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タカラトミーオールスター! 大乱闘アンリミテッドセレクター その6

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    by からばこ

    アンリミ.jpg
    タカラトミーオールスター! 大乱闘アンリミテッドセレクター その6
    どうも、ねへ......、じゃなくてからばこです。ねへほもんさんの代打です。
    「今やっているアンリミのルリグ紹介、残りはばこさんに任せた!」と託されましたので、不肖ながら紹介させていただきます。荷が重いぜ・・・!

    (参考(1):カード一覧)
    (参考(2):アンリミテッドセレクター紹介)
    ※参考(2)で情報を見たいルリグをクリックすると、ルリグに関連するカードがすぐに出てくるのでオススメです。

    0.目次
    その1:タマ、リメンバ、リル、ピルルク、あーや
    その2:緑子、メル、ママ、ウリス、ミュウ
    その3:タウィル、ドーナ、カーニバル、遊月、ミルルン
    その4:アン、アイヤイ、アルフォウ、ナナシ、グズ子
    その5:サシェ、花代、レイラ、イオナ、ウムル
    その6:エルドラ、ハナレ
    1.エルドラ
    エルドラ×マークIV HYPER
    LR エルドラ×マークIV HYPER
    カード種類:ルリグ
    カードタイプ:エルドラ
    色:青
    レベル:4
    グロウコスト:青0
    リミット:11
    コイン:2
    【常】:あなたのすべての[水獣]のカードは【ライフバースト】「どちらか1つを選ぶ。(1)カードを1枚引く。(2)対戦相手のシグニ1体をダウンする。」を得る。
    【起】《ターン1回》《メインフェイズアイコン》《アタックフェイズアイコン》《コインアイコン》:対戦相手のライフクロスの上からカードを2枚見る。あなたはその中から1枚をあなたのチェックゾーンに置き、残りを対戦相手のライフクロスの一番上に戻す。あなたはそのライフバーストを発動させる。そのカードをトラッシュに置き、対戦相手はデッキの一番上のカードをライフクロスに加える。
    新規のLv4ルリグです。エルドラらしい、ライフクロスに関する効果を持っています。
    常時効果は自分のすべての領域の水獣カードに、「1ドローかシグニ1体をダウン」のライフバーストを付与するというもの。単純にライフクロス内のライフバースト持ちが増えるため、バーストでの防御やリソース獲得が期待できます。
    それだけで終わらないのがエルドラですよね。すべての領域ということは、<デメニギス>のライフバーストが条件を満たしやすくなったり、デッキの水獣もライフバーストを持つようになるため、<SPADE WORK>で<グレホザメ>、<ヒナニギス>などの非ライフバーストの水獣をサーチできるようになります。
    コイン技は相手のライフバーストを奪う能力。相手のデッキに依存しますが、ライフバースト次第ではとんでもないことが起こりうる、エルドラらしいサプライズな効果です。相手のライフクロスは<イダビウオ>で、埋めるカードは<ピラニア>などで確認できるため、不慮の事故はある程度避けられそうな予感がしますね。

    MASTER>または<マークV>へのグロウを考える場合、グロウコスト0のルリグの選択肢として<オーバークロック>、<TYPE×IV>が挙げられます。調理シナジーを取るなら<オーバークロック>、エナチャージやライフ回復を取るなら<TYPE×IV>との相談です。
    上記のルリグと異なり、HYPERは相手のカードに触れるのがポイントです。目的に合ったレベル4を選びましょう。

    幻水姫 ハンマーヘッド
    SR 幻水姫 ハンマーヘッド
    カード種類:シグニ
    カードタイプ:精生:水獣
    色:青
    レベル:4
    パワー:12000
    限定条件:エルドラ限定
    【出】《青》《無》:あなたのデッキからそれぞれレベルの異なる[水獣]のシグニを3枚まで探して公開し手札に加え、デッキをシャッフルする。
    【起】《アタックフェイズアイコン》《青》:このシグニと対戦相手のシグニ1体をデッキの一番上に置く。
    ライフバースト:あなたの手札が4枚以上の場合、対戦相手のシグニ1体をデッキの一番上に置く。
    新規の水獣シグニ。<エルドラMASTER>の全ての効果と噛み合っており、水獣軸のエルドラで存在感を発揮します。
    出現時にレベルの異なる水獣を3体までサーチ。<デメニギス>、<ヒナニギス>、<グレホザメ>のエルドラ基本トリオから、<MASTER>の「水獣が場を離れた時に、それより低いレベルの水獣を場に出す」効果のために、<ピラニア>などの下級水獣を連れてくるなど、かゆいところに手が届きすぎるシグニです。自身もサーチ可能なのがポイント。
    アタックフェイズの起動効果は、自分と相手シグニ1体をデッキトップに戻します。当然、<MASTER>の「場を離れた時」の効果が誘発するため、見た目以上の防御力を誇ります。<グレホザメ>が場に残っていれば、<ハタハタ>、<カンブリ>を出して、相手のシグニをダウンするというのが、分かりやすい使い方でしょうか。

