化、道連れ耐性:効果消滅、DPマイナス、メモリー回収
勝ち手段:複数チェック+連続アタック
特性:X抗体
Dブリガード
除去:退化、レベル4以下全体消滅耐性:消滅時登場
勝ち手段:レベル3ビートダウン
特性:アグロ
ベルスター
除去:消滅、退化、バウンス等採用カードによる耐性:なし
勝ち手段:除去コントロール+盤面制圧、Lv.3ビートダウン
特性:コントロール
黄色ハイブリッド
除去:DPマイナス、セキュリティ送り、消滅、退化、他耐性:リカバリー、
勝ち手段:除去コントロール+盤面制圧、LO
特性:コントロール、ハイブリッド体
マスティモン
除去:消滅、DPマイナス、セキュリティ送り耐性:リカバリー
勝ち手段:盤面制圧、複数チェック
特性:ジョグレス進化
ラグナロードモン
除去:消滅、(退化)耐性:デジモン効果、セキュリティオプション、消滅
勝ち手段:セキュリティ破棄、複数チェック
特性:ジョグレス進化
各デッキのステータスでした。これらを見ると各デッキがどんなデッキで、どんな相性関係があるのか、また環境全体としての傾向がわかるでしょう。
まず全体として言えるのは、普通の順当進化であればワンショットのルートと何らかの除去手段ぐらいは持っている事、そしていくつかは除去耐性も備えている事などでしょうか。また消滅体制は最もメジャーな耐性と言う事で多くのデッキが持っていて、除去の性能としては弱めと言う事など。
また除去の性能や耐性によってデッキ間の相性もある程度は見えてきます。例えばウォーグレイモンとメタルガルルモンでは、メタルガルルモンのバウンスは耐えられてしまうのに、ウォーグレイモンの消滅をメタルガルルモンは耐える事ができません。
余談ですが、環境末期の時点で順当進化がここまで強かった環境はなかなかありませんでした。それは進化するデッキの性質上、揃う前に殴り切られるアグロに弱く、1体を大事に育てる都合で除去に弱いという構造的な弱点を抱えているためです。
その弱点を解決するために必要なのは除去耐性や展開能力、ワンショット性能と言ったカードパワーに頼る部分であり、それがようやく順当進化が活躍できるレベルまで上がって来たのだなあと思います。
さて、これらを頭に入れたところで各デッキの紹介をしていきましょう。
各デッキ紹介
ウォーグレイモン
また耐性は<グレイモンX>と<アルタラウスモード>が持つ能力であり、これはどちらも比較的使いやすいため除去耐性については信用の置けるデッキと言っていいでしょう。
また勝ち手段として紹介した中に進撃がありますが、これはこのデッキがワンショットを達成するために重要度が高いカードだからです。<オメガモンX>を入れると耐性にアタック耐性を付ける事ができるので一長一短ですが、基本的には即座に勝つ方が強いと考えているので進撃を紹介しました。
またLv.4、5でのビートダウンはそれぞれグレイモンXと<メタルグレイモンX>の事を指しています。<ウォーグレイモンX>でゲームを決める事に腐心するのも良いですが、非常に強力なこのデッキのウリの一つなので、しっかりと使いこなしたいところです。
ガイオウモン
<ガイオウモン>が優れているのは、ガイオウモンの効果で更に退化が使える事と、進撃によりアクティブアタックの信頼性が高い事。そして<ブラックウォーグレイモン>によるテイマー除去ができる事です。総じて盤面制圧に優れていると言えます。
また、どこに寄せるかと言う話でもありますが、プロモの<ブラックウォーグレイモン>を採用することでワンショット性能を大幅に上げる事も出来ます。構築のバリエーションカードとしては段違いに勝ちに繋げる性能が高いのでその点でもデッキとしての地力が高いと言えるでしょう。
ジエスモン
新しいカードは増えていますが、根幹となる動きの強さは制限改定前と大差無いと思っているので昨今の活躍ぶりにはなかなか興味深いものがあります。それだけ元が強いという事なのでしょうか。
強みはお馴染みの盤面制圧と横展開です。ターンが帰って来ればそのまま勝つというのは前から変わらずですが、それだけにワンショットへの対処は課題です。
メタルガルルモン
その攻撃性能を支えるのに不可欠な要素がプロモの<ワーガルルモン>で、このデッキのハードルを上げている理由の一つです。ウォーグレイモンもプロモの<アグモン>が入手難易度が高いですが、あちらはデッキのキーパーツと言うほどではないのでまだ妥協できますが、ワーガルルモンはちょっとそうはいきません。除去も耐性も勝ち手段も物足りないのではちょっと方向性を見直した方がいいと思います。
と言うわけでこのデッキにはプロモワーガルルモンが入っている前提で話を進めますが、やはり強みは複数チェック+連続アタックによるワンショットと、Lv.5及びLv.3のうちから殴りに行けるドローの強さと展開の速さでしょう。メインプランも早めですが、サブプランをしっかり練習することで大きく勝率を伸ばせるデッキだと思います。
