
WGP札幌地区優勝 「8電源 シャニマス」
なので今回は選択した理由、強みや弱み、札幌地区で使用したデッキの紹介、大会レポートを書かせていただければと思います!是非よろしくお願いいたします!
WGP2024でシャニマスを選択した理由
BCF2024が終わり、7月に新しく制限改定が行われました。お手軽面取りヒールのアリスギア、お手軽山破壊の青ブタとプロセカに制限がかかりました。それと同時にBCF後半にアリスギアに強いという立ち位置で流行した<イベント>+<エクスタシーモード>という強力な耐久プランを持つ8電源シャニマスにも制限がかかりました。そのため、直近の環境でも「極めて丸く誰でも戦いやすい環境」が出来上がったかのように思われました。
しかしそこから約2カ月、8電源シャニマスのリペアが研究され、「環境トップクラスのエンジンと0レべアタッカーを用いる丸いデッキ」が誕生し、現在も環境トップに君臨している状況だとわかりました。今期新しいタイトルや新規のデッキタイプが出てきたとしてもこの強みが通じないデッキは出てこないだろうと考え使用しました。
というわけで、WGP2024環境で8電源シャニマスを選択した理由は「序盤とエンジンが強く他デッキに比べてこけて負ける頻度が少ない」ためです。
ただし8電源シャニマスにも明確に厳しい状況があり、それを見つけて改善していくのに7月から9月までの期間を使用した、という経緯になっています。
シャニマスの強み
ここではすでに環境で流行っている8電源シャニマスの強みについて説明していきます。強みのすべてを記載することは難しいので、ここでは具体的な強みを3点あげて説明していこうと思います。
序盤のシステムアタッカーが強力
採用されているシステムアタッカーのラインが3500以上ある点が強力です。ヴァイスにおいて0レべはほとんどサーチや回収ができないレベル帯であり、引いたカードで戦うことを強いられています。シャニマスは採用されている0レべのほとんどが3500以上のパワーを出すことができ、次の0レべにつながるようなシステム効果を持つキャラで構成されています。
要は「何を引いても基本アタッカーとして運用でき、相手のキャラの生存を許さず楽なゲームをさせない点」が強力です。
ここにプラスして強力なエンジンである<伸ばす手に乗せるのは 風野灯織>のパワー上昇が入るため、過去トップクラスの序盤の性能を誇っていると思います。
2種類のアンコールアタッカーとそれを支える1連動
シャニマスは強力なシステムアタッカーとエンジンを持っているため、対戦相手は0レべでは有利が取りづらく、必然的に1レべが重要になってきます。1レべで面を作り打点を捲る必要がある対戦相手は「電源特有の打点の低さを利用し1レべでリソースを稼ぎつつ山を作ること」を大まかなプランに沿えることが多いです。
前期でアリスギア相手にプロセカや青ブタが無理やりストックを積んでいるシーンを思い浮かべていただければわかりやすいと思います。
しかし、8電源シャニマスはこのプランに対して<1連動>が各種2/2を即スタンドさせるため大幅な有利を作らせない点が強力です。
<うらうらクルル 櫻木真乃>はパワーの高さから生存率が高くツインドライブでストックを綺麗にしながら打点を上げることができ、<今のうちは走らない 和泉愛依>は12500という驚異のラインを押し付けることから面の取り合いに貢献できます。
どちらもアンコールを持っていることからゲームでの活躍期間が長く、弱みである打点の低下や面負けのリスクを減らせる点が強力です。
基本は1レべに上がった直後に連動で2/2アンコールを起こして打点維持に努めましょう。
ダメージレースに関係する3種の緑キャラ
