【1ページ目】攻略コラム:2018年9月 | 遊戯王 OCG | トレカ通販・買取ならカードショップ -遊々亭-

【1ページ目】攻略コラム:2018年9月 | 遊戯王 OCG

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攻略コラム:2018年9月 アーカイブ

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2018年10月リミットレギュレーション感想【エアトス】

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    by 攻略コラム

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    リミットレギュレーション感想
    2018年10月制限 編
    (担当)今回はエアトスさんに制限改訂の注目のカードについて感想を頂きました!
    禁止カード
    アマゾネスの射手、メガキャノン・ソルジャー

    前回、前々回からバーンカードを規制する方針にしているようで、今回はこの2種が禁止となりました。
    前者は<インヴォーカー>、後者は<ゲニウス>からアクセスすることができました。
    サーチ手段のあるバーンカードへのアクセスに無理な動きをしないで済むデッキは、<アザトート>等の誘発をケアするための動きを取り入れやすい事が先攻ワンキルの難度を下げてしまうため、規制なしでは前期の植物ワンキルのようなデッキが生み出されるように思います。
    これらが規制されたことで先攻ワンキルは<プリーステス・オーム>や<ガンドラX>を用いたものが考えられています。
    前者は<キュリオス>で落として<ウォール>で回収することでアクセスすることができますが、闇属性しかリリースできないためゼンマイや植物では<ディストピア>で闇属性にするなどの工夫が必要となりハードルが高いです。闇属性のモンスターで構成されているインフェルニティが最も有力ですがこちらも誘発をケアすることまで考えると前期ほどの成功率は無いのかなと思います。
    ガンドラX>については、今回の改訂の目玉とも言える禁止から解除されたカードが関連するため後述します。
    サモン・ソーサレス

    発売当初から展開系デッキを支えてきたこのカードもついに禁止カードになりました。
    大会環境だけでなくさまざまなコンボに利用できるこのカードが禁止になってしまったのは非常に残念ですが、現環境での展開デッキを規制するという面では良い選択だったと思います。
    展開デッキは誘発をもろに食らってしまうこのカードをなるべく使わないように展開することで誘発をケアしてきたのですが、それはこのカードが控えているからこそ相手も誘発を当てることができなかっただけであって、このカードが無いとわかっているのであれば相手の誘発もよりきついところに当てられるようになります。
    また、<墓穴>や<帯域>等のカードを持っている場合は<ハリファイバー>にさえたどり着けばエクストラリンクできましたが、このカードの規制によって<ハリファイバー>だけではエクストラリンクすることができずコスト等の関係から<墓穴>や<帯域>のパワーが低下したことも厳しいです。
    存在すること自体が重要なカードでした。
    展開系デッキは厳しい立ち位置になることが予想されますが、エクストラの空いた1枠に何を採用するのか気になるところです。
    制限カード
    嵐征竜-テンペスト

    個人的には今回最大の目玉緩和です。
    書いてある効果全てが強く、<レヴィオニア>等でじわじわ強化が続いているカオスドラゴンにとってはまたとない強化では無いでしょうか。
    ダークマター>によってデッキから直接アクセスすることができ、<エクリプス>と合わせて好きなドラゴンにアクセスしつつ場にドラゴンを供給できます。
    この動きを利用し<アークロード・パラディオン>の打点を高めた上で<ガンドラX>でバーンダメージを与えて先攻ワンキルするデッキが注目されています。
    ダークマター>のパワー自体は非常に高いのですが、デッキ内にコンボパーツが多く8エクシーズを作るためのカードに扱いが難しいものが多いため、構築が洗練されていくのが楽しみなデッキです。
    ダメージ・ジャグラー

    こちらも緩和組です。
    EMEm時代にお世話になったカードなので好きな1枚です。
    このカードが禁止になってから下がっていたEmネームの価値がまた上がりました。
    パワーは現環境に追いついていないように感じるため次回無制限になるような気がしています。
    トロイメア・ゴブリン

