
3×3東京アニマジカデッキ紹介 (前編)【カマクラル】
戦うデュエリーマンのカマクラルです。
先日、幕張メッセで開催されたラッシュデュエルの大型公認大会「Yu-Gi-Oh! 3×3 JAPAN CHAMPIONSHIP」に参加してきました!
AREA CHAMPIONSHIPは2人チーム制でしたが、今回はラッシュデュエルでは初となる3人チーム戦であり、遊技人口が増えた事で実施可能と判断されたのだと思います!
ギャラクシーカップ以外の大型公認大会が増えた事で、益々の盛り上がりを感じますね!
タイトル獲得を目指して組んでくれるメンバーを探したところ、運良く強豪プレイヤー達とチームを組む事ができました!
2人ともギャラクシーカップで素晴らしい成績を残している方達なのでこれで勝てなかったらどうしようというプレッシャーは半端なかったです...
結果は個人5-1、チーム4-2で128チーム中13位でした!
最終ラウンドに勝っていたらワンチャンでベスト4入りできた可能性もあったため悔しいですが、個人戦とは違った緊張感もあり、とても楽しい大会でした!
ここまで来れたのはチームメンバーが最強だったのはもちろんですが、個人的にも納得のいく構築ができており、ベストを尽くせた事が大きかったと思います!
もともとは今期握り続けて調整し続けたアニマジカで出る予定だったのですが、ハーピィ・レディ1・2・3の登場で全てが覆ったため、2日前にハーピィに握り変えたかたちです。
その記事もこれから執筆予定ですが、事前の環境ヨミからサイドチェンジに至るまで煮詰めたアニマジカをお蔵入りさせるのも嫌だったため、発表させていただく運びとなりました。
目次
それでは、早速観ていきましょう!1.環境考察
※<ハーピィ・レディ1・2・3>の発表前の考察になります。2025年4月1日実装のリミットレギュレーションでは環境テーマに規制がかからなかったため、3月からの環境に変化はありませんでした。
そのため、夢中/アニマジカ/HEROが環境の中心となり、次いでセレブローズ/サイバー・ドラゴン/ハーピィが存在するという認識でいました。
特定のデッキが飛び抜けて強いというよりは、トップシェアが3割くらいで分布のバラけた良環境であると予想し、特定のデッキに対してメタを寄せ過ぎず、幅広い対面に満遍なく勝てるデッキを目指す事にしました!
2.デッキ選択
もう一つのデッキ候補はサイバー・ドラゴンでした。やはり4000打点の3回攻撃を手軽に出せるのが明らかに強いと感じたからです!
また、自分が今期使って強いと感じていたアニマジカに対して有利であり、3強以外のテーマなので、サイドデッキで大きく対策されていないとも考えていました。
しかし、実際に使ってみると、動きのムラの大きさが気になりました。
2023年ギャラクシーカップの決勝トーナメントではワンダーを握っていましたが、その時の感覚に近かったです。
回った際のパワーは随一ながら、思ったよりも勝ち越せず、手に馴染まない感じがしました。
そこで自分が過去に戦績が良かったデッキを振り返ると、エクスキューティーやベリーフレッシュといった安定感と動きの再現性が高いデッキが好きで手応えを感じていた事を思い出しました。
サイバー・ドラゴンの前に握っていたアニマジカを改めて分析してみると
という利点があり、自分の好みに近かったのでこちらでいく事に決めました!
調整を重ねていく中で、幅広いデッキに対して五分以上の戦いができましたが、夢中/ミラー/サイバー・ドラゴンに勝ち越す事がキツいと感じたため、少しだけそれらの対面に寄せたメインに仕立て上げました。
3.デッキレシピ
アニマジカ
プレイヤー:カマクラル
モンスター
計25枚
サイドデッキ
計15枚
4.デッキコンセプト
「初見殺し」です!アニマジカは多くの大会で結果を出しているため、強い構築がテンプレ化してきたように感じました。
それは主に2種類あって、1つは傲慢型、もう一つはオトモダチ型です。
傲慢型はその名の通り、<傲慢な壺>を使って手札を増やし、強力な罠を構えながら戦うデッキです!
魔法カードを連続して使えないデメリットはあるものの、手数を増やせるメリットは大きいですし、バックを伏せるだけでプレッシャーを与えられる点が強いです!
オトモダチ型は<ギフトタリスト ~SP MIX~>と<オトモダチ!>で打点を上げながら速攻でライフを削りに行くタイプですね!
