どんな動きができるルリグですか?また、その強みは何ですか?
<ENDLESS-PUNCHLINE>や<TRIGGER OF VICTORY>を筆頭に、チーム限定ピースはどれも致命傷につながる火力を持っています。それらをノーコストで打ち消す<永遠不滅>を持つことこそ、きゅるきゅる〜んがきゅるきゅる〜んである所以になります。相手が混成チームでも、<きゅるり☆きゅるりら>として使えるので、腐りにくいのもグッドです。
「相手のチーム限定ピースを無効にできるからといって理不尽に強い」というわけでもないのが、このゲームの面白いところ。
無効こそ強いのですが、オールスターの<ブルパニ>のように追加のドローやハンデスがあるわけでもなく、こちらもピースを1枚消費します。チーム限定ピースは1枚で2〜3点のダメージにつながると見積もったとして、その分の見返りを得られるように、こちらもデッキを考えなければいけません。対混成チームには<きゅるりら>として使えるとはいえ、直接的な除去につながらず、<ホワイトヘブン>や<RED ZONE>などは無効にできないため、普通に2点通ります。
そのため、<永遠不滅>でチーム限定ピースを無効にしようがしまいが、ある程度メインデッキで火力を用意しなければなりません。ですが防御的な色の青白と、マイナス査定が厳しい黒というチーム構成が、攻撃面で足を引っ張ります。<みこみこ☆さ〜ん>がシグニ除去を持たないのも、火力不足に拍車をかけています。
「じゃあどうするの?」と悩みに悩み、頭をきゅるきゅるした結果がこうなりました。
頭がきゅるるんきゅるるんるんです......。このチームメッチャクチャ難しい......。
所感で構いませんので、最初に考えたデッキレシピを教えてください。
アシストルリグ/ピース
計8枚
LB
計20枚
このルリグの攻め方を教えてください。
というわけで原子軸きゅるきゅる〜んです。これまで紹介した「DMMマドカ」や「起源タマゴ」のコンセプトである、「序盤に速攻して終盤はハンデスで〆る」を今回も使いました。攻め方はこれに尽きます。火力面では、今弾で登場した<Bp>が輝きます。レベル2ながらレベル3シグニも除去できるスペックを持っており、ゲーム中盤以降の除去役を期待しています。<CZ>は序盤からサーバントをランダムハンデスできる可能性を持っているので、思いも寄らない1点を与えてくれるかも。当然姉の<ZrO2>も採用し、手札破壊をしっかり行っていくのが狙いです。
原子シグニはまだ数が少なく、<Bp>のコストを確保するために<H2O><H2>のコンビも採用しています。<H2>にライズして1枚ハンデス、<H2O>がアタックすれば更に1枚ハンデスができ、しかもエナコストを使わないので、デッキのコンセプトとしっかり噛み合っています。<H2O>のライフバーストで<Bp>などを出せれば有用な防御にもなるので、そちらにも期待したいですね。ライズシナジーということで<アンナ・ミラージュ>も1枚採用。<CZ>と組み合わせれば12000まで焼けます。
また、<ゆかゆか☆ぶっぶー>の防御には白エナが必要になります。白原子はいないので、汎用性の高い<イシキリマル>を採用しました。<アークゲイン>や<エクシア>も考え、実際に試してみたのですが<ZrO2>や<H2O>など、場に立てたいレベル3が多いため、レベル2でパワーの高い<イシキリマル>に白羽の矢を立てています。今後の白原子に期待ですね。
ピースはきゅるきゅる〜んつながりで<burning curiosity>です。「足りない除去を補う」という明確な理由もあります。チームの色的には<ヘルエスタセイバー>をぜひ使いたいのですが、回収したい白黒シグニがいないので見送りました。
全体的に火力不足なので、種族シナジーには頼りたいところ。天使軸や悪魔軸、迷宮軸なども考えてみたいと思います。<ハニートアイス>採用のデッキは記事後半で紹介しますので、そちらもぜひ。
キーカードは何ですか?
