今日は「ここから始めるオールスター!」と題し、オールスターフォーマットについてご紹介します。キーセレクションからウィクロスを始めた方や、最近ウィクロスを復帰された方に向けて、「キーセレクションとオールスターの違い」や「"キー"カード登場によるオールスターへの影響」などをお伝えしようと思います。
ちょっとした読み物として、ゆるっとお楽しみいただければ幸いです。それではどうぞ!
キーセレクションとオールスターの違い
オールスターフォーマットについて、どのようなことを聞いたことがありますか?「カードパワーが高い」「ルリグが全員いる」「派手」など、色々な噂を耳にしているかと思います。まずはオールスターフォーマットの特徴を、つらつらとご紹介していきます。1:これまでのカードが全て使える
オールスターフォーマットでは、2014年4月に発売された1弾「サーブドセレクター」から最新弾の「エクスプロード」まで、全てのカードが使えます。(禁止カードや同時使用制限カードに指定された一部を除く)。そのため戦術の幅が非常に広く、速攻系やコントロール、ワンショットや完全耐性、リソース奪取にデッキ破壊などなど、好きな戦術を選ぶことができます。また、全てのルリグが参戦しています。ドーナやハナレ、アンなど、まだキーセレクションに参戦していないルリグたちは、オールスターのみで使うことができます。既にキーセレクションに参戦しているルリグでも、ユヅキやウムルなど、オールスターとキーセレクションで色が異なるルリグもいます。「キーセレクション参戦を機に変わった」という表現が正しいですね。
2:カードパワーが高い
オールスターで使えるカードのパワーは、キーセレクションに比べて遥かに高いです。例えばこの<フレイン>というカードを見てみましょう。
限定のないシグニにも、とても強力なカードが勢ぞろい。代表的なシグニが<ダイホウイカ>と<ジルコニウム>でしょうか。
<ジルコニウム>は現在のオールスター環境で大活躍しているシグニです。トラッシュからシグニを10種類デッキに戻すと自身を蘇生し、青1エナで自身と相手シグニをバニッシュします。ポイントは、この2つの効果が使用タイミング【アタックフェイズ】を持っていること。これはアーツやエクシードなどと同様、相手のアタックフェイズに防御手段として発動できる、ということです。つまり、相手のアタックフェイズにトラッシュから出てきて、青1を払ってシグニを1体バニッシュするため、うまく使えばアーツやエクシードなどの防御手段を温存できます。
オールスターにはこのように、アーツやエクシードのような役割を果たすシグニがたくさんいます。他にも強力なシグニがたくさんいますので、気になった方はぜひ調べてみてください。
3:ルリグが防御を持っている
キーセレクションのルリグは原則、相手のアタックフェイズに発動する防御手段を持ちません。翠子の「テンタクル」やアロス・ピルルクの「カタルシス」くらいで、防御のためにはアーツか"キー"カードのエクシードを発動する、という原則があります。一方のオールスターは、ルリグがアーツや"キー"カードのような防御手段を持ちます。
この<散華ウリス>はエクシードを消費しますが、中には回数制限のない「無限防御」を持つルリグもいます。代表格が<アロス・ピルルクN>です。相手のアタックフェイズに手札の凶蟲シグニを3枚捨てることで、相手のシグニ1体をバニッシュする効果を持ちますが、この中に<オタガメ>など「捨てられたら場に出る」シグニを含ませておくことで、1回の効果で3面防御することが可能です。次の自分のターンに再び、手札に<オタガメ>を含む3枚の凶蟲シグニを揃え続ければ、延々と守り続けることができます。
アロスのようなルリグは稀ですが、オールスターではほぼ全てのルリグが防御手段を持っています。そのため、キーセレクションに比べて試合時間が長くなるという特徴もあります。守りに守り抜き、相手が力尽きるまで戦い続けるのも、オールスターの醍醐味です。
4:「止めデッキ」が存在する
キーセレクションの華代同様、オールスターにもレベル2,3で戦うルリグがいます。代表的なのが花代とアルフォウです。どちらもレベル2や3で止まって戦うようなデザインになっています。
最近の止めデッキでしたら、しみずきさんが紹介していた2止めウムルが有名です。こちらの記事からぜひご覧ください。
5:ルリグデッキに入るシグニがいる
オールスターには「レゾナ」という、ルリグデッキに入るシグニがいます。通常のシグニより強力なパワーや効果を持ち、場を離れるとルリグデッキに戻ります。その分、場に出すためには他のシグニをトラッシュに送る必要があったり、ルールによってリムーブできない、などの制約があります。サシェやミュウ、アイヤイなどのルリグがレゾナの扱いに長けています。
アーツや"キー"カードの枠をレゾナに充てる必要があるため、防御に制約がありますが、それを上回る破壊力や制圧力を持っています。最近では、<ジ・アース>を擁するサシェが人気かなと。ちょっと古いですが、サシェデッキについてはこちらの記事からぜひご覧ください。
代表的なオールスターデッキ
せっかくなので、現在環境で活躍しているオールスターデッキをご紹介します。幅広い角度やサンプルデッキへリンクなどをご紹介しますので、もし気になったルリグがいたら、組んでみてくださいね。
カーニバル
特徴は、デッキのシグニのレベルを全て4として扱うという点。下級シグニである<タネガスペ><コニプラ><ケプリ>から、上級シグニである<ノベアン><ラアー>までがこの効果を持っています。
そのため、<タネガスペ><コニプラ>でほぼ確実に手札やエナを増やせます。
レベル1は少ないですが、<カーニバルキー>を最初のターンに発動することで、「レベル4として扱う」レベル1の<タネガスペ>を確実に2枚確保できます。事故率が低く、安定感やリソースの獲得に長けたデッキです。
攻めは<ダイホウイカ><ガブリエルト> などの重量級アタッカーや、<ラアー><ヘルボロス>などの制圧系シグニを用います。
防御は主に<カニキー>の書き換え。例えば、「場のシグニを<ヘルボロス>にして、アタックフェイズの起動効果でトラッシュから<カイヅカ>を蘇生させ、マイナス7000と5000を振る」や、「<ジルコニウム>にして、アタックフェイズの起動効果で青1を払い、シグニをバニッシュ」などです。アタックフェイズ中に、アーツや"キー"カードのように効果を使えるシグニがいるからこそできる芸当ですね。
「手札の強いシグニを場に出して攻める」「防御は<カニキー>かアーツ」と、デッキの動かし方が比較的シンプルなことも、人気に拍車をかけています。当然、キーセレクションより動きは複雑ですが、オールスターの中では比較的簡単です。
オールスターを中心にプレーしている周囲のセレクターの多くが、「オールスターを始める人に勧めるならカーニバル」と太鼓判を押しています。ぜひここからトライしてみてください。
少し古い記事ですが、以前この「カニキーカーニバル」をご紹介しています。デッキレシピや詳しい動きは、こちらの記事をご参考にしていただければ幸いです。
最近は<ヘルボロス>や<エフエックス><ウラタロ>を抜いて、<ジルコニウム>を増やしたり、<ホルス>を採用している例が多いです。ルリグデッキの<炎のタマ>は<ビカム・ユー>にするのがオススメです。
タウィル
デッキから好きなカードを加える「サーチ」が多い白ルリグの中でも、特にサーチを多用するルリグです。自身をダウンさせて天使シグニを加える<ハニエル><ミカエル><ナキールン>や、デッキから直接天使シグニを場に出す<シェムハザ>を擁しており、毎ターン好きな盤面を作ることができます。
「<シェムハザ><シュブニグラ>何か」「<シェムハザ><ガブリエルト> 何か」など、あらかじめ自分で作りたい盤面を決めておいて、ゲーム中はそれを目指す、というプレイングがオススメです。
防御は主に<開きし者>のコイン技を使います。トラッシュの天使シグニを7種類デッキに戻すことで、相手のシグニ1体をトラッシュに送る効果です。
単純な防御としてももちろん、トラッシュに送られた天使シグニをデッキに戻すことで、再度<ナキールン><シェムハザ>などでサーチできるようになるため、次のターン以降の反撃にも役立ちます。また、レベル5タウィルの<永らえし者>は、自身の下にあるルリグの起動能力を得る効果を持っているため、5グロウ後もこの効果を使えます。
<永らえし者>は手札の天使を2枚捨てることで、相手のシグニのアタックによるダメージを防ぐ効果も持っているので、総じて長期戦が得意なルリグになっています。
サーチ手段はもちろん、<シェムハザ><シュブニグラ><ガブリエルト> など、耐性を持ったシグニが豊富なので、相手の防御を気にせずに戦えるのが魅力的。最近は<黒点タマキー>を採用し、<シェムハザ>の効果を阻害せずに、<ポセイドナ><フレイン>など、他の色のシグニを入れたデッキタイプも存在します。
「トラッシュのルリグの種類を気にする」「どのカードが何枚、どの領域にあるか考える」など、オールスターで必要な考え方も学ぶことができるので、初めての方にもオススメなルリグです。デッキレシピはWIXOSSBOXからお探しください。
ナナシ
オールスターのナナシは、相手のシグニゾーンに「ウイルス」を配置しながら戦います。ウイルスのあるシグニゾーンに置かれた相手シグニは「感染状態」となり、パワーが下がったり効果が無効化されたりします。
最近のナナシの基本戦術は、序盤から<ポレン><クロコウジ>でウイルスをばら撒き、<マイプラ>でパワーを下げて攻めるというものです。これらのシグニは<タマキー>で確実にサーチできるため、安定感は抜群。<マイプラ>のパワーマイナス値も4000と大きく、デッキによっては何もできないことも。
グロウ後は<ラブリー・バイオ><選択する物語><THREE OUT>を使いながら、カードを次々とドローしていきます。使い終わったシグニを<ラブリー・バイオ>でバニッシュしてエナを増やし、その増えたエナで<THREE OUT>を発動し、引き込んだ別の<バイオ>でまたエナを増やし・・・、という風にデッキを回す、という具合です。この「ぐるぐる回す」戦術は、オールスターではミルルンやアロス・ピルルク、あやなどが得意としています。スペルやシグニを次々とプレイし、デッキを回転させる様は、ある種の芸術です。
プレイは比較的・・・、いえ、結構難しいですが、極めたらどんなデッキにも勝てると言っても過言ではないかもしれません。ぜひ挑戦してみてください。
サンプルデッキは、りくさんが執筆された「タマキーマイプラ型黒点キーナナシ」をご参考ください。
ピルルクやミルルンなど、どんどん回すデッキを得意としている方なので、大いに役立つかと思います。ぜひどうぞ。
その他のオールスターデッキ
あや
「トラップ」という戦術を使って戦うルリグです。自分のシグニゾーンに裏向きで設置し、そのシグニゾーンがアタックされたら表向きにして発動、という具合です。トラップにはメインデッキのシグニを利用するため、アロス・ピルルク同様、ほぼ無限に守り続けることができます。その分エナや手札の管理はシビアで、難易度は高めです。
アルテマイオナ
「ルリグはシグニを1体までしか配置できない」「ドローフェイズに1枚しかドローできない」という制約をお互いにかけるルリグ。特にシグニの配置制限の影響が大きく、デッキによってはこれだけで完封されることも。<アルテマ>へのグロウはライフクロスが1枚以下のみできましたが、<エボルブ/メイデン イオナ>の登場で、ライフクロスをゆったり構えてグロウすることができるように。アニメの影響もあり、根強い人気を誇るルリグです。
紡ぐ者
「全てのルリグからグロウできる」「レベル5シグニの限定条件を無視する」という規格外な効果を持つルリグ。各ルリグのエース級であるレベル5シグニが共演する、ド派手なデッキが楽しめます。「歴代最強レベル5」として名高い<ブラジャック>が、<ノーザンセブン><フラコスタ>で耐性を持って襲いかかってきたり、場のシグニが<カニキー>で突然<グスクル>になって襲撃してきたりと、まさしく「ボスラッシュ」なデッキです。レベル4へのグロウコストが0になったため、グロウもしやすくなっています。グロウ元は<奈落ウリス><応援グズ子>あたりが人気ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。オールスターの魅力はその幅広さにあります。戦術、使えるカードやルリグ、プレイングなどなど、やれることもやられることも、キーセレクションよりはるかに多いです。派手さもある一方、緻密なプレイングが求められるなど、その醍醐味は語りきれません。
キーセレクションでウィクロスに慣れた方は、ぜひオールスターにも挑戦してください。さらに広く、ディープなウィクロスの世界が待ち受けていますよ。お待ちしています!
デッキの検索は、ぜひWIXOSSBOXもお役立てください。だいたい全ルリグが掲載されています。わからないことがあったら、ツイッターなどでもお気軽にどうぞ。
それでは、また次回の更新でお会いしましょう。