    今回の斜め上枠ですね。
    海外では禁止となったカードですが日本ではなぜか制限にとどまりました。
    召喚権追加効果はさまざまなデッキで利用可能な良い効果なのですが、対象耐性付与がエクストラリンクと相まって非常に問題であり、このカードさえなければエクストラリンクを崩すカードの選択肢も充実するため海外同様禁止にしてほしかった1枚です。
    しかし、制限が意味なしかと言われればそうでもありません。<イヴリース>で<ゴブリン>を釣る動きや序盤で召喚権追加効果を使用しなければいけない状況で<ゴブリン>を使わなければいけない場合に2枚目が必要な場面は少なくありません。剛鬼等の展開デッキでは2枚採用の構築も多く一定のダメージはあったように思います。
    ヒーローアライブ

    剛鬼の活躍を受けての規制でしょう。
    ヒーロー使いの方々には非常にショッキングな改訂になったように思います。
    個人的にはここではなく<ディアボリックガイ>にかけて欲しかったです。ヒーロー使いのためにも...。
    アライブ><エアー>から<ヴァイオン>or<ディアボ>へアクセスする動きが非常に強力でライフ半分払ってもお釣りがくるくらいなのですが、デッキ内のコンボパーツの増加や被り等を考慮すると使うかが分かれるカードだったので一部の方だけ被害を受ける形になったように思います。
    封印の黄金櫃

    サンダードラゴンでトップクラスのパワーカードが規制されてしまいました。
    来期はサンダードラゴンを考えていたので個人的には非常に残念です。
    テンペスト>の緩和も影響しているのかなと思います。
    サンダードラゴンにとっては大打撃なため環境から数を減らすと思います。
    準制限カード
    閃刀機-ウィドウアンカー、閃刀起動-エンゲージ

    閃刀姫の規制です。
    エンゲージ>の規制により単純にパワーカードの枚数が減った以上に初動の減少が問題になりそうです。
    また、閃刀ネームの減少により<エリアゼロ>が当たる確率も低下しました。
    逆に言えばそれ以外は今まで通りなためしっかり初動が引ければ十分環境に食い込んでくると思います。
    初動の安定を求めて<副葬><融合>ギミックや<成金>、<フォーマッド・スキッパー>等から何が採用されるか楽しみです。
    特に<副葬>は<パンクラトプス>にアクセスできる<ワールド・ダイナ・レスリング>があったり、先攻で<ギャラクシー・サイクロン>を落としておいて永続に対抗したりできるため注目しています。
    オルターガイスト・マルチフェイカー

    オルターガイストの規制です。
    枚数が減っただけで大きな変化はなく環境デッキでは1番被害が少なかったように思います。<強欲で貪欲な壺>で飛ぶ確率が上がったことや今後オルターミラーが増えそうなことから構築がどう変化していくか楽しみです。
    隣の芝刈り

    60枚デッキの超強力カードが規制されました。デッキを60枚に膨らますと特定カードを引きづらくなってしまいます。そのことで誘発を引きづらく展開系に対して不利になってしまいますが、芝刈りのようなパワカを利用できる点から使用者は一定数いました。
    芝刈りの枚数が減ったことで数はどう変化していくのか注目しています。
    超融合

    長らく制限にとどまっていたカードですがようやく2枚になりました。
    エクストラリンクを返せる可能性を秘めている良いカードなので今後採用が増える可能性もあります。
    また、制限解除された<アレイスター>を使用する召喚獣でも上手く使えるので環境に召喚獣が食いこめるか期待しています。
    破壊輪

    フリーチェーンの除去ということで罠としては質が高い部類に入ります。
    2枚に増えたことで<トラップトリック>で伏せれるようになり、<トラップトリック>の採用率が高いトリックスターではデッキコンセプトとも合致しているため採用される可能性もあるのかなと思っています。
    まとめ

    改訂によってワンキルデッキと展開系デッキは大打撃を受けました。
    閃刀姫やオルターガイストはパワカの枚数減少にとどまっており、今後もこれら2デッキを中心に環境が進むことが予想されます。
    しかし、緩和組の<テンペスト>を利用したカオスドラゴンや<アレイスター>を用いた召喚獣なども十分戦えるスペックを持っているように感じます。
    僕の使っているたんぽぽサンバにとっては非常に厳しい改訂になってしまったので新しいデッキを考えていきたいと思います。