序盤では安定してダメージを与え、1レべ以降は2/2アンコールで舞台やダメージを押し付けやすいです。相手としてはゲームに勝つためにどこかで打点を捲る必要が出てきます。1つ目の方法は最終ターンのロングキルを狙うこと。最近のデッキでいえば「扉型のウマ娘」や「リゼロ」あたりが該当するでしょう。ここに対して2レべ以降の電源で<ROOKIE! 市川雛菜>を出すことでロングキル率を軽減することができます。細かい打点で刻むことができなければ耐えた次のターンにヒールで戻すだけでも勝てるゲームが増え、細かい打点は「ROOKIE! 市川雛菜」と合わせてキャンセル率を上げて対応します。相手目線でも確率の低いロングキルを狙うよりも一ターン耐えてから倒すプランに切り替わりやすく、結果としてシャニマスの強力な詰めを放つ1ターンをもらいやすくなります。
2つ目の方法は無理やりクロックやストックで圧縮して耐久すること。これは狙ってできるデッキもあれば一週目の配置から偶然できるようになるデッキもあります。
これに対しては<アンシーン・ダブルキャスト 黛 冬優子>を駆使して戦っていきます。
ストック圧縮こそ崩せませんが、リフ後のクロックを再度山札に戻してダメージを入れるプランは相手もせっかく圧縮してできた山を有効活用できず、止めても次の山までの枚数が増えることからリソースを払わざるをえない状況にできます。
特に相手のリフ後に「アンシーン・ダブルキャスト 黛 冬優子」を使用し、そのターンで7点以上入るとヒール込みのリソースを再度山に戻すことができるので強力です。嵌ってしまえば理不尽を感じるゲーム展開になるでしょう。
3つ目の方法は面を固めて被ダメを減らし、ロングゲームでバグを待つこと。直近でいえば「ストブ枝ウマ娘」や「8電シャニマス」、「二乃」あたりはここに分類されると思います。
8電シャニマスはエンジンの関係で山札がいつでも強いわけではなく、急に山札が弱くなることや、面で負けると打点が減りやすい傾向があるためロングゲームは不得意だと考えています。
このプランに対しては<メイ・ビー 和泉愛依>が強力です。1ターンに与えるダメージを多くすることでショートゲームを目指し、詰めのコスパの良さで相手と戦うことができます。
シャニマスには即スタンドさせる連動があるため2レべになった直後から4パンできるようになります。デッキ内に入っているレベルの高いキャラが多いことやトップチェックが容易なことも相まってダメージレースを押し込むことができます。
緑のキャラはシャニマスに必要な部分を補うカードパワーがあると考えているため、序盤中盤終盤と強みを理解して戦っていきましょう!
シャニマスの弱み
シャニマスの弱みについても触れていきましょう。実際細かいところやパワーラインを抑えるだけでも違いますが、書き始めるときりがありません。今回は最大の弱点である<エンジン>のデメリットを確認していきます。エンジンのデメリット
- 山を削ってしまう。
- 返しのパワー補強はない
- 控え室にキャラがない場合に起動しない
- 確定サーチではない
ここはプレイの方針(一枚で止める、使う場面を選ぶ)である程度は緩和できるものの、不利なゲームではどうしてもリスクを取らざるを得ないことが多いです。
返しのパワー補強がない点はアンコールアタッカーを採用することができるため、そこまで大きなデメリットととらえていません。
しかし往復で面を取る系のデッキには弱点となることもあり、今期二乃や大活躍を採用したデッキはこの弱点が明確に出るマッチアップだと思っています。
控え室にキャラがないと起動しない部分は体感で20試合に1回程度起きる現象で、自ターン開始時に控え室にキャラを作る意識を持つことや、ハンドカットドローを抱えることで軽減することができます。2週目頭のハンドが薄いタイミングでこれが起きるとゲームメイクが崩れかねません。慣れが必要な部分です。
確定サーチではない部分はゲームプランを作成する上で大きなデメリットになっており、ピン投のカードの活躍をコントロールしにくいことや理想の動き通りにプレイするのがそもそも難しい部分でもあると思っています。扱いが難しい1枚採用のカウンターやピンポイントでしか役に立たないシステムカードの評価は低いです。
