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【第220話】WIXOSS EXPO 2017に行ってきた-番外編-

    posted

    by ねへほもん

    さて、前回の記事で触れましたが、今回は轢断緑子の解説をします。
    解説のネタが無い位に回すのが簡単なデッキですw
    まずはレシピのおさらいから。
    轢断緑子.jpgのサムネイル画像


    ◆キーカード
    《一蓮托生》《チェイン・B&B》

    2止め遊月でお馴染みのセットですね。
    托生>は青&無色を置く以外に、<オサキ>を置く役割も担っています。

    最初はエナの物量を稼ぐため、<托生>の代わりに<母性本能>を入れていましたが、回してみると意外とエナチャ力が高く、1エナ程度は誤差であったため、安定的にオサキを置ける托生にしました。
    緑エナのみの時にアイヤイ等から特攻を受け、防御する必要が生じた場合に、<托生>→<BB>×3で緊急避難的に守ることもでき、柔軟性の高い1枚だと思います。

    2止め遊月ではエナ確保のため、<BB>では<ダハーカ>を回収していましたが、今回は<キジ>や<モンキ>を回収し、手札をエナに変換していきます。


    《ディストラクト・スルー》

    「このデッキ最大のキーカードは?」と聞かれたら、ずばりコレと推したい1枚。
    このデッキを組む動機になったと言っても過言ではありません。

    少し話が逸れますが、このデッキは筆者が独自に思い付いたものではありません。
    とあるWPSの会場で見かけ、直接対戦することはありませんが4位へ入賞してました。
    そのレシピは<轢断>+<応報>ルートに特化したもので、「ノーパンされたらエナが足りないのでは?」「序盤に焼き役を引けない、アーツで守られるなどしてライフを維持されたらキツイのでは?」といった疑問が湧いてきました。

    とはいえアイデア自体は面白いと思い、実際に考察してみると単なる2止め遊月の劣化ではないと感じました。
    詰めが盤面のアタック頼みという脆さはありますが、<ブルパニ>+<流転>、<ロックユー>、山落とし+<コフィン>といった2止め遊月対策をかいくぐれるのは大きな利点と言えます。

    轢断>は相手にカットインのタイミングを与える、リソースを食うという欠点があるため、<轢断>に頼らない詰め手段を用意するところから始めました。
    ・・・と言いつつ、速攻使いの筆者の頭の中には初めから答えがありましたがw
    轢断>と並ぶもう1つの詰め手段は・・・<こちらです>!

    古くから3止め緑子に伝わる秘密兵器です。
    ノーパンされてエナが少なく、<轢断>+<応報>まで届かない場合でも、ロングショットの筋を用意できます。
    特に止めママにはロングショットが効果抜群なので、<アヤボン>が大活躍します。


    アヤボン>投入まではすぐに考えついたのですが、次なる問題は「いかにエクシードを外すか?」でした。
    よく使われていたのは<紆余曲折>ですが、全てをエナチャージに振っても1エナしか増えず、ただエクシードを外しただけで終わってしまいます。
    折角エクシードを使うのだから、よりアドバンテージに繋がる使い方をしたい!と思いました。

    そんな時、ふと頭をよぎったのがしみずき式の2止め遊月でした。

    「<チェイン・B&B>のチェインで<グレイブ・ラッシュ>をタダで撃つ・・・?それだ!!!」

    2止め遊月の開発当初、3体ウェポンを呼べる<ラッシュ>は念頭にありましたが、黒1エナを用意する手間を考えて断念していました。
    BB>からのチェインで<ラッシュ>をタダで撃てることを教えられた時の衝撃は大きかったです。
    今回もその流れで、BBのチェインを活かしてコストを踏み倒し、より大きなアドバンテージを得られるカードを探しました。
    その結果、<ディストラクト・スルー>に辿り着きました。