永遠不滅 きゅるきゅる〜ん☆
<Glory Grow>のノーリミ、<ENDLESS-PUNCHLINE>のジョッキーは、ピースへの依存度が非常に高いため非常に有利に立ち回ることができると思います。<世界逆流>のアンサプは継続的なアドバンテージ獲得ができなくなるため、デッキのギミックが壊滅。<はんぱない★ディストラクション>のうちゅうについてもハンデスorドローを止められれば、こちらも安定して戦えるでしょう。上記4チームについては五分以上の戦いを期待できますし、「止めた前提でどう勝つか」というデッキ構築を意識することになります。<サンバ・カーニバル><ハーモニー・コール>についても同じくですね。
<salvage the future>のダイヤグラムはそもそもピースを止めたとしても、継続的に手札を稼がれやすいため、こちらの火力が追いつきにくいのではという懸念があります。<TRIGGER OF VICTORY>のDXMは、エクシード3のコストに<TRIGGER OF VICTORY>を使えば何の問題もないので、ピースを止めても厳しいのかなと。発売日にダイヤグラム(新ムジカ)と対戦しましたが、<salvage the future>を止めても焼け石に水でした。
混成チームに対しては<きゅるり☆きゅるりら>として使っていきます。1ドロー1エナチャージは結構大きく、<Bp>や各種ハンデス札で減ったエナや手札を充填してくれます。使いたい時に使えばいいでしょう。
ディーヴァセレクションの環境において、「<永遠不滅>がある」という現実がメタゲームに大きな影響を与えます。きゅるきゅる〜んがいるだけでチーム限定ピースは大会に持ち込みにくいと考えられて混成チームが増えますし、その影響できゅるきゅる〜んが数を減らせば、またチームが増える、という環境の移り変わりが予想されます。
前回の4弾環境総括記事で「ジョッキーは今後も勢力を伸ばすのでは」と書きましたが、記事執筆当時は<永遠不滅>が公開されていなかったため、こう予想しました。現在は「ジョッキーは数を減らし、DXMは相変わらず多い」という予想に改めます。環境はフタを開けなければわかりませんし、実際は大会中止の連続なので、メタゲームらしいメタゲームはありませんが......。
オールスターの<ペナルティ・チャンス><クライシス・チャンス>に始まり、キーセレの<レイラキー><アルハイキー>、その後の<炎のタマ>などなど、環境に応じたメタカードは必ず出てくるものです。<永遠不滅>がどこまで行くか、引き続き見ていきたいですね。
まほまほ☆どがーん
アシストルリグはまほまほもゆかゆかも、とにかくクセが強いです。<ゆかゆか☆ぴーひゃら>とか<まほまほ☆ずどどーん>とか気になる能力も多いのですが、いやもうクセが強くでデッキが浮かばない......。もうちょっと時間をください。
今弾でお気に入りのカードを教えて下さい!
