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『アイドルマスター シャイニーカラーズ』タイトルカップ考察 【3】

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    『アイドルマスター シャイニーカラーズ』タイトルカップ考察 【3】
    目次
    プレイで意識すること
    1周目の重要性
    2周目以降は<エリア>と<樹里>で有利を取れることが確定したので、1周目についての考察も行いました。誰がなんと言おうと、このデッキは1周目がとにかく大事だと思っているので、ここを外さないことは重要事項でした。2から3周目にキャンセルで捲ることも出来るミラーではありますが、そのキャンセル率を上げるのは1周目です。1周目のパフォーマンスがその後に大きな影響を与えているので、後半キャンセルするためにも1周目が最重要です。

    ネオスタンダードにおいてはレベル0の動きでその後の勝率が大きく変わると考えているので、タイトルカップにおいてもレベル0を重要視して採用カードやレベル0の採用総数を調整していました。<中央4000>やストック相殺の採用など。しかしこれらのアプローチはいずれも限定的かつ確率的なもので、結局上から引けるかは運になってしまうというのがネックで、なかなか有利を確立させることは出来ませんでした。4500に割られない面なんて作れないので、ここを重視すること自体少し無理があったかなと。
    長らくこの状態から抜け出せなかったのですが、別の方の記事で、0を軽視し1を重視する考え方を読みました。読んだ時は0の方が大事だと思うけどなという感覚でしたが、それから少し時間をおいて、気が付きました。
    重要なのは1周目。これまで重視してた0は確率的な話なので安定しなかった。この1を重視する考え方は、寄せるほどでは無い。では単に両方やれば良い。0で有利にならないゲームは1で有利を取れるようなスキルを身につけよう。0と1を合わせて1周目であり、ふたつを組み合わせればかなり有利になれる。

    ということで、自分の0を重視する考えに1を重視するエッセンスを追加しました。具体的には、採用枚数やカードは特別いじらずに、タイトルカップを意識しない構築で。この構築だとマリガン前にだいたい0で優位を広げられそうかそうでないかが分かる。このマリガン前の時点で、0で有利を作るか1で有利を作るかを決定していました。0で優位を作る場合は電源受けが大事なので控え室を肥やす目的で多くのカードをマリガンしますが、マリガン前の時点であまり0が引けてない場合は0の動きが渋くなるのは諦めて、1で強い動きが出来るよう1連動に寄せたマリガンをしています。これをすると0での動きは弱くなりアタック数も稼げないのですが、結果的に1レベ先上がりするので先に蓋をするような展開になります。<灯織>を活かした動きでは無いですが、ミラーであればこれでも間に合いますし、<灯織>を活かせるゲームでは通常通り生かすので、プレイを変えることにより、より優位を広げやすい展開が増えたということになります。
    最終的には0を絞るような構築になりました。確率を増やすよりも強いカードを採用した方が良いと考えたからですね。レベル0が16枚で、1の手出ししたいカードも4枚しか入ってないので、1周目に手にあって嬉しいのは20枚という計算。40%しか無いのでマリガン前に引いたこれらのカードはいたずらに切らず、電源ケアとして有効な枚数だけ切りあとは温存するようなマリガンが、結果的に1番安定しました。ネオスに比べて、<1連動の真乃>や<立ち集中>をマリガンでキープするようなタイミングが増えました。

    レベル0
    レベル0は前述した通り、8電シャニにとって非常に重要なレベル帯です。ここのパフォーマンスによってかなり勝率が変わってきます。しかしながらそれはネオスタンダードでの話で、タイトルカップにおいては相対的に重要度が下がります。何故かと言うと、ネオスタンダードにおいてレベル0が重要なのは、他のデッキに比べて主張点となるのがレベル0だからです。他のレベル帯は他のデッキの方が強いこともあり、だからこそ主張点であるレベル0でどれだけのパフォーマンスが出せるのかが重要なのです。
    ここで良いパフォーマンスが出来ないと、他のレベル帯で捲られやすいということですね。対してタイトルカップ、ミラーにおいては、かなり話が変わってきます。簡単のため同じ50枚と想定すると、お互いのデッキの強みや弱みも同じです。強いレベル帯でどれだけパフォーマンスが出せるかはもちろん良いに越したことはありませんが、同様に弱いレベル帯でのパフォーマンスの差も、ゲームに影響を与えるわけです。つまりネオスに比べて、レベル0で出さなければいけないパフォーマンスのハードルが、ミラーにおいては減少するというお話です。これは他のタイトルカップでも頻出する攻略法です。

    このミラーにおいて面白いのが、レベル0でのパフォーマンスが重要であるものの、レベル0が長引くのは逆に弱い動きというところ。通常重要なレベル帯は有利な側は長引かせたいものなのですが、レベル0はそうでは無いんですよね。短いレベル0帯で相手よりも強い行動がしたいミラーです。ですがここにも矛盾があって、レベル0での強い行動は基本的にはストックを積む行動で、アタック数を増やす行動です。これは相手を先に1に上げる行動で、しかもこちらの面は埋まっているのでダイレクト枠は作りづらく、返しにレベル0が継続するリスクの高い行動なんですよね。ここは展開次第でケアしようと動ける話ではありますが、それでも配置依存が強く、安定する話ではありません。

    なのでレベル0において強い行動をすることに一貫するのもリスクがあり、また相手の強いパフォーマンスをレベル1から切り返す逆転要素にもなるのが、このミラーにおけるレベル0の攻防です。なのでレベル0での強いパフォーマンスではなく、レベル1まで見据えたようなゲームプランを、マリガン前から意識するのが、このタイトルカップにおけるひとつ重要な事です。