    Dr.フィッシュ
    R Dr.フィッシュ
    カード種類:シグニ
    カードタイプ:精生:水獣
    色:青
    レベル:2
    パワー:5000
    限定条件:エルドラ限定
    【自】:このシグニがアタックしたとき、《青》を支払ってもよい。そうした場合、対戦相手のデッキの一番上のカードをトラッシュに置く。それがこのシグニの正面のシグニとレベルが同じ場合、このシグニの正面のシグニをデッキの一番上に置く。
    こちらは下級シグニ。不確定ですが、アタック時にデッキトップバウンスができます。
    レベル2の貴重なアタッカー。序盤から要求したり、レベル5時に<デメニギス>、<デメニギス>、Dr.フィッシュと並べて3面要求をしたりと、戦術の幅が広がりました。相手のデッキトップが分からずとも、ただ立てておくだけで要求になるのがポイント。配置の際は、相手のデッキに多く採用されているであろうレベルのシグニの前に置きたいですね。困ったら、1か4の前でしょう。

    ちなみにドクターフィッシュはコイ科の魚、「ガラ・ルファ」の通称です。足の古い角質をついばんでくれて、お肌がすべすべになります。実際のえさはプランクトンや藻で、<パトラ>ならぬ「クレオパトラ」も好きだったとか。(前フリ)

    2.ハナレ
    静観の冥者 ハナレ
    LR 静観の冥者 ハナレ
    カード種類:ルリグ
    カードタイプ:ハナレ
    色:黒
    レベル:4
    グロウコスト:黒0
    リミット:11
    コイン:1
    【出】:あなたのトラッシュから[毒牙]のシグニ1枚を場に出す。
    【起】《ターン1回》《アタックフェイズアイコン》《コインアイコン》:あなたの手札から[毒牙]のシグニを1枚捨てる。ターン終了時まで、対戦相手のシグニ1体のパワーをこの方法で捨てたシグニのパワーと同じだけ-(マイナス)する。
    いやったああああああ!!!グロウコストが0だあああ!!!!!
    全ルリグの大トリとなったハナレ。最大の注目点「グロウコスト」は、なんとなんと0でした。

    ハナレのレベル4は<救済の冥者>しかなく、そのグロウコストは4とヘビー級。<フレイン>や<割裂>に泣かされてきたのはもちろん、普通に戦っていても、「グロウコストが足りなくなるから、ガードせずにルリグアタックを受けるかあ」と、自らライフクロスを差し出していました。
    でもそんな心配ともこれでおさらば!なんとグロウコスト0ですよ、0!!ライフをたくさん残して、<真幸の冥者>にグロウしましょう!!

    出現時は毒牙シグニを1体蘇生。<救済>はメインフェイズ開始時に毎回発動していましたが、レベル3以下という制約があるほか、エンドフェイズにトラッシュに送られていました。静観はそういった制約がないため、<パトラ>をはじめとしたレベル4シグニも安心して場に出せます。
    コイン技は手札の毒牙シグニを1枚捨て、そのパワー分だけ相手のシグニ1体のパワーを下げるもの。<ラミア>とのシナジーはもちろん、相手の<ヘルボロス>に対して<ヨルムガン>を投げて除去し、<真幸>の出現時効果を確実に発動させる、などの使い方が期待できます。必要コインも1枚で、静観グロウ時に得たコインをそのまま使えば無駄がありません。

    発表前はハナレユーザーから「グロウコストが黒2でもうれしい」「0だったら狂喜乱舞する」「グロウできない、とかないよね」という声が上がっていました。これまで辛かったグロウコストの工面に、静観という「一」の文字を足して、幸せになりましょう!!
    真幸>の効果は非常に強力ですが、今弾でルリグ耐性のシグニが増えたので、そこだけ注意です。<ラミア>、<メイジ>などのシグニ防御もしっかり用意しておきましょう。

