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【3ページ目】攻略コラム:2018年12月 | WIXOSS|ウィクロス

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攻略コラム:2018年12月 アーカイブ

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【第284話】レイラキー破り

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    by 攻略コラム

    タイトルトップ.jpg
    【第284話】レイラキー破り
    どうも、ねへほもんです。
    早いもので、レトリック発売まで1週間を切りましたね。

    ウィクロスマガジンで新カードの情報が出揃いましたが、今回は「オールスター」で使える新規カードを取り上げます。
    筆者が書くということは・・・勿論速攻デッキ特集ですw
    レトリックに限らず、コミック付録、繭の部屋、プロモカードでも動きがありますので、色々ご紹介していきますよー!
    1.カード紹介
    (1)不死身のタマ
    12月9日、このカードの公開から、全ては動き出したのだ・・・
    炎のタマ
    PR 炎のタマ
    カード種類:アーツ
    色:赤
    コスト:赤3無3
    使用タイミング:アタックフェイズ、スペルカットイン
    このターンに対戦相手がスペルを使用していた場合、このアーツを使用するためのコストは使用されたスペル1枚につき、赤1無1減る。
    このターンに対戦相手がアーツを使用していた場合、このアーツを使用するためのコストは赤3無3減る。
    このターン、あなたはゲームに敗北しない。このカードをゲームから除外する。
    • 「スペルカットイン」
    • 「コストは赤3無3減る」
    • 「ゲームに敗北しない」
    やりたい放題しやがって・・・
    言うまでもなく、筆者の手持ちデッキに色々とぶっ刺さる1枚です。
    • 2止め遊月
    • アイヤイキーレクイエムゲイン
    • 応報ワンショット
    • バカラオーラ
    • 燐廻グズ子
    1ショットにアーツは無くてはならない存在。
    こちらの渾身の一撃を、あろうことかノーコストで止めてきます。
    営業妨害はやめてほしいものです。

    筆者の最新作「1止めママ」とて例外ではありません。
    ディストラクト・アウト>が絡む都合上、0コストでの発動を防げません。
    無限ルリパン自体は妨害されないため、一応10回でも、100回でも、1万回でも、1億回でも、ルリグが殴ることは可能です。
    相手が無限に耐えてくるので、本当に無限にルリパンができ、デッキコンセプトには合っているかもしれません。
    ・・・が、勝てません。諦めましょう。
    (2)キー無効
    思えば我が眷属は、あの1枚に苦しめられてきた。
    10017.jpg
    レイラ=クレジット>である。
    ダメージ無効、ハンデス&ランデス無効、挙句の果てには<トオン>をライフに固定する・・・
    コイン1枚とは思えぬカードパワーに、ただただ屈服するのみ。
    だが、今こそ立ち上がる時だ!
    時雨の調 ゆきめ
    LC 時雨の調 ゆきめ
    カード種類:キー
    色:白
    コスト:コイン1白1
    【出】:以下の2つから2つまで選ぶ。同じ選択肢を2回選んでもよい。
    (1)対戦相手のシグニ1体を手札に戻す。
    (2)あなたのデッキからシグニ1枚を探して公開し手札に加え、デッキをシャッフルする。
    【起】このキーを場からトラッシュに置く:ターン終了時まで、対戦相手のキー1枚は能力を失う。
    「対戦相手のキー1枚は能力を失う」

    遂にキーの無効手段が登場しました。
    しかもサーチ効果付き。
    初めて見た時、思わず二度見してしまいましたw

    環境の下層で眠っていた多くのデッキが、息を吹き返しました。
    具体的にどのようなデッキが復活しそうか?
    それを後で解説します。
    上記2枚が大きな変化ですが、以下の変化もありました。

    (3)繭の部屋 改定
    前回の改定から4か月、今回は大幅改定となりました。
    全て規制方向の変更でしたが、
    使用禁止カード
    同時使用制限
    グロウルールの変更
    1つ上のレベルのルリグへしかグロウできなくなった。
    というもの。

    速攻使いにとっては、<マーライ>禁止が影響する一方で、<テンドウ>・<DYNAMITE>が禁止され、<トオン>をライフに埋めるデッキが弱体化したことは朗報と言えます。
    カーニバル・エルドラ共に採用候補カードの多いルリグで、形を変えて生き残ることは可能でしょうが、シェアを減らすことは間違いないでしょう。
    レトリック以降の環境への影響が気になります。