    レベル0からレベル1にかけて、大きな分岐となるクロックが1-1です。1-1ではレベル置き場に黄色のレベル3を置きながら赤を発生することが出来るので、ここまで来ればこの後はほとんどフルパフォーマンスをことが出来ます。
    また次の分岐が1-0で、これはかなり中途半端な難しいクロックです。電源によってレベル2を登場させることができるようになる点は好都合ですが、<1連動の真乃>の経験と赤発生を両立することが出来ないクロックです。ミラーにおいて<1連動の真乃>はひとつ重要な要素でなるべく温存したいのですが、1-0で経験を満たしていない状態で<真乃>を使ってしまうと、相手のレベル0にこちらの1の<真乃>が処理されてしまうという、かなり損な交換になります。かといって<真乃>を温存してもそのターンの動きは弱くなりますし、相手もレベル0でアタックすることが許されてましまうので、レベル1に上がったとはいえかなり難しい中途半端なクロックです。
    0-6以前のクロックは大差ないですが、0-3を下回ると次のターンも1-1になれないリスクが大きくなります。0-4以降は、電源で出して強力なカードが<灯織>くらいなので、価値の低いターンになりがちです。ただこの場合は<灯織>2面をおけると少し話が違ってきます。返しと行きで<灯織>を3から4回使うことが出来るので、1周目の山を高速で終わらせることが出来るようになるので、次のターンに1キャンでもすれば1リフ出来るようになる切り返し方は、頭に入れておくべき事項です。

    レベル0の攻防は、基本的にこれらのクロック事情を鑑みて行われます。先攻1ターン目のダイレクト2点が入った場合、後手はクロックドロー後にクロックが3枚になるので、レベル0停滞のリスクが低いので思い切って3パンすることが肯定されます。一方先攻1ターン目のダイレクトをキャンセルした場合、後手3パンには相手をレベル1にあげたのにこちらはもう一ターンレベル0というリスクが出てきます。このもう一ターンレベル0は大きなリスクであり、相手にレベル2複数面を許したり、<真乃>連動2回を許すことになるので、絶対に避けなければいけません。とはいえ後手3パンしなければ良い話ですし、後手という不利な状況からキャンセルという強い行動で少し有利になっているので、状況は良好です。

    このように後手にはゲームプランをある程度決められる主導権があるミラーなので、ここまで理解していれば、先後の差はあまり大きくないミラーと言えます。先後の差が少ないというのも、参加したいタイトルカップの条件のひとつですね。

    レベル1
    レベル1はレベル2のキャラを電源で出すことが出来るようになるので、面形成に電源を絡めつつ、純ストックを作ってレベル2に備える動きになります。レベル0での動きの延長でもあるのでレベル0でのパフォーマンスの良さが、このあとも影響してきます。が、レベル1でのパフォーマンスも積み重なるので、レベル0の動きで負けていてもレベル1での動きで巻き返すことは可能です。特に白電源連動セットはとても重要で、なるべく毎ターン連動したいところです。クライマックスをトリガーする場合に後列に出したいことを考えると、<連動>は<2/2真乃>スタンドインが安定です。トリガーした電源をツインドライブで吐く動きが出来れば、十分な状況と言えます。電源をトリガーしないような山の時は、前は<小糸>と<1真乃>で埋めつつストブする連動が強力です。純ストックを作りつつ圧縮率をあげるような動きで、この後のタイミングでは<小糸>が有効に思い出に飛ぶタイミングは少ないので、このタイミングに並べる価値があります。
    これはネオスも同じですが、レベル1で電源が絡まなかったとしても負けでは無いので、先を見据えて冷静にストックを積みながら8戻りするのが重要です。8戻りした山でキャンセルして電源が絡めば、2周目以降にもちゃんと逆転できます。とにかく山を疎かにすることだけは、負け筋なので避けましょう。

    レベル2
    先に書いた面のやり取りは、主にこのタイミングで重要になってきます。基本的にアンコール持ちでアタックし合うだけのミラーなので大きな差が付きづらく、一見するとキャンセル数の差で優劣が決まるタイミングです。

    まずレベル1の段階で、黄色の<エリア>をレベル置き場に置いておきます。最悪手札やクロックから控えに落ちるのでも良いですが、レベル置き場において置くのがいちばん綺麗です。レベル2に上がったらそれを控えに落とし、手打ち電源で後列に配置しましょう。この時<1連動の真乃>が8000になっていることが重要です。
    次にアタックトリガーの電源では、前を<真乃>以上のアタッカー3面で埋めることを意識して出してください。これをすることで、8000オーバー3面かつ<2レベ真乃>115を作ることが出来ます。これを相手が3面割るのは大変です。まず<真乃>115を踏むには<真乃>だけでは足りず、<めい>が必要になります。さらに3面目の8000を踏むのもレベル1では出来ないので、高確率で1面帰ってきます。この時点で、アンコール持ちで踏み合うはずのミラーがひとつ有利になっています。
    また次のターンは、後列の<エリア>を前に移動して10000のアタッカーとしてアタックに参加しましょう。間違えても温存はしないでください。前で10000でアタックしつつ返しに隣にパンプしている状況が強力です。この状況でも<2/2真乃>11500と<エリア>10000。もう一面が<1連動真乃>だとしても8000なので、やはり1面帰ってくることになります。
    前列に配置すると割られるので、その次のターンは面の数字が低くなります。ではどうするかと言うと、また後列に<エリア>を配置するわけです。これで最初のターンと同じ価値を見出し続けています。リソース勝負が続く限りこれで十分に思います。
    たったこれだけのことですが、ミラーにおいては絶大な影響があります。1面チャンプ強要はとても強力なので、これを繰り返すだけでミラーはかなり有利になります。

    考えられる対抗策として、<灯織>2面配置があります。少しその場で考えられるプレイヤーはこのソリューションをとることが多いのですが、これは実は解決策ではなく対処療法に過ぎません。無視して<エリア>を後列→前列→再登場を繰り返しましょう。
    なぜなら、この交換自体が既に得だからです。<灯織>2面によって3面割り合いになっていますが、これはそもそも元々踏み合うゲームなのでこちらが不利になっている訳ではありません。こちらは電源を綺麗に使った動きになっていますが、相手は後列を<灯織>で埋め続けることを強要され続けているので、この交換はかなり有利なんですよね。

    また手アン3面という対抗策もあり、この場合は<エリア>のパンプがあまり価値がないものになります。しかし3面維持は4枚中3枚登場するという難易度や、キャラを手出しする自由度が全くなくなること、毎ターン手札が3枚ずつ減っていくことなど、維持するのが難しいので、長期的な解決策にはなりにくいです。この場合もやはりこちらの方がストレスなく動けるので、ストレス無く動ける分で有利を取っていきましょう。