    今まであまり使われてこなかった<ディスルー>ですが、ついに日の目を見る日が来ました。
    その強さを順にご説明していきます。

    1.3アド稼げる
    BB>からのチェインで0コストで撃てる一方、エクシードを3枚消費することで3枚ドローすることができます。
    事前に<BB>で<キジ>を集めておき、<ディスルー>の3ドローで引き込んだ獣を<キジ>で切ってエナを貯めるのが、このデッキの基本の動きです。

    2.エクシードを外せる
    上述した内容と被りますが、<アヤボン>補助の上で大きなメリットとなりますので再度記載しておきます。

    3.ピーピング+ハンデス
    この<ディスルー>、ただドローするだけのカードじゃないんです!
    効果は3種類あり、凍結効果はさすがに使いませんが、もう1つ効果を持っています。

    「カード名1つを宣言する。その後、対戦相手の手札を見て、宣言したカードをすべて捨てさせる」

    このデッキを考え始めた時、対エルドラでいかにトドメを刺すかが問題となっていました。
    先にライフに<トオン>を埋められても、<ナフシュ>で剥がせば済みますが、<応報>を撃ってアタックフェイズに入った後に<クリティカル・ショット>で<トオン>を埋められると、対処のしようがありません。
    そこで<ディスルー>のハンデス効果を使い、トオンを宣言して捨てさせることで、ライフに埋められるのを防ぐことができます。
    トオン>を抱えていなければ、<デメニギス>等のやや面倒なLB持ちを捨てさせれば良いです。

    また、対アロス等でバオバブーンを捨てさせることもできます。
    アロスには<チャクラム>が投入されていることが多く、1エナ渡すだけで<アヤボン>1面を止められてしまうため、<バブーン>を捨てさせることは重要です。

    後はサーバントを捨てさせることもできます。
    1度植物緑子戦で、<アヤボン>ショットに入った時にLB<コスモウス>を踏んだことがありますが、事前にサーバントを捨てさせたお陰でその後に残ったシグニ+ルリグアタックで丁度詰め切れたことがあります。
    前回EXPOレポで解説した2アン戦でも、サーバントを1枚しか持たれていなければ決定打になっていたのですが・・・

    ドロー効果を使うのが基本ですが、ハンデス効果も意表を突けるため、チャンスがあれば積極的に狙っていきたいですね。

    《小砲 アルマイル》

    本当に強いです。
    パワー5000の場持ちが良く、場に残れば複数ターンにわたって除去能力を使えるのは反則級ですw

    後で解説しますが、EXPOの前日にしみずきさんと組んだチーム戦では、筆者の隣でしみずきさんが<アルマイル>搭載型の2アンを使っており、<アルマイル>入りのデッキが大暴れしていました。
    除去能力を使うには相手とLvを揃える必要がありますが、このデッキは先攻なら4ターン目に<轢断>+<応報>を叩き込むため、先攻2ターン目のグロウを飛ばしてLv1でステイしていても、4ターン目のLv3グロウには間に合います。


    《コードアート T・A・P》

    ディスルー>でサーバントを捨てさせるプランでは手札確認に使います。
    対エルドラでも強LB持ちを捨てさせるために立てることが多いでしょう。


    《幻水 ナフシュ》

    対エルドラ専用です。
    何かライフに仕込まれたらさっさと除去してしまいましょう。
    TAP>にも言えることですが、<托生>でエナに置いて<BB>のコストで使えば簡単に回収できるため、覚えておくと良いでしょう。


    ◆実戦レポ@青馬堂 矢向店チーム戦

    前回はEXPOの実戦経過をご紹介しましたが、その前日にもチーム戦が開かれていました。
    こちらはセレクター枠等の制限はなく、全員が好きなルリグを使えたのですが、筆者はしみずきさん(2アン)とその知り合いの方(3止めママ)という3面緑チームで挑みました。
    さて、どうなったのでしょうか・・・?