    (4)新規プロモ
    最後に、来月の大会プロモをご紹介します。
    セレクト・ハッピー5
    SP セレクト・ハッピー5
    カード種類:アーツ
    色:白
    コスト:白0
    使用タイミング:メインフェイズ、アタックフェイズ、スペルカットイン
    アンコール:キーを場からルリグトラッシュに置く
    以下の5つから1つを選ぶ。
    (1)あなたのトラッシュからシグニ1枚を手札に加える。
    (2)対戦相手のトラッシュにあるカードを2枚までゲームから除外する。
    (3)このターン、あなたは対戦相手の効果によってダメージを受けない。
    (4)ターン終了時まで、対戦相手のシグニ1体は「アタックできない。」を得る。
    (5)ターン終了時まで、対戦相手のすべてのシグニは効果によって得ている能力を失う。
    「効果5つもあって強くね・・・?」
    このカードだけで記事を1本書けそうな豪華さです。
    使い方ですが・・・
    • 「キーセレで1回アンコールを使い、ノーコストで2面防御」
    • 「キーセレの夢限で繰り返しアンコールを使い、何度も防御」
    • 「オールスターで採用し、除外・ダメージ封じ・能力消し効果をピンポイントで使いつつ、1面防御アーツとしても活用」
    まぁ色々と使えます。
    1回アンコールを使えれば、最低でも2面防御の仕事を果たしてくれつつ、<華代キー>とセットで入れておけば無駄がありません。
    (1)効果はサーバントも拾えるので、対ピルルクで入れていると心強いです。
    「アタックできない」は<優羽莉>の『アルティメットレイド』で防げないため、対優羽莉でも活躍してくれます。

    またオールスターでは、0コストの1面防御ということで、<応報>からの特攻を止められます。
    「ゆきめキーで<レイラキー>無効→<応報>で全エナ流して特攻」という動きが可能になった矢先、炎タマと共に難敵が現れました。
    では、続いて、これらの変化を踏まえ、ゆきめキーの登場によって復活するであろうデッキを解説したいと思います。

    2.オススメの速攻デッキ
    (1)エルドラ(キスドラ)
    レイラキー>で大きな影響を受けたデッキが、長い眠りから復活を遂げます。
    レイラキー>の前では、トドメが刺せないとかそういう段階ではなく、1点も削れないという刺さりっぷりでした。
    ・・・が、<レイラキー>を無力化できるようになることで、一気に筆者一推しのデッキに昇華します。

    筆者が推す理由は、単に<レイラキー>を対策できるだけではありません。
    以下のように、色々と強みがあります。
    Lv4ルリグの登場
    エルドラ TYPE×IV
    デュアルプラントで登場したカードではありますが、キスドラ史上、最大の強化と言っても過言ではないでしょう。
    このデッキ、Lv4にグロウしたターンに7点を削りきれないことが多かったのですが、最大の制約はエナでした。
    Lv4へのグロウコストが重かったのです。
    そこに新規のLv4が登場したのですが・・・
    • マークIV PLUS>:グロウコスト2、リミット12
    • TYPE×IV>:グロウコスト0、リミット11、グロウ時エナチャ1+コイン2枚
    その優秀さたるや、語るまでもないでしょう。
    エナ面での制約が大幅に軽減され、Lv4にグロウしたターンから全力で暴れ回れます。
    炎タマへの対抗力
    スペルを連打する都合上、<キス>を連打したターンは炎タマに0コストで完全防御されてしまいます。
    しかし、ノーパンからライフを7点トラッシュに送った後の相手のリソースは貧弱です。
    必勝とは言わないまでも、複数ターンに分けて3面要求を繰り返せば十分に勝ち目はあります。
    構築の自由度
    アーツ&キーの必須枠はゆきめキー位で、後はエクシード・コインが自由に使えるため、構築の自由度は高いです。
    エナチャアーツ、後攻対策の<ビカムユー>、<リンゼ>対策の<アンチアビリティ>、複数ターン3面要求を繰り返すための除去・アタッカー回収手段などなど・・・
    構築の自由度が高いということは、環境への適応力が高いということ。
    レトリック環境において、流行デッキへの最適解を搭載し、長期にわたって活躍してくれることと期待しています。

    (2)応報ロックユー
    キスドラが速攻界の優等生(?)だとすれば、ワンショットの優等生は<応報><ロックユー>と言えます。

    「炎タマを使わせずに撃破する」
    0コストで使えるアーツを使わせない・・・
    そんな超次元の戦い方を見せてくれるのが、<応報><ロックユー>というデッキです。
    やることは簡単で、ゆきめキーで<レイラキー>や防御用のキーを無力化し、<シルシュ>+<応報>で全エナを消し飛ばし、<ロックユー>で更にアーツコストを上げて突撃するというもの。
    3コスト増やしてしまえば、炎タマやハッピー5といった、新規の防御アーツを封じられます。