    ドライ=チョコキラー
    SR ドライ=チョコキラー
    カード種類:シグニ
    カードタイプ:精武:毒牙
    色:黒
    レベル:3
    パワー:8000
    限定条件:ハナレ限定
    【自】:あなたのアタックフェイズ開始時、あなたの場にパワー20000以上の[毒牙]のシグニがある場合、カードを1枚引き、【エナチャージ1】をする。
    【起】《ターン1回》《黒》:対戦相手の手札を見て無色ではないレベル3以下のシグニ1枚を選び、対戦相手はそれを場に出す。それの【出】能力は発動しない。
    ライフバースト:どちらか1つを選ぶ。(1)カードを1枚引く。(2)【エナチャージ1】
    新規のSRはまさかの下級。
    自動効果は<パトラ>とのシナジーを意識したデザインです。
    パワーを上げた<パトラ>は原則、効果発動のためにパワーを下げるので、発動すればラッキー、といったところでしょうか。1ドローとエナチャージ1は意外と大きいので、緊急時に使いましょう。

    起動効果が唯一無二。相手の手札を見て、無色以外のレベル3以下シグニを引きずり出します。疑似的なピーピングハンデスで、しかも<レイラキー>によって防がれないのが強力。サーバントを奪えないのは良調整といったところでしょう。
    場に呼び出したシグニは、毒牙シグニのパワーダウンの的になり、<パトラ>のパワーを上げ、更なるハンデスにつなげることができます。ターン1ですが、<ヨルムガン>の蘇生効果などと組み合わせて、複数枚のハンデスを狙いたいですね。
    また、出現時能力が発動しないため、コンボパーツや厄介なシグニを引きずり出し、相手のプランを崩すこともできます。他にも<5タウィル>や<紡ぐ者>の防御のためのシグニを奪うなど、色々な使い道がありそうです。

    アイン=シュミット
    R アイン=シュミット
    カード種類:シグニ
    カードタイプ:精武:毒牙
    色:黒
    レベル:1
    パワー:2000
    限定条件:ハナレ限定
    【自】《ターン1回》:対戦相手の場にあるシグニの【出】能力が発動したとき、対戦相手は手札を1枚捨てる。
    相手にすれば厄介この上ない下級シグニ。相手の場のシグニの出現時能力が発動するだけで、ハンデス1です。
    ウィクロスのルール上、コストのない出現条件は必ず発動します。場にいるだけで問答無用でハンデスされるため、相手は雁字搦めになること間違いなし。
    これまで、序盤は<リンゼ>で相手に干渉することが多かったハナレですが、シュミットで別の角度から妨害することができるようになりました。なるべく早く場に立てたいですね。
    パワーも2000あるので、案外場持ちが良さそうなのもポイント。チョコキラーの存在もあるので、コンボデッキに対して強く立ち回れるデッキになりそうです。


    いかがでしょうか?
    水獣軸の戦略の幅が広がったエルドラ、待望のグロウコスト0ルリグを得たハナレの登場で、全てのルリグがそろい踏み。いよいよアンリミテッドセレクター環境の幕開けです。
    大好きなルリグと一緒に戦うもよし、新しいルリグに挑戦するもよし、既存のデッキで迎え撃つもよし。思う存分、美少女達による大乱闘を楽しみましょう!!
    バレンタインルリグもかわいいかわいいが過ぎて、発表のたびにハートを撃ち抜かれていました。実物を手に取るのが楽しみです。

    それでは、また次回の更新で。

ウィクロスカップの環境を振り返る

    posted

    by からばこ

    ウィクロスカップ.jpg
    ウィクロスカップの環境を振り返る
    こんにちは、からばこです。乾いた気候が続きますが、皆様お元気ですか?
    今回はウィクロスカップの環境考察記事、第2弾になります。前回に続き、福岡と宮城の環境を振り返りつつ、全体の総括をしようかと思います。
    アンリミテッドセレクターの発売目前だけあって、気持ちはオールスターな方も多いとは思いますが、ぜひ読んでいただければ幸いです。
    前半環境のおさらい
    福岡・仙台の分析の前に、東京・愛知・大阪大会についておさらいしましょう。
    ざっくり振り返ると以下のようになります。
    • 東京:発売直後なだけあって、群雄割拠
    • 愛知:<セレクト・ハッピー5>のリリースで夢限が増加
    • 大阪:夢限メタのタマが台頭。グズ子増加の気配
    といった具合でした。大阪大会で優勝・準優勝したデッキが、全て「<ハッピー5>」を採用しているなどの特徴もありましたね。
    私は記事中で「福岡・仙台ではタマに対して強く出られるデッキが出てくるのでは?」と予想しましたが、果たして?