2018年10月リミットレギュレーション感想【ガリス】

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    by 攻略コラム

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    リミットレギュレーション感想
    2018年10月制限 編
    2018年10月制限が発表されました。
    禁止カードについて
    アマゾネスの射手、メガキャノン・ソルジャー

    アマゾネスの射手>はインフェルニティ等のデッキで、<メガキャノン・ソルジャー>はABCで先攻ワンキルの手段として用いられていましたが、この度禁止となりました。
    4月制限で<キャノン・ソルジャー>での規制に続き、先攻ワンキルに関しては運営としても厳しく規制をしていきたいようです。
    しかし、肝心の<ファイアウォール・ドラゴン>が生存しているのでまだ先攻ワンキルは可能です。
    例えば、<プリーステス・オーム>や<破滅竜ガンドラX>を使う方法です。
    オーム>の方はインフェルニティ等を使い闇属性のリソースを確保し、800バーンを10連打してワンキルします。
    ガンドラX>の方は<アークロード・パラディオン>のリンク先に<ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン>と<カオスエンペラー・ドラゴン>を用意して打点を9000にしてから<ガンドラX>を特殊召喚し、効果によるバーンでワンキルします。
    他にも今後の試行錯誤やアイデア次第ではまだまだ強力な先攻ワンキルデッキが生まれてくるのではないかと思っています。
    サモン・ソーサレス

    様々なデッキで使用され、強力な展開の要として使われてきた<サモン・ソーサレス>も禁止になりました。
    そのデッキに必要なものをデッキ内から持ってきた上で更なるリンクに繋げるという強力な動きを行ってきたデッキは剛鬼、サンダードラゴン、グッドスタッフリンク、インフェルニティと挙げればキリがありません。
    ハリファイバー>から簡単に出せる上に自身がリンク3であるのも強力で、<トロイメア・ゴブリン>を真ん中に出した後その横にこのモンスターを使って<ファイアウォール・ドラゴン>をリンク召喚という動きはこの半年で幾度となく見る事になりました。
    納得の禁止です。
    制限カードについて
    ダメージ・ジャグラー

    今から3年前、EMEm時代に活躍したカードです。
    これとレベル4が並べば<キングレムリン>と<ジャグラー>の除外効果で2体のPモンスターをサーチして上下のスケールを揃えられますし、<ハットトリッカー>等をサーチし更なる展開につなげたり...。
    果ては「ダメージを与えるカードの発動を無効」にする効果で<揺れる眼差し>を回答したりワンターンキルを戦闘ダメージを0にする効果で耐える等、強力な手札誘発として活躍する事もあったカードです。
    EMEm以外でも芝刈り系統のデッキにおいては<トリック・クラウン>や<ハットトリッカー>をサーチして<ミネルバ>をエクシーズし更なる墓地肥やしを行えました。
    今後も墓地リソースに重きを置く展開デッキや、<ネフィリム>の融合素材として使えるシャドールデッキ等で見かける事になりそうです。
    嵐征竜-テンペスト

    2013年から2年近く環境トップに居た征竜のうちの1枚が帰ってきました。
    征竜デッキ以外でもドラグニティデッキでは<ミスティル>のサーチ、霊獣デッキでは除外を肥やし展開強化など幅広く活躍していたカードです。
    現在では<ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン>でこのカードと<エクリプス・ワイバーン>等を落として活用する事で前述の<ガンドラX>によるワンキルのような強力な展開ができます。
    トロイメア・ゴブリン

    追加召喚効果による展開強化、対象耐性付与によるエクストラリンクの突破困難化と発売後から多くのリンクデッキで活躍しています。
    しかし多くのデッキで1枚での採用で十分であったため、制限では規制として不十分なのではないかと思います。
    実際に海外のレギュレーションでは禁止カードとなっています。
    ヒーローアライブ

    剛鬼等の展開系デッキで今期も活躍していました。
    召喚権を使わずに<エアーマン>を場に出す事ができ、<ディアボリックガイ>を確保しながら展開につなげる事ができました。
    また前期のABC先攻ワンキルやインフェルニティ等の射手ワンキルにおいては<エアーマン>がレベル4なので<外神アザトート>による誘発ケアパターンも強力でした。
    しかし、肝心の展開パーツである<ディアボリックガイ>に規制を掛ければよかったのではないか?とも思います。
    このカードに規制が掛かってしまったので、本来このカードを使いたいだろうHEROデッキの泣き叫ぶ声が聞こえてきそうです...。
    封印の黄金櫃