どちらも強力なデッキである事は間違いないのですが、実際に使ってみると、個人的に引っかかる部分がありました。
まず傲慢型はライフカットの速度が遅い点と、ドローの質にムラがある点が気になりました。
あと一息でライフを削り切れるという場面で罠ばかり引いてしまって、相手に猶予を与えるシーンが多々ありました。
また、<傲慢な壺>で手札を増やしても、たくさん入っているはずの罠が引けなかったり、下級モンスターや魔法を引いてしまって思うように展開できない事もありました。
当然、上記のデメリットをさっ引いても強いデッキである事は間違いないのですが、自分の好みには合いませんでした。
オトモダチ型の方は<七宝船>や<強欲で謙虚な壺>といったドローソースや擬似サーチと共存可能であり、<オトモダチ!>自身もドローカードなので回転率は高かったのですが、<ギフトタリスト ~SP MIX~>の噛み合いがイマイチに感じました。
というのも、闇属性モンスターなので最上級モンスターを出す時にリリース2体必要になりますし、できる限り早期決着したいのに、打点アップは墓地が肥えていないと旨みが薄い点が気になりました。
毎回の出力を安定させるために、ドローソースは多めに採用しつつ、デッキ内の下級モンスターは全て光属性で統一、それでいて夢中やミラーに強くする事を考え抜いた結果、<アニマジカ・シールド>の採用に至りました。
メインから入れているプレイヤーはほぼ見た事が無いため初見では面食らうと思いますが、特に<アニマジカ・ウィップ>に装備する事でレベル9以下のモンスターの打点を下げられますし、下級のアニマジカと並べばレベル10モンスターの打点を下げる事も可能です!
単純に攻守600アップも強く、ミラー戦では<アニマジカ・シューター>で<アニマジカ・ウィップ>を抜かれなくなります!
また、<夢中の抱擁>や<夢中のランビリス>で最上級モンスターを奪われなくなるのも強いですね!
タネが分かれば何て事はないのですが、相手の意識外のカードを使う事で、精神的に優位に立つのが目的です!
それでは、デッキ解説の方で詳しく書いていきます!
5.メインデッキ解説
【最上級モンスター】7枚
アニマジカ・シューター3枚
このデッキの絶対的エースです!リリース軽減が光属性モンスターという縛りしかないため、他の光属性デッキでも採用されるくらい単体で高いパワーを持っていますね!
2500打点・表示形式を変更する効果・このカードのレベル以下の表側表示モンスター1体を破壊する効果というレジェンドカード並みの強さを誇るのに3枚積めてしまいます!
このカードで相手の盤面のカードを減らして序盤からダメージを取りに行けるのが最大の強みです!
特に後攻1ターン目にこのカードと<アニマジカ・ソーサラー>を揃えるだけでライフをごっそり削る事ができます!
当然3枚必須!
アニマジカ・ウィップ...3枚
<アニマジカ・シューター>に次ぐ攻めの要です!このカードの力を最大限に引き出すため、今回は<アニマジカ・シールド>を採用しました!
装備後はレベル10・攻撃力2600・守備力3100のモンスターとなるため、<栄華夢中のシルビクス>の打点を下げて戦闘破壊する事ができます!
ミラー戦においても相手の<アニマジカ・シューター>単体で抜かれなくなりますね!
これまでは<アニマジカ・シューター>と比較すると見劣りする部分が多かったですが、このカードを活かす事で攻め手が倍になるため、キルスピードがアップしました!
もちろん3枚確定!
ジョインテック・プライムレックス...3枚
1体リリースの1800打点として出す事が多いです。相手モンスターのレベルを下げる効果とバックを破壊する効果がベストマッチ!
今やデッキになくてはならない存在となりました!
基本は短期決着を目指していますが、墓地の光属性モンスター3体をデッキに戻す事で、中・長期戦にも対応できる点が良いですね!
ただ、相手の場にレベル4以上の表側表示モンスターがいないと破壊を発動できない点には注意しましょう。
シナジーの強さから3枚フル投入です!
百獣王 ベヒーモス...1枚
<風帝ライザー>や<カードガンナー>など、レジェンドカードのモンスター枠はいくつか候補があって悩みました。<風帝ライザー>は万能で強いのですが、アニマジカの下級モンスターで強化できない点とサイドデッキから採用される<マッドレア・アクエラ>の的になるのが気になりました。
<カードガンナー>はデッキの回転率を上げてくれる優秀な下級モンスターですが、盤面が強くなる訳ではありません。
それなら下級アニマジカの恩恵を受けられ、<七宝船>と<アニマジカ・ウィップ>のコストにも対応し、墓地から必要札を持ってこれるこちらの方が強いと判断しました!
基本は2体リリースで出す事が多いですが、使い勝手は良かったです!