    福岡大会
    福岡大会で優勝したルリグは「グズ子・夢限・リル」、準優勝したルリグは「リル・翠子・タマ」でした。使用率の上位5ルリグは「タマ、ユヅキ、グズ子、優羽莉、ユキ」でした。
    福岡大会の入賞デッキレシピ・使用率はこちらになります。
    リルの強みの1つに、後手からのリカバリーのしやすさがあります。<サンガンソウ><カンショウ・バクヤ>を要しているため、後手を取った場合でもダメージレースで渡り合えます。対戦回数が増える大規模大会において、先手、後手のどちらでも安定した戦いができるのは、ひとつの強みと言えます。
    また、ライズ勢のパワーが13000あるため、タマの連続攻撃を防いでいるのも、地味ながら大きいです。ダブルクラッシュの付与もあって火力も高く、先に相手のライフを0にし、アーツなどの防御要求に持ち込めます。この辺りは夢限やタマにない、リルだからこその強みですね。
    「偶数グズ子」は大阪大会に引き続く入賞です。
    ウリスキー>が夢限に対して強烈に刺さり、<モリアーティ>で後半の制圧もバッチリ。「アタックできない」はダウンやバニッシュなどの防御手段に比べて、タマの<プリキャス>やユヅキの<コノハケロ><マレガビ>公開に対して強く、そこが環境にマッチしたのでしょう。「奇数グズ子」に比べて防御寄りなのがポイントです。
    10008.jpg
    ユヅキは使用率に対して、入賞がゼロとなりました。
    リリースから日が経ち、<コノハケロ><マレガビ>による突然のリーサルが広く認知され、不意打ちが決まりにくくなったことが影響しているのでしょうか。水獣に割くスロットも多く、メタ枠が積みにくいこともあり、環境の変化に追いつきにくい、というのもあります。
    その辺りは翌週の宮城大会に如実に表れています。見てみましょう。

    宮城大会
    宮城大会で優勝したルリグは「夢限×2、タマ」、準優勝したルリグは「タマ×2、翠子」となりました。
    さまざまな環境の変遷を経て、多くのルリグが優勝・準優勝に輝きましたが、やはりタマが強かった、と結論づけてもいいのかな、という印象でした。
    ルリグの使用率は上から「グズ子、タマ、ユヅキ、夢限、優羽莉」です。上位入賞はなりませんでしたが、使用率トップはグズ子でした。
    宮城大会の入賞デッキレシピ・使用率はこちらになります。
    福岡大会の項目でも言及しましたが、<モリアーティ><ウリスキー>が存在するため、上位のタマや夢限に有利であることや、「大阪・福岡で入賞したから、グズ子で戦えるのでは?」と期待し、持ち込んだプレイヤーが多くいたからなのでは、と推測されます。直近の大規模大会で、自分が好き・得意なルリグが入賞していると、励みになりますよね。そういった影響もあるのでしょう。
    ただ、これらの防御手段があったとしても、タマは<プリキャス>が通ってしまえば致命傷またはゲームエンドにつながりますし、夢限は<ハッピー5>を軸とした多様な防御を擁しているため、勝ち切れなかったのでは、という印象です。もちろん地力が高いデッキなので、今後も入賞の可能性はあるでしょう。

    また、宮城大会の結果で注目したい点が2つあります。
    1つは翠子の入賞です。福岡大会に引き続き、仙台でも上位入賞となりました。
    タマキー>(福岡では<ゼノ・カインド>)で<モモイヌ><モモザル>らを連れてきてランサーを付与し、序盤からガンガン攻めていき、後半は<イバラヒメ>で面を開けてフィニッシュ、というオーソドックスな型です。使い回すための緑アーツは<暴風警報>と<先制結界>ですね。
    翠子を含め、少しずつではありますが、<タマキー>を採用するデッキが増えて来ました。ハンデスに特化したピルルクや、<ユリ>を引っ張って来るためのユキなどがいます。ルリグデッキの枠を1枚割いてでも、相手より先にダメージレースを制したい、ということなのでしょう。
    もう1つは、優勝した2種類の夢限デッキに、これまであまり見かけなかったシグニが採用されている点です。
    1つは<ホワイトパールホープ><サイクロンインターセプター>コンビの採用です。2種類が揃えば、それぞれがシグニ耐性とアーツ耐性を得るため、序盤での攻めや終盤での詰めなど、ゲーム全体で幅広く役立ちます。<ゆきめキー>でのサーチはもちろん、<イオナキー><ハッピー5>あたりで拾えるため、見た目以上にコンビを揃えやすいのかもしれません。
    もう1つは<ドライアド>の採用です。自分のルリグトラッシュにアーツがあれば、パワーが7000になる、レベル1の緑怪異シグニです。<タクティカル・バニッシュ>が採用されており、早々に条件を達成できます。キーセレクションにおけるパンプの強さは、今更説明するまでもありませんね。
    このように、環境終盤でも新しいデッキタイプが生まれ、結果を残しています。
    メタゲームの移り変わりで、過去に流行したデッキが再興したり、思いもよらないデッキが登場したりすることもあります。

