
新弾や新しいデッキを使った時、あれ?なんでこんなに使いやすいんだろう/使いにくいんだろう?と感じたことはありますか?その要因は、この記事に書いてあるかもしれないですよ。
現代ヴァイスシュヴァルツ
流行したのは青フレあたりから、元祖は艦これの<島風>。現代ヴァイスシュヴァルツと呼んでるのはここらへんからで、このあとは1連動を搭載したデッキが急速に流行していくことになります。引いても良しと書きましたが、実はこれは正しくなかったり。特に1周目は、はっきり言って引くのが1番弱いです。統計が出てるわけではありませんが、基本的に1周目に引いたクライマックスの枚数と勝率は相関関係があるように感じます。引けば引くほど勝率は下がります。
これは引いたクライマックスの価値が何故か相当低く設定されているからで、例えば<収録中>というカードはクライマックスを要求するのにやっていることはそれほど強い動きではありません。1コスト払えばもっと汎用的なカードに代えられますし、デッキ採用段階では汎用性の方に分があります。
宝や門の話が出たので一緒に書いておきますが、これらのクライマックスには他には無い強さがあり、それが1周におけるクライマックス枚数の増加です。特に1番長い1周目では恩恵が大きく、普通のデッキが4キャン3トリで1枚打つ所を、4キャン3トリで2枚以上打つということを可能にしてくれます。もちろん実際有効利用するのは容易ではありませんが、これらのカードパワーは目を見張るものがあります。
ちなみに大昔のヴァイスシュヴァルツでは引いたクライマックスの枚数が勝率に関係しなかった時代があります。若干ここで引き合いに出すのはずるい気もしますが、スタンダード時代の<シエスタ>や<ルイズ>を用いた<小川>集中ですね。引いたクライマックスが爆発的なアドバンテージに繋がるので、むしろ引いた方が強い環境でした。先程の2ドローというのはここと同じ率であり、CIP効果としては妥当なのかなと。相手が選んで2枚回収とかでも良いバランスかも。<ふるふるフューチャー対応>って1/0だったら相当良カードだった気がします。
1連動の何が強いかって話なんですが、手札消費無しでクライマックスを打つ恩恵を受けられる所、それどころか手札を増やしにも行ける可能性です。引いたクライマックスを有効利用するには概ね打つしか無いのですが、これは手札が1枚減る行為です。引いた時点で1枚分の手札枚数的ハンデを負うことになり、これが引いたクライマックスの弱みです。これを帳消し出来るだけでなく、むしろ強みに出来るのは1連動ならではと言えます。
ということで1連動を軸にしたデッキが基本的には無難に強くなるわけです。先程引いたクライマックスの枚数と勝率の相関関係について書きましたが、もしもクライマックスを引いた方が強いデッキがあったとすれば、そのデッキは平均的にはあまり強くないということになります。なぜなら1周目に引く枚数はだいたい2から3枚で、これより多く引くことはあまり発生しないからです。多く引くことが確率的に多くないのに、多く引いた方が強いデッキがあったとすれば、多く引かなくても強いデッキになるよう調整するのが自然かなと思います。
そしてこの2から3枚という枚数を有効利用するのが、1連動なわけです。多くの場合1連動のクライマックスは4枚しか入っていないですから、平均的には1枚以上引けると言えるでしょう。
ちなみに昔1連動を使っていなかった時、1連動を使っている周りのプレイヤーよりも自分はクライマックスを引くことが多いなと感じていました。最初はオカルトだと考えていたんですけど、よく考えたらオカルトではなく本当に引く枚数が多くなっていました。それは、周りがキープしているはずのクライマックスをマリガンで切ってしまうからなんですよね。つまり平均マリガン枚数が連動を使っているプレイヤーよりも多く、引くカードも多くなり、結果引くクライマックス枚数も増えてたわけです。これに気がついてからまたプレイに幅が広がったと思います。例えば1連動を使わない8扉ペルソナ怪盗というデッキを昔使っていたのですが、このデッキは1周目に引く扉が弱すぎて、扉を引かない為のマリガンをしていました。
具体的には、明らかに不要なキャラクターカードをマリガンで1枚残すわけです。傍から見ると意味不明なマリガンでしたが、マリガン枚数を抑えて手札の質を下げても、引くクライマックスの枚数を減らすことで、1周目の動きが安定し、これがかなり勝率向上に繋がりました。1枚残したところでそれはクロックに叩くので、手札の質もそれほど下がらないのがポイントで、今でもトライアルデッキのようなカードパワーの低いデッキを回す時には有効なテクニックです。
1連動のキャラとクライマックスのうち、クライマックスの話ですが、こちらはほとんど素引きしかないので、今回はあまり議論しません。0で手に入れられる可能性のある宝が突出して優秀で、次いでちょっとだけ門が高く、あとのクライマックスは全て同じです。実際はクライマックスをどの程度引きに行けるマリガンが出来るプールなのか、2枚目以降の有効度等、細かい話はいくつかありますが、それはまた次回ということで。
今回焦点にあてたいのは、1連動のキャラのお話です。
プールによる格差を認識しよう