    レベル3
    レベル3になるともうゲームも終盤で、ヒール量の確保出来るデッキでは無いので、残りターンの奪い合いになります。<>の着地がひとつキーポイントで、相手の面に<>がいないなら、細かく打点を詰めていく動きが有効です。<>がいる場合は1パン2点を通しに行くか、<バウンス>で一気に詰めるかの選択になります。またこちら側も返しに倒されないよう、<>を配置することが重要です。<>を配置できない場合、返しに詰められても仕方ないと思います。
    また数字の面では、<>と<エリア>を配置することで、<めぐる>や<ふゆこ>を14000の状態で返す動きが効果的です。14000はミラーだとかなり触りにくい数字で、特に端の14000はかなり帰ってきます。1面帰ってきたら御の字なので、積極的に作りたい盤面です。


    実際にタイトルカップに参加してみて
    幸か不幸かタイトルカップに参加する機会を得られたので参加してきましたが、今回は概ね想定通りでした。8電源の占める割合が多く、残りはそれをメタるような構図で、最初の記事にあげたようなアーキタイプがどれも見られたので、十分考慮できていたかなと思います。レベル0の宝連動を使うコンセプトは想定してなかったので、いくつかそういった想定外のデッキを確認した時は、なるほどと感じ面白かったです。
    8電源ミラーにおいても概ね想定通りで、領域移動は局所的には強いけどデッキにすると難しいよねーというゲームが思い通りに実現できたり、<エリア>1500重いよねーと押し付けて後半はほとんど3面割られることが無く、終始有利で進めることが出来ました。終盤も<>配置だけでかなり圧を出す事が出来、こちらは<バウンス>で対応という動きも出来ました。こうやって想定通りのメタが上手く機能すると、タイトルカップってめちゃくちゃ楽しんですよね。


    ネオスタンダードにおける敗因の分析と難しさ
    ということでタイトルカップに誇りを持って臨んだ結果でしたがいかがでしたでしょうか?難しさや考えることの多さ、何より面白さを知っていただければ幸いです。自分としてもこうやって挑戦した記録を事細かに残せて良い機会になりました。
    さて、仙台で1枚目の盾を取った後、「ミラー勝てるならシャニマス使った方が良いんじゃない?」と言われたのが、この後ネオスでシャニマスを使い続けるきっかけです。それまではシャニに勝てる1001デッキを使ってたものの、デッキパワーとしてはシャニマスの方が強く、タイトルカップ優勝を機にネオスでもシャニマスを使うようになります。
    その後の地区ではシャニマスミラーで3回全部先攻で負けることになります。全部同じパターンで、1周目の打点レースを優位に進められましたが、2レベル先上がりを活かした<美希>配置によって、面のゲームではなく打点のゲームにもっていかれ、山を作る所までいかずに両方負けました。早いゲームでは1面帰ってくることのリターンが少ないんですよね。全て後手3パン、全てソウル減無しのデッキに<美希バーン>止められなくて負けてます。

    この辺り結構難しい問題で、仮想敵の限られるタイトルカップではタイトルカップ用構築で臨めるので、研究成果が出やすいんですよね。想定外のゲームは起こりづらく、起こればそれは研究不足ですし、研究を重ねることによって更なる改善が行えるので。
    仮想敵が日に日にアップデートされていくネオスタンダードではこれがかなり難しくなります。プールやデッキが増え続けるネオスタンダードではメタの解析も重要ですが、メタに結論が出ることはなく、ある程度そのデッキ自体のデッキパワーも求められます。そしてそのデッキパワーの評価は環境によるので、環境が少しづつ変化していくネオスタンダードではミラーも見つつ自分の強い動きを高い評価に維持し続ける必要があるということです。

    ネオスタンダードの難しさを理解したところでタイトルカップに戻ると、タイトルカップは基本的にカードプールの追加が無いので結論を確立しやすく、その結論は長持ちしやすい特性があります。なので他の研究に移りやすく、非常に着手しやすいレギュレーションだなと改めて思いました。
    一方で「タイトルカップを勝てるならミラーを勝てるからネオスタンダードでも同様」というのはかなり論理の飛躍、事実との乖離があることを痛感しました。構築や環境が違うのはもちろんのこと、タイトルカップの優位を、増え続ける別タイトルの新デッキに対しても維持し続けることは容易ではなく、ネオスタンダードにおいては更なる改善をし続ける事が重要というわけです。そういう意味ではネオスタンダードの延長としてタイトルカップに出場する場合、構築は意図的にネオスタンダード用のものを使用し、相手のデッキも分からない想定でマリガンする方がより練習になるように思いました。


    という事で3回に渡り、タイトルカップの研究過程と成果、そしてネオスタンダードとの違いまで書いてきました。
    タイトルカップの研究をこうして記事に残せる機会ってとても少ないですし、ネオスタンダードとの違いにおいて新たな知見を得たので、書いてよかった記事だなと思っています。

    それではまた!

『アイドルマスター シャイニーカラーズ』タイトルカップ考察 【2】

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    by K

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    『アイドルマスター シャイニーカラーズ』タイトルカップ考察 【2】
    目次

    8電源を選ぶという結論
    ここまでやって結局この結論かいって感じかもしれないですけど、ここまで2ヶ月近く研究した成果が、既存の8電源という選択が1番良いというものでした。その理由は色々あるのですが、決め手は<2/2真乃>というカードの圧倒的カードパワーです。これはタイトルカップの研究が進むにつれて、ネオスタンダードでは感じられなかった位のカードパワーを感じることが出来てきました。

    2/2真乃が強い話
    経験を満たせた場合、<2/2真乃>の圧倒的と言えるカードパワーは、数字とツインドライブにあります。ノーコストで処理されることやアンコールをメタられることこそありますが、それを要求出来ている時点で<真乃>というカードは圧倒的に強いと思いました。メタれるけどメタる側もしんどいってやつですね。特にツインドライブの価値が非常に高く、ストック浄化の観点で他のキャラとの明確な差が生まれています。