札幌地区で使用したデッキの紹介
レベル0
計17枚
テンプレの8電源シャニマスに緑を少し多めに採用しているくらいのデッキです。
人によって枚数配分が異なりやすいカードに注目していきます。
- セピア色の孤独 福丸小糸 4枚
- 圧縮要素+多パンの裏目の初パン電源をケアできる優秀なアタッカーです。基本いつでも腐らず相手を割ることができるので個人的には高評価です。
たくさんドラを乗せてシャニマスの強みを押し付けていきましょう。
<美希バーン>に動きを寄せる関係で思い出に置きたいことから4枚採用しています。
- アンシーン・ダブルキャスト 黛 冬優子 2枚
- ネオス環境において<うらうらクルル 櫻木真乃>を触れないデッキが一定数存在するためそこで得たハンドリソースを早期に打点に還元できるよう枚数を増やしています。パワーラインが低いウマ娘やチェンソーマン、プロセカや青ブタといった圧縮形タイトルにはガンガン投げて打点を詰めましょう。山が固まりきったら負けます。
また、相手が門を使用するデッキに対しても戻り枚数が少ない山で打点を与え続けることができるので有利な試合展開が作りやすいです。
- 283プロダクション 0枚
- 広島地区でお守り用に一枚入れていましたが地区大会に出て抜く決心がついた一枚です。
ミラーが多い環境で打っても勝てないゲームが多く、序盤から握るストレスや貫通するリスクなど様々な状況を考慮して最終的に使わない判断をしました。
10月中旬時点までは無選抜の人は全く見ていませんでしたが、最近はちらほら増えてきているようにも思えます。空いた枠に緑のカードや0レべのキャラ、3レべの択増加をしているプレイヤーが多いです。
もしも入れる場合は<キネマ・リリック>と合わせて探しに行きやすい構築にするのがおすすめです。
- Beautiful Sunset 白瀬咲耶 0枚
- 無選抜のためデッキ採用を考えることができる1枚。選抜段階でも<ソウル減>と合わせた耐久力が売りだと思っていたので早出しヒールやイベントカウンターが減った今採用は難しいと思います。また着地したいタイミングが2レべの前半のみという短いタイミングであること、美希バーンの着地タイミングと被ることを理由に不採用となりました。
WGP札幌 結果
予選
8宝ホロ 後○ 8門兎 先○
8枝るろ剣 後○
リンクマクロス 後○
決勝
8電シャニ 後○ ストブ枝ウマ娘 後○
8宝メイドラゴン 後○
8電シャニ 後○
大会レポート
8宝ホロライブ
0の<ファウナ連動>と<アキロゼ連動>が入った8宝でした。先攻<Summer Splash Party! 博衣こより>からアタックされ二ターン目には0連動にも繋がるいいスタートでした。こちらは<灯織>が立たず<うらうらクルル 櫻木真乃>も2レべメタで割られる展開でした。1連動をたくさん引いていたため、<逆圧縮>と<美希バーン>の押し付けで勝利しました。8宝のように序盤で上手く圧縮を決められると後半厳しいデッキ相手はなるべく「うらうらクルル 櫻木真乃」を立てて打点を作り押し込むゲーム展開を意識しましょう。このルートは自分の山も弱くなるので、アキロゼ多面のロングレンジバーンをされていたら厳しかったと思います。
8門うさぎ
3レべの採用カード種類がとにかく多かった記憶があります。門採用のため打点レースを意識して<逆圧縮>で詰めていくプランを選択。先攻を取れたこともありダメージレースは有利に進みましたが最終ターンで2トリして2-4からロングキルゲームへ。何とか耐えましたが負けてもおかしくない展開のゲームとなりました。今期どうしても相手の山札を弱くするのにリソースを使うとロングキルが通りやすくなる試合展開は運が絡むことが多く、個人的には今もなお課題として残っています。
8枝るろ剣