    ウィクロスカップから見る「環境」
    ウィクロスカップは「レトリック」のリリース直後に始まりました。
    5大会を振り返りながら、カードゲームにおける「環境」について考えてみます。

    東京大会ではワイルズ勢の人気が高かったです。ユキの19%に始まり、ユヅキ13%、エルドラ・優羽莉の9%と、合計50%がワイルズ出身でした。先日発売の雑誌「カードゲーマーvol44」内の環境考察記事の言葉を借りれば、「ワイルズ勢に与えられたSR・LRカードが、多くのプレイヤーにとって魅力的で、使用率を跳ね上げた」ということになります。SR・LRに限らず、ユキの<サイサ>や、ユヅキの<ティロス>なども魅力的でしたね。
    ただ、東京大会で入賞したルリグの中で、ワイルズ組は少なかったです。「あれ?」と思った方も少なくないでしょう。ウィクロスに限らず、カードゲームにおける「新弾」というものの中には、「魅力的には見えるけれど、勝てることとはイコールではない」カードが多々あります。今回のワイルズ組も一部がそうだった、ということですね。
    レトリック環境では遅れて、<ハッピー5>という強化がありました。こちらは明らかな強カードで、特に夢限の飛躍を予想する方も多かったでしょう。現に愛知大会では、<ハッピー5>を採用した夢限が準優勝しています。ただそれ以上に、夢限を強く叩けるタマが台頭しました。夢限が他のデッキに勝ち、その夢限にタマが勝った、という構図だと予想されます。
    スイスドローの後にトーナメント、という大会形式もあり、「多くの夢限とそれなりの数のタマ」がトーナメントに勝ち残り、結果タマが勝ち上がったのかもしれません。決勝トーナメントに勝ち残ったルリグの分布を知らないので、これはあくまで予想ですが。
    なんにせよ、「流行するであろうデッキ(=夢限)に有利なデッキ(=タマ)が流行する」という現象は、結構な確率で起こります。これが愛知、大阪くらいまでです。
    であれば、必然的にタマに有利になれるデッキが増えます。グズ子がそれに該当しますね。夢限にも戦える予感がしますし、グズ子が増えるのは当然といえます。
    ただ、結果だけ見ると、そのグズ子がタマを止められませんでした。『イノセンス』がグズ子の防御システムにも刺さることや、多少の防御での延命は<プリキャス>がひっくり返すことが原因です。
    ただ、翠子やリルの入賞、夢限デッキの変異などを見ると、まだまだ環境が動くことが予想されます。ウィクロスカップのシーズンは終わりましたが、環境の変遷は店舗でのセレモニーに持ち越されます。
    キーセレクションは全てのルリグのデッキパワーが近く、どのルリグにも得意・不得意がある「群雄割拠」なレギュレーションです。環境や使用率などを見極め、持ち込むデッキを選択していきましょう。

    総括と遠征小話
    いかがだったでしょうか。堅苦しいことばかり書きましたが、要するに「環境はぐるぐる動くんだよ」ということが、少しでも伝われば幸いです。
    4月にはウリス、ウムル、エマが参戦します。タマを中心に回るメタが、3人の参戦でどう変わっていくか、これからも注視していきます。

    東京在住の私ですが、今回はウィクロスカップ出場のため、愛知と宮城に遠征しました。
    現地の友人と会ったり、ご当地のおいしいものを食べて飲んでと、充実したウィクロスカップシーズンを過ごすことができました。
    普段は食事に無頓着なのですが、こういう時はおいしいものをしっかりいただきます。前日に気合いを入れるのも、勝利の美酒に酔うのも、敗北を噛み締めるのも、どれもおいしいものです。敗北は嫌だけど......。
    一番の思い出は宮城・松島のカキ焼きですね。愛知・名古屋のひつまぶしと肝焼きも素晴らしかったです。日本酒と合います。お酒は二十歳になってから。
    とまあせっかくなので、こういう大きなイベントがある時期は、ぜひ周囲のウィクロス仲間と遠征してみてはいかがでしょうか。
    カードゲームだけではない楽しみに出会えるかもしれません。おいしいものはもちろん、街で食べ歩きしつつカードショップ巡りとか、大会前後のセレモニーに乗り込むとか。結局カードになってますね。
    おいしい画像たちは個人ブログにたっぷり載せましたので、よければこちらもお楽しみください。

    次回の遠征予定はウィクロス大感謝祭(大阪)です。
    どこかしらでレポートをお届けするつもりなので、どうぞお楽しみに。

    それでは、また次回の更新で!

