
今回は、2024年5月25日に発売された最新弾『デュエリストパック - 輝光のデュエリスト編 -』で強化された、「トリックスター」について紹介していきます。
相手のドローなどに反応してバーンダメージを与えるトリッキーなテーマであり、使うのは玄人向け、という印象があるかもしれませんが、この記事を読んでくださった人に「面白そうだから握ってみたい」と思わせられるような解説をしていきます。よろしくお願いいたします。
テーマ紹介
そもそも「トリックスター」とはどのようなテーマか、というお話からいきましょう。『遊☆戯☆王VRAINS』にてブルーエンジェルが使用したカード群であり、毒を持つ植物をモチーフとした天使族のテーマとなっています。
主な戦法としては、<トリックスター・マンジュシカ>や<トリックスター・ライトステージ>などの、簡単な条件で何度も発生する小さなバーンダメージを繰り返し与えることで、ライフを削る動きをします。 一度のダメージは200ながらも、蓄積することでライフがあっという間に削られることもあり、構築によっては1ターンで8000ダメージを削り切ることも可能です。
テーマの利点として、現在制限カードに指定されている<トリックスター・リンカーネイション>をサーチできるのも強みです。相手の手札を全て除外し、その枚数分だけ相手にドローをさせる強力なカードで、単体ではサーチしたカードを除外する、という使い道もありますが、<ドロール&ロックバード>と組み合わせることで除外だけ適用し手札を0枚にしたり、一気にバーンダメージでリーサルを狙ったりすることも可能です。 サーチ札が豊富にあるため、デッキのスロットにも比較的余裕があり、バーンを起動させるためのカードを積むこともあるなど、人によって構築がかなり変わるデッキが強化前の「トリックスター」でした。
新規紹介
そんなトリックスターに増えた新規カードは合計6枚。1枚ずつ見ていきましょう。- 自分フィールドに「トリックスター」融合・Lモンスターのいずれかが存在する場合に、手札から特殊召喚する効果
- 「トリックスター」LモンスターのL素材として墓地へ送られた場合、デッキから<トリックスター・フュージョン>か<トリックスター・ディフュージョン>をサーチする効果
これにより、今まで「トリックスター」のテーマに属していながら主軸として使えなかった融合戦術をある程度使えるようになりました。盤面にモンスターも増やせるので、かなり有用な新規と言えるでしょう。
- 融合召喚成功時に、同名カードが自分フィールド・墓地に存在しない「トリックスター」カード1枚をサーチする効果
- 自身のリンク先の自分の「トリックスター」Lモンスターの攻撃力を1000上げる効果
- 自分か相手が効果ダメージを受けた場合、フィールドの表側表示モンスター1体の攻撃力を0にする効果
なんといっても、一つ目のサーチ効果が魅力的であり、<トリックスター・キャロベイン>であったり<トリックスター・フェス>であったりをサーチして、更に展開が伸ばせます。打点コントロール効果も覚えておくと小回りが効きそうでGood。
- 墓地に存在する状態で、自分の「トリックスター」モンスターの戦闘でモンスターが破壊されたとき、自身を除外し、破壊されたモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える効果
場合によっては2000以上のバーンカードとなるのも確かに強力ですが、一番強いのは、このカードがL1であるという点です。<トリックスター・フーディ>の条件を満たすことができるので、場ではただのバニラとはいえ、使用頻度は多い1枚となるでしょう。
- L召喚成功時に、デッキから「青い涙」カード1枚をサーチする効果
- 自分フィールドか墓地に融合モンスターが存在する場合、自分の墓地の「トリックスター」モンスター1体を対象として、そのモンスターを特殊召喚する効果
- 自分か相手が効果ダメージを受けた場合、フィールドの表側表示カード1枚を対象として破壊する効果
なんといっても今までサーチが効かなかった「青い涙」カードのサーチが効くことになり、展開札と妨害札の2択を選べるようになりました。墓地からの蘇生や破壊効果も、盤面を強固にする上でかなり便利でしょう。
- 自分の墓地から素材を除外し、「トリックスター」融合モンスター1体を融合召喚するか、「トリックスター」Lモンスター1体のL召喚を行うか選べる効果
- 墓地の自身を除外し、自分フィールドの「トリックスター」モンスター1体しか、ターン中攻撃対象に選べなくなる効果
<トリックスター・フーディ>の2枚目のサーチ先で、<トリックスター・フュージョン>を素引きしている場合にサーチすることになるでしょう。相手ターンに融合をすることで、さらなるアドバンテージを稼げます。特に、素材が除外されることで<トリックスターバンド・ドラマチス>のサーチ範囲を広げることができることは覚えておくといいでしょう。
- 自分フィールドにLモンスターが存在し、相手がモンスターを特殊召喚した場合、そのうちの1体を破壊し、その元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える効果
- 墓地に存在する状態で、自分か相手が効果ダメージを受けた場合、自身を除外し、自分の墓地・除外状態の通常魔法1枚をセットする効果(ただしセットしたカードはそのターン中発動できない)
妨害とバーンを兼ねたシンプルかつ強力な妨害札で、先攻では<トリックスター・ノーブルエンジェル>からこのカードをサーチして妨害を構えるのが基本の動きとなります。
デッキレシピ
展開例紹介
既存の「トリックスター」を順当に強化する形の方でデッキレシピを組ませていただきました。初動と展開パターンが豊富なため、全てを網羅することはできませんが、一例をここに記載しておきます。
2.<トリックスター・キャンディナ>を通常召喚し、効果で<トリックスター・フーディ>をサーチ
3.<トリックスター・キャンディナ>1体で<トリックスター・コルチカ>をL召喚
4.手札の<トリックスター・フーディ>を効果で特殊召喚し、そのまま素材に<トリックスター・ブルム>をL召喚
5.墓地へ送られた<トリックスター・フーディ>の効果で<トリックスター・フュージョン>をサーチし、そのまま発動し、場の2体で<トリックスターバンド・ドラマチス>を融合召喚
6.<トリックスターバンド・ドラマチス>の効果で<トリックスター・フェス>をサーチし、そのまま発動して場にトークンを2体生成
7.トークン2体で<トリックスター・ディーヴァリディス>をL召喚し、自身の効果と<トリックスター・ライトステージ>の効果で合計400バーン
8.場の2体で<トリックスター・ノーブルエンジェル>をL召喚。効果で<青い涙の乙女>をサーチ
9.<トリックスター・ノーブルエンジェル>の起動効果で、墓地から<トリックスター・ディーヴァリディス>を特殊召喚し、再度400バーン
これにより、相手の召喚・特殊召喚に反応しながらダメージを400与える<トリックスター・ディーヴァリディス>と<トリックスター・ノーブルエンジェル><青い涙の乙女>による2妨害が成立します。ここまで消費しているのは手札1枚なので、手札に合わせてバーンを積極的に狙うのか、他の妨害を立てるのかは練度が問われるでしょう。
まとめ
以上で強化された「トリックスター」の紹介を終わります。インフラカードが整備されたことで、更に安定して展開をすることが可能になり、デッキのパワーというよりかは安定感が大きく向上する強化となっています。
回すパターンは膨大といえど、やること自体はさして変わらないので、今まで避けていた人も組んでみると良いかもしれません。
それでは、ご拝読ありがとうございました。