    ゆきめキーは<レイラキー>のみならず、<ロックユー>でコストを増やせない、通常の防御キーも無力化できるのが優秀です。
    単純ながら、意外と構築の幅は広く、ルリグの最終レベルによって戦い方が分かれます。
    Lv2
    応報>の使用は困難ですが、<龍滅>+<謳金>+<ロックユー>で代用可能です。
    グロウコストを掛けず、<龍滅>+<謳金>は8コストと<応報>より軽く、ルリグデッキに枠があることから、ノーパンされた上からでも十分にエナを貯めてショットを仕掛けられます。
    Lv3
    オサキ>+<コサキ>セットを使うと、<応報>を8コストまで軽減できます。
    追加コストが掛かりますが、追加のコインを得られるのが利点で、ゆきめキー以外のキーの採用が視野に入ります。
    例えば<鎮護国禍>を採用すると、<ウルバン>を回収しつつ、エナを増やし、出した<ウルバン>にダブクラを付けることができます。
    恐ろしい・・・
    Lv4
    Lv3に比べ、ルリグデッキは1枠減りますが、エナコストなくコインを増やせます。
    応報>のコストが2エナ減るため、エナ面だけ考えるとむしろお得です。
    Lv4シグニを使え、ショットの幅が大きく広がる点も利点です。

    (3)タマ(アイヤイキー型)
    レクイエム>を絡めた瞬間、炎タマが0コスト防御されてしまいますが、案外楽に突破可能です。
    10029.jpg
    鎮護国禍>。
    ここでもこの1枚です。
    鎮護国禍>で<プロメウス>にダブクラ付与→<アイヤイキー>で<プロメウス>に連パン付与として突撃すれば、炎タマを気にせず詰めに行けます。
    白滅タマ>は『イノセンス』を使えるため、相手のマルチエナを消してしまえば、赤3エナ払って炎タマで通常防御されるリスクを抑えられるでしょう。

    繰り返し書いていますが、このデッキも構築に幅を持たせることが可能です。
    メインデッキに<割裂>や<双撃>等のスペルを積んで<トオン>を発掘できますし、以下の通り、ルリグデッキにも余裕があります。
    必須枠
    必須枠でコインを3枚しか使わないため、コインを使うアーツ・キーでも問題ありません。

    (4)遊月(雪月華遊月)
    ここまで「ワンショット命」と言わんばかりのデッキを紹介してきましたが、オーソドックスな速攻デッキも有力です。
    中でも<雪月華遊月>は、攻めの安定性・速さ共に一級品です。

    レイラキー>への対抗策が生まれたことで、<龍滅連鎖>が本来の威力を取り戻すことでしょう。
    レイラキー>・炎タマはどちらも速攻寄りのメタカードで、せいぜい一方しか採用されないという前提で話を進めると、
    • 対<レイラキー>:ゆきめキーで無力化し、<龍滅>でエナを削ってから突撃
    • 対炎タマ:相手ターンのうちに<龍滅>を使用しエナを削り、返しのターンに突撃
    応報><ロックユー>の項で解説した通り、ゆきめキーは<レイラキー>以外の、通常の防御キーを無力化できる点でも優秀です。
    また、サーチ効果がある点もこのデッキと相性が良いです。

    サーチ先としては、特に<グリアナ>が優秀です。
    龍滅>で4エナに削るのみでは、相手に多くのアーツの選択肢を与えてしまいますが、<グリアナ>で相手のエナを一色に揃えることで、エナの数は残っていても、使えるアーツの選択肢は大きく絞られます。
    何より<グリアナ>が優秀なのは、「遊月には<グリアナ>が採用されているから、<龍滅>を使われた時点でエナを一色に揃えるのが得策」と相手に思わせられることです。
    結果、<グリアナ>をサーチせずに済み、サーチ先を<ゲツァル>・<タルボ>といったアタッカー供給に充てられれば、複数ターンにわたって3面要求しやすくなります。

    破壊力と安定感を兼ね備えた<雪月華遊月>は、来期シェアを伸ばすのではないかと密かに予想しています。
    いかがでしょうか?

    炎タマで速攻への対策が増えた一方、ゆきめキーでキーへの対抗手段が増え、速攻事情は大きく変わりそうです。
    筆者の印象としては、<レイラキー>の対応力の広さを考えると、ゆきめキーが登場する影響の方が大きいのかなと期待しています。
    レトリックは間もなく発売ですが、できる範囲で新カードをご紹介できればと思います。

    ではまた(^-^)/

カーニバルキーで振り返るワイルズ環境

    posted

    by 攻略コラム

    タイトルカニ.jpg
    カーニバルキーで振り返るワイルズ環境
    からばこです。こんにちは。
    いよいよ20日に「レトリック」が発売されます。間も無くワイルズ環境も終了。あっという間の2か月、皆様楽しめましたか?