    サンダードラゴンデッキの登場で今期見かける事が一気に増えたカードです
    サンダードラゴンの各種除外効果を好きに使えて、<雷鳥龍>の効果と合わせて簡単に<超雷龍>を出せるカードです。
    優秀な初動が減りましたが他のサンダードラゴンパーツは規制されていないので来期もまだ見かける事になりそうです。
    準制限カードについて
    オルターガイスト・マルチフェイカー

    ここ半年誰もがこのカードを出されて苦戦した事があるであろう、オルターガイストデッキの要となるカードです。
    このカードをサーチするための<メリュシーク>や<パーソナル・スプーフィング>は健在で、閃刀姫やサンダードラゴンと言った他の今期の環境トップデッキの規制と比べ、オルターガイストデッキに掛かった規制はこの1枚が減っただけなので比較的規制が緩く感じますね。
    ブリューナクの影霊衣

    ネクロスをなんでもサーチできるカードがもう1枚使えるようになりました。
    CYBERNETIC HORIZON以降の魔神儀たちの登場で動きやすくなっている上、各種リンクテーマに<ユニコール>が強く刺さるのでネクロスデッキを新たに組んでみるのもいいかもしれません。
    ただし天敵である<超雷龍>への対策はお忘れなく。
    彼岸の旅人 ダンテ

    長らく制限だった彼岸のメインエクシーズモンスター。
    「<ダンテ>が<神の通告>等で召喚無効されて<ベアトリーチェ>を出せなくなった!」なんて試合も以前はありましたし、単純に2枚目が使えるのはありがたい事です。
    閃刀機-ウィドウアンカー、閃刀起動-エンゲージ

    閃刀姫デッキの主要カード2枚がそれぞれ1枚ずつ規制されました。
    もちろんまだまだ戦えるレベルの規制ですが、<エンゲージ>は大切な初動である事、そしてメインギミックカードが2枚減った事で<エリアゼロ>起動時の「アタリ」の期待値が低くなったこと事もあり事故率が上がってしまいました。
    超融合

    心の闇が作り出した最強の力の象徴! 絶対無敵、究極の力を解き放て!
    ...ゴホン。
    昔よりも<覇王スターヴ>や<沼地のドロゴン>のように融合素材指定の緩いモンスターが増えている事もあって、除去として非常に強力になるシーンも。
    規制緩和され続けるシャドールの切り札として使われるかもしれませんね。
    隣の芝刈り

    1枚で大量のアドバンテージを稼ぐ強力なカードでしたが2枚に減りました。
    このカードを採用しているということは60枚デッキでしょう。
    初手に引ける確率は低下しますが、いざ引かれると非常に強力なのは変わりませんし、もとより60枚デッキの多くは<芝刈り>を引けなくとも戦えるものが多いです。
    真竜皇の復活

    私個人としては非常にお世話になったカードなのでもう1枚使えるようになって嬉しいです。
    肝心の真竜モンスターや<ドラゴニックD>が未だ規制されたままですので環境で見かける事はあまり無いかと思います。
    破壊輪

    環境に閃刀リンクモンスターや、サンダードラゴン融合体のような強力な耐性持ちモンスターが増えたためかほとんど見かけなくなったカードです。
    バーン効果の方に目がいきがちですが、実はテキストに書いてある「その後、」という言葉も重要で、処理が同時ではないためチェーン1で発動しても竜星等のカードはタイミングを逃します。
    無制限になったカード
    SPYRAL GEAR-ドローン

    去年の丁度今頃猛威を振るっていたSPYRALカード。
    無制限になったことで懐かしの<ドローン><複製>でのエクストラリンクがまた出来るようになりました。
    しかも出来上がるリンクの盤面自体はトロイメアたちのお陰で1年前より強力です。
    D-HERO ディスクガイ

    規制を掛ける意味が無いと判断されたのでしょう
    エラッタによる2つの制約のうち、特に墓地に送られたターンには特殊召喚出来ないという制約が厳しいです。
    イビリチュア・ガストクラーケ