    アンコールメタに対する結論
    ということで結論としては、この強力な<2/2真乃>を押し付け続けるというコンセプトの8電源が1番強力という結論になりました。宝電源では<真乃>こそ使えるものの、素出しの割合が多くなったり、処理されたあとの<真乃>再登場の動きが弱くなりがちでした。ネオスタンダードでは<灯織>のための8電源ですが、タイトルカップでは<2/2真乃>のための8電源なわけです。舞台の<真乃>が様々メタられても、強力な<2/2真乃>をトリガー電源で何度も登場させる動きが強いという結論です。

    舞台の数字に関する結論
    2/2真乃>が強力という結論になったので、これをメタる11500以上複数面のコンセプトは、相対的に強力に感じました。実際にこれを実現するのは宝電源におけるエリア+比例+<真乃>の115や、<緑夏葉>、記憶型などが有力候補ですが、それぞれに対して結論を出しました。まず115に対しては、後述する新たに採用しているエリア1500が非常に強力で、完璧な回答になっています。また<緑夏葉>は継続性という難しさの観点で上手くデッキに出来なかったので、メタとしても数字ではなく他で勝つという戦略をとりました。記憶型は研究が進むにつれて、いくつかの構造上の欠点が浮き彫りになり、こちらもタイトルカップで勝てるデッキにはならなそうという結論になったので、マッチングした際は他で勝つという戦略をとることにしています。ざっくり言うと、この面のやり取りを中盤の話としたとき、記憶型は中盤が強い代わりに序盤だけでなく終盤もあまり強くないという結論になっています。序盤に関しては記憶達成のためにどうしてもカードパワーが少し落ちてしまう事が起因で、後半に関しては<>と<円香>の比較が、タイトルカップでの<>配置の強さの方が勝っているという点です。大量ヒール出来るデッキでは無いので、<円香>のおかげで面では勝ってるけど最後<>でしぶとく耐えられて、押し込まれて負けという展開が非常に多かったです。

    アド連動に対する結論
    先にあげたような連動達は、どれも早く山を作る事が出来る連動で、8電源側が押し込まれる可能性があります。それでも8電源を選ぶ理由は、8電源側でそれに対応した構築やプレイに寄せることで、こういった不利を軽減できたからです。詰めの観点では、アド連動側もリソース量を満足に勝率に還元することが難しく、8電源側の電源で配置された<めぐる>が結局強力という結論になっています。なので中盤以降は多少不利だが戦えない訳ではなく、打点レースだけ見ていれば、<めぐる>で勝ち切ることが意外と容易というお話です。

    タイトルカップ用8電源の研究
    8電源を使うというのは、決して既存のまま持っていくというわけではありません。8電源というアーキタイプは継続しつつ、タイトルカップで優位の取れる構築やプレイを確立するという意味なので、もしここが上手くいかなかったら、あまり参加したいタイトルカップではなかったという結論になってしまいます。ここからはタイトルカップに寄せた考え方が多くちりばめられた、実際に使用したリストについて説明しようと思います。
    ミラーの考え方として、<1の真乃>、<2の真乃>が、かなり重要になってきます。なぜかという話は後述しますが、ここではとりあえず重要である前提で読み進めてもらえればと思います。
    レベル0
    レベル0は色々考えましたが、結局ほとんど既存踏襲のカードパワー重視の構成になっています。パワーラインの観点では3500とそれを超える4000が重要なラインですが、<灯織>が絡むと4500オーバーを初ターンに出せるため価値があまり高くなく、構築上の優位を確立させる要素ではないと判断しています。また総枚数は重要で、このリストでは16枚になっています。ここが多いほど安定感が上がり、0で優位を築きやすくなるのですが、色々試した結果、総枚数を増やすことによる安定感の向上という戦術は取らない事にしました。採用枚数を増やすことはデッキのバランスを歪めるデメリットがあり、メリットは確率的なものです。特にミラーにおいては前半の確率的なメリットよりも、後半のカードパワーの強さの方がゲームに与える影響度が高いので、構築を歪めるのはリスクの方が高いという判断です。代わりにマリガンを初めとしたプレイを変更することで、0の不安定感をカバー、割り切っています。

