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大会レポート「第2回 飯塚CAP(3/29開催) SPY交戦記録 前編」【ガリス】

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by ガリス

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大会レポート「第2回 飯塚CAP(3/29開催) SPY交戦記録 前編」

みなさんこんにちは、ガリスです。
最近は徐々に暖かくなってきていて桜も綺麗に舞う季節になりましたね。まさに春うらら!
今日は、先日行われた飯塚CAPで優勝した際に使用したデッキに関してのレポート記事を執筆していきます。

デッキ選択経緯
時は遡る事制限改定前。
改定が出るまでの間、私は友人たちとエルドリッチデッキの調整に励んでいました。
征竜魔導・歴代のペンデュラムデッキ・閃刀姫といったかつての環境デッキの歴史を解いていった時に共通する「使っても減らない」「安定する」「メタカードの踏み越えがテーマ内で可能」という条件を満たしている点が気に入りました。

また、現代遊戯王において強い罠型デッキとは詰みを作るのが早い傾向にあります。
オルターガイストやサブテラーにあっさり負けてしまった試合の事を思い出すと「<マルチフェイカー>を綺麗に通されたまま相手ターンに回った」「<サブテラーの導師>に触れずにぐるぐる回転始まってしまった」という事が多いのではないでしょうか?
エルドリッチ>も2500+3500(墓地から出した際の1000アップ効果)+<グスタフ>の2000バーンといった各種ランク10やランク5を駆使したショットキルや<永久に輝けし黄金郷>を構える事などによる詰みを作るのが得意ですね。
他にも新しく出たばかりのカード群ですので制限改定の影響を受けにくく、制限改定による大幅な路線変更をせずに済むであろうことも期待していました。

こういった経緯から私は改定が出るまでこのデッキを調整し、改定直後のKCGSにもエルドリッチを持ち込んだのですが・・・
この相変わらず強すぎるこのカード1枚に屈して決勝トーナメント本戦1回戦であっさり散りました・・・。
前期から各所で猛威を振るっていたドラグーンですが<真紅眼融合>も制限、<アナコンダ>も制限と各1枚ずつしっかり残っているので、前期となんら変わりなくお手軽出張セットとして搭載可能なテーマは多く、一度ドラグーンが着地してしまえばご存じの通りのバケモノじみた単体性能を発揮し、早急に対応しきれなければそれだけで試合が終わってしまいます。
特にエルドリッチは罠デッキという特性上ドラグーンの対処に困る手札になる事がとても多かったのです。
改定直後1週間目を終えた混沌とした環境においても多種多様なデッキ・メタが見受けられましたが、「やはり今期もドラグーンを搭載したデッキが流行しそうだ」という匂いを感じとった私はデッキ選択を変更する決意をしました。

最終的に選択したのは、記事のタイトルにも書いた通り
SPYRALです。
「やはり暴力!暴力は全てを解決する!」と。

制限改定によるSPYへの影響
さて、<ドラグーン>が流行りそうである事、環境初期であるという事を考慮した上でデッキを組む時、どんな順番で手札誘発を採用していくでしょうか?
増殖するG>・<うらら>以外の手札誘発なら、多くのプレイヤーがまず後攻のドローを含めた6枚目でも相手のモンスターによる妨害を潰す仕事があり、かつ<墓穴の指名者>に無力化されない<無限泡影>を選ぶでしょう。そして次点に任意タイミングで発動出来て使い勝手良い<エフェクト・ヴェーラー>を選択すると私は予想しました。

ということで前期から使用経験のあるSPYの出番です。
以前の記事でも紹介した通り、増殖するGとうらら以外に優先して採用される手札誘発に強い事が強みです。
無限泡影やエフェクト・ヴェーラーを強く打たれにくい事、そしてサイドデッキにおそらく多くの人が搭載しているだろう<原始生命態ニビル>に関してもケアが容易である事、もし<ロンギヌス>を投げたなら<ジーニアス>が除外されなくなりリンク数が手札の限り伸び続けるというバグじみた裏目がある事などです。