羅爆星 タイマーボム
エナコストこそ重いですが無色2と拘束そのものは緩く、黒であることも<メンダコギロチン>を考えるとさほど影響はありません。黒エナが必要なカードを採用する理由にもなりますしね。画期的な1枚になるだろうと信じていますので、色々と試して、何かしらのデッキをお届けしたいところです。
大罠 ハーメルン&HAMELN STEP
本業も含めてですが、依頼を受けた原稿を書くときは「どんな読者に向けたものなのだろう」ということを一番に考えています。公式サイトは最も多くの人が読みますし、ウィクロスへのスタンスも競技、コレクション、仲間内で遊ぶ、始めたばかり、アニメだけ見た......などなど幅広いので、なるべくシンプルに書くよう心掛けました。ここや個人ブログなどの別の場所でこの2枚を紹介するとなると、もっと違った書き方にしたことでしょう。
公開して日が経った後に自分の記事を改めて読むと、「ここもうちょっとこうすべきだったかな」「そもそもこの表現って分かりやすいかな?」など、反省点がたくさん見つかります。どの原稿にも言えることですが、100%パーフェクトの原稿はめったに書けませんし、書けることはないのだと思っています。
また機会をいただければ、さらに良い文章を書きたいです。日々精進ですね。
最後に一言お願いします。
これまでの新弾アンケートでは「これはきゅるきゅる〜んに使う!」と、<ロイヤルブルー>や<オリオン>などを挙げながら紹介していましたが、そんなことはありませんでした。凍結の「と」の字すら能力にありませんでしたね......。ピースの発表もギリギリまでされず、8月はずっと悶々としていました。ほんっとこの子たち罪深い。スピンオフコミックスのきゅるきゅる〜ん回も非常に良かったです。まほまほを助けた時にみこみことゆかゆかの手が震えているところとか、「わかってるぅ!」とヘドバンしました。「仲間のためなら怖くない!」とかタンカ切るより、「怖かった!」と本音をさらけ出せる関係性の方が云々......。「TRY!!!」はディーヴァに登場した人物の性格や背景などを丁寧に丁寧に掘り下げていますので、ぜひお読みください。そしてキャラソンも聞こう。
アニメやきゅるきゅる〜ん親衛隊、中の人のファンの中にも、「これを機にウィクロスを始めたい」とおっしゃっている方がいらっしゃると聞きました。あくまでこのデッキはサンプルです。使いたいカード、好きなカードを詰め込んで、まずはウィクロスを楽しんでいただくところから始めていただければ、きゅるファンとして1人として嬉しい限りです。
ゆかゆか、まほまほのセンタールリグ化も未来永劫お待ちしております。
セレクターロストレージアザーが終わった後でもいいので!お願いします!メモリーシグニでもいいです!いややっぱりダメ!センタールリグにして!お願い!
おまけ・ハニートアイス採用型レシピ
「<ハニートアイス>がないときゅるきゅる〜んである意味がない!」という内なる自分の声に耳を傾け、こちらも組んでみました。ルリグデッキは上と同じなので割愛します。
<ハニートアイス>はアタックフェイズ開始時にお互いドローし、その後相手の手札を見て1枚をデッキの下に送る能力を持ちます。サーバントは選べませんが相手の主要なシグニを奪える可能性が高く、「戦力を奪っての防御」につながりうるため、長期戦を前提とした構築になります。そのためハンデス兼アタッカーの<ZrO2>姉妹は残しつつ、他の原子は全抜き。防御に秀でた白シグニを中心に構築しました。
<ハニートアイス>のチーム限定能力であるドローロックは一見強力ですが、最低でも手札3枚は抱えさせてしまいます。3枚あればディーセレでは充分なので、<ハニートアイス>だけでは防御になりにくいのが現状。なので今回は<エクシア><イシキリマル>などを使うことで、突破しづらい盤面を目指しました。<エクシア>は<アークゲイン>でもいいですし、<タマモゼン>を入れても面白いかも知れません。
ピースは<永遠不滅>と<burning curiosity>ですが、<burning curiosity>を<ヘルエスタセイバー>に変えてもいいと思います。原子軸と異なり<エクシア><ファラリス>といった強力な白黒シグニがいますし、特に<ファラリス>は攻め手としての運用もできるため、回収手段はあって損はないからです。この辺りは要調整になります。
原子軸と<ハニートアイス>は相性が悪く、結果的に抜けてしまいました。ですが、せっかくきゅるきゅる〜んの専用シグニを使わないのはもったいないと思ったので、こういう形でご紹介させていただきました。 発売から日が浅く、こちらのレシピは実戦投入がまだなので、あくまでサンプルとしてご覧ください。
元ネタはハニートーストアイス。ウィクロスが近くコラボする「カラオケパセラ」の名物メニューですね。随分前に食べましたが、なかなかボリューミーでした。スイーツも随分ご無沙汰なので、情勢が許せばぜひ食べに行きたいところです。
ではまた次回の更新で。
(みこみこの温泉ルリグはいい香りがしました)