    星杏セット
    タイトルカップに関する考え方で重要なのが、この星杏セットです。これはタイトルカップ最初の開催である広島地区のタイトルカップにおいて徹底されており得た知見なのですが、トリガー操作による打点効率の向上が非常に強力です。具体的には1点を作らないこと、3点を作らないことなど、常に打点効率最大のアタックを心がける事が<星杏>のおかげで可能になり、これが思っていたよりも重要な要素だということです。
    そもそもこれはネオスにおいても同じですが、8電源シャニは道中の平パンで打点を進めていくデッキです。そしてこの道中の平パンの通りがゲーム結果に直結していきます。道中の平パンでどこまで入るかがどれだけ重要かは、特に使用者であれば認識しているところでしょう。
    星杏>というカードはここに介入出来る数少ないカードなんですよね。これだけ重要な道中の平パンの効率に関与出来るのは、特にこのタイトルカップにおいては非常に重要な要素で、基本に忠実に打点効率を求めることで、不採用デッキとの差を作ることが出来ます。またミラーに限らず2アド連動系の強い山に対してどのような打点を作るかは、クロックを進める上で非常に重要です。打点を小さく抑えて確実に進めることや確山に1パン目何点でアタックするかは、平パンしか出来ないこのデッキでは重要な要素だということです。
    また<星杏サーチ>も採用しています。これはレベル0の採用枚数を擬似的に上げてくれる1枚で、ノーコスト(ストック)サーチなのでプレイアブルなカードが1枚増える役割が大きいです。採用枚数16枚ですが、16.5枚くらいの感覚です。また<星杏>が絡む確率も約2倍にすることが出来るので、2枚採用と遜色ない活躍が見込めます。融合テキストに関しては<1連動真乃>を拾える役割がミラーでは重要なので、融合総数が3枚になるのは嬉しいところです。
    これはタイトルカップは関係ありませんが、実は数少ないシャッフル手段だったりします。主に<星杏>で電源電源という見え方をした時に、サーチテキストを空打ちすることでシャッフルすることが出来ます。だいたいサーチ先が山に存在しないので手札欠損にはなりますが、ハンド1枚でシャッフル出来るメリットの方が大きいタイミングは少なくないです。
    レベル1
    デッキの根幹となる<真乃>と<灯織>は4-4だとして、残りの枠が調整ポイント。後述しますが<1真乃>はひとつの基準であり、これを踏めずに返すのはミラーでは致命的です。そういった観点で1相殺を一時期入れていました。5枚目の1アタッカーですね。<2/1樹里>の発見により重要度が下がり、1相殺は不採用となりましたが、安定感を上げられるので採用候補ではあります。
    助太刀ですが、まずシャニに限らずミラーが多発するタイトルカップにおける修正値1500以上の助太刀は、高評価になる傾向にあります。これは同じ盤面になりがちなのでクライマックス込みでも3面とも1500以上高い数字でアタックすることが困難だからです。
    そのうえでこのタイトルカップでは1と2の真乃が重要なので、真乃を拳で返すことによって真乃が生き残って帰ってくること、そして相手の真乃がリバースすることの価値が非常に高いです。帰ってきた<1の真乃>は連動としての価値が高いです。また特に<2の真乃>は行きにリバースしてしまうと維持には行き返しで手札2枚が必要になります。維持しないと次のターンは<真乃>無しになるので、いずれの場合も拳で返す価値が高いということです。電源なので返した後にトリガー電源で上書きされるのが8電源ミラーにおける拳の裏目ですが、<2の真乃>はツインドライブの特性上2から3パン目になることが多く、上書きされるリスクが低いんですよね。
    ということで拳は<コベニ拳>と<1500拳>の2本を採用しています。<コベニ拳>は特に<逆圧縮>不採用なので相手の山を崩す役割が多く、自分の山管理に甘えられるので、自分のプレイスタイルとの相性もあり必須だと思っています。また<1500拳>はノーコスト拳というだけで一定評価出来るのですが、さらにこのカードはヒールがついてるんですよね。そもそもヒール量が4から5になるのも強いですし、2レベからヒールする選択肢はこのカードにしかない長所。また1以下のキャラなので0での電源の受けになるのも確率的には大きく、3色目ということもあり役割の多い1枚です。基本的に拾うことはありませんが引いたら離さずというプレイをすると、ゲーム中絶対に強いタイミングで使うことが出来るので採用しています。
    • gp
    レベル2
    レベル2は電源受けを4枚はネオスと変わらず。3枚は安定感の低下が大きく、5枚にするほど枚数でカバーするものでは無いという見解。<逆圧縮>型は安定感の低下を代償に山崩しが搭載できるタイプですが、山崩しは毎ゲーム必要なものではなく、今回は採用せず8電源本来の動きに忠実に勝つことを選択しています。これはミラーを練習する過程で、<逆圧縮>採用の是非以前のゲームが多かったためです。<ソウル減>は<コベニ拳>と同じく山を甘えられたり面を取るプランでは強力な防御札になる点を評価して2枚採用にしています。走りきって勝てるほど相手も自分も詰めが強いとは思っていないので、ソウル減があった方が選べるプランの勝率が高いと思っています。
    レベル3
    下重視の勝ち方を意識しているので、レベル3はなるべく抑えている形。
    下を重視するので3に上がったら走って勝つみたいなプランを取りにくく、ヒール量を意識して<ふゆこ>4。他のヒールは返しの数字がほとんど<ふゆこ>よりも低く、電源で出した時の価値がいちばん高いのが<ふゆこ>です。帰ってきたら2からの電源連動も狙えます。
    メインの詰めは<めぐる>で3。詰めとしてももちろん、黄色のレベル3という役割が大きく、メインの詰めなので3枚は欲しいところです。
    ミラーで強い<>を1。8電源の詰めは<逆圧縮>+追加ダメージというものが多く、<>配置によってかなり生存率を上げることができます。ミラーにおいて必ず配置したい1枚なので2枚でも良いくらいですが、<>以外の役割が色含めて乏しいので1枚でちゃんと管理しましょう。
    ミラーで強い<>をバウンスするための<摩美々>が1。クロック的にファイナルターンはいつか訪れるのですが、だいたい相手の山や<>が強く決めきれない事がほとんど。これを1枚で解決する<摩美々>はタイトルカップにおいて必須カードだと思います。このカード1枚で耐久プランを取るのがかなり難しくなるので、赤シフトということもあり、必ず採用すべき1枚です。
    ミラー専用のパンプ要因として<エリア>が1。使い方は後述しますがカードは弱いです。役割的にはむしろ黄色の3の4枚目というのが大きいです。<2/2真乃>が強いタイトルカップにおいて、その達成率を上げる4枚目の採用は、体感値ですが大きな大きな差があり、ここでひとつ序盤リードが出来る面もあるので、3枚と4枚の差は強く意識した方が良いでしょう。

    デッキレシピ
    クライマックス
    8


    8電源ミラーにおけるゲームプラン
    構築にも現れていますが、ここで8電源ミラーを勝つためのゲームプランの話をします。基本的には存在する各アーキタイプに対してそれぞれゲームプランを描くべきですが、今回は大多数が8電源と予想できるため、ミラーにおいて自分がどのように相手と差をつけてどのように勝ちまで持っていくのかを明確にすることが、このようなタイトルカップに望むのに必要な事だと考えています。ここが曖昧なままでは、まず参加したくありません。


    レベル3は手遅れ
    一般的にゲーム中1番重要なレベル帯がレベル3ですが、8電シャニミラーにおけるレベル3は1番軽視しています。理由は
    • 電源ミラー故レベル3先上がりのメリットがほとんどないこと
    • ヒール量を確保出来るデッキでは無いこと
    • 山の強さもレベル2以前と全く変わらないこと
    • 走った時の勝率、耐えに行く時のキャンセル率共に運の要素が大きく、どちらも劣勢な状態からスタートすること
    などなど。要は大逆転の起きにくいデッキタイプってことですね。レベル3から捲ることも出来ますが、それは配置依存が大きく、この土俵に立ってる時点で優位性は無いというお話です。