1連動のテキストではなく、そこに繋ぐまでの過程に、プール間に大きな格差がありますよ。それを認識してデッキを構築したり、タイトルを選びましょうってのが、今回の記事の趣旨です。1連動のテキストにばかり目が行きがちですが、実はそれを支える0レベ1レベのキャラやイベントも重要なのです。具体的には、例えばマリガン前に連動のクライマックスは引けてます、何面連動まで目指せますか?というお話です。要は1連動キャラへのアクセス手段の比較なのですが、タイトルを言われた時にぱっと比較出来ますか?対戦相手のデッキの動きを予測する観点でも大事な事なので、なるべく多くのプールで1度考えてみた方が良いです。
ちなみに昔と違い、ある程度のプールであれば1連動に寄せた構築をすることは可能になっています。例えば<フィレス>互換が刷られていないプールは少なく、これを最大限投入することで再現性をあげることは出来ます。しかし今回はアクセスのしやすさを比べるので、より強いアクセスが出来るのはどのタイトルかという軸で考えていきます。
では実際にメジャーなタイトルを例に個人的にランク付けしていこうと思います。これは強さではなく、あくまで1連動へのアクセスの比較です。最後に歴史上最強だったタイトルを紹介するので良ければ振り返ってみて予想しながら読んでみてください。
理由の7割が<オカケン>の存在で、次点で<フカ次郎>、あとは構築によって<共鳴>セットや<オペトル>などなど。とにかく早い段階から1連動を触りに行くことが可能なプールで、特にオカケンの存在が安定感を上げています。
同じような立ち位置に、<ワールドトリガー>や<プロセカ>が居ます。これらは総じて1連動へのアクセスが最も強いグループに属します。
またかぐやは終盤まで腐りづらい最強クラスの<オカケン>に加えて再利用可能な<フィレス>が強力です。共に1周目の動きが非常に安定するので、環境タイトルだったことも納得でしょう。
お気づきかと思いますが、これは去年の全盛期の状態での評価です。特にかぐやはタイトルの評価を覆してしまうほどの厳しい規制が施されたと言えそうです。(現在の制限下での評価は2)
シンフォギアに関しては今でもオカケン+フカ次郎体制は構成可能なのでタイトルとしての評価に代わりはありません。上の規制が厳しいため従来通りとは行きませんし、そもそも1連動のテキストがあまり強くないという課題も抱えたプールなので難しいところですが、強力な追加が来れば化ける可能性のあるタイトルとは言えそうです。
このように0が強いプールであることと1連動へのアクセスのしやすさは一致するとは限らず、各プールを個別に評価していく必要があるわけです。
うさぎはデッキタイプによるので実はタイトルとして平均に均した評価はもっと高くなります。《ラビットハウス》は<3ルックリゼ>がありますし、強い<オカケン>の使える「千夜シャロ」は評価4程度あります。2.5という評価は門連動を軸にした場合ということで。
ここまで読んでいる皆さんならば、異論は無いところかなと思います。<オペトル>で<1連動>を拾いやすいのはもちろん、1連動とオペトルを両方サーチするキラキラを求めての再現性は他の追随を許しません。この時期は電源デッキを組もうにもあまり強力なデッキが組めなかったので、1連動デッキばかりが流行しており、個人的には他のタイトルは考えられませんでした。
今回紹介していないタイトルでも過去のトップメタを見返してみると、その時代にしては突出して高い再現性に驚くかもしれません。けものやスターウォーズは共に1連動が絆先という所に驚きますし、Fateは<集中>1枚でどこまで仕事するんだと。艦これの<ドジっ子>や<暁>、ニセコイの<ペンダント>等、今考えても強いデッキだったなと思います。
そのタイトルで、どのようにデッキを組み立てるか
今回1番言いたかったのはこれです。どうデッキを組み立てるかという事です。先程ランク付けしていったように、各タイトルには特徴があります。1連動の再現性という軸に絞った時、魅力的に見えてくるタイトル、魅力的に見えないタイトルが出てくると思います。
しかしこのランクはタイトルの強さと同じではありません。もちろん相関関係はありますが、過去に殿堂入りを使っていた私は現在、最低ランクのホロライブを愛用しています。つまり高いランクのデッキを使おうではなく、長所短所を意識して構築しようなのです。もしもプールの強みを活かしきれていない構築になっていたら、見直す良い機会かもしれません。今回紹介してないタイトルなら、自分で評価してみても面白いと思います。
ここも詳細に話すと長くなるので短めにまとめますが、連動の再現性が高いプールはそこにメインプランを寄せた方が強いですし、低いプールはメインプランに連動しないパターンも含めた方が良いです。例えばホロライブではマリガンで連動のクライマックスを切ってしまったりします。どうせキャラが集まらなければ負担になるだけなので、だったら連動出来なくても強い動きの出来る構成にして、上振れたら連動も視野に入れようというスタンスです。こういった考えはプレイ中にもプレイの指針に使える考え方なので、自分のタイトルやデッキの強みや弱みを意識しながら回しましょう。
先程昔のタイトルを振り返りましたが、一方で<オカケン>や<暁>を貰っておきながら1連動不採用の化物語や、連動自体を重視していないひなろじなどもありましたね。この辺りが参考になるのではないでしょうか。
ということで今回は1連動から見る現代ヴァイスシュヴァルツと題してお送りしてきましたが、いかがだったでしょうか?新しい視点を見つけてもらっていたら幸いです。