    ワイルズ環境の中心にあったカードは、何といっても「<カーニバル -K->」でしょう。<カーニバルQ>のシグニ書き換え効果「ジョーカー」を、ターン1の制約付きではありますが全てのルリグに付与するキーです。
    「ジョーカーをあのルリグでも使いたい!」と夢見ていた多くのセレクターたちの願いを、このカードがサクッと解決。トーナメントシーンでも多数のデッキに採用され、普段のウィクロスパーティーや対戦シーンなどでも、「このデッキに<カニキー>が合う!」という新たな発見が、日々なされていました。

    というわけで今回は、「カーニバルキーで振り返るワイルズ環境」と題して、「ワイルズ」のオールスター環境を振り返ってみたいと思います。
    色々なデッキが登場した本環境。1枚のカードを中心に、ざっくり総括しちゃいましょう。「繭の部屋」も来ましたしね。
    テキストおさらい
    カニキー>のテキストは以下の通りです。
    10009.jpg
    LR カーニバル -K-
    カード種類:キー
    色:赤
    コスト:コイン2
    【常】:あなたのルリグは以下の能力を得る。
    【起】《ターン1回》《アタックフェイズアイコン》エクシード1:ターン終了時まで、あなたのシグニ1体はあなたのトラッシュにあるシグニ1枚と同じカードになる。
    【出】:あなたのデッキからレベル4のシグニを2枚まで探して公開し手札に加え、デッキをシャッフルする。
    【起】《アタックフェイズアイコン》このキーを場からルリグトラッシュに置く:ターン終了時まで、対戦相手のすべてのシグニを《サーバント ZERO》にする。
    • エクシード1でアタックフェイズに自分の場のシグニを、自分のトラッシュのシグニ1体に書き換える。
    • 出現時にレベル4シグニを2体サーチ。
    • カニキー>をルリグトラッシュに送り、相手の場のシグニを全て<サーバント ZERO>にする。
    の3つです。
    場に出せば手札が2枚増え、シグニを書き換える効果で防御の幅が増え、<サーバント ZERO>にする効果は擬似的な<アンチ・アビリティ>と、強力な効果がぎっしり詰め込まれています。
    特にシグニを書き換える効果がこのカードの主力です。場のシグニを主に、「アタックフェイズの起動効果」を持つシグニたち(<ジルコニウム>・<テンドウ>など)に書き換えて防御したり、強力なアタックトリガー(<ブラジャック>・<グスクル>など)に書き換えて攻めたり、などの使われ方が多いです。
    また、書き換えるための元のシグニが盤面に残っていることが必要です。そのため、メインフェイズなどで場を空けられた時のために、<メイジ><ジルコニウム>など、自身の効果で場に出るシグニがほぼ必須になりました。アーツなどで補う場合もありましたが、この2枚、特に<ジルコニウム>は今環境で大きく台頭したシグニといえます。
    これらのカードをスムーズにデッキに取り入れられたルリグが、<カニキー>を上手に使いこなせていました。無理に構築を歪めず、「既存の動きの安定感を底上げする」ことが大切だな、という印象です。もちろん、これまでにない動きを取り入れたデッキもありました。
    具体的にどのルリグが使われたのか、ざくっと振り返ってみましょう。

    カニキーが使われたデッキって?
    カーニバル(ダブルLv5軸)
    カーニバルデッキが<カーニバルキー>を使うという、カニ御殿なデッキ。これまで<ウムルキー>を使う型が多かったですが、環境中盤(11月中旬ごろ)から<カニキー>型がチラホラと環境に姿を出し、今ではほとんどのカーニバルデッキが<カニキー>を採用しています。

    書き換え先は<テンドウ><スノロップ>が多いです。要は、<カーニバルQ>が行なっていた「ジョーカー」の動きを、レベル5グロウ後も継続できるようになった、ということです。<カニキー>での書き換えは1ターンに1回だけなので、従来のような「<テンドウ>2体に書き換え→ライフクラッシュからの2体バニッシュ→<スノロップ>2体に書き換えて2点回復」のようなことはできませんが、ただでさえ高いカーニバルの防御力をさらに底上げしています。
    他には<ラアー><インパクト>が挙げられます。前者は<赤MAIS>や<カニキー>の3番目の効果で<サーバントZERO>になった相手シグニを除去、後者は擬似的なバニッシュ耐性、といったところです。隙がないですね。