    6年前、「デッキに戻す」という最強のハンデス手段を聖刻とのシナジーにより連発し規制されたカードです。
    緩和されたのは今では手札誘発による妨害の多様化で通すのが難しくなったためでしょうか。
    ミドラーシュ、ネフィリム

    前回の改定に続き再び緩和されたシャドールの主要融合モンスターたちですね。
    超融合>も帰ってきましたし、後攻の場合も<デッキ融合>もしやすい環境なのでシャドールデッキを今一度考えてみる価値はありそうです。
    まとめ

    前回の7月制限や前々回の4月制限に続き先攻ワンキルを排除したいようですが、<ファイアウォール・ドラゴン>が存在しているおかげでまだまだ可能です。
    それこそ私自身インフェルニティが好きなのでデッキをよく組んでいるのですが、
    遊び半分で改定前に射手禁止想定の<オーム>を使った先攻ワンキルルートを組んだ所、この改定でも<サモン・ソーサレス>が使えないだけで「<ファイアウォール・ドラゴン>+<インフェルニティ・デーモン>」の状態まで行ければほぼそのままのルートで先攻ワンキルが可能でした。
    (もっとも、その状態まで持っていく<サモン・ソーサレス>が規制されたためどういう初動を組むかという課題は残ります)
    やはり特殊召喚連打・回収という性能のため、<ファイアウォール・ドラゴン>を禁止にしない限りいくらでもやりようはあるのが問題だと思います。

    しかし他のデッキに関しては構築不能になるようなテーマもなく、相変わらず多様なデッキが見れそうで来期も楽しみです。
    ここまで読んでいただいてありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう!

2018年07月制限-環境考察(2)【ふぇーり】

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    by 攻略コラム

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    環境考察
    2018年07月制限(2)
    前回 - 2018年7月制限-環境考察(1)
    SOUL FUSION 発売
    新環境が始まり、半月から1ヶ月程のタイミングで発売されたこのパックは一気に環境を塗り替えました。
    このパックによって追加されたサンダードラゴンというテーマ、それに加えて<パンクラトプス>、<トラップトリック>という2枚の強力な汎用カードは環境に大きな影響を与えました。
    193大須店CS 1位 サンダードラゴン
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    第41回足立CS 2位Bサンダードラゴン
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    サンダードラゴンの強み
    ギミックが閃刀姫に対してかなり強く作られていて、回答がなければ<超雷>一体でも閃刀姫相手ゲームエンドに持っていけてしまいます。
    それに加えて、回答があったとしても閃刀姫側は回答+盤面の返し+後続の3つを持たなければいけないため、サンダードラゴン側は誘発を強く打つ事ができます。
    また、毎ターンこれを要求できるため<マルチ>さえ回させなければ持久戦にもつれ込んでも有利を取れ、<マルチ>が回っても融合からのサーチ先の<雪花>や<雷劫龍>など回答として用意できます。
    後攻においても閃刀姫の序盤の墓地魔法3枚以上の効果が絡まない妨害に対してギミックが有利に働き、<シズク>のリンクマーカーによって展開しやすくなるため先攻同様の展開もしくはそれ以上の展開を相手に押し付ける事ができます。
    閃刀姫以外でも展開デッキ、とりわけ剛鬼やABC、魔術師相手に<超雷龍>や<トポロジック・ボマー>が強く刺さるため有利を取れる点などが挙げられます。
    2018年7月中旬~下旬のメタゲーム
    上記の理由から、主に閃刀姫や展開デッキに対して有利が取れる利点を踏まえて一時期は各地のCSで分布的に閃刀姫に勝る、もしくは同じ程にまで分布を増やしたサンダードラゴンですが、メタが進むにつれて<次元障壁>+<トラップトリック>、<ロンギヌス>や<屋敷わらし>のような対策カードや、各デッキの対サンダードラゴンのプレイなどが定着していき徐々に分布を落としていきます。
    第9回ゆかいCS 1位B 閃刀姫
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    このようにメインをかなりサンダードラゴンに寄せた閃刀姫が流行るようになったのも、サンダードラゴン減少の原因として挙げられます。
    先程サンダードラゴンが対閃刀姫で初動の枚数消費を多く要求できる事が有利な点の1つと書きましたが、閃刀姫側が<マルチロール>を素引きしていた場合これは一変します。
    マルチロール>が通ってしまった場合、盤面処理の枚数消費は無くなり、それがそのまま妨害や返しの<超雷>に対する処理のカードに変わってしまいます。
    マルチロール>の増加は閃刀姫側が先攻の時に準初動のパターンを増やす要因にもなり、初動が<エリアゼロ>のめくりだけといったことも少なくなります。単純に<超雷>の回答としての<無限泡影>もメインに3枚入っている事も<超雷>単体で押さえ込めるゲームを減らす要因となります。
    それに加え、長いゲームになると消費枚数の要求などから閃刀姫側が不利になると書きましたが、そもそも閃刀姫側が早いゲームを狙って行けば話は別です。<バルブ><ヴァレソ>のワンキルギミックが閃刀姫側に搭載されてしまった場合、墓地魔法が3枚になると<アンカー>によって<超雷>を奪い、<シャーク>によるチューナーの確保が可能になるため、<超雷>+<ハリファイバー><ヴァレソ>のワンキルが発生します。