そして弱点は相変わらず2枚コンボデッキであるが故に、事故によるどうしようもない試合の発生が一定数あることです。
しかも、これは制限改定による影響を受けて以前よりも悪化しています。
初動であるSPYRAL-ジーニアスは準制限カードから制限カードになってしまいました。
2枚のジーニアスをエクシーズさせて除外を防ぐ「ジーニアスループ」ができなくなっています。これによって様々な展開ルートが影響を受けましたので、3つほど例を紹介しましょう。

まず1つ目。
ドローン>+<ダンディ>の展開を見てみましょう。
前期ならこんな動きをすることで強力な展開ができました
  1. ヘリックス>を作成して<グレース>を呼び出して<MISSION-強襲>をサーチ
  2. トロイメア・ユニコーン>を自分の適当なカードを対象に発動しながら強襲をコストで捨てつつ、グレースの効果でジーニアスと<リゾート>をサーチ
  3. 強襲の効果でジーニアスを特殊召喚し<ビッグ・レッド>をサーチ
これでリゾートを使用して2枚目のジーニアスをサーチすればビッグレッドもありますからジーニアスループに入る事ができ、リンク数を伸ばして強力な盤面を作成できました。
改定の影響でジーニアスが1枚になりましたから、もうこのような動きはできませんね。


2つ目。展開が終わった後、墓地に<救出>が余らなくなりました。

ジーニアスが1枚しかない都合で、これを除外させないように救出を3枚ともフル動員させながらでないと相互3<トライゲート>の盤面に到達できない事が増えてしまったのです。
前期までの展開であれば、墓地に救出を1枚残しながら<ボルテックス>+相互3トライゲートのような盤面形成は簡単にできました。
ですから、<ライトニング・ストーム>を通される事でリンクモンスターが全滅したとしてもエンドフェイズに救出でヘリックスを蘇生でき、次のターンワンショットキルを仕掛ける・・・というような動きや、<冥王結界波>で全モンスターを無力化されても、墓地からダンディを蘇生することで<マルチワイヤー>で相手の動きを妨害するというケアパターンの作成も困難になりました。


3つ目はジーニアスが展開に絡んでいるにも関わらず、相互3トライゲートが成立しないパターンが生まれ得るようになったことです。

相手の手札誘発を踏み越えながら展開した等の要因でモンスターの供給数が足りなくなってしまうケースが生まれるようになりました。
展開前にちゃんとリンク数がいくら伸びるか計算しておき、<アポロウーサ>を諦めてEXゾーンに<セレーネ>を残したまま展開する事や、後で紹介しますが採用するカードに一工夫入れなければならなくなりました。

改定でジーニアスが減った事よって以上のような様々な影響がデッキに現れました。
しかし、改定の影響を受けていても強みが損なわれていない部分もあります。
特に後攻における相手の盤面を踏み荒らしながらワンショットキルを狙いに行くケースです。
たとえば、以前の記事で紹介した<アクセスコード・トーカー>&ボルテックスによるショットキルルートがありますが、これはジーニアスが1枚だろうが展開に絡んでいなかろうが関係なく、相手の場の邪魔なものを破壊しながら総計打点8300を通しにいくことができます。
後攻において必要なのは最強盤面の作成ではなく、いかに相手の妨害を撃たせ、もしくは撃たせずにライフ8000を消し飛ばすかという事が重要になりますので、ジーニアスを無理に何度も特殊召喚する必要が生まれにくいのです。

使用した構築
SPY
プレイヤー:ガリス
4

採用理由
今回は前期とあまり変わり映えしないメインデッキと、サイドデッキに1枚で高い効力を発揮するカードを多く搭載した構築に落ち着きました。
前期エクストラデッキに採用されていたランク1のエクシーズモンスターの2種類目は、<ジーニアス>が制限になったため2度目のエクシーズが困難になったため不要枠になりました。
また、左と右のマーカーを持つリンクモンスターに関してもエクストラリンクが困難になった上に、ルール改定で相手のデッキによっては効力を発揮しなくなったため優先度が下がりました。
代わりの枠として採用した2枚について紹介していきたいと思います。