    黒Q>の「ジョーカー」でキーを2枚貼れるのが、カーニバル最大の特徴です。<カニキー>の天敵<フレイン>対策に<レイラキー>を貼るケースがほとんどでした。
    また、<タネガスペ><コニプラ>などの下級のシグニが、デッキの中ではレベル4扱いになります。<カニキー>の起動時にサーチできるため、序盤の事故もへっちゃら。<カニキー>はカーニバルのためのカードだったのか、と言わんばかりですね。

    強力な防御力を誇りますが、攻撃手段は<ダイホウイカ>程度。守るばかりで攻めきれず、時間切れで引き分けという案件が多発したようです。<トオン>も仕込めますし、なかなか試合が終わりません。
    加えて、繭の部屋の改定により<テンドウ>が禁止カードに、グロウルールの変更で2種類のレベル5を両立することができなくなるなど、大きな打撃を受けます。レベル5の両立については、赤か黒かのどちらかを選ぶことで解決しますが、<テンドウ>の禁止がどこまで影響するかが気になるところですね。

    紡ぐ者
    ラスボス同士、気が合うんでしょうか。<カニキー>と<紡ぐ者>の相性は抜群です。
    紡ぐ者>デッキの縁の下の力持ちは<ノーザンセブン>です。相手に合わせた耐性を付与し、<バハムート><ブラジャック>などで攻めるのが、<紡ぐ者>デッキの特徴です。ただ<ノーザンセブン>は耐性を付与した後は実質のバニラ。アタッカーとなる残りのシグニを除去され、攻め切れないことがありました。
    その弱点を<カニキー>が見事にカバー。<ノーザンセブン>を<ブラジャック>などのアタッカーに書き換え、耐性を付与しながらアタッカーを増やせるようになっています。<ノーザンセブン>の耐性付与はアタックフェイズ開始時で、<カニキー>での書き換えはアタックフェイズ時なので、「耐性付与→<ノーザンセブン>を書き換え」ができるのがポイント。耐性1種類+<ブラジャック>3面や、耐性2種類+<ブラジャック>2面などができるようになりました。
    また、これまではライズの制約で場に出せなかった<グスクル>を戦闘に参加させられたり、<カニキー>の3番目の効果と相性がいい<ラアー>も採用できるのもポイント高。各種レベル4ルリグのグロウコストが0なこともあり、追い風気味だった<紡ぐ者>デッキが更に強化された、といえるでしょう。各種レベル5シグニを採用し、臨機応変に使いこなせるのも強みです。

    カニキー>話からは少し脱線しますが、どのルリグから<紡ぐ者>にグロウするか、がポイントです。
    「カタルシス」でリソースを増やして<紡ぐ者>にグロウできる<ピルルクTETRA>、「イノセンス」が強力な<白滅タマ>、複数キーを貼れる<夢限>あたりが人気でした。新しいレベル4ルリグやレベル5シグニが登場するたびに強化されていくデッキなので、これからも目が離せません。
    ただ、<夢限>からのグロウについては、グロウルールの変更で難しくなります。同レベルのルリグへのグロウができなくなるため、<夢限 -E->から<紡ぐ者>へのグロウが不可能になります。<-P->の起動効果を4回のみ使えば大丈夫ですが、使用済みアーツをエクシードコストに充てられないのが痛いところです。

    ナナシ
    カニキー>登場時は「<ボツリネス>がアタッカーになる!」と話題になったナナシ。<ボツリネス>以外にも<マイプラ>に書き換え、序盤の除去&アタッカーにする使い方がされていました。
    マイプラ>はレベル1にしてパワー3000で、場のウイルスを除けばシグニ1体をマイナス4000できるというハイスペックシグニ。ウイルスが場になければトラッシュに送られてしまいますが、<ポレン><RS>で供給し続けられます。相手にとっては厄介なこのシグニが、<カニキー>で実質、場に残り続けることになりました。
    パワーが4000以下のシグニは問答無用でバニッシュされますし、<マイプラ>を戦闘でバニッシュしたければ、パワー7000を用意しなければなりません。4000というパワーは、レベル1のほぼ全てのシグニと、デッキによってはレベル2までのシグニを完封できます。<カニキー>によって<マイプラ>を安定して場に出せるようになったことで、ナナシデッキの序盤の攻撃力、防御力が底上げされたといえます。
    もちろん、<ボツリネス>を<インフル><ダイホウイカ>などのアタッカーにする選択肢もあります。そもそも、防御の要である<ボツリネス>が<カニキー>の出現時でサーチできるので、「レベル4なのに<ボツリネス>がいない!」ということが減ったのも魅力的です。
    5ナナシ>の制圧力が強力なのはもちろん、<ブラック・エイク>など妨害に長けたカードも多いので、一度使ってみてはいかがでしょうか。

