後編ではオールスター特有の要素とゲームの魅力、そしてサンプルデッキをご用意しました。
導入はほどほどにして、早速行きましょう!
「限定条件」がルリグの個性を引き出す!
ディーセレでは「センタールリグの色を持つカードしかメインデッキにしか採用できない」というルールがありましたが、オールスターではルリグの色に限らず、好きなカードをデッキに入れられます。ですが一部のカードには「タマ限定」「リル限定」などの「限定条件」が設けられています。「限定条件」はセンタールリグがそのルリグタイプを持たなければ、場に出したり発動できないというものです。ディーセレでいう「チーム限定能力」の、もっと制約の強いものと思っていただければOKです。次のカードをご覧ください。
<ラアー>はカーニバルというルリグのエースシグニです。こちらも「カーニバル限定」とあるので、センターがカーニバルでなければ場に出せません。能力は「サーバント」にまつわるもの。一見地味ですが、カーニバルは相手のシグニを「<サーバントZERO>」という特殊なシグニに書き換える戦術を使うため、相性は抜群です。
このように限定条件を持つシグニは、そのルリグが得意な戦術に深く関連した能力を持っています。前編で触れた<西部の銃声>のように、限定条件を持つアーツやスペルも存在します。
オールスター限定、第4のシグニゾーン!
オールスターには第4のシグニゾーン「チアゾーン」が存在し、「チアシグニ」という特殊なシグニを配置できます。レベルのアイコンがハート型になっていますよね。かわいいです。
画像にある<ビッグ・ヴァン>はカーニバルのチアシグニ。自身がアタックすると宇宙のシグニがダブルクラッシュを持ちます。手札も増やせるため、継戦能力と火力を同時に担保してくれます。<クリシュナ>はタマのチアシグニ。アタック時に除去ができるため、バトルでのバニッシュとアタック時のバウンスで、1度に2面を除去できます。
具体例がタマやカーニバルばかりですが、チアシグニはほぼ全てのオールスターシグニに実装されています。とりあえずデッキに入れておきましょう。
話題はそれますが、「サーバント」について。
ディーセレには「ガード」を持つサーバントが1種4枚しかありませんでしたが、オールスターでは<サーバント#>を除けば、レベル1〜4に4種ずつ存在します(特殊なものを除く)。
もちろんサーバントを引けたからといってガードできるとは限りませんし、そもそもサーバントを入れないことだってあります。ルリグアタックをめぐる駆け引きは、ディーセレよりダイナミックです。
・ルリグもシグニも、最大レベルは5。基本4か5までグロウ!
・アシストルリグではなく、アーツやキーで守る
・アーツのように、アタックフェイズに使えるシグニもいる
・「コイン」「限定条件」「チアゾーン」など、ディーセレにはないシステムも
・サーバントは入れ放題
色々書きましたが、アシストルリグの代わりにアーツやキーが入って、レベル4や5のルリグやシグニが使えるだけのディーセレです。ドローエナチャージグロウ、メインアタックなどはディーセレと全く同じです。
「なんかすごそう......」と不安にさせてしまったかもしれませんが、ディーセレをやったことがあれば、オールスターもすんなりできます。
ここが楽しいオールスター
A:ディーセレにはない楽しみがあるから!
オールスターのイチオシポイントを、ディーセレと比べながら紹介します。
象徴的なカードがこの<カーニバルK>でしょうか。「シグニを書き換える」という唯一無二の能力を持っているため、デッキ作りの幅が非常に広くなっています。この<カニキー>を使ったデッキだけで、過去にいくつ作ったか覚えてないくらいには好きな1枚です。
私は「相手に何もさせない」「安定した盤面を作りたい」「わかりやすく強い」カードが好きなのですが、それに合ったデッキだけでも【2止めアン】【5サシェ】【紡ぐ者】などが浮かびます。(<マーライ>は禁止カードなので要注意!)
オールスターではその「詰め」にアーツやキー、ルリグの防御などなどが絡んできて、より複雑に、より深くなってきます。「ルリグのエクシードを超えないといけなくて、多分残りのアーツはこれだから、今自分の手札でできることは......」と、じっくり考える状況に立つことも多いです。だからこそ、相手の防御の上からとどめを刺せた時が最高に気持ちいいんですよ。
試合中はもちろん、構築段階からあれこれ考えるのもとても楽しいです。オールスターはサーチや回収、ドローが豊富なので、メインデッキに1枚だけ採用する「メタカード」に触れやすく、構築における対策が試合中に発揮されやすいです。とっておきの1枚がここぞという時に活躍するのって、カードゲームの醍醐味の一つです。もちろん相手に何もさせずに、速攻を仕掛けるデッキだって作れます。それもまたオールスターの魅力!
サンプルデッキ紹介!