    道中優位を取るには
    レベル3で差をつけるようなプランでは無いので、道中どのように優位を取るのかを考えます。
    要素は3つ。
    • 手札リソース
    • 打点レース
    • 盤面形成
    このうち手札リソースは無理でした。連動がどちらもリソースを大きく稼ぐようなものではなく、常駐するリソース源も同じ同士。差をつけられる点が乏しく、ここは有利ポイントにはならないなと思いました。

    打点レース
    ここは広島のくだりで覚醒しました。ミラーにおける打点レースの優位をとることは可能で、意識と構築で改善出来るポイントでした。採用カードとしては星杏セットと<2/1樹里>の3枚。これらだけだと一見して分からないと思います。
    そもそもミラーにおける打点レースの優位を意識した時に、すぐに思いつくのは追加ダメージだと思います。<美希>や<記憶バーン>などを自分も試しましたが、これらはどちらもレベル3なので電源で早出しする運用が必要で、デッキの動きに上手く組み込むことが難しかったです。後述する盤面形成という要素の方がミラーにおける優位に結びつきやすく、バーンが確率であったりコスト相応の1点バーンを搭載するというのは、この打点レースの解決には物足りないものでした。
    打点レースですが、<星杏>がものすごく重要でした。役割としてはソウルパンプが大きく対1001で活躍しそうに見えますが、実はミラーでは別の役割がありました。それは、打点効率の向上です。
    打点効率とは、詳しくは別の記事で書こうと思いますが、一般的に複数回のダメージを与える時に、入る打点の期待値の高さを差します。例えば1/4の山に2点2点を作ると、何回繰り返しても2点だけ入ります。この場合の打点期待値は2です。
    一方1/4の山に1点3点を作るとどうでしょうか。25%の確率で3点入り、75%の確率で1点入るので、その打点期待値は1.5点です。ちなみに順番を変えて3点1点でも同様です。
    つまりこの場合は2点2点でアタックするのが、打点効率の良いアタックということになります。同じソウル総量であれば、均等に割り振った方が期待値が高いと認識してもらえればOKです。

    ということで戻ると、1001系のデッキは打点効率が良いんですよね。並ぶキャラは基本ソウル1。クライマックスのソウルパンプは全体に等しく+1。トリガーが乗って2点から3点も、2-2-2が2-2-3になるだけなのでだいたい平均的なソウルになるので打点効率は高いまま維持しやすいのです。
    一方電源系のデッキの打点効率は、1001系と比べると低いと言えます。まず面に並ぶキャラのソウルが1と2と違うことが多く、電源を打っても打点効率は上がりません。また大きいのがトリガーの影響で、1点2点のはずが1点3点になることも珍しくありません。これが打点効率の観点では相当弱いことで、これが8電シャニでは頻出しています。

    話をさらにカードに戻すと、キャラのソウルが等しくならない8電シャニにおいて、アタックトリガーのソウル調整と、追加でソウルパンプまで振れる<星杏>というカードを搭載することにより、採用していない相手に打点効率という面で大きなクロックアドバンテージを得られるということです。意識するのはストックにいくカードの操作より、このターンの打点効率です。ソウルは1より下げられないので、基本的には2-2-2を狙うことになります。2-2-3になっても大きな劣化はありませんが、1-2-2になるのは大きな劣化です。3パン目は確認できないので、2パン目までをいかに2点2点に抑えるかが重要ということです。

    このデッキの強みでもあるのですが、弱点でもある点として、<2/2真乃>のソウル2があります。1周目こそ強いことが多いソウル2ですが、常駐するツインドライブのソウルが2というのは、実はクロックレースにおける大きなリスクだったりします。ソウルが1番高いところでさらにトリガー乗せに行くの、弱い動きですからね。なのに<真乃>がめちゃくちゃツインドライブしまくるデッキなんですよね。これの緩和に星杏は役立ちます。

    また2-2-2を目指すと書きましたが、これは完全にこちら都合の話。相手が2-2-2を止めそうな山を作ってきた場合、2-2-2を目指すこと自体が良くないこともあります。
    そもそもなぜ2-2-2を目指すか。それはソウルは1より下にはならないから、そして隣にソウル2がいるからです。X-2-2が確定している場合、2-2-2を目指すのが効率MAXになります。
    だったらそもそも1-1-1を目指せるような構築にしようと言うのが、<2/1樹里>です。出力のパワーは<めい>と同等ながら、自身のソウルが1というのが、打点効率の面で非常に上手く機能します。山が強いが打点を進めたい、刻みたいタイミングに、高いパワーで踏みながらクロックを進めるという動きが、特にキャンセル数が重要になってくるミラーではとても強い動きになるということです。

    豊富なリソースで基本に忠実に立ち回ることこそが、シャニの強さを存分に発揮することだと考えています。そう考えるとそりゃそうなんですよね。道中平パンしか出来ないデッキで、過剰な綺麗では無いソウルでアタックしてて、相手のキャンセル強くて負けたなんて的はずれな反省過ぎますよね。
    盤面形成
    基本に忠実に。打点効率の話をしましたが、もっと基本的なことが盤面形成です。盤面は勝負から遠い要素のひとつですが、その分確実に毎ゲーム勝敗に影響する重要な要素です。面を取れないということは、そこで渡した不利をどこか他でまくるということ。特にタイトルカップは採用カードがほぼ相手と変わらないので、他でまくるということが難しく、結果的に盤面形成こそが最重要要素になることも少なくありません。シャニに関しても同様で、打点効率も大事ですが、それ以上に盤面形成が重要です。

    基本的に盤面有利は取れない
    なので盤面有利をとるためのアプローチを考える訳ですが、これがシャニではなかなか難しいんですよね。<灯織>と<めい>という2つの自ターン中パンプカードのせいで、割られないパワーラインを形成することが非常に困難になっています。アタッカーは手アン維持可能、連動でスタンドインも可能、<灯織>のおかげで何もせずとも全て上から踏める、など、特定のカードを採用して面有利に繋げるということが、ほとんど不可能でした。例えば2000応援で<真乃>と<めい>をパンプしても、相手のパンプ無しの<真乃>と<めい>にどちらも割られてしまうような構図になっています。