    他にもいろいろ
    他にもたくさんありますが、キリがないので箇条書きでご紹介します。
    イオナ/ユキ
    ノイヴァン>でダウン、<ルーブル>で効果無効。<カニキー>出現時で両方サーチ可能です。デッキによりますが、<クイン>に書き換えてシグニのアタックを完封、という戦術も可能です。
    最幸ユキ>のみならず、<アルテマイオナ>での採用も十分ありです。
    タマ
    ウェポン軸が特に強力。<アイアース><チタイクウ><アークイギス>などにしてルリグアタックを更に強化したり、<グスクル>でシグニでの要求値を上げたり。守りは盾シグニ+<ティンベー>でしょうか。アトリさんの記事「カーニバルキー真名マユ」もご参考にどうぞ。
    ルリグは<伍改>でも<真名マユ>でも<創世マユ>でも。もちろん<黒点>でもありです。一部のデッキはグロウのルール変更の影響を受けるので注意。
    ドーナ
    ルリグがレベル3の時に場のシグニを<スノークイーン>にすると、ルール処理でトラッシュに行きます。それによって<スノークイーン>の効果で<ユキンコ>を出して、2面防御という算段です。
    また、<フゥライ>を増やしたり、欲しいレイヤーのシグニに書き換えたり、<タマモゼン>でルリグアタックスキップもできます。小回りの効く<5ドーナ>のコイン技、というイメージでしょうか。

    採用されやすくなったシグニ
    カニキー>の登場で注目されるようになったシグニをご紹介します。
    これまでのデッキ紹介で触れたシグニも多いですが、限定なしシグニに焦点を合わせていきます。
    羅原 Zr
    カニキー>に愛され、<カニキー>を愛したシグニです。
    アタックフェイズに青1で、自分と相手シグニ1体をバニッシュできる起動効果を持ちます。青エナさえあれば簡単に発動でき、書き換えたシグニがエナゾーンに行くので、「青エナ1枚を好きな色にできる」のもグッドです。<カニキー>との相性抜群ポイントその1。
    更に自身がレベル4。<カニキー>の発動時にサーチできます。そのまま場に出すのもよし、リムーブしたり手札コストにしてトラッシュに置くもよし。相性抜群ポイントその2です。もひとつおまけに、原子を1枚捨てれば2ドローできます。<カニキー>発動時に<ジルコニウム>を2枚サーチし、1枚場に出して1枚捨てて2ドロー。無駄がないですね。
    更に更に、トラッシュのシグニを10種類デッキに戻せば自身を蘇生。そのまま青1でバニッシュするもよし、他のシグニに書き換えるもよしです。相性抜群ポイントその3!

    総じて、<カニキー>のために生まれたカードと言っても過言でもありません。
    実際多くの<カニキー>デッキに採用されています。トラッシュの管理には気をつけましょう!

    コードアンシエンツ ヘルボロス
    お世話になった方も多いであろう、安心と信頼の<ヘルボロス>さんです。
    アタックフェイズに黒1で、トラッシュからレベル4以下の古代兵器シグニを蘇生します。<カニキー>で<ヘルボロス>に書き換え、<カイヅカ><メイジ>を蘇生すれば、簡単に場が埋まりますね。当然、マイナス7000を振れるので、相手の盤面に応じてマイナスを叩き込んで行きましょう。
    蘇生させる相棒としては、<カニキー>とも相性がいい<メイジ>、マイナスの値を増やせる<カイヅカ>がやはり強力。デッキによっては<ダゴン><ドロンジョ>辺りも検討されるようです。
    また、<ヘルボロス>自身が相手の<ジルコニウム><メイジ>などを封殺します。<カニキー>での防御に頼ったデッキは、3面空けて<ヘルボロス>を立ててしまいましょう。相手は悲鳴をあげること間違いなし。

    幻怪姫 スノークイーン+幻怪 ユキンコ
    ドーナの項目で紹介したこの姉妹。実は全てのルリグに出張できます。
    ドーナ以外のルリグで、場のシグニを<カニキー>で<スノークイーン>に書き換えると、限定条件を満たせずにトラッシュに送られます。これにより<スノークイーン>の効果が発動し、手札から怪異シグニの<ユキンコ>が出せるようになる、という動きです。
    ユキンコ>の出現時効果で2面止まるようになり、残り1体は<ユキンコ>自身で止めればいいので、エクシード1で実質3面防御です。すごいコスパですね。