というわけでサンプルデッキを3つほどご用意しました。火力のタマ、防御のアン、エナ破壊のユヅキの3人です。タマとユヅキは10月にディーセレに参戦するルリグで、アンは前編でも紹介しました。どれも使いやすいうえ、カードも比較的集めやすいのでオススメです。
ルリグに加えてシグニも強力。序盤から<ワールド・エンド>を張って、コインを使った除去で攻めていきます。<ハニエル><ハヤト><ミカムネ>などを場に出し2種類のクラスを揃え、ドローかエナチャージをしながらリソースも確保しましょう。ライフクロスが減ったところで、<アイアース>と<祝輪タマ>を合わせたルリグアタックでトドメを刺す、というのが大まかな戦術です。
アーツの防御は大味で、<プリディ>や<炎のタマ>などは、ゲーム展開によっては使わないこともあります。その場合は<ワルエン>のアタックフェイズに使えるコストに充てましょう。相手によってどのアーツを使うかがポイントです。
慣れてきたら採用したいのが<アヴェンジャー>。手札の「ウェポン」シグニを弾に、相手のライフクロスを直接クラッシュできます。ライフバーストを発動させないのが魅力的。ウェポンつながりで<ザ・ロウ>を入れてもいいでしょう。
他のアーツは<メンダコギロチン><アヴァロン・スロー><四炎楚歌>などが採用候補になります。<ゲット・インデックス>や<ヴァルキリー>などサーチカードも豊富なので、安定感を上げたいならこれらのカードを入れるのがおススメ。また、<創世マユ>にグロウするタイプもあります。
カギを握るのが<コンテンポラ>。場の全ての美巧シグニに、「相手のルリグとシグニの能力を受けない」を付与する超鉄壁なシグニです。実質アーツの効果しか受けなくなるため、相手はこの<コンテンポラ>をバトルで倒すしかなくなります。攻めも守りも、とにかく<コンテンポラ>が重要なデッキです。
繰り返し使えるアーツ<彫心鏤骨>もあり、シグニに対する防御力は高いアンですが、ルリグアタックを止めるのは苦手。その弱点を「ピルピルキー」こと<アロス&コードピルルクKEY>で補っています。手札を捨てておけばルリグによるダメージをシャットアウト。シグニもルリグも防ぎ切り、相手が力尽きるまで戦う耐久ルリグです。<リコダス><シンカー><ミニマリ>など、トラッシュで使えるシグニが多いのもポイント。
<ピルピルキー>を採用していますが、サーバントを増やせばこのキーはいりません。余ったコインは青美巧を入れて<ドント・アクト>に充ててみたり、黒で<フェイタル・パニッシュ>にしたりと、カスタマイズの幅もあります。カラフルなメインデッキを楽しめるのも、オールスターの醍醐味です。
ユヅキの特技の一つがエナ破壊。レベル5ルリグ<不敗遊月>は、エクシード1で相手のエナゾーンにあるカードを1枚除外できます。最近では<キントキ><ナベノツナ>が猛威を奮っていますが、エナ破壊はユヅキの専売特許。トラッシュ送りではなく「除外」なのが、火力の高さを伺わせます。
他にも<不敗ユヅキ>の自動能力やシグニの<レッドドラゴン>などは、「相手にエナを払わせる」能力を持ちます。エナを払わなければガードができなかったりアサシンを得たりしてしまうため、相手はエナを払わざるを得ず、実質的なエナ破壊になります。オールスターには<レイラ=クレジット>という、エナ破壊やハンデス、デッキデスを強烈に縛るキーがあるのですが、ユヅキはそれをすり抜けられるのが特徴。元祖エナ破壊のプライドが垣間見えます。
使うのは龍をモチーフにした「龍獣」のシグニ。どれもワイルドな能力を持ち、「デュエル・マスターズ」の元祖ドラゴン「ボルシャック・ドラゴン」がシグニになった<ボルシャック>は、トラッシュの龍獣シグニの枚数に応じてパワーが上昇します。6枚あればダブルクラッシュで、10枚あればアタック時除去。毎ターン<チアサシェキー>を使えばグロウコスト<轟炎罪>の起動能力とと合わせてちょうど6枚になるので、トラッシュの枚数を意識しながら戦いましょう。「序盤は緑、中盤以降は赤」を意識して!
<ゲツァル><ディプロドクス>など「手札の龍獣シグニを公開する」のもユヅキの特徴。専用ルリグとしてレベル3の<雪月華 遊月・参>がいます。戦術や構築はこちらの記事やコラムを参考にしてください。レベル4以降のルリグやシグニを使わない速攻デッキなので、<不敗ユヅキ>とは違った戦いが楽しめます。上記2記事はディーセレ前のものなので、必要に応じて最新のカードを入れてくださいね。
あとがき
長くなりましたがこのくらいで。最後に、オールスターの全ルリグを一言で紹介している便利なページをご用意しました。WIXOSSBOXっていうんですけど......。
といってもこのページを作ったのは20年3〜4月なので、<プリディ>や<楚歌>といった新しいカードを採用したデッキがなかったり、<ヒナニギス>などが禁止される前のものです。ただルリグの特徴を「こんな感じ」とシンプルにまとめていますので、気になるルリグを探す参考にしていただければ幸いです。
また上記のルリグ紹介は、主にカードの性能面に特化したものになっています。性能から選ぶのもいいですが、見た目や性格、思い入れから選ぶのももちろんあり。
セレモニーでの入賞頻度の差はあれど、どのルリグもそこそこ戦える環境ですので、好きなルリグからオールスターを始めるのがオススメです。多少環境が逆風でも好きなカードを使うほうが楽しいし、「あれに勝ちたいこれに勝ちたい」ってウンウン唸るのもオツなものです。
できることが多いオールスターだからこそ、「大会で勝ちたい!」「好きなルリグを突き詰めたい」「色々なデッキで楽しみたい」「オンリーワンなコンボを決めたい」などなど、「やりたい!」が人の数だけあります。時に価値観がぶつかり合うこともありますが、人様の主義主張は人様のもの。「自分のやりたい」を優先し、好きなデッキを作りましょう。
というわけで長くなりましたが、前後編でオールスターを紹介しました。
ご質問があればツイッターなりwixossboxなりにお問い合わせしていただければ、答えられる範囲で答えますので、ぜひぜひお気軽にどうぞ!
ではまた次回の更新で!





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