アーマー体
前の環境からいたデッキですが、9弾環境では順当進化の及びワンショットのシェアが拡大したため、<キメラモン>やインペリアルドラモンに繋げて突破力を上げるよりも<ファイアロケット>でとにかく速度に重きを置き、相手が揃う前にゲームを決めてしまう構築の方が主流になっています。
グランディスクワガーモン
とは言っても決してワンショットが全てと言うわけではなく、盤面の取り合いや展開のやり方でいくらでもプレイで差がつきます。
9弾で生まれたデッキの中では比較的必須パーツが少なく、割と最近までレベル3や4の枠が浮動していた印象で、やり込みが構築に出るデッキだった印象があります。
アルファモン
詳しくは以前記事を書いたのでそちらを読んでもらえると嬉しいです。
単純に強いデッキではありますが、個人的に腕が出るポイントは何点かあると思っていて、必要なパーツを集めるための基本的な動き、相手のデッキに合わせた有効な動き、確実に勝つための詰めの動きなど、やり込めばしっかり上手くなれるのでデッキの強さに胡坐をかかずに使い込むのがおすすめです。
D-ブリガード
4弾でテーマとして確立した時と比べると毎弾少しずつ強化を貰っており、特に9弾の<デクスモン>がデッキ全体のパワーを大きく引き上げているように思います。
アーマー体にも言える事ですが、順当進化が強い環境は進化ラインが揃う前に殴り切ってしまうアグロデッキの立ち位置がよくなるのでそこが9弾環境での勝率を支えているのでしょう。
ベルスターモン
<ベルスター>の強みは、自分から相手のセキュリティを詰めに行けるので能動的にゲームを動かし、 相手に準備が整う前に対処を迫る事ができる点です。
特に9弾環境は色々なデッキがそれぞれ違う耐性を持つのが当たり前になったため、悠長に相手が攻めてくるのを待っていたらセキュリティごとぶち抜かれてしまいますし、また多様な耐性に一つのデッキで対応しようと言うのも土台無理な話です。
そこで従来のコントロールに限界を感じたコントロール好き達が見つけた避難所がこのベルスターです。この流れで言うとベルスターはコントロールらしく振る舞わないからこそ環境に合うと言う話なのですが、そこはまあコントロールプランも取れるので良しとしましょう。
もう一つの魅力としては性質上色を混ぜるのが得意なため、メタに合わせたカードの採用ができる点が挙げられます。9弾環境のベルスターはアルファモンを取るために<コキュートスブレス>を採用するのが当たり前になっているのがいい例でしょう。
黄色ハイブリッド
最強除去の<カオスディグレイド>を有する紫、<サンライズバスター>という強力な除去兼展開札を得た赤、<ラピッドモン>を使える緑などデジタマの色によって2色目を変えるのが主流ですが、どれも環境のすべてに対応できるわけではないのが9弾環境です。
ディグレイドは<金剛>に、黄赤はDPマイナスと消滅耐性のある<ドルグレモン>に、バウンスは赤には効かないなど、どこか不完全にならざるを得ないのでコントロール使いは頭を悩ませていた印象です。
そんな悩みを上手く克服したデッキを考え付いたプレイヤーは大いに勝ちまくっていたようで、構築力は何物にも代えがたいものだと感じます。
マスティモン
マスティモン自体の強さもさることながら、<フレイムヘルサイズ>のバリューがかなり上がったのでこれを軸にするだけでもかなり効率のいい除去と展開ができ、侮れません。
下のラインが強化されたのできれいに進化が繋がる形に組むのも良いですが、巷に多いのは<ルーチェモン:フォールダウンモード>まで入れてマスティモンの効果をフルに使う形です。進化に寄せた形は<オファニモン:フォールダウンモード>が主役になっている形もあり、それもなかなか強力です。
環境に合わせたデッキと言うよりは、自分のやりたい事を突き詰めた結果それが通って勝つと言うデッキでしょう。
ラグナロードモン
このデッキの強みは完成したラグナロードモンの圧倒的性能で、弱点はさっきも言った通り使いやすくない点です。それらを総合して環境の中でそれほど強くないデッキと片付けるのは簡単ですが、揃ってしまったらゲームを一気に決めてしまえる性能があることは常に頭に入れておきましょう。
耐性と勝ち手段だけ見れば圧倒的に優秀で、これだけの耐性と除去、ショット性能を持つデッキはちょっと他にありません。ロマンを求めるにはうってつけですし、次環境でも強化が来るのでまだデッキの掘り下げが進んでいない事も併せて今後に期待ができるデッキだと思います。
こんなところでしょうか。デッキによってボリュームも内容もまちまちですが、一通りの紹介でした。
10弾でこれらがどうなっていくのか正直読めないですが、9弾に比べると落ち着いた印象がありますので多くのデッキがまだまだ戦える気がします。
それでは今回はこの辺で。ここまで読んでいただきありがとうございました。