    予選
    1回戦 エルドラ 〇(チーム ×)
    後攻ながら序盤の攻撃が順調に通り、後攻2ターン目に相手のライフを2点まで削ることができました。
    後攻3ターン目は<轢断>を叩き込んでライフを0にし、<TAP>で手札にサーバントも防御LBも無いことを確認した上で<応報>を放ち、アタックに入りました。
    勝ったな・・・

    「<クリティカル・ショット>」

    それは知ってた。だが、手札に大したLB持ちが無いことは確認済み。
    相手はトップドローした何かを埋めてきたが・・・

    アタック。

    「LB<デメニギス>」

    強いな・・・だが、デッキトップ次第では回復できないはず。

    「デッキトップ <ヴィックス>」

    えっ、強くない???
    ライフに<ヴィックス>が埋まり、2体目のアタック時にLB発動。
    3体目のシグニが除去されました。

    最後にルリグアタック。
    通ってくれ・・・

    「サーバント無し」

    何とか勝てました。
    薄氷の勝利ながら、1勝を挙げることができました。
    ただ、残り2人が敗れたため、チームとしては敗北しました。


    2回戦 爾改 ×(チーム ×)
    うん、勝てないッス・・・
    相手の攻めが速い上、こちらが<応報>を叩き込めば<クライシス・チャンス>から守られてしまいます。
    相手が緑1エナになるタイミングがあり、そこで一気に攻め潰せれば良かったのですが、<龍滅>の回復でしっかりとライフを回復されており、決めきれませんでした。

    チームでも負けて2敗となり、ここで終わったかと思われましたが、参加チーム数から2勝2敗でも復活の目があることを知っていたため、諦めず以降の戦いに臨みました。


    3回戦 あーや 〇(チーム 〇)
    罠を置かれると面倒なため、相手がLv3のターンに一気に攻め潰してそのまま勝ちました。
    轢断>でライフを削った上での詰めのため、<流転>やトラップで多少ダメージを軽減されても関係なく押し切れました。


    4回戦 グズ子 〇(チーム 〇)
    Lv4にグロウされると<バッド・エクシード>が飛んでくるため、さっさとLv3のうちに決着を付けました。
    轢断>を叩き込んだ上で<応報>→<アヤボン>特攻を仕掛けて勝利。


    チーム戦績は1回戦は1-2(負け)、2回戦は1-2(負け)、3回戦は3-0(勝ち)、4回戦は3-0(勝ち)とギリギリで負けるか圧勝するかのみで、チーム内のかみ合いが悪かったですが、2勝2敗チームの中でのオポネント等の計算では有利に働きます。
    1,2回戦で負けたチームはその後順調に勝ち進んでおり、その意味でもオポ差抜けは現実味がありました。
    結果としては、8チーム中7位で予選を突破し、決勝Tに駒を進めました。


    決勝T
    1回戦 3止めママ 〇(チーム 〇)
    後攻ながら、先攻3ターン目のママの攻撃を耐えきった返しのターン。
    相手ライフは4点、一方こちらは<全知全能>でリソースを奪われている状況ですが・・・

    「BB連打!アヤボン回収!応報バーン!アヤボン2体どっかーん!勝ち!!!」

    という流れで勝利しました(雑)
    リソースを削られると<轢断>発射は困難ですが、<応報>だけなら8エナ(<オサキ>×2+6エナ)で使用できるため、貯めるのはそこまで難しくないです。


    準決勝 植物緑子 〇(チーム 〇)
    運よく先攻を取れ、4ターン目に仕掛ければ良くなったため、ノーパンされながらもエナ的には余裕がありました。
    4ターン目に<BB>連打から仕掛け、<轢断>でライフ2まで削った上で、<応報>を放ち、<アヤボン>+2体でアタックに入りました。
    通常のロングショットであれば、LB<コスモウス>で逆転の余地がありますが、ライフ2まで削ったお陰でそのリスクは軽減できました。


