
【春化精】テーマ解説
今回は、新弾「DARKWING BLAST」で新規カードを獲得した、「春化精」について解説したいと思います。
お付き合い下さい。
さて、「春化精」自体は前弾「POWER OF THE ELEMENTS」で登場していたテーマですが、今回は新たな下級に加えてテーマ内のエースモンスターとそのサポートを得て、純構築に近いかたちで組めるようになりました。
改めて「春化精」の効果と、新規カードについて見ていきましょう。
「春化精」は地属性・天使族で統一されたテーマで、下級のモンスターは手札で発動する効果とフィールドで発動または適用される効果を持っています。
手札の効果は『手札から自身とモンスターまたは「春化精」カードを捨てて発動し、固有の効果を処理してから墓地の地属性モンスターを蘇生できる』となっており、この効果で地属性モンスターを展開してアドバンテージを得ていくデザインになっています。
各カード紹介
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丘と芽吹の春化精
固有処理は「春化精」カードのサーチ、フィールドでの効果は「春化精」モンスターへの効果破壊耐性付与です。 魔法・罠も含めたすべての「春化精」をサーチでき、初動、後続確保、妨害確保として優秀なモンスターです。 フィールドに出しておけば無制限となった<サンダーボルト>などに対して耐性を持たせられるため、先攻では優先してフィールドに出しておきたいですね。 |
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花と野原の春化精
固有処理は地属性モンスターのサルベージ、フィールドでの効果は「春化精」モンスターへの対象耐性付与です。 主な役割は先に効果を発動した「春化精」を回収して次のターンに備えることですが、発動条件として墓地にモンスターが必要なため、他のモンスターよりは多少の使いづらさがあります。 フィールドでの効果は対象耐性付与と<丘と芽吹の春化精>と同じく防御的な効果で、そちらと並べることでより強固な耐性をつけることができます。 |
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山と雪解の春化精
固有処理は1ドローで、フィールドでは「春化精」1体を2回攻撃可能にできます。 不確定ではあるものの、初動が細い時に使って「春化精」を引きに行ったり、さらなる妨害を引きに行くことが狙えます。 フィールドでは「春化精」の2回攻撃化と<森と目覚の春化精>と同じく攻撃的な効果で、こちらも先攻では出す必要性は薄いですね。 |
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苗と霞の春化精
今弾での新規カードです。 固有処理は地属性・天使族のサーチで、フィールドでは「春化精」モンスター以外の攻撃力を600ダウンさせます。 「春化精」魔法・罠には触れないものの、テーマ外のモンスターに直接触ることができ、同じく地属性で統一された【マドルチェ】や<現世と冥界の逆転>では、重要となるモンスターをサーチすることができます。 一応は「春化精」内においても<丘と芽吹の春化精>をサーチすることで間接的に「春化精」魔法・罠に触ることができるため、コストが確保できるなら多くの択を持つ初動として扱えます。 安定性の向上に寄与してくれるでしょう。 |
これら2つの効果は無条件かつ無コストであり、とりあえずで使ってもアドバンテージを得られるうえ、他のカードと合わせることでより柔軟な対応ができるようになります。
<干ばつの結界像>などを蘇生できると相手の展開を妨害できますね。
モンスター効果の無効は地属性モンスター5体が存在する場合と若干重いですが、【春化精】は地属性モンスターを横並びさせるのに長けたデッキなので、意識すれば条件達成はそれほど難しくありません。
チェーンブロックを組まないうえに効果の適用タイミングは任意で選べ、かつ破壊までするため類似効果の中でもかなり強力です。
この効果に同名ターン1の制限は無いため、複数の<春化精の女神 ヴェーラ>を並べられれば、何度も相手の効果を阻害できます。
上級モンスターではあるものの「春化精」の共通効果で出せるほか、後述する専用サポートも存在するため、召喚自体はそれほど難しくないでしょう。
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春化精の花冠
