3回目の今回は、使い続けた過程で感じた、課題や弱みについて書いていきます。
1. ホロライブというプールを使わねばならないという弱み
いきなりこれかという弱みですが、結局これがかなり重い弱みです。カード単体の評価とデッキとしての評価は当然別物。カード単体がこんなに使いたいのに、デッキにすると難しいなと常々感じるところです。具体的には、初回の記事で<るしあ>は下が大事という話をしましたが、それをホロライブのプールで実現するのが大変です。以前1連動の再現性がホロライブは低いという話や、ホロライブトリオ環境考察で<霞>が強すぎるという話をしましたが、今回挙げている課題点はまさにここら辺の話です。1連動多面が難しかったり、<霞>が強すぎるほど他の0があまり強くないプールというのは、ネオスタンダードにおいては他のタイトルに1歩も2歩も劣ってしまうわけです。これは<るしあ>に限らずネオスタンダードでホロライブを選択する際には共通で言えることです。
具体的には、現代的なアドバンテージの稼ぎ方ができるレベル0が2種、<霞>と<ハーマイオニー>しかいません。<霞>は現代的といっても少し時代遅れ感があり、リバース要求やダイレクト枠が出来るなどのデメリットもあり、体感少し厳しいイメージです。<ハーマイオニー>はテキストこそ強いものの、まず中央以外で500という弱さが目立ちます。相手のキャラを踏めないと当然相手に楽をさせるわけですが、こちらが楽するために向こうを楽にしてたのでは意味がありません。強いレベル0とは言い難いでしょう。加えて上位互換とも言える<パスタ>や<アサリ>は特殊相殺付きです。当たった時に一方的にこちらだけ損をするので、現環境で強力とは言い難いです。
しかしながら相手のカードパワーについて行こうとするとこれらを採用しないのは難しく、それほど強くないカードに構築の幅を狭められることになっています。追加に期待していましたが、そういった追加ではなかったのでここは割り切るしかありません。
結果として、<るしあ>の理想とする下だけで優位に立って<るしあ>は添えるだけという展開の再現性がかなり低くなってしまうのが弱みだと考えています。
2.ヒールルートの取り辛さ
<るしあ>を維持していれば勝てるデッキを作りたかったのですが、想定外だったのがヒールルートの取りづらさです。<マリン>がカードとして優秀で、多面連動によるヒールルートも取りやすいと考えていたのですが、実際には取れるんですけど勝ちに繋がらないという事が少なくありませんでした。具体的には、大概2点ヒール、上手く行けば3点ヒールですが、まず複数点ヒールルートをレベル2で取ることは非常に稀です。そんな余裕があってかつ拾わない方が良い状況がとても少ないということです。なのでレベル3で取るルートなのですが、こっちが2点3点をヒールするために門連動を打っている状況で、こちらのソウルが上がってしまうのが難点です。ソウル3ならまだ良いのですが、そういった状況では大体相手の面が空いていることが多く、ヒールするためにダイレクト4点5点を喋るのが、勝率の高い強い行動ではないという意味です。ヒールよりもキャンセルの方が強いですからね。相手のキャンセル率上げてどうするんだというお話です。
<るしあ>でヒールするルートは見た目より取りにくかったという話ですが、つまりヒールも<るしあ>にある程度頼るこのデッキの想定が変わってしまい、結果としてヒール量は若干心許無いデッキになってしまったわけです。
山を作ってヒールで戻してができれば強いのですが、詰めるルートを取った方が強いことが多く、思い描いていたデッキとはちょっと違ってしまいました。
3.詰めの弱さ
これは今後の追加で改善する可能性がありますが相手を3-7にすることにおいて、他のデッキに著しく劣ります。打点期待値は良いのですが、ゲームエンドまで持っていく丁寧さがないので、ラストターンを渡しがちということです。具体的には例えば<るしあ>3面で逆圧縮は、12枚戻せれば非常に強力です。数字も出ますし、これ自体には文句ありません。
しかし相手が3-0である想定で考えると、その勝率はかなり微妙なものになります。高確率で3-6までしか入らないんですよね。ダイレクト枠があれば別ですが、信頼に値するにはダイレクト枠が2つ必要です。
これは3-0想定だけでなく、3-2、3-3想定や、2-4想定など、色々な状況で微妙になってしまいます。突き詰めると、結局平パンというのが理由ですが、これを解決するようなカードがあまり存在しないので、現状目立った弱みに感じています。
ちなみにこれにピッタリな<マリン>や<ルーナ>というカードが用意はされているのですが、これらを釣ってしまうと逆圧縮枚数が減少してしまうのでこれはこれで上手くいかなかったり。ゲームに余裕があれば選択肢はありますが、その再現性は高いとは言えません。
4.ストックを大量に使うことが不得意
これは<るしあ>の特徴で、レベル2で早出しするのにそこで4コスト以上使うことが難しいという弱みがあります。一般的な早出しデッキは、4コスト以上使うプレイもしやすく、前のターンにストックに行ったクライマックスを放置してもそこで使える可能性がありますが、<るしあ>はこのルートがとても取りにくいです。理由はテキスト以上のことは無いのですが、<比例応援>+テキストで3コストであることと、後列2面がレストしてしまうことが原因です。この時点で3枠埋まっており、釣り出すことを考えると自由面はあと1面です。例え1コストでも有効利用するのが難しいわけです。ちなみに<すいせいヒール>の採用理由はここの部分が多いです。圧殺することにはなりますが立て直しやすい良い札です。
これはメリットと捉えることも出来ます。序盤に作った純ストックはそのまま放置できるということなので、純ストックを作りつつ進めることを前提に下を組むと、強みに変えることができます。ここらへんも意識して組む必要があります。
5.アンコールを許さないデッキに相性が悪い
これは宿命なのですが、アンコールできない相手には一律で苦戦を強いられます。<ランサー>や<真宵>のような早出しメタは相手への負荷もあるのでまだかわいいのですが、上から踏んでくる系がかなり厳しいです。その最たる例が<ヴァンパイア>型のごちうさで、このカード1枚に負けます。特に<バウンス+カウンターカット早出し>は最悪で、この形のうさぎには<るしあ>を手札に集めて1ターンで切るプレイを取らざるを得ません。他には<ヒースクリフ>選抜のSAOや、<有咲>なんかもめちゃくちゃキツいですね。SAOはもちろん、<有咲>もアンコールこそさせてくれますが、数字が違いすぎてあっという間に手札が枯れます。高いパワーのキャラをアンコールするのをメインプランにしているので、アンコールやパワーを否定されると弱いわけです。
ということで今回は、<るしあ>の弱みについて書いていきました。こう書くと結構穴だらけなのですが、それでもなお魅力を感じ使い続けている感じ、相当ハマってしまいました。
次回はデッキの変遷について書いていきます。半年以上使い続けたので、デッキの構成もだいぶ変わって来ました。考えたことと構築への反映の話をしたいと思います。