    点ではなく面で捉える
    ということで8電源ミラーで確かな有利を取れる算段がなく、転機は領域移動コンセプトを試していた時です。領域移動付与はアンコールを封じられるので次のターンにアタッカーを要求出来るのですが、実際はこれのカウンターとして<白連動>で返す動きが強力でした。せっかくアンコールを阻害したのに、電源連動1面で面を返されるのが微妙で、領域移動も完璧な回答にはなりませんでした。領域移動の他にも2面<真乃>のような面を作られた際に、こちらも2枚目の高レベルアタッカーを並べるのに<白連動>は最適で、このミラーは1連動セットを持っていることによる価値が高いことが分かりました。これはこの後のプレイングにも現れてきます。そしてここでやっと優位をつける算段にたどり着きました。キーは<白連動>が後半も強い所。そのカウンターになるような面形成は、優位を築くのに十分なものでした。
    具体的には、これまではどんな数字で返すか、1から2面の数字に注目していたのですが、全く逆、面の中で1番低い3面目の数字に着目したわけです。高いところ2つが簡単に踏まれるのは仕方ないので、いちばん低いところで勝負します。舞台を点ではなく、3面合わせた面で捉えて勝負するわけです。
    こう考えた時、<白連動真乃>がとても大事になってきます。まず<白連動真乃>自体ですが、これを手出しノーコストで割るカードは<白連動真乃>しかありません。1相殺を採用すればここが少し軽くなるわけですね。基本的に1連動は1連動要求になります。しかしながら、連動すれば電源で出したアタッカーをスタンドできるので、この要求自体は比較的容易に解決されてしまいます。
    ここで重要なのが、この<1連動真乃>が踏めないような面を作ることです。いちばん低い面のパワーが、<灯織>込7500を超えている場合、途端に3面踏むのがめちゃくちゃ大変な面になります。つまり1番低いところ8000。これが僕のミラーにおける答えです。
    手出しキャラ最高は<1連動真乃>なので、1番低いところ8000という面は、手出し要求です。電源ミラーにおいて手出しを強要出来たらストック面でとても有利になるでしょう。またこの最低8000を継続することが出来れば、相手は3面ともアンコールにしない限り、毎ターン手出し要求になってしまいます。ここでポイントなのが、相手の非アンコールアタッカーを、こちらはアンコールアタッカーで割れるという仕組みですね。つまり最低8000を意識することで、相手に大きな面固定を強いることが出来るわけです。

    このプランを考えた時、ミラーにおける圧倒的優位を築くパーツとして、<エリア1500>が非常に強力であることが分かりました。これはもうわかるかと思いますが、アンコール持ちのアタッカーをパンプする役割ではありません。真価は<1連動真乃>を8000にする役割なのです。もちろん<2/2真乃>11500についても<真乃>には割られないので多少役割はありますが、<1連動真乃>にチャンプさせる役割がメインです。
    またこれは数ある他のどの候補にも出来ない、<エリア1500>にしか出来ない事です。その最大の理由はこれが黄色の3であること。つまり1レベでレベル置き場置いておきたいカードで、レベル2になったら自然と控えに送られる役割のカードということです。デッキのメインの動きを全く阻害せずに配置出来るので、再現性がとても高い点がとても優秀です。後列配置→前列では10000のアタッカー→リバースされたらまた次の電源で後列配置というループが非常に強力なので、レベル2に上がったら常に面に居ることを意識したい1枚です。

    またこの面のやり取りを考えた時に、<2/1樹里>を見つけました。こちらも完璧な回答だと考えています。
    基本的に<2/2めい>との比較になりますが、負けてる点は追加テキストと行きの数字。追加テキストはあった方が強いのですが、あまりにも使わないので今回は軽視しています。行きの数字は500違いますが、このミラーではほとんど影響しないと思っています。

    それに対してメリットは大きくわけて3つ。
    1つ目は返しのパワーラインです。7500は触られるけど、8000は途端に触られなくなる話は書いた通り。<エリア>がいなくても相手に1連動スタンド要求できる点は大きく、特に<2/2真乃>が配置できなかったり経験が満たせなかった際に、<めい>を配置するのに比べて強力です。タイトルカップでは相手の<真乃>に触られるか触られないかがとても違うと考えています。
    2つ目は、手出しのしやすさです。メタとして領域移動が当たり前に採用されている可能性が高く、そうでなくとも先に書いたように相手に2レベ手出し要求するような動きはミラーにおいて有効です。そのカウンターになるのが<2/1樹里>で、手出し12000がとても強力です。これのおかげで領域移動に怯えることなく、面も取りこぼすことがほとんど無くなりました。2/1という手出しのしやすさはネオスにおいても一定の価値があります。
    3つ目は意外に思われるかもしれませんが、ソウル1であることです。これは打点効率の項で書いた内容と重複しますが、<めい>と比べた時のソウル1を、僕はメリットだと思っています。<1真乃>に踏まれない面形成が進むと、大きなキャラを大きなキャラで踏むことが増えるのですが、この時のソウルは基本的に2スタートです。山が弱い1周目は1点でアタックして、強くなった2周目以降は2点からアタックするのって、おかしくないですか?勿体ないですよね。このせいでキャンセルを誘発して面取っていても逆転される。キャンセル数が大きいミラーなのに相手のキャンセルを誘発するようなソウルでアタックし合っている。これがめい採用のミラーです。ここから<2/1樹里>は解き放たれることが出来ます。大きなキャラを細かいソウルで踏むので、面を取りつつクロックを進めることが出来、ミラーではより堅実にアドバンテージを勝ちに還元する役割を担っています。

    このように8電源というデッキの特性、メタられ方、勝ちパターン負けパターンを鑑みた時に、<エリア1500>と<2/1樹里>という面のやり取りの回答にたどり着いたのです。このふたつを搭載した時、タイトルカップを優勝できる実感が一気に現実になりました。



    最終回の次回は、実際にどのようなことを意識し、どのように有利を取りにいったのかと、ネオスタンダードでのミラーとの違いについてお話します。

『アイドルマスター シャイニーカラーズ』タイトルカップ考察 【1】

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    by K

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    『アイドルマスター シャイニーカラーズ』タイトルカップ考察 【1】
    シャニのタイトルカップを2連覇した記録として、今回はシャニタイトルカップの研究結果を書こうと思います。