ウィクロスカップ前半戦の環境を振り返る

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    by からばこ

    ハッピー5.jpg
    ウィクロスカップ前半戦の環境を振り返る
    ご無沙汰しております。からばこです。新年最初の更新です。ウィクロス楽しんでいますか?
    今回は昨年12月末に行われた「ウィクロスカップ東京」と、つい先日行われた「ウィクロスカップ愛知」「ウィクロスカップ大阪」の環境解説になります。
    デッキの流行や変遷などを振り返りつつ、これからのキーセレクション環境を読み解いてみましょう。

    東京大会は群雄割拠
    現在行われている「ウィクロスカップ」は、従来のセレモニーなどと異なる形式の大会です。
    予選はスイスドロー4回戦で、3勝以上したら決勝へ進出。決勝進出者を16人1組のブロックに分けて、トーナメント戦を行います。そのため、複数の優勝者が出るという、これまでにない形式となっています。
    12月末の東京大会には200人以上が参加し、7人の優勝者が誕生。愛知大会でも150人以上が参加し、4人が優勝しています。この優勝者同士が戦って......、という展開はありません。

    東京大会で優勝したデッキレシピはこちら)(WIXOSSBOX)になります。
    優勝ルリグは「ピルルクTETRA・TELOS・カーニバル・翠子・夢限・マユ(タマ経由)・ユヅキ」とバラバラです。
    使用率を見ても全ルリグが参戦しており、トップシェアのユキが19%で、一番少ないレイラ・カーニバルも3%と、かなりの群雄割拠環境となりました。


    綺麗にルリグ分布が分かれていますね。「レトリック」で13ルリグがいい塩梅に強化された証拠でしょうか。
    ワイルズ環境では他ルリグの後塵を拝していた「夢限」「リメンバ」も力をつけ、他ルリグと戦えるようになっていました。また、これまで環境トップを走っていた「タマ」「リル」などへの強化が他ルリグに比べて控えめだったこともあり、全ルリグ間のデッキパワーがある程度均等になったのかな、という印象でした。総じて、どのデッキにもチャンスがある良環境になった、と言えましょう。
    少なくとも12月当時は、です。

    ハッピー5と愛知大会
    ただ、それは東京大会までの話です。
    1月1日以降の大会参加賞で配布される「パーティーパックVol.5」。そこに収録されているアーツ<セレクト・ハッピー5>が、1月以降の環境に大きな影響を与えました。
    コストは0で、効果も防御に寄っており、ルリグもシグニも止められる対応力の高い1枚です。場のキーを破棄してアンコールできるため、再利用も簡単。場にキーがあればあるほど、何度も効果を発揮......。お察しの通り、「夢限」デッキで輝くアーツとして、リリース前から「夢限が環境トップに来るのでは?」と期待されていました。
    レベル0シグニ<ムゲン>の登場や、東京大会での優勝もあり注目されていたデッキですが、<ハッピー5>の登場で、予想通り環境トップクラスの力をつけてきました。
    ハッピー5>で簡単に1面止められるうえに、キーを破棄すれば繰り返し使えるため、全体の防御力は他のキーセレルリグより高くなっております。1月以降の各地のウィクロスパーティーでも、夢限を使用するプレイヤーが増加。愛知大会での躍進が期待されるルリグでした。


    さて、愛知大会では決勝トーナメントが4ブロック行われました。
    優勝ルリグは「カーニバル×2、ユヅキ、タマ」で、
    準優勝は「ユヅキ、タマ×2、夢限」です。
    夢限も入賞していますが、前評判ほどの結果を残すことはできず、それ以上に「タマ」の復権が気になるところです。