IPマスカレーナ
このカードに期待したのは以下のような役割です。
サウザンドアイズサクリファイス
  • ワンチャン!?>というパワーカードであるが条件もあるカードの機能性の向上
  • 後攻の踏み越えに貢献する事。特に<超雷龍>や<インスペクト・ボーダー>のような苦手な永続効果持ちを退かす事や、相手の<マスカレーナ>にメインフェイズ1の間に強制的に変身を強いることで妨害数を減らす事
もちろん<簡易融合>から呼び出す先として有力な候補には<ミレニアム・アイズ・サクリファイス>も居ましたが、肝心な<増殖するG>の踏み越えに使えないこと、G以外の誘発に関しては貫通しながらの展開が比較的得意なテーマであること、より後攻の勝率を向上させたいことを加味して今回はこちらを採用しました。

次にサイドデッキを見ていきましょう。
うらら>が3枚採用可能になった事で増殖するGを通されにくくなりましたが、それは相手にとっても同じ事なので後攻時に搭載する手札誘発としてGの2枚目・3枚目を採用するのは今回は見送りました。
代わりに、「無効にして破壊」であるが故に<アナコンダ>の成立に繋げにくく、指名者で対応しにくい<γ>をピック。セフィラや魔術師や<リンクロス>などを使ってリンクするタイプのデッキへのメタとして<ニビル>を搭載。未界域も使用者がいる可能性及び<抹殺>用に<ロックバード>も1枚ピック。
ミラーやエンディミオンやその他永続効果持ちが強いデッキは<冥王結界波>でまとめてメタることに。
罠系のデッキに対してのメタは<エルドリッチ>の出現を加味してスタンバイ<魔封じ>や、スタンバイに<「紅」>でエルドリッチを出現させて<永久に輝けし黄金郷>や<ワッケーロ>&<コンキスタ>を機能させようとする際にチェーン発動が可能な<ツインツイスター>を選択しました。


他にも今回採用に至らなかったカードもいくつか紹介しておきます。

トーチ・ゴーレム&ダーク・オカルティズム
トーチ・ゴーレム>は<ワンチャン!?>との相性もいい上に1枚でリンク数をたくさん稼ぎ、<セレーネ>へ向かったり<スカルデット>へ向かったりといった様々な仕事を果たしてくれるパワーカードです。
また<オカルティズム>は手札を1枚能動的に捨てる事ができるため、SPYにおいては初手で浮いている<グレース>などを墓地へ送る事というコスト部分の行為そのものが有効に働く可能性すらありますし、トーチ・ゴーレムだけでなくレベル8悪魔族である<ボルテックス>をサーチしたり墓地から拾う事もできます。
しかし、トーチ・ゴーレムのギミックは召喚権がつぶれる事と展開過程で<エフェクト・ヴェーラー>の直撃を受けてしまう事等から相手の妨害の貫通能力が損なわれる傾向にあり、相手の場に残るトーチの3000打点も馬鹿にならず、調整をしていて使い勝手の悪さが目立ちましたので今回は不採用となりました。

セキュア・ガードナー
これは単純に思いつかず、CS後に鷺さん(twitter@sagif41)という友人に頂いたアイデアです。

規制後のルートで<トライゲート>を相互3にするのにモンスターが1体足りなくて困るなら、足りない手をつなぐためのモンスターを節約してしまおうという発想です!
これは目から鱗でした!
リンクリボー>を経由しこの<セキュア・ガードナー>を出して横マーカーを確保することで<トロイメア・フェニックス>を省略するという発想が私には思いつかなかったのです(余談ですが、CS当日チームメイト2人が横でこのカード経由しまくって<メルカバー>出すところを幾度となく目にしていました・・・いやぁ、頭が凝り固まっていました!)

屋敷わらし
抹殺>用及び妨害用に搭載するか悩んだカードです。
指名者>対策・墓地利用対策といった従来の用途に加えて、今期は<エルドリッチ>に対して有効に働く場合があります。
というのも、エルドリッチの黄金卿罠モンスターや永久といったサポートカードはエルドリッチが場に居ないと妨害として機能しません。
よって、こちらのターンに打たれる<「紅」のエルドリクシル>が止まると0妨害になる事があり、そして「紅」は「デッキまたは墓地」からの特殊召喚を行うテキストをしているので<屋敷わらし>が活躍するのです。
しかし今回は枠の都合などからメインにもサイドにも不採用となりました。

レポート編へ続く

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