    WGP2024 仙台会場
    WGP2024 名古屋

    目次

    プロローグ
    どこから書こうか迷いますが、とりあえず現在流行している8電源シャニの原型と呼べるものを作ったのは多分自分だと思っています。元々対アリスギア用デッキとして組んだのですが、前期の規制で強力なデッキが軒並み規制された影響が大きく、2024後期はこの8電源シャニを中心とした環境になっています。
    ネオスにおける8電源シャニは正直あまり良い選択肢ではないと思っているのですが、今回はタイトルカップのお話です。
    なお、8電源シャニというデッキの基本に関しては、ここでは言及しません。ネオスで使ってるプレイヤーにはこの記事だけでもある程度伝わることを期待していますが、そうでない場合は他の記事を参照してから読んでもらうとより分かりやすいかなと思います。今回はタイトルカップにおける8電源シャニに関して言及したいと思います。

    8電源サンプルレシピ
    クライマックス
    8


    モチベーション
    デッキ記事のデッキコンセプト同様、タイトルカップにおけるその研究のモチベーションは、とても重要な記述です。コンセプトが無ければデッキ考えないですし、モチベーションがなければタイトルカップも出ないんですよね。
    今回のモチベーションは、ビルダーにとっては結構あるあるだと勝手に思ってるんですけど、まぁ一言で言うとプライドですね。
    ひとつのタイトルのひとつのアーキタイプを極めると、そのアーキタイプが流行する訳ですが、ここまで来るのに何度も試行錯誤があるんですよね。何度も失敗して失敗して、最後に結論と言えるような形になった時、それがひとつの集大成なわけです。シャニに関しても同様で、地区でアリスギアを使う裏で沢山試行錯誤してたんですよね。その集大成としてネオスで活躍できるようなデッキが出来たわけです。

    この試行錯誤の部分を結果に反映させること。そのひとつの手段が、タイトルカップの考察なわけです。タイトルカップは同じプールで戦う訳ですから、ビルダーにとってははっきり言って知らないカードは無いんですよ。全て通った道のカードを相手が使ってくる。本気でそのプールに向き合ったビルダーであれば、タイトルカップを勝つことも他のプレイヤーよりも数倍容易なはずです。これはどのデッキビルダーも同じだと思ってます。もちろん実際にタイトルカップに出るか、研究するかは個人の自由ですし、おすすめもしませんが、仮にそのデッキを1から作り上げたビルダーが居た場合、その人が本気で取り組めばタイトルカップを勝つのは比較的容易だと思っています。

    ということでモチベーションは、シャニというプールに真っ向から向き合った証を立てること。という意味でのプライドです。

    ちなみに研究はしましたし研究結果もちゃんと50枚にして地区を迎えたのですが、出場する気は全くありませんでした。ネオスタンダードを勝つつもりでタイカプ以上に本気で取り組んできましたし、ネオス3戦目に行けないグループ1のタイトルカップなんてそもそも出られる訳無いんですよ。

    なんでここに盾2枚あるの......?


    デッキタイプ
    8電源シャニというデッキを通してプールについて完全に理解しているつもりのビルダーが最初に取り組むのは、メタの想定と選択肢の列挙です。間違えてはいけないのが、この時点では8電源はひとつの選択肢に過ぎないこと。ビルダーのアドバンテージはデッキビルドの過程、プールの研究にあり、完成したリストには有りません。そのリストは皆知っていますからね。使うデッキの選択肢はあくまで全てフラットです。

    こういう特定のデッキタイプが流行しているタイトルのメタは想定がとても簡単で、8電源が8割以上を占めることは容易に想像出来ました。これはネオスも同様で、自分で言うのもあれですが、8電源シャニというデッキの完成度が高すぎるのが要因です。研究し尽くされており使用者も多いので知見も多くあり、ネオスでも大流行している要因の一つです。1度こうなると、まず同じタイトルの別のデッキタイプの研究がとても進みづらくなります。シャニの他のデッキタイプを研究しようにも、よほど気に入ったデッキコンセプトが他にない限り、8電源が下火になってからで良いかとなります。これはタイトル抽選というシステムの弊害で、同じタイトルに完成度の高いアーキタイプがひとつ存在すると、他のデッキタイプの研究は一気に進みづらくなるんですよね。ビルダーとしてはそれが正解なのですが、その状況を作り出してしまってるせいで研究が進まないアーキタイプも少なくないのが現状です。思い出されるのは去年ですね。<アレキサンダー>やチョイスの<チェンソーマン>の研究が鈍かったのも、これが大きな要因にあると思います。
    このように8電源がイニシアチブを取ってしまっているメタから、選択肢一覧を作っていきます。こういうひとつ強いデッキタイプがある場合はかなり分かりやすく、このトップメタと、それをメタるデッキの2極化でまとめられます。なぜならこれ以外のデッキは存在理由が無いからなんですよね。トップメタをメタらないデッキは存在出来ないので、メタる方法別にデッキタイプをあげていきます。


    メタの考え方
    次はトップメタのメタについて考えます。トップメタの強みを正確に認識し、それに刺さるような動きを考える訳ですが、ここでビルドの経験が生きます。ビルドの際に上手くいかなかった事、苦労したこと、苦手対面などについて考えれば、自ずとトップメタをメタる方法は列挙出来ていきます。

    まずプール内で実現不可能なメタ要素としては
    • 移動メタ
    • 光景>や<魔石>を絡めたワンショット
    これらが挙げられます。ネオスだと前者は<グリザイア><ホロライブ><アリスギア><ブルアカ>、後者は<ありふれ><ホロライブ><富士見><フリーレン>など。あまり言語化されていない気もしますが、これらはデッキの構造上明確な弱点です。ですが今回はタイトル内で実現不可能なので考慮の必要がありません。
    逆にこの後のメタ要素は、どれもプール内で実現可能なもの。むしろこれだけメタの選択肢があるプールってとても優秀なプールだなと思いました。
    • アンコール封じ
    • トップメタが行きに触るのが困難な盤面