    タマは流行の夢限に有利を取れることや、夢限の流行によって、タマが苦手とする「ピルルク」「エルドラ」などがシェアを落としたことで、再び飛躍したようです。レトリックで大きな強化はありませんでしたが、<師の遊姫 プリキャス>を中心とした連続攻撃で十分です。
    また、4止めのカーニバルが2つ優勝しています。1つはスタンダードな型ですが、もう1つが<フェイタル・クラウン>を採用していました。私も決勝戦で対戦したのですが、レベル3で「ダブクラSランサーを2面+ルリグにエナ焼きを付与」の効果を選択して攻めるようです。<ナナシキー>も環境にフィットしていて、パワー5000のレベル2シグニの採用が減ったことで、簡単に3面を開けられるのが強みでした。コイン技『ジョーカー』でキーを2枚張れることもあって、<ハッピー5>との相性も抜群ですね。

    使用率は相変わらずの群雄割拠。上位5種は「ユヅキ、優羽莉、ユキ、タマ、夢限」で、夢限と優羽莉が大幅増、エルドラが大幅減でした。
    上位入賞したデッキレシピなどはこちらからどうぞ。(自分のサイトに誘導していくスタイル)

    大阪大会~タマが戻ってきた!
    続く大阪大会。5ブロックのトーナメントが行われました。
    優勝ルリグは「リル、タマ×2、ユヅキ、ピルルク(4止め)」で、
    準優勝は「グズ子(偶数軸)×2、タマ×2、優羽莉」です。
    タマが10デッキ中4デッキと大躍進。注目されていた夢限は入賞なし、となりました。
    入賞したタマデッキのほとんどに<ゆきめキー>が採用されているのが注目です。ショットに必要なシグニをサーチしたり、単純に2面空けしたりなど、かなり前のめりに攻めていけるようになるのがポイントです。<エルドラキー>が抜けた分、手札が以前より減りやすくなっているので注意です。

    また、入賞した全てのデッキに<ハッピー5>が採用されているという事態に。
    ピルルクキー>など、「自身を破棄して効果を発動する」テキストがないキーカードや、破棄しても効果が薄いキーカードなどを5種類の防御に変換でき、しかも複数回使える汎用性は、全てのルリグが欲しがるものだったようです。
    加えて、「防御能力を持たないキーが防御になる」と考えれば、これまであまり注目されなかったキーカードを使うデッキが台頭するようになるかもしれません。<イベリコーナ2世>を採用したピルルクなどがその例でしょうか。オールスターに比べてカードプールが狭く、新しいデッキが生まれにくいとされるキーセレクションですが、まだまだ未開拓の領域がありそうです。

    使用率の上位5種類は「タマ、ユキ、ユヅキ、優羽莉、ピルルク」でした。タマの躍進が数字からもわかります。
    次回の福岡大会では、タマに対して強く出られるデッキが台頭しそうな予感がしますね。「ご当地の特徴」と言ってしまえばそれだけですが、福岡・仙台に出場予定の方は、こういった過去のデッキ分布から環境を予想しておくと、何かの時に役立つかもしれません。

    入賞デッキのレシピやルリグ使用率はこちらになります。
    福岡、仙台大会の結果も更新していきますので、よかったらどうぞ!しっかり力を入れています!

    レトリック環境で注目されるデッキは?
    2か月に1回ブースターパックが発売され、その都度環境が変わっていたキーセレクション。ですが2月はオールスターパック「アンリミテッドセレクター」が発売されるため、レトリック環境は4月まで続くことになります。書籍付属カードなどでテコ入れがされる可能性もありますが、しばらく大きな変化はないでしょう。
    ということで、現状台頭しているデッキを軽く紹介しておきます。デッキ選びの参考にどうぞ。

    夢限
    前述の通り、<ハッピー5>で上位に躍り出ました。防御回数が頭一つ抜けて多く、擁するシグニも一定以上の火力があるのがポイントです。
    メジャーなのは<中罠 ハンプティ・ダンプティ>を擁するタイプです。序盤から<ハンプティ><ラハブ>などで攻めて行き、後半は<サーバント F><コードオーダー BCPIC>などで要求していきます。最近は<円卓の予言 マーリン><超罠 ヤミガネ>をアタッカーに据えた型がメジャーのようです。
    キーの選択肢も幅広く、例えば<アルフォウキー>でコンスタントに穴を開け続けたり、<ゆきめキー>でバウンスしつつ、キーの能力を無効化したり。継戦能力は<エルドラキー>で担保するなど、ここでは書き切れない数のデッキがあります。自分のキーは<ハッピー5>のアンコールコストにしてしまえば無駄がありません。
    ルリグの性質上、ミラーマッチが泥沼になることを除けば、どのルリグに対しても力強く戦えるデッキになっています。