自分の地属性モンスターすべてを「春化精」として扱う効果、1ターンに1度「春化精」の手札コストを自身のみにする効果を持つ永続魔法です。 他テーマに「春化精」モンスターの耐性付与効果や攻撃強化効果を適用することができるようになります。 コスト軽減は1ターンに1度のみであり、このカードの発動で1枚分消費しているため、複数ターンに渡ることができればアドバンテージになります。 |
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春化精の暦替
墓地の「春化精」を蘇生かサルベージする効果と、墓地から除外することで複数の「春化精」を蘇生する効果を持つ通常罠です。 フリーチェーンで蘇生できるため相手の行動に合わせて<丘と芽吹の春化精>を蘇生することで破壊を免れるといった運用ができます。 墓地効果は手札0枚の時という条件はあるものの、一気に大量の春化精を蘇生できるため大きなアドバンテージを得られます。 蘇生したモンスターはエンドフェイズに手札に戻るものの、次のターンはそれらの手札効果で展開できるので無駄がありません。 墓地効果は墓地へ送られたターンには使用できないので、あらかじめ「春化精」のコストにするなどして墓地へ送っておきましょう。 |
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春化精と花蕾
墓地から特殊召喚されたモンスターの種類の数まで相手の表側カードを対象に取り、手札に戻す通常罠です。 効果処理時に対象の数だけ自分の地属性モンスターを手札に戻し、その後相手のカードを手札に戻します。 この時手札に戻す地属性モンスターは墓地から特殊召喚されている必要はありませんが、対象の数より自分のモンスターが少なくなると、効果が不発になってしまいます。 |
こちらで戻したカードも次のターンに手札から展開できるため、戻すカードをうまく選びながら戦っていきましょう。
後述する新規カードでカード名指定されており、その意味でも重要となるカードです。
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春化精の花盛
今回新規に追加されたフィールド魔法です。 地属性モンスターが5体以上存在すれば攻撃力を1000上昇させる効果、<春化精と花蕾>をコストにデッキから<春化精の女神 ヴェーラ>を特殊召喚する効果、「春化精」が蘇生された時にお互いのフィールド・墓地からモンスター1体を手札に戻す効果を持ちます。 強化効果は地属性モンスター5体以上と<春化精の女神 ヴェーラ>の無効効果と条件が被っており、あちらを狙うついでに適用する事になるでしょう。 |
<春化精と花蕾>を手札・墓地から除外することで、新規エースの<春化精の女神 ヴェーラ>をデッキから直接出すことができます。
<丘と芽吹の春化精>のコストで<春化精と花蕾>を捨ててこのカードをサーチするなどすれば、条件が整います。
バウンス効果は「春化精」の蘇生がトリガーとかなり緩く、お互いのフィールド・墓地から選べるため柔軟性はかなり高いです。自ターンであればコストにしたモンスターを手札に戻してリソースとし、相手ターンでは<春化精の女神 ヴェーラ>の効果などをトリガーとして相手モンスターをバウンスする妨害として使えます。
全ての効果が非常に強力で、それぞれに噛み合っているためかなりいい新規です。
「春化精」内で妨害とリソースになる効果を得られたため、純寄りの構築がしやすくなりました。
春化精と相性の良いデッキ
最後に、【春化精】と相性のいいデッキを紹介したいと思います。【ガジェット】
ランク4に繋ぎやすいのも強く、<ギアギガントX>でさらなる展開パーツの確保や、<No.41 泥睡魔獣バグースカ>で妨害などができます。
特に後者は<春化精の女神 ヴェーラ>の無効効果と噛み合いがよく、布陣できれば非常に強力です。
【マドルチェ】
元々がリソース力とワンキル性能に長けたテーマなので、それの安定性を大きく向上できるのは嬉しいですね。
現世と冥界の逆転
手札コストとして<古衛兵アギド>や<古尖兵ケルベク>を捨てればそれぞれの効果に繋がり、<墓守の罠>から「春化精」に繋がるなど相互にシナジーがあります。
<賢瑞官カルダーン>も同じ範囲でサーチできることから、墓地を肥やして永続罠をセットするのもおもしろいですね。
ほかにも【スクラップ】や【列車】など、地属性統一のテーマであれば相性のいいデッキはたくさんあります。
お気に入りの地属性テーマを、「春化精」で強化してみてはいかがですか?
ここまでありがとうございました。