    決勝 オサキループ 〇(チーム 〇)
    後攻で引きが弱く、最初の2ターンで除去役を引かず、盤面で2点しか稼げませんでしたが、幸いサーバントを持っていなかったため、ルリグアタックが2回通り、3点まで削れました。
    3ターン目の<BB>連打での回りも良くはありませんでしたが、何とか8エナを貯め、<応報>から<アヤボン>+2体の盤面を作りました。
    サーバントを捨てさせておらず、LB<コスモウス>で負けの局面でしたが、特にLBは踏まずそのまま押し切れました。

    という訳で、見事優勝することができました!
    筆者は6勝1敗、しみずきさんも6勝1敗で良い成績で駆け抜けられました。

    雑に<アヤボン>で決めているゲームが多いですが、引きが下振れても応報+アヤボンで雑なロングショットを仕掛けに行けるのがこのデッキのメリットだと思います。


    ◆番外編~轢断緑子のデビュー戦~
    最後に、轢断緑子の記念すべきデビュー戦の模様をお届けします。
    轢断緑子を見てその夜に組み、翌日の松戸のWPSに投入したのが筆者の初実戦でしたが、最初の相手が強敵でした。

    VSしみずきさん(2止め遊月)

    例によって筆者は後攻でした。

    先攻1ターン目 しみずきさんはシグニを立てずにターンエンド。
    後攻1ターン目 シグニを2体並べ、普通アタック。ルリグアタック込みで3点通すも、ここでLB<轢断>を踏んづけ、3面空けられました。
    先攻2ターン目 3面アタック+ルリグアタックで、一気にライフ3まで削られました。もう後がありません。
    後攻2ターン目 何か勝ち筋はないものか・・・?そうだ!

    「気合いで14エナを貯め、応報を叩き込んで詰める」

    3止め緑子なのにLv2のターンで決めに行くという謎の展開ですが、先攻3ターン目を許すと確実に<銃殺>されるため、やむを得ませんでした。
    BB>で回収しつつ<モンキ>を連打してエナを貯めました。
    先攻2ターン目に4点ダメージを受けているのも大きく、見事14エナまで到達しました。
    アヤボン>もきちんと引けています。

    だが筆者は知っていました。
    これでは勝てない。
    ダメだった・・・

    緑が5エナしかないから応報を撃てない!!!

    モンキ>や<物語>で落ちろ~と念じても、落ちるのは赤エナばかり。
    14エナという総量が足りていただけに、エナの色事故で敗北するという苦い結果となりました。

    2止め遊月に対して2止めで立ち向かうという衝撃の展開で、惜しくも届きませんでしたが、無理対面だと思っていた2止め遊月にも戦えると感じて驚きました。

    ちなみに今まで轢断緑子では通算4敗していますが、内訳は爾改2回、2止め遊月1回、2アン1回です。
    2止めデッキには総じて弱いですが、世界予選で多く当たるであろう止めママには<アヤボン>ロングショットが有効なために割と強く、その他植物緑子にも後攻からでも3ターン目の<応報>から一気に決めに行けるため、環境的には追い風だと感じています。
    いかがでしょうか?

    使えば分かりますが、非常に使いやすく、<轢断>が無理そうなら最悪<応報>+<アヤボン>のロングショットで決められるというところに気楽さがあります。
    次回以降は20弾のカードを取り上げようと考えておりますので、こちらもお楽しみに(^^)/

【第219話】WIXOSS EXPO 2017に行ってきた-後編-

    posted

    by ねへほもん

    WIXOSS EXPOレポの後編ですね。
    前編は楽しんだ気分に浸りつつ、帰宅後に勢いで書き上げましたが、後編はより実用的な情報をお届けしたいと思います。

    1.世界大会環境について
    世界を目指す皆さんが気になるのは、やはり「どんなルリグ構成のチームが勝ち上がっているのか?」ですよね。
    敗退後はひたすら謎解きしていた筆者ですが、最終結果はきちんと見届けました。

    東京予選を突破したのは、この3チームです!

