
テーマ紹介「花札衛」後編【メカヲタ】
相性のいい魔法カード
増援
戦士の生還
貪欲な壺
闇の誘惑
終わりの始まり
名推理
ワン・フォー・ワン
シンクロキャンセル
回し方
ここからは、具体的なデッキの回し方について解説します。【花札衛】を回す上で重要になるのは、「ハンドアドバンテージ」と「ボードアドバンテージ」、そしてデッキ内の「花札衛」モンスターの比率の把握とリソースの管理です。一見難しそうですが、慣れてくると手なりで回せるようになります。
<花札衛-松->は、初回のみボードアドバンテージ+1/ハンドアドバンテージ±0になるカードで、召喚権はできるだけこのカードに割きたいところ。他のカス札はボードアドバンテージ+1/ハンドアドバンテージ-1ですが、<花札衛-柳->のみハンドアドバンテージを±0に抑えてくれます。また、<花札衛-桜->も、<花札衛-柳->を特殊召喚できることから実質的にはハンドアドバンテージ±0にしてくれます。タネ札はボードアドバンテージ±0/ハンドアドバンテージ±0の単純な入れ替え札ですが、除去が成功すると実質的にボードアドバンテージ+1となります。光札も両アドバンテージ±0ですが、カス札をドローした際にボードアドバンテージ+1/ハンドアドバンテージ-1になります。<花札衛-桜に幕->のみ、ボードアドバンテージ+1/ハンドアドバンテージ±0になります。
「花札衛」のドロー効果や<花札衛-桜->によって«花札衛-柳-»に早急にアクセスして効果を使用しつつ、アドバンテージ±0のタネ札で«花札衛-柳-»を墓地送り、2枚目の花札衛-柳-で同名をループさせてボードを伸ばしていきます。強力な魔法が絡むまで«花札衛-月花見-»を連続利用してボードとハンドを整え、引き込んだ魔法によって一気にアドバンテージを稼ぎます。<超勝負!>によって«花札衛-月花見-»や«花札衛-柳-»の蘇生に成功すれば、それだけでハンドアドバンテージが蘇生した数に比例して増えていきます。引いたカードによってはさらにボードアドバンテージも伸ばせるため、一気に高レベルシンクロに繋ぎましょう。また、場合によっては<花合わせ>を後引きすることもありうるので、状況に応じて適宜«花札衛-柳-»で墓地のカス札をデッキに戻すことも必要になります。
ある程度軌道に乗れば自然と回り続けるので、デッキ切れにならないよう注意しつつシンクロ体を並べましょう。早めに<花札衛-雨四光->を展開に絡めて墓地へ送ることで、<超勝負!>の効果を確実化することを意識します。場合によっては確実でない超勝負!を発動することにもなりますが、そこは運を天に任せましょう。
デッキレシピ
花札衛
プレイヤー:メカヲタ
モンスター
計27枚
エクストラデッキ
計15枚
サイドデッキ
計15枚
ここで、私が現在使用している構築を掲載します。
採用理由についてはカード紹介の項とほぼ同じですので、ここでは非採用としたカードの理由を解説します。
超こいこい
花積み
ワン・フォー・ワン
終わりの始まり
闇の誘惑
デッキ枚数が40枚でないのは、これ以上減らしたいカードがなく、かつ増やした2枚は初動となるカードなので問題ないとしたためです。何度か回していますが、目立った事故も少なく許容できる範囲かなと思います。そもそも100%が成し得ない、一定の事故率と戦うデッキですので...。
採用される魔法カードの種類も含めて「最適解」は存在しないデッキタイプであるため、自身の回し方に合う構築を探すことが大切です。
環境での立ち回り
対【ドラグマ】
【召喚獣】混成型の<召喚獣メルカバー>や、<エルシャドール・アプカローネ>からの<影依の偽典>による<エルシャドール・ミドラーシュ>が重く、特に<花合わせ>にチェーンして«エルシャドール・ミドラーシュ»を特殊召喚されると、そのターン何も出来ずにターンを返すことになりかねません。デッキがわかっている場合は、チェーンブロックを作らない特殊召喚によって除去を狙いつつ展開しましょう。なお、特殊召喚された«エルシャドール・ミドラーシュ»は、タネ札+<花札衛-桜に幕->2枚でしか越えられません。
対【ヌメロン】
対【オルフェゴール】
最近は罠型の構築が流行しているのもあり、後手からは<I:Pマスカレーナ>にも対処できる<ライトニング・ストーム>等を投入するのが望ましいでしょう。タネ札の効果を通して1つ1つ妨害を潰し、ワンキルするか«花札衛-猪鹿蝶-»で蓋をして返すのが理想です。
対【セフィラ】
あとは<PSYフレームギア・γ>に注意しつつ<花札衛-五光->でスケールなどを止めてしまえば勝てるかと思います。後手の場合、カウンター罠を構えられる都合上<禁じられた一滴>が有効札になり得ず、展開に«PSYフレームギア・γ»を当てて止まるよう祈るしかありません。
手札誘発への立ち回り
マストカウンターが存在せず、またデッキを知らない人が多いため、手札誘発は躱しやすいデッキです。<灰流うらら>は<花合わせ>を通すため、できるだけ他のカードに誘うようにします。特に、手札の<花札衛-桜に幕->の効果に使われた場合は儲けものです。ドヤ顔でもう一度効果を発動しましょう。チューナーに<エフェクト・ヴェーラー>や<無限泡影>を受けると展開が伸ばしづらくなるため、時には<花札衛-柳->を囮にすることも必要になるかもしれません。
また、上振れた展開の際には先に<花札衛-五光->を出しておくことで、<原始生命態ニビル>を受けたとしても<花札衛-月花見->を特殊召喚でき、<札再生>などと合わせて展開し続けることができます。この時リリースされてしまったシンクロモンスターは、<超勝負!>により盤面へ帰還させます。とはいえ、相手が妨害をどこに撃ってくるかは相手次第なため、そこはお祈りしましょう。<増殖するG>を受けた場合には、特殊召喚を繰り返してのデッキレスを狙います。経験と運が必要ですが、成功率は高めのデッキです。
サイドデッキからの戦術
<花札衛-雨四光->の耐性や<花札衛-猪鹿蝶->の効果から先攻での勝率はかなり高い割合をキープできるかと思いますが、サイドチェンジ以降では<禁じられた一滴>などの捲り札で返される可能性があります。また、このデッキは展開でリソースをほぼ消費しきるため、返された場合に捲り返すことが難しく、そういった点からもサイドデッキを組む必要があります。現在候補として考えているのが、<重力崩壊>と<コモンメンタルワールド>です。
<コモンメンタルワールド>はそもそも相手にターンを渡さず先攻ワンキルするものですが、決まると勝ちが確定する反面、早い段階でこのカードを引く必要があり、また誘発に弱いという難点があります。【罠ビート】系のデッキには<ライトニング・ストーム>や<レッド・リブート>、展開系対面の後手では<PSYフレームギア・γ>などが考えられます。いずれにせよ限りある枠なので、メインデッキの入れ替え枠を勘案しながら、自分のプレイスタイルに合わせて選択するといいでしょう。
決まった展開パターンは無く、ドローカードに応じて都度アドリブでデッキを回すため、展開するのが非常に楽しいテーマです。制約上、手札誘発や<墓穴の指名者>などの汎用カードを採用できない弱みはありますが、展開によっては<原始生命態ニビル>の踏み越えや、<増殖するG>を受けてからのデッキレスさえも可能なスペックを誇るため、ソリティア好きにはたまらないデッキです。
みなさんも運を味方につけ、レッツエンジョイ、してみませんか?