    閃刀姫側の誘発の選択も、<わらし>等のサンダードラゴン相手に序盤中盤ずっと有効に使えるカードが選択されるようになりました。
    元々サーチカードを多用するデッキという事もあり、<相乗り>を重く踏んだり<G>つっぱのワンキル等も通らなくなったりするようになり、サイド後はこれに加えて<ロンギヌス>等の質の高い誘発や<障壁>などのターンスキップカードの採用によってかなり寄せられるようになりました。

    こうして有利対面であった閃刀姫に構築をメインから寄せられ相性差を抑えられたのに加えて、元々不利対面であったオルターガイストが数を増やした事もありサンダードラゴンは数を減らしていきました。
    2018年8月上旬~中旬のメタゲーム
    いくつかのデッキが新しく確立し、また淘汰されていく中で数を増やしていったデッキとしてオルターガイストがあります。
    第43回足立cs1位C 及び 第10回四日杯4位A オルターガイスト
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    前環境と前々環境から無規制で残っていたオルターガイストは、長い間生き残っていた分トーナメントシーンにおいて理解度も研究も他のデッキ以上に進んでいました。
    また、今期の閃刀が初動で踏み越えにくく、<>を守る罠としてもパワーが高くすべてのデッキに強く使える罠としての<宣告>、<警告>といった召喚無効系の罠など、メインデッキの罠の選択も環境初頭以上に研究が進んでます。
    サイドカードの選択なども環境初頭から変わり、閃刀姫がオルター相手にサイド後から罠を弾くカードを大量に入れ、後攻を選択する事でオルターのギミックを罠と同時に弾きながら自分のプランを通す動きをするのが主流だったのですが、そのプランのメタとして<やぶ蛇>が入ってきました。
    この頃からオルターは環境初めからずっと分布上でトップであり続けた閃刀姫と、ほぼ同じかそれ以上というレベルにまで分布を増やしてきました。

    こうしてオルターガイストが環境全体に対して広く勝てるビートデッキとして分布を増やしていく中、安定して勝ち切れなくなっていった剛鬼やメタが寄せられたサンダードラゴンに替わるような形で誕生した展開デッキがあります。
    第10回四日市杯 with はっちCS 1位A、C グッドスタッフリンク
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    このグットスタッフリンク(別名"たんぽぽサンバ")と呼ばれるデッキは、<マスマティシャン>、<ベイゴマックス>、<バルブ>や<ジェット・シンクロン>、その他制限カード等のリンクデッキの単体初動としてパワーの高い汎用カードに加え、
    誘発ケア+チューナーの供給+盤面のシステムモンスターの処理を行える<簡易融合>+<デストルドー>+各種蘇生カード等を手数のカードや準初動として採用しており、
    また展開途中のサーチ先のリンク数を増やすカードもクリストロンモンスターや<ダンディライオン>、<オライオン>、<スチーム>などの手札コストや召喚権として使ってもパワー高いモンスターで固めています。
    ギミックの外のカードとしても、<墓穴の指名者>に加えて誘発や<リブート>、壊獣等を広く沢山採用するスロットもあるような完成度の高いデッキとなってます。
    誘発に対しての耐性や、展開が通りきった後の最終盤面などは剛鬼に劣りますが、明確に引いたら弱いカードが少なくギミック外の誘発や魔法・罠を触るカードなどをメインから投入できるので、トーナメントシーンを勝ち抜ける安定感などは、剛鬼よりかなり高いものになっていました。
    事実、このデッキの存在が広く知られてからすぐにかなりの数のプレイヤーがこのデッキを使い始めました。