<アニマジカ・ソーサラー>と並べると3100打点になるため、<栄華夢中のシルビクス>を戦闘破壊できる点も偉かったですね!
今はこれ一択になりました!
【下級モンスター】15枚
アニマジカ・ナイト...3枚
相手の<アニマジカ・シューター>や<ハーピィ・レディ・PM>、<任務完了>をはじめ、<ブラック・ホール>や<聖なるバリア -ミラーフォース->すらも無力化できる点が強いです!ポンと出して付与できるレベルの耐性ではないですね!
打点があと100高ければ単体で夢中の下級モンスターを超えられたのですが、贅沢を言っても仕方ありません。
獣族のレベルを2上げる効果も便利ですね!
当然3枚必須!
アニマジカ・ソーサラー...3枚
下級アニマジカの中で個人的に最も評価の高いカードです!自分フィールドの獣族モンスターの攻守400アップ+貫通付与という破格のバフを誇ります!
このカードのおかげで後攻1ターン目から大幅なライフカットが可能となり、返しのターンでの処理を要求したり、セット耐えを許さなかったりと相手の行動を大きく制限しつつ、プレッシャーを与える事ができます!
こちらも<アニマジカ・ナイト>と同様に獣族のレベルを2上げる永続効果を持ちますが、破壊耐性は無いため、<マッドレア・アクエラ>の的になってしまう点には注意しましょう。
文句なしで3積み確定!
アニマジカ・ガードナー...3枚
手札1枚を墓地の<アニマジカ・シューター>か<アニマジカ・ウィップ>に変換できるカードです!デッキトップから3枚も墓地を肥やしてくれるため、その中に対象のモンスターがいれば、そのまま回収もできます!
最上級モンスターを使い回せる事はシンプルに強いですね!
このカードが展開の再現性を担保してくれている事は間違いありません!
もちろん3枚フル投入!
最強旗獣ボルトライコーン...3枚
調整段階からかなり感触の良かったカードです!一般的にはこの枠が<竜水の神子>になっているか、<アニマジカ・ダブルセイバー>を採用しつつ、魔法カードに<コーリング・ダーク・メテオ>を採用しているかだと思います。
たしかにこのカードは自分のモンスターゾーンが空でないと効果を使えません。
ただ、手札消費なく相手のバックを次の相手ターン終了時まで発動不可にするため、罠以外のカードにも有効な点が強いです!
後攻1ターン目や盤面を返す際、自分はこのカードを初動にする事が多いですね!
<竜水の神子>と違って墓地コストが不要な分、即打ちできる点も優秀です!
効果発動後は光属性である点を活かしてすぐにリリース要員に使いましょう!
先攻有利のラッシュデュエルにおいて、後攻で強いカードをデッキに積めるのは利点なので、強気の3枚採用としました!
純真のファドロニール...3枚
後攻1ターン目や盤面を返して行く際に重宝します!このカード自身が光属性なため、すぐさまリリース要員に使える点も優秀ですね!
種族シナジーや手札の質を担保するのであれば、<アニマジカ・ウィッチ>を採用すべきなのでしょうが、単純に手札を1枚増やして6枚で盤面を返しにいける動きが強くて気に入ったため、こちらを優先して採用しています!
個人的には必須級ですが、プレイヤーの考えによっては他のカードと入れ替えても良いと思います。
【魔法】11枚
七宝船...3枚
レベル7モンスターをコストに2ドローできるカードです!このデッキには対応札が10枚採用されているほか、<アニマジカ・ガードナー>で<アニマジカ・シューター>と<アニマジカ・ウィップ>を回収する事もできるため、2ドローできる機会は多いと思います。
デッキの安定感を高めるためにドローカードは多いに越した事はありません。
当然3枚採用です!
強欲で謙虚な壺...3枚
動きの安定感・再現性を高めてくれる擬似サーチです!発動したターンに特殊召喚ができなくなる事と同名カードを発動できないデメリットがありますが、それを差し引いても重宝しますね!
欲しいカードに直接アクセスできたり、<七宝船>などのドローカードから更にデッキを掘り進めたりできます!
自分は<最強旗獣ボルトライコーン>以外の初動はこのカードから入ります!
というのも、このカードから<純真のファドロニール>をサーチすれば、手札6枚で展開していけるため、実質<強欲な壺>です!
ただし、相手に1枚ドローさせる事で<シャイニーシェイディー>の手札コストを確保されてしまう点には注意しましょう!
重なって引くリスクよりも初動で引き込めない方が嫌なので強気の3枚採用!
アニマジカ・シールド...2枚
このデッキのキーカードです!テンプレ構築では採用される事の無いカードであり、チームメンバーからも「要りますか?」と言われたくらいです...