    ユヅキ
    「レトリック」では全ルリグが強化されましたが、群を抜いた強化を手に入れたのがユヅキです。目を見張るのがその火力。低レベル帯から終盤まで、コンスタントに3面要求をすることも難しくなく、早々に相手へ防御を要求することもザラです。
    特にレベル3シグニの<幻水 ティロス>が強力。手札を見せるだけでアタック時除去を持ち、レベル3ではほぼ確実に3面要求を仕掛けてきます。オールスターの<幻竜 ボルシャック>を彷彿とさせますね。
    この手の火力偏重デッキにありがちな「息切れ」も少なく、デッキ回転力、エナ加速力はピカイチ。加えて<幻水 コノハケロ>などのシグニの存在もあり、相手に不意のダメージを入れやすいのもポイントです。キーは<花代>の採用がおすすめ。レベル3で発動し、トラッシュの<ティロス>などを拾い、攻めにつなげていきましょう。ねへほもんさんのブログしみずきさんのブログで紹介していますので、詳しくはそちらをご覧ください。

    私も名古屋大会でユヅキを使いました。
    とんでもないパワーに引っ張られ、まさかの準優勝でした。非常にオススメです。

    タマ
    主人公の威厳は健在です。レトリックで派手な強化がなく、他のルリグの強化もあって相対的に弱体化しましたが、やはり強い。ご存知の通り、<プリキャス>を絡めたロングショットや、<サンポケ><カマクラ>などの不意の一撃など、攻め手には困りません。『イノセンス』が夢限に効果が抜群なのもポイント。
    目立った強化はありませんが、<ブリーディング・フォース>を採用している型をちらほら見かけます。もちろん、<再会の巫女 マユ>にグロウする選択肢もあります。

    奇数グズ子
    大罠 パーティーバズーカ>の効果を最大限発揮するため、メインデッキのシグニをレベル1と3のみで構築したグズ子です。出現時に手札を1枚捨てるだけでシグニを制限なく除去できる能力は、他のレベル4シグニに見劣りしません。また、<大罠 ハートクイーン>が必ずアタック時にマイナス10000を振ります。<小罠 オレオレ>が絡めばマイナス12000となり、レベル4シグニを除去可能に。
    キーは<ウリスキー>を採用しているケースがほとんど。レベル1と3シグニのみを並べる状況が多いため、キーのレベルダウン能力と絡めつつ、相手のシグニを自由に除去できます。何より、夢限の<ハンプティ>の条件をノーコストで妨害できることが、採用率を底上げしています。コイン技『ダイレクト』もお忘れなく。

    その他のルリグは?
    「ピルルク」はこれまでの<TELOS>ではなく、4止めの<TETRA>が増えつつつあります。『ピーピングアナライズ』の強みが減ったことや、レベル5ルリグより防御アーツを優先したいという考えによるものでしょう。<TETRA>は東京・大阪大会でも入賞しており、ピルルクの構築にも引き続き注目です。
    人気が高い「ユキ」ですが、シェアの多さに比べて上位入賞が少ないです。<月鍵タマ>で<ユリ>を揃えて攻めたり、<カニキー>で<サイサ>による要求を続けるなど、進化を続けていますが、あと一歩といったところでしょうか。「シード」の使い方もあって難易度の高いデッキですが、ポテンシャルは高いため、入賞報告を楽しみに待っているところです。
    「エルドラ」はかなり逆風の様子。<ハッピー5>でアクセが消されることや、「ユヅキ」の攻めに追いつけないこともあり、ワイルズ期からシェア率を落としてしまいました。

    総括やっぱり群雄割拠。どのルリグにもチャンスあり!
    デッキパワーや相性の差はありますが、総じてどのルリグにも入賞のチャンスがある環境と言えるでしょう。
    愛知大会の決勝トーナメントには、シェア率の低い「翠子」「カーニバル」の姿もありましたし、現にカーニバルは2ブロックで優勝しています。自分に合ったルリグと頑張ることが、結果への近道なのかもしれませんね。

    ただ、デッキパワーは「夢限」「ユヅキ」「タマ」が比較的高いのかなという印象です。もちろん、流行やメタによって環境は変わっていきますし、「このルリグが一番強い!」とは言い切れないのが正直なところです。ご承知おきください。

    これから開催されるウィクロスカップの結果も、引き続き追い続けていきます。結果はWIXOSSBOXにまとめておきますので、デッキ作りや環境分析の参考にしていただければ幸いです。
    また、「アンリミテッドセレクター」の新規カードがどんどん発表されています。こちらについても適宜取り上げて参りますので、よろしくお願いします。

    それでは、また次回の更新でお会いしましょう。

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