    他にもたくさんのシグニが注目を集めました。
    多色デッキに<スノロップ>をタッチさせてみたり、<ハニエル>+<リンゼ>セットに<ハシュマル>を足してみたり、色々な動きを目にしました。
    まだまだあると思いますが、長くなってきたので紹介はこの辺りで切り上げましょう。「こんなこともできる!」というアイディアがあれば、ぜひ教えてください。

    環境に与えた・与えうる影響は?
    カニキー>が登場し、強力なデッキが生まれたによって、どんな対策がされたのでしょうか。
    ざっくりと「メタゲーム」について振り返ってみます。
    メインフェイズでの除去や制圧が増えた
    カニキー>のエクシード効果は「アタックフェイズ」のみです。当然、書き換える素材となるシグニがいなければ、何の役にも立てません。相手からすれば当然、「メインフェイズのうちに3面とも空けてしまえばいいじゃない」となりますよね。
    ワイルズ環境で一定の結果を残し続けたデッキに「あや」がいます。2回の<フーディナ>の出現時効果と<あや>自身のバウンス効果で3面空けは容易なうえ、<フーディナ>の存在が、トラップのあるシグニゾーンへの着地を許しません。<カニキー>デッキの息の長い防御に対しても、各種トラップで対抗できるため、あやデッキは全体的に追い風だったと思われます。
    他にも、例えばハナレデッキであれば、<ヨルムガン>などでマイナスをばら撒き、盤面を空にしたところで<ヘルボロス>でふたをしたり、<紡ぐ者>デッキであれば、<アモノウル>で除去してから<ブラジャック>で封殺したりと、「盤面空け+蘇生封殺」の組み合わせが、対<カニキー>デッキでは強力だったようです。
    トラッシュ封殺が注目された
    上記の<ヘルボロス>はもちろんですが、<サード・ディスティニー>で<ジルコニウム>や書き換え先のカードを除外するケースもありました。採用はまれでしたが、アーツを1枠使っても余りある仕事をする場合もあったようです。
    また、<カニキー>に頼るデッキは、リワトの<フレイン>が致命的です。カーニバルや夢限デッキなどで、「<カニキー>+<レイラキー>」とでもしない限りは、<フレイン>がトラッシュやエナ、場を散々荒らしてしまい、盤面が更地になってしまいます。リワトデッキは<レイラキー>の登場で逆風かと思われましたが、<カニキー>が人気を集めたため、選択肢の1つにはなっていたようです。
    他にも、個人的な経験ですが、アロスピルルクに<カレハチョウ>を採用して、相手の書き換え先のシグニをチャームにしてみたら、意外と効果的だったりしました。メインデッキを邪魔しない範囲で、相手のトラッシュに干渉する手段は用意しておいた方がいいかもしれませんね。
    エルドラの台頭
    エルドラデッキは<DYNAMITE>で、<ノイヴァン>のライフバーストを能動的に発動させられ、相手のキーの効果を無力化できます。メインフェイズでの盤面空けも<デメニギス>で可能で、<カニキー>対策は簡単です。エルドラの強化はレベル4へのグロウコストが0になった程度ですが、それによりエナに余裕が生まれ、既存の動きを一切変えず戦えていたのが強力でした。
    ただ、こちらも繭の部屋で<DYNAMITE>が禁止に。ライフクロスが残っていれば<ヒナニギス>で能動的にライフバーストを発動できるため、バースト操作の全ての要素を失ったわけではありませんが、かなりの痛手です。構築を大幅に見直す必要がありそうですね。

    まとめ
    いかがでしたでしょうか。「ざっくり総括」と書きましたが、結局長くなりました。
    デッキを考えたり、新しいコンボを探してみたりするという面でも、<カニキー>はとても魅力的なカードでした。今後も新しいレベル4シグニや、アタックフェイズに発動できる効果を持つシグニが登場するたびに強力になっていきます。
    ゆきめキーの登場などもあり、キーに依存するのは難しくなりますが、今後もさまざまなデッキが登場することでしょう。楽しみですね。

    新カードあり、繭の部屋改定あり、グロウルールの変更ありと、大きく動くこと間違いなしのレトリック環境。寒さも厳しいこの頃ですが、来期もよろしくお願いします。
    ではまた次回の更新でお会いしましょう!