遊々亭のデッキ紹介と似た型でした。<2/0の連動>でダメージレースは押されるもののこちらもしっかり打点を押してトントンのゲームへ。この試合はお互いリソースが少ないながら打点を作るゲームになったので2/2をアンコールする面の取り合いのプランが刺さり勝利しました。後攻でも多パンすることで被ダメを減らせるシャニマスの強みが生きたと思います。1点バーンがメインのデッキは<レベル応援>の価値が高く、クロックに刺さっても舞台に出せる2枚採用が生きて良かったです。
リンクマクロス
最終戦は階段でした。相手は先攻ながらも0レべやイベントを引くことができず、何とか連動でゲームを持たせているような展開でした。多パンや<逆圧縮>も相まってダメージを押しきって勝利しました。多パンエンジン+ツインドライブ+逆圧縮の理不尽パンチはこの後制限されると思います。
8電シャニ
後手2ターン目には1-6まで飛んでいき厳しい展開へ。即2まで飛んだこともあり控え室が弱く電源のバリューで勝つことも難しかったです。運よく相手が0-5で止まってこちらの<1連動>を返してもらったことや相手の1レべが飛んだことも相まって打点レースがトントンまで戻るゲームへ。このゲームはお互い<逆圧縮>は絡みませんでしたが、<美希バーン>の+1パンと<レベル応援>2面の多数ルックのおかげでぎりぎり耐えることができて勝利しました。8電源シャニマスはカウンター自体を採用しにくいと考えていましたが、上手く使えるプレイヤーは面取りルートを強化することができるのでミラーでの課題を頂く試合となりました。
ストブ枝ウマ娘
ウマ娘相手は逆圧縮と<うらうらクルル 櫻木真乃>を使うゲームを意識しています。ハンド枚数を稼ぐことができ<逆圧縮>も刺せる形になり勝利しましたが、逆圧縮を多数使用すると山札が弱くなってしまうので、相手が打点を作れるデッキの際は注意しなければなりません。今期ウマ娘に一度負けていることからも不安を持つ対面でした。<サトノダイヤモンド>は山を作る速さが早いので、今期対面した時のプランはきちんと持っておくべき仮想敵だと再認識しました。
8宝メイドラゴン
0レべから多パンできキャラも帰ってくる理想のゲーム展開となりました。8宝ホロ同様一週目を上手く超えた8宝は圧縮率からも負けやすいので<逆圧縮>+<うらうらクルル 櫻木真乃>を意識してハンド枚数を稼いでいきます。リフ後にクロックを逆圧縮→弱くなった山にダメージが通る→通った部分を再度逆圧縮という理不尽な行動でダメージを押し続け勝利。最後は2-0から発砲されましたが危うく負けかねないほどだったので、メイドラゴンの詰めは甘くないと実感しました。
8電シャニ
最終戦も8電源シャニマスのミラーとなりました。ミラーは<1連動>が生存するとリソースが大きく離されるので大事に使用するのがポイントだと思います。相手は<灯織>の着地が遅れていたこともあり1連動3面+電源で灯織出しを選択。こちらは連動がなかったものの1連動を3枚集めすべて割り切る展開に。ほとんどの場合ここで1連動が返ってくるのですが、アンコール+連動で3面割られて面が触れない展開に突入。今後の面でのリソースは負けるためダメージを押しきるプランに切り替えて勝利へ。<美希バーン>を絡めることでダメージレースを優位に進める事こそできましたが、「打点が抜け続けるミラーのゲーム展開では何もできない。」という今期の難点を再認識する結果となりました。
今期の総評として数多くのシャニマスがいるため対面する際の練習は必須であるもの、練習した結果を出しやすい対面かどうかでいえば否というデッキだと思います。特にツインドライブの超打点は1週目の配置に依存しますし、<逆圧縮>はケアするのも難しいです。そのためシャニマスにはなるべくリソースを削り続けて事故待ちするしかないデッキも多いと思います。
今期のデッキ選択の際には0のゲームスピードが適正かどうかやシャニマスに対して有効な立ち回りがあるか、それを実行できるか試算してから挑んでいきましょう!
長くなりましたが読んでいただきありがとうございました。
初の全国大会も頑張ってこようと思いますので是非よろしくお願いいたします。