ただ、今回の構築はここが一番のこだわりポイントですね!
一番の利点は天敵である<栄華夢中のシルビクス>を超えやすくなる点です!
特に<アニマジカ・ウィップ>に装備する事で2000打点下げて戦闘破壊できるようになるのが偉いですね!
返しのターンに<夢中の抱擁>でフュージョン素材にされる事もなくなりますし、後述する<アニマジカ・マジェスティ>との相性も良いです!
ミラー戦においても相手の<アニマジカ・シューター>や<アニマジカ・ウィップ>を超えやすくなりますね!
打点アップであれば<オトモダチ!>を良く見かけますが、発動タイミングがやや限定的なのと、返しの<夢中の抱擁>については無力なため、今回はこちらを優先して採用する事にしました。
コーリング・ダーク・メテオ...1枚
当初は<アニマジカ・シールド>を3積みしていたのですが、重ねて引いた際に弱く感じたのと、バック破壊が足りなかったため、こちらを入れました。<ジョインテック・プライムレックス>は相手フィールドにレベル4以上の表側表示モンスターがいなければ効果を発動できませんし、<コスモス姫のお戯れ>は1回限りに加えて手札コストも重たいです。
また、相手に「バック除去が採用されていない」と思わせたくなかったため、1枚だけでも見せる事で警戒してもらえるようにしたかったです。
モンスターをデッキに戻して再利用できる点が地味に強く、<七宝船>や<強欲で謙虚な壺>と合わせる事で、引きたいモンスターにアクセスしやすくなる点が良かったです!
枠の兼ね合いから1枚のみの採用!
コスモス姫のお戯れ...1枚
バック除去手段の乏しいこのデッキには必須級のカードです!手札コスト的に即打ちはあまり無いですが、やはり相手との盤面の差を埋めるにはこれが一番手っ取り早いです!
追加の2ドローできるタイミングで使えば本当に無駄がありません。
制限カードなので1枚のみ採用!
強欲な壺...1枚
発動タイミングを選ばず、いつ引いても強い汎用カードです!手札コストを要求する<コスモス姫のお戯れ>との相性も良いですね!
基本的に手札を増やせるカードが<純真のファドロニール>とこのカードくらいですので、アドを稼いでくれる貴重なカードです!
対面によっては後攻時に<ハリケーン>と入れ替えます!
【罠】4枚
アニマジカ・マジェスティ...3枚
<アニマジカ・シールド>と同じく、今回のこだわりポイントになります!手札コストの要らない<シャイニーシェイディー>なのですが、通常モンスターも裏側にできるのがメリットで、ライフ回復が無い点とフィールドに獣族モンスターを要求する点がデメリットになります。
<アニマジカ・シールド>を装備した<アニマジカ・シューター>や<アニマジカ・ウィップ>がいれば、レベル9以下のモンスターを裏側表示にできるため、<栄華夢中のシルビクス>や<キメラテック・オーバー・ドラゴン>、<サイバースパイス・カリーパンドラペリー>ですら裏にできます!
最近は<アニマジカ・ダブルセイバー>の採用率も下がっていますし、<ハーピィ・レディ2・3>も<ハーピィ・レディ2>の召喚時に合わせて打てば問題ありません。
また、アニマジカの罠は散らして採用されるケースが多いため、2枚目、3枚目のこのカードは警戒が薄くなっているため通り易かったです!
破壊耐性が付いたモンスターに対しても有効なため、強気の3枚採用!
強制脱出装置...1枚
この枠は一般的には<魔法の筒>です。どの対面でも有効な点と、ライフを減らして決着までのターン数を短縮してくれる<魔法の筒>の方が強いという判断なのでしょう。
しかし、今回はあえてこちらを選びました。
やはりこのデッキの苦手対面は夢中、サイバー・ドラゴン、セレブローズといった大型モンスターを展開してくるコンボデッキであり、フュージョンモンスターの着地に合わせて除去が可能なこちらの方が強いと感じました。
アニマジカには刺さりにくいですが、それでもダメージ0という訳ではありません。
特に2体リリースで出した<百獣王 ベヒーモス>にあてる事で、プラン崩壊に持っていける事もありました。
マッチ戦の2戦目以降はミラーの場合は<魔法の筒>と入れ替えます。
【エクストラデッキ】15枚
ブラフ用なので無くても戦えます。ただ、対戦前にこちらのデッキタイプを相手に絞らせないために、あった方が良いのは言うまでもないですね。
出す事は基本的に無いため、中身は何でも良いと思います。
後編へ続きます。