
WSにおけるアタック順は基本的に、いつも6通りの選択肢が考えられます、しかし、それらの選択肢同士を比較することは難しいことが多いと言えるかなと思います。それは、そもそも選択肢間の差が全くないことが結構多いからです。むしろ差がある局面の方が少ないという印象がふさわしいかもしれません。
これらの差、全般の話はまた別の機会にということで、今回は特定のテキストを持つキャラクターのアタック順についてお話したいと思います。これらのテキストは、選択肢間に差を生むので、アタック順を考えるのに有用な知識だと思います。この記事を通して、アタック順を細かく比較し、期待値の1番高い選択肢を選ぶ助けになればと思います。
今回お話するのは以下の2種類です。
各テキストについて
【自】このカードがアタックした時、クライマックス置場に「(クライマックス)」があるなら、あなたは自分の山札の上から1枚を公開する。そのカードが《特徴》のキャラなら手札に加える。(そうでないなら元に戻す)アタック時にデッキトップをチェックし、条件を満たすキャラならば手札に加えると言う効果です。互換は比較的色んなタイトルにあると思います。今回のアタック順という観点では、他に<凛>のようなアタック時コンソールや<友利>などが同じように考えられるかなと思います。
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ゆんゆん
こちらはゆんゆんという呼び方が一般的かなと思います。リバース時にストックブーストの後、デッキトップをチェックし条件を満たすカードならば手札に加えるという効果です。互換カードは最近増えてきた印象で、<2/1レン>もほぼ互換として考えて良いでしょう。今回の論点では山上ストックブースト+トップチェックという要素が大事なので、同じようなカードは意外と少なく、亜種として<1/1リーファ>があげられる程度です。ストックブーストでは無いカードだと、<風連動モモン>や<ゆんゆんめぐみん>なども似た要素があるので、応用の範囲は広いと思います。 |
基本
両者に共通する要素は、アタック中に山札からクライマックス以外のカードを手札に加え(ようとす)るという点です。テキストが誘発した時点で、山札のCX比率が高くなる(傾向にある)という点が重要です。基本的には相手のターンのCX比率を高くしたい場面が多いゲームなので、これらのテキストはアタックフェイズの後半に使いたいテキストと言えます。対象のキャラが1枚ならば、3パン目にするのが基本となるということです。なるべく後ろの方でアタックすることで、クライマックスをトリガーしてしまう配置だった場合にも、ストックの上の方にクライマックスが埋まるようになる効果もあります。純ストックが作りやすくなるわけです。
<ゆんゆん>の場合も基本的には同じですが、不確定ストックブーストとリバース時のトップチェックという点で更にうしろの方が良いと言えます。不確定ストブはCXの可能性があるためストックの上の方がよく、リバース時のトップチェックはキャラでなかった時にクライマックスである事が多く、キャンセル率の向上が見込めるようになるわけです。
ちなみにこのあたりがストブが無い<モモン>や確定ストブの<リーファ>との差異になります。リーファの場合は純ストックを優先した方が良いと考えているので、1パン目にすることが多いです。
本題
基本を踏まえた上で、いよいよ今回の本題です。じゃあこの3パン目にした方が良いという基本が通用しない、イレギュラーな場面ってどんな場面が考えられるでしょうか。
簡単な所では山札が対象のキャラしか存在しない場合があります。100%成功するならば、先に成功させて情報を増やしておいた方が良いと言えます。またツインドライブが横にいる場合は、ツインドライブを3パン目にした方が良いタイミングが多いと思います。<マサチューセッツ>はクラマをトリガーしやすいですし、<ゆんゆん>は不確定ストブがあります。ツインドライブで控えに送るプレイが良いタイミングが多いと思います。
今回お話したいのは、こうした状況起因の状況ではなく、ゲームの中盤以降全般に言えることです。マサチューセッツは3パン目推奨で良いと思います。今回考えたいのはゆんゆんの方。
ゆんゆんを3パン目にするメリットのひとつに不確定ストブの位置がありますが、これは2パン目でも1つ位置が異なるだけです。例えば次のターンに2コスト使うならばあまり関係ないことになります。じゃあ2枚目を許容してまで2パン目にするメリットとは。それは、デッキトップの情報アドバンテージです。永くWSの記事を書いていますが、情報アドバンテージについて議論するのは今回が初だと思います。(マリガンで見せない方が良いみたいな軽い話は除く)
トップチェックの情報アドバンテージ。これは3パン目以外では関係ありません。失敗してもそのままトリガーしますからね。問題は3パン目で手札に加えることに失敗したケースです。
この場合、トップチェックしたカードがそのままデッキトップに残ることになります。そしてそのカードは高確率でクライマックスでしょう。普段はあまり考えない情報アドバンテージですが、ゆんゆんの場合は高確率でクライマックスの位置がトップということが公開されてしまうので、結構大きいと思います。
このデッキトップがクライマックスという情報アドバンテージに関して、自分なりに数字に置き換えを試みました。
このトップクライマックスという情報は、ソウルは1で良いというアドバンテージをもたらします。期待値MAXを想定すると作るソウルは均等にするべきで、例えば合計6のソウルは2-2-2とした方が良いのですが、トップクライマックスという情報は1-2-2(または3)という選択肢を期待値そのままで許してしまいます。1-2-2でソウル1つ分と考えると、多少強引ですが、1001の1/3程度、手札約0.3枚分の価値がある情報アドバンテージと考えられるのではないでしょうか。3-3-3が1-3-3とかだとさらに大きいですね。 1001を打ってサイドという動きを考えると、本来ダイレクト枠であったところがフロント枠になってしまうので、やはりソウル1個分のアドバンテージがありそうです。
ここまでは平パン想定の話ですが、1点バーンが絡むとソウル1個分以上になりそうです。1点バーンの最大値は1点ビタキャンですからね。
さらに相手の山札を触れるデッキも情報アドバンテージを有効利用できそうです。<光景>または<逆圧縮>両方とも使い易くなってしまいます。
色々書きましたがとにかく、カード0.3枚分相当以上の情報アドバンテージがありそうなことは伝わりましたでしょうか。結構大きくないですか?
まとめ
まとめです。もちろん<ゆんゆん>のテキストが失敗しなければ関係ない事なのですが、果たして毎回このリスクを負うべきでしょうか。それほど3パン目にこだわる理由があるでしょうか。今回提唱したかったのはこれです。
もちろんあるタイミングもあるでしょう。カウンターで不確定ストブを使いたい時や、そもそもストブするか迷うようなタイミング。これらは3パン目でも良いと思います。
ただ、情報アドバンテージに着目すると、もう少しアタック順の幅は広がってくるのではないでしょうか。
今回のお話はここまでになります。また次の記事でお会いしましょう。