ワイルズ環境「赤エルドラ」とレトリックへの期待

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    by 攻略コラム

    赤ドラ.jpg
    ワイルズ環境「赤エルドラ」とレトリックへの期待
    みなさんこんにちは、りくです。今回はキーセレのエルドラについてお話ししようと思います。ほんとはもう少し前に公開できればよかったのですが忙しかったので(ポケカが)許してください。。。

    レトリック発売前ということで新規カードも見えているのでそちらも絡めて話していこうと思います。

    エルドラの問題点としてはまず防御するLBが全く存在しないことですね。防御回数の限られているキーセレでは致命的とも言える弱点でしょう。そして序盤の点数要求が<ラムレーズン>をデコレするくらいしかないことです。これも序盤の点数要求が後半と重みが変わらないキーセレでは致命的な弱点と言えます。対する利点はデコレによる豊富な耐性付与です。が、これもデコレというシステムによってあまり限定無しの点数要求ができる下級が入れづらいためデメリットにもなり得ます。

    よって今回はこんな感じで組みました。

    デッキレシピ

    防御LBに期待できなく、序盤の点数要求も甘いとなれば防御負けする可能性が高く、耐えるプランを増やすよりは先に殴りきる方がプラン的には正しいと感じたため優羽莉でも使った<リワトキー><魔杖>で面空けを増やし、デコレを耐性側に寄せるような構築にしました。
    10011.jpg
    恵那>は<リワトキー>や<魔杖>の色にも使え、3で立てたいシグニなため4枚入れています。
    ワイルズまでのエルドラでは3まで点数要求が甘く、4に乗ってからも<ラムレーズン>や<メレドール><アイスケーキ>に頼らないと点数要求ができないため、耐性付与で攻めるにはアーツなどで面を空ける必要性がありましたが、レトリックの新規の2種類によって面空けについては解決することができました。

    レトリック新規カード
    コードオーダー BCPIC
    SR コードオーダー BCPIC
    カード種類:シグニ
    カードタイプ:精械:調理
    色:青
    レベル:4
    パワー:12000
    【出】:あなたの手札から[調理]のシグニ1枚をあなたの[調理]のシグニ1体の【アクセ】にする。
    【起】《ターン1回》あなたの【アクセ】1枚をトラッシュに置く:カードを1枚引く。
    【起】《ターン1回》《青》あなたの【アクセ】1枚をトラッシュに置く:ターン終了時まで、このシグニは【アサシン】を得る。
    ライフバースト:どちらか1つを選ぶ。(1)対戦相手のシグニ1体をダウンし凍結する。(2)カードを1枚引く。
    BCPICはバナナチョコパクチーアイスクレープと読むらしいです。バナナチョコパクチーってアニメのアミカデート回でも出てきましたよね。ちなみに僕はパクチーが苦手です(どうでもいい)

    まず注目すべきはLB。やっと止めるLB出てきた...。LB以外の能力も優秀で、出現時でアクセすることができるためスペルなどに頼らずとも安定してアクセが可能になりました。起動効果でアクセをトラッシュにすることでドローまたはアサシン付与を選べるので同じく新規カードのミントアイスコーンと相性がいいです。

    コードイート ミント
    R コードイート ミント
    カード種類:シグニ
    カードタイプ:精械:調理
    色:青
    レベル:1
    パワー:1000
    【自】:対戦相手のターン終了時、このシグニを手札に戻す。
    【自】《ターン1回》:このシグニが【アクセ】としてレベル4以上のシグニに付いたとき、あなたのターンの場合、《青》を支払ってもよい。そうした場合、ターン終了時まで、対戦相手のシグニ1体のパワーを-12000する。
    序盤はレベル1として並べつつ手札に戻るため放置という択を取られづらく、後半はアクセすることで1面除去として使用しBCPICでコストにすることで1コストの面空けとして使用することができます。 アクセ効果は<シュテンド>と同じくあなたのターンの場合って書いてあるので気をつけましょうね...
    評価が上がったカード
    この2枚によって<コロアイス>、<アイスオレン>の評価が上がりました。
    コロアイス>は仮に要らないものがアクセになってもBCPICのコストにすればアドが取れるため採用しやすくなり、<アイスオレン>はワイルズ環境ではターン1のデコレ権を使うのは勿体無かったのですがBCPICにより使いやすくなりました。BCPICの出現時は相手ターンにも発動するため<グレイブアウェイク>でBCPICを出してアクセすることで<オーバークロック>効果でダウンさせるのも面白いかもしれません。<アウェイク>を使う場合は<チェシャ>を採用することで<コロアイス>の出現時を安定させることができます。

    まとめ
    というわけでエルドラの記事でした。レトリックのカードはまだ全て見えているわけではないのにこの時点でもかなりの強化を貰っているので楽しみです。また発売日後にも叩き台を紹介できたらと思っています。それではまた

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