    このように環境の第一線で勝ち抜けるポテンシャルを持ったデッキがかなり増えたのもあり、
    「1つor2つのデッキをメインから強くメタり、サイド後に広いデッキのメタを投入する」
    という風な構築のデッキはあまり勝ち進まなくなり、メインから広いデッキに勝てるようにする構築が環境の全体的な主流に変わっていきました。
    サマーデュエルフェス2018 1位C 閃刀姫
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    サマーデュエルフェス2018 2位C 閃刀姫
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    この頃位になると、メインからのメタ先を広くするという目的で、メインデッキに環境初期から入っていたミラーメタ用の<相乗り>の枚数を減らし、その分の除去として<宣告>や<警告>、<墓穴の指名者>や誘発枚数を増やすといった構築が数を増やしていきました。
    サマーデュエルフェス2018 2位A サンダードラゴン
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    広い範囲に強く刺さるメタを投入しやすい+サンダードラゴンに対するメタが薄くなっているという要因でサンダードラゴンも再評価されてきています。
    サンダードラゴンが搭載できる広範囲に刺さるメタとして強いカードとして、永続、<闇デッキ>があります。
    永続はサンダードラゴンのメインギミックとメタの方向性が逆な事から、対面がサンダードラゴンのメインギミックへのメタや<超雷>の回答などを採用していた場合、永続+破壊耐性持ちの<超雷>や<雷神>でのビートに対応できません。
    しかし、永続に対しての回答を多く握った場合においても、サンダードラゴンのメインギミックや<闇デッキ>に対応できなくなります。
    それに加えてサンダードラゴンのメインギミック自体、ライフを落とすスピードが早いため回答を引かれる前にゲームを終わらせる事も容易です。

    永続の中でも<御前試合>は閃刀姫のリンク各種、リンクデッキの展開札やトロイメア系、オルターガイストの下級並べなどの展開を広く止める事ができ、先攻展開においても<トライゲート・ウィザード>が絡まない展開であれば1枚でエクストラリンクを返すこともできます。
    闇デッキ>は媒体の用意+後続の確保がデッキの性質上簡単に行え、閃刀やオルター相手ならば発動さえできれば1枚で勝ちまで持ち込むことも可能です。
    おわりに
    この2018年7月制限で起きた環境の変遷の様子をざっくりとですがまとめたいと思います。

    1.環境初頭、前環境トップ層の生き残りである閃刀姫が分布的にリード
    2.閃刀姫へのメタとして規制の無かった剛鬼やオルターガイストが分布を広げるが、メタが激化した剛鬼は分布を一気に減らしていく
    3.SOUL FUSIONがリリースされ、閃刀姫に有利が取れるサンダードラゴンが幅を利かせる
    4.メタが激化しサンダードラゴンが衰退、研究が進み広範囲のデッキにメイン有利を取れるようになったオルターガイストと新たに現れたグットスタッフリンクの2つのデッキが分布トップの閃刀姫と共に環境を築く

    これが環境初期から今までの流れとなっています。
    2018年7月制限も残すところあと僅かとなりました。
    今期は一強環境ではなく、さまざまなデッキにワンチャンが発生し、メタの流れによってそのさまざまなデッキ達が流行、もしくは衰退をするという非常に流動的な物となり、メタの変化以外でも全てのデッキにやり取りが多く存在するとても楽しい環境でした。
    僕も環境最後の数cs残していて、そのcsにおいてこの流動的だった環境を征するデッキがどれなのか決まると思うと楽しみで仕方ないです。
    大変長い文章になってしまいましたがここまで読んでくださってありがとうございます、自分がこのメタゲームのなかで感じたことはある程度詳しく書けたつもりです。

    また、別の記事を書く機会があれば是非また読んでみてください。

    では、これで終わります。

[QCCU] テーマ紹介 【ライトロード】

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