先日「繭の部屋」の更新が告知されました。オールスターから<ヒナニギス><シィラ><シヴァ>が禁止指定に、オールスター・キーセレクションで<ホーリー・グランドスラム>に関する三角制限が発表。19年12月以来、約1年半ぶりの更新となりました。「糾うウリス」から1年半とは、時の流れを感じますね。繭の部屋の予想や、発表を受けての感想については、個人ブログで真面目半分、はっちゃけ半分に書きましたので、そちらをご覧ください。
今回の記事では「繭の部屋」の適用を受けて、オールやキーの環境がどう変わっていくかを予想していきたいと思います。【アルハイエルドラ】や【楚歌タマ】が登場する前を思い出しつつ、これからの展望を描いていきましょう。
オールスター〜「アルハイ」ノータッチの影響は?
攻防共に最強クラスの動きがほぼ封じられ、環境トップである【アルハイエルドラ】はもちろん、ライフクロスを操作するタイプのエルドラは大幅に弱体化。個人的には「<修復>を失った【植物緑子】」クラスのダメージなのでは、と考えています。
環境上位には恐らく、【アルハイエルドラ】登場前に活躍していたデッキたちが、そのまま上がってくるのではないでしょうか。
【アルハイエルドラ】登場前の2020年1月〜4月ごろの入賞デッキを振り返りながら、環境を予想していきます。
ルリグアタックを止めろ!
前期強かった【祝輪タマ(ワルエンタマ)】や、<アルハイキー>がノータッチだった【アルハイウリス】【邪眼ウリス】を筆頭に、強力なルリグアタックを仕掛けるデッキは一定数存在します。「タマ」「ウリス」のみならず、<炎真爛漫>を採用した【4止めカーニバル】や、ガードに制約をかける【不敗ユヅキ】といったルリグも入賞しており、サーバントを確保するだけでは意味のないルリグアタックが、バンバン飛んでくる環境になりそうです。
特に【ワルエンタマ】は、引き続きメタの中心に立ち続けそうなデッキタイプです。序盤は<ワルエン>で除去し、ライフを削ったところで<アイアース>や<祝輪タマ>の連続ルリグアタックで押し切っていきます。防御もショットには<プリンセス・ディフェンス>、速攻には<ナンバー・バインド>、スペル連打系デッキには<メンダコギロチン>など対応力が高く、攻防ともに隙のないデッキといえるでしょう。【アルハイエルドラ】に対しても<四炎楚歌>と<グラスラ>を引っさげ、対等に近い戦いを繰り広げていましたからね。
というわけでメタの一角は、「強烈なルリグアタックを仕掛けてくるデッキ」になりそうです。セレモニー参加の際は、ルリグデッキにルリグ止めのカードを入れておくのを忘れずに。
<エニグマ・オーラ>はルリグ止めもですが、スペルカットインなりシグニの除去なり、<リンゼ>なりで止めましょう。「<エニグマ>は通す方が悪い」と、私もよく言われてきました......。
堅牢防御は未だ健在
「繭の部屋」前の環境では、環境トップが【エルドラ】と【タマ】でした。前者は主にシグニで、後者は主にルリグで攻めてくるデッキであり、片方に対策を寄せるともう片方に潰される、という状況が頻発しました。ですが今回の改訂で【エルドラ】が大きく弱体化し、【タマ】は健在という状況に。メインデッキで相手のシグニの攻めを耐えられるのであれば、ルリグデッキではルリグアタック対策に寄せればいいよねと、メタの寄せ方が楽になりました。
さて、アンは<コンテンポラ>を始めとした耐性で、アルテマイオナは自身が持つルール介入能力で。どちらも対シグニの防御力は、全ルリグトップクラスです。ではルリグアタックの対策といえば......、言わずもがな<ピルピルキー>でしょう。
実は<ピルピルキー>を採用した【アン】はエルドラ環境になる前も頻繁に入賞しており、【アルテマイオナ】も<黒点タマキー>こそ目立ちますが、<ピルピルキー>を採用したタイプの入賞も見られました。防御力の高いルリグ勢の中でも、この2ルリグは結構強力な位置に来るんじゃないかな、と予想しています。
特に【アルテマイオナ】はなかなか不気味です。
「<アルテマ>にグロウするまでにどれだけライフを残せるか」が重要なデッキですが、序盤のカードパワー問題を、ディーセレのカードたちが解決しました。<グリーンガス>のような混色バニラシグニを採用すれば、<黒点キー>なしでも<リコダス>などが使いやすいですし、例えば<チョウウン><タイポ>のような高パワーカードは、オールスターの下級基準のカードでは突破しづらいです。総じて、ライフを多く残して<アルテマ>にグロウしやすくなったのかな、という印象です。
一度<アルテマ>にグロウしてしまえば、後はこちらの土俵。チアシグニももちろん、複数のシグニを並べて戦うことを前提としたデッキは一瞬で機能不全に陥ります。「元祖レベル5ルリグ」がいよいよ、大輪の花を咲かせそうな気配が漂ってきました。
ショットデッキの未来は?