    植物緑子
    2止めママ
    アイヤイ

    キスドラ
    カーニバル
    アイヤイ

    ユキ
    3止めママ
    ハナレ

    また、惜しくも決勝で敗れてしまったチームのルリグは以下の通りです。

    ピルルク・カーニバル・アイヤイ
    遊月・ママ・ハナレ
    遊月・カーニバル・ウムル

    その他のチームについて、筆者が見て回った範囲での所見を述べておきます。

    ・セレクター
    ルリグ数が11と多く、カードプールの質・量共に高い上に、<西部の銃声><幻水 キス><因果応報>といったぶっ飛んだ性能を持つカードがあることから、最も選択肢が広い枠です。
    予想通り、会場のルリグも相当バラついていました。

    特定のルリグを対策するのは得策とは言えず、対植物緑子に<クライシス・チャンス>、対2止め遊月に<生生流転>を積むといったピンポイントメタができる程度でしょう。

    gp gp

    的を絞りづらい上にデッキパワーが高いため、対セレクターは先攻を取れれば勝負になる程度に捉え、勝てなくてもやむなし位に考えた方が良いかもしれません。

    ・ロストレージ
    カーニバルと止めママの2強と予想していましたが、想像以上に止めママが多い印象でした。

    gp

    筆者のチームが対戦した4戦のうち、3戦は3止めママであったということからも、止めママの人気が窺えます。
    止めママが多い予想でデッキを選択し、実際に1回当たった時は後攻からすんなり勝てたため、自分のデッキ選択は正しかったのかなと考えています。

    ノーパンされて相手がLv4へグロウしてもなお、リソースを奪って攻め続けることで勝ちを奪える持続力の高さが魅力で、対策は容易ではありませんが、世界予選で当たる機会が多いのは間違いないため、何らかの対策は必要でしょう。
    基本の内容ながら、「場にシグニが1体のみの場合はトラッシュに送れず、エナが1枚のみの場合はトラッシュに送れないが、手札1枚のみの場合は1枚ハンデスする」という<全知全能>の裁定はきちんと押さえておきましょう。
    場合によっては場に1体しか出さず、手札を維持するという戦い方が正解になる場合もあります。

    後は2止めか3止めかの見極めも重要です。
    2止めは延々と<全知全能>を連打するデッキ、3止めは隙あらば<因果応報>+<アカペン>で一気に詰めるデッキとタイプが異なるため、相手のタイプを早めに見極め、それに応じた対応をできるかがポイントとなります。
    特に3止めは攻めの手段が多彩で、慣れないうちは意表を突かれがちなので、色々な攻め筋を理解しておく必要があります。

    因果応報>→<オサキ>2枚+6エナの8コストと、割と軽いコストで撃てる。緑子と違いマルチエナは飛ばないので、全力でマルチエナを置くのが基本。敢えて飛ばさせて<クラチャン>のチャージを狙うのもアリ。
    アカペン>→アカペン×2+ゴウカクは5点稼げる基本盤面。相手にする時はライフの残量に注意が必要。
    オイツキ>→別名エルドラキラー。クリティカルでトオンやデメニギスを埋めて喜んでいるとLBを無視されるので要注意。
    ウカロー>→英知シグニがパワーダウン、バウンス、バニッシュ耐性を得る。アーツ構成を決める際、<応報>で減ったエナで使え、かつ<ウカロー>の耐性を無視できるアーツ(<チャクラム>のダウン等)を投入できると良い。
    ゴウカク>→<クラチャン>で盤面を埋めて喜んでいると除去が飛んでくる。<クラチャン>投入時には、貯まった2エナで追加防御できるように軽いアーツを併用する必要あり。

    多彩と言ってもこれ位なので、後はどの程度のペースでエナが貯まるかを実戦を繰り返して慣れるのみ。
    手札が潤沢で<奮闘努力>を残していれば、0エナからでも一気にエナが増えることがある一方、強引に<全知全能>を放ち、手札や奮闘努力を切らした後には大してエナが貯まらないといった読みができるようになれば、だいぶ戦いやすくなるかと思います。

    カーニバルはまさに正統派というデッキで、直接の対策は特にないですが、アーツ枠が4枚で、アーツ構成を読みやすいため、頻出のアーツを覚えておくと良いでしょう。
    私見ながら、<ダブル・チャクラム>、<アイスフレイム・シュート><龍滅連鎖><生生流転>をよく見かけます。
    後は<水天一碧><自由自罪>、<カイヅカ>を採用した<スノロップ>型なら<フォーカラー・マイアズマ>辺りですかね。
    緑子が増えれば、<震亜動地>、<剣抜弩焼>といった0コストアーツが流行るかもしれません。

    ・アザー
    予想通りというべきか、とにかくアイヤイが多かったです。

    gp


    決勝にハナレが2名進出していたのも印象的で、噂に違わず強いのだなと感じました。
    全体分布ではミュウの方が多い印象でしたが、今後はハナレが増えるかもしれませんね。

    アーツを7枚積め、<コフィン>・<クラチャン>・<ダウト>といったアーツで2止め遊月、キスドラ、緑子といった派手な動きをするデッキを対策できるアルフォウは、ダークホースとしてセレクタールリグを狩れるポテンシャルを持ちます。
    サシェの<ニュームーン>もスペル連打デッキを狩れる実力を持ちます。

    ミュウやウルトゥムは無難な強さを持ち、タウィルは時間切れさえケアできればデッキパワーは保証付きです。

    ロングショットができ、<スイングライド>でデッキを掘って<割裂>・<トリトリ>を回収してリソースを奪う動きもできるアイヤイが相変わらず主流となるのでしょうが、2ママとカーニバルほど抜きん出たデッキが無い分、案外分布はバラけるのかもしれません。

    色々と書いてきましたが、ルリグが3種類に分かれる都合上、デッキ分布は相当バラけるため、特定のルリグに寄せた対策はあまり意味がありません。
    但し、止めママだけは戦い方が独特で、なおかつ一定のシェアを占めることが予想されるため、止めママ相手に戦えるルリグはそれだけで優位性があると言えます。
    例えば防御が薄い隙をついて、アルフォウでガンガン除去した上に<割裂>を叩き込むのは有力でしょう。

    2.筆者の使用デッキの選択について
    セレクター枠を割り当てられた筆者ですが、デッキ選択にはかなり悩みました。
    19弾発売前は2止め遊月の予定でしたが、しみずきさんが流行らせた辺りからシェアが増え、同時に対策も進歩してきました。
    轢断2アン、キスドラと他のデッキの可能性を探りつつ、2止め遊月が下火になるタイミングを探っていましたが、下火になることなく世界予選の日を迎えました。

    最終的には納得できるデッキを選択できたのですが、以下の基準でデッキを選択しました。
    • 対策されづらいデッキ→シェアが低ければ対策されない、つまり新作が理想。
    • 止めママを取れるデッキ→2止め遊月はリソース切れ、キスドラは<オイツキ>LBケアからのロングショットで負ける筋がある。よりイージーに勝てるデッキが理想。
    • 構築さえできれば、簡単に回せるデッキ→簡単なデッキしか使えません(おい)
    色々考えて採用したデッキが・・・こちらです!
    轢断緑子.jpg
    という訳で、使用デッキは「轢断緑子」でした。

    何やそれ???という方が多いかと思いますので、デッキの概要を簡単にご説明しておきます。

    デッキコンセプト「轢断ズドーン!応報バーン!アヤボンドカーン!勝ち!!!」

    説明が雑過ぎて恐縮ですが、それくらい雑に戦っても勝てるレベルで強いです。
    詳細な説明は次回に譲るとして、世界予選での模様を解説しますので、デッキの雰囲気を掴んでいただければと思います。

    予選リーグ1回戦 3止めママ 〇

    早速想定していたデッキとのマッチングでした。
    後攻だったため、先攻3ターン目にロングショットを受ける可能性はありましたが、2ターン目に<全知全能>で除去して3点通しつつ、3ターン目に<応報>分のエナを用意しつつ<アカペン>×2を揃え、かつLBの<轢断>を回避する必要があるため、基本的には緑子側が有利です。

    先攻2ターン目に<全能>が飛んで来ず、ライフ5点をキープできた一方、こちらの攻撃は順調に通ってライフ3点まで削れました。
    先攻3ターン目に<全能>を撃たれましたが、こちらは余裕で耐えきり、一方相手のライフは4点。
    全能>で多少リソースが奪われたと言っても、BB連打から応報のエナを確保する位は余裕です。返しに<応報>を叩き込み、LBの弱い相手に対して<アヤボン>を並べてそのまま詰め切りました。

    2回戦 4ミュウ 〇

    後で知ったことですが、<ダウト>+<ブルパニ>搭載の2遊月対策構築でした。
    ブルパニ>を知っていれば<グリアナ>でケアするかもしれませんが、知らないとケアせずに突っ込む可能性があるため、負ける余地がありました。
    対策を踏み越えて勝ちに行くのも1つの考え方ですが、対策の裏をかけるならそれに越したことはないです。

    後攻ながらアタックでガリガリ削ると、サーバントを引けていない相手は後攻2ターン目で早くもライフ2に。
    轢断>に<ダウト>で1点回復されるもライフ1まで削り、後は<応報>から詰めに入って余裕の勝利。

    3回戦 アイヤイ 〇

    例によって後攻でしたが、細かいことは気にしない。
    先攻2ターン目にライフ5まで削られたため、<アナベル>+<アヤトリ>のコースでロングショットを受ける可能性がありました。
    ・・・が、揃わない可能性がある上、例え揃っても<托生>+<BB>連打で守りつつ返しのリソースを稼ぐことができたため、あまり気にしませんでした。

    実際には<アナベル>+<アヤトリ>のセットは揃わず、耐えきった返しに<轢断>+<応報>から詰め切って勝利しました。
    轢断>で1点まで削ってから<応報>の詰めに入ったため、<シャフリ>LBによる大逆転もなく、無事勝利できました。

    決勝T 1回戦 2止めアン ×
    gp

    うん、勝てない対面だw

    例によって後攻を取り、先攻2ターン目からひたすら美巧3面盤面で耐久されました。
    こちらの攻撃は後攻1ターン目の<アルマイル>絡みの2点のみで、後は<大盤振舞>やサーバントで完全にシャットアウトされました。

    相手が美巧3面でゆっくり攻めてきたことから、先攻4ターン目をライフ0でギリギリ耐えきりましたが、次のターンはありません。
    相手のライフは5点で一見絶望的に映りますが、相手の手札が2枚のみであるのを見て、一勝負仕掛けようと決断しました。

    まずは<BB>連打。ひたすらウェポンを集めました。
    続いて<轢断>1発目。相手のライフは3に。
    更に<轢断>2発目。相手のライフは1に。通常は1発しか撃たない<轢断>ですが、ここではとにかく<轢断>に特化して、何とか叩き込みました。

    この間に1ドロー分のLBが発動し、相手の手札は3枚に。
    ここで狙いの一手を放ちます。

    コードアート T・A・P

    さぁ、手札を見せてくれ・・・

    マーライ>、<サーバント O3>、<サーバント D3

    あああぁぁぁぁぁ!!!!!

    ここでサーバントが1枚のみであれば、ディスルーでハンデスして、ミャオで最後の1点を削りつつ、ルリグアタックを通して勝てていました。
    毎ターンガードした上からもサーバントを2枚引き込む辺り、さすがに2アンは手強いなと感じました。
    結局返しに<一徹><マーライ>で詰められて負けました・・・


    いかがでしたか?
    東京予選の環境が今後の予選のデッキ分布のベースになるかと思いますので、ご参考になれば幸いです。
    次回は轢断緑子の詳細な解説をお届けしますので、こちらもお楽しみに(^^)/

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