<レイラキー>が登場したことで、当時環境の中心にいた【リワト】や【ミルルン】、【アロス・ピルルク】といったハンデス・ランデスデッキは、環境からの撤退を余儀なくされました。今回も同様の現象が、ショットデッキを中心に起こるのではと考えています。
20年1〜4月頃に人気だったショットデッキとして、<サンスポット>を採用した【4止めカーニバル】が挙げられます。<サンスポット>でレベル3からライフを4〜5枚削り、<炎真爛漫>と<カーニバルQB>の「ジョーカー」でガードに制約を掛けて詰めるデッキです。他にも「ダイレクト」を添えたロングショットができる【悲劇グズ子】や、複数体の<ジャンヌ>を並べる【誓約リル】、ショットデッキの顔とも言える【ダッシュタマ】などなど......。
当然<アルハイキー>があれば、これらのデッキのワンショットはピタリと抑え込めます。
ですが当然ショットする側も<ゆきめキー>などで対策するでしょうし、そもそも【誓約リル】も【ダッシュタマ】もアーツが効かないので、多少の防御は無意味です。【悲劇グズ子】ショットがメインデッキのみで完結していて立て直しもしやすく......。
......ショットされた苦い思い出が蘇ってきたので、この辺りにしておきましょう。
要はこれらのデッキは、<アルハイキー>があろうがなかろうが、寝首をかこうとしてくるということです。
ただ、<アルハイキー>に加え<プリンセス・ディフェンス>もあるので、ショット側の2撃目も抑えられやすいという状況ではあります。「かつてほど大暴れはしないだろう」と考えてはいますが、自分の使うデッキに合わせ、対策を忘れずに。
オールスターまとめ
長くなったので要点を。というところでしょうか。
ルリグ止めアーツを確保しつつ、自分のデッキに合った防御を用意しておけば、どのルリグもそこそこ戦える環境になる気配がします。5~6月以降の入賞デッキを見るのが楽しみです。
一部で噂になっている<パトラ>連打型の【4止めハナレ】や、対エルドラで注目された【ドーナ】など、他にも多くのルリグが存在します。これぞというデッキを、ぜひ活躍させてあげてください。
キーセレクション〜ディーセレ組が大活躍?
「楚歌タマ」登場以前のキーセレで使われていたデッキとしては、【2止め華代】【ヒロインキーレイラ】【にじさんじ】【ウムル】【青タマ】【白タマ】【糾う者】などがありました。これらのデッキの中に、ディーセレの「低レベルながら高パワー」「強力なライフバースト」といったカードがどう組み込まれていくかで、環境はかなり変わっていきます。
レベル3帯からパワーが10000を超え始めるため、【2止め華代】はかなり厳しいでしょう。<Anfo>単独でのバニッシュが難しくなり、ルリグデッキを使った除去を多めに用意しなければいけなくなります。逆にコントロール重視の【糾う者】などは追い風です。実際「バーチャル」シグニらを多く採用した【糾う者】が、20年12月で結果を残しています。
他にも優秀な天使シグニを多く得た【青タマ】や、アシストルリグを組み込みやすい【夢限】などは追い風でしょう。大きな強化は得られていませんが、もともとのデッキパワーが非常に高い【レイラ】【白タマ】は、引き続き高い水準で戦うことができます。
キーセレについては大会開催数が非常に少なく、ディーセレのカードを採用したデッキもあまり見かけないため、環境の予想が難しいのが実情です。
理解が浅い状態ですので、入賞デッキが増え始めたらまたどこかでご紹介させてください。
終わりに
というわけで今回はこんな感じです。オールもキーもほぼ一強状態だったデッキが姿を消し、群雄割拠になっていくこと間違いなし。ディーセレで追加されたカードの中にも、環境を塗り替える1枚が眠っているかもしれません。既存の発想にとらわれず、新しいデッキを作っていきたいですね。
時勢的に大会数が少ないため、あれもこれも取り上げることは難しいですが、しっかり追っていきたいと思います。もちろん、自分の入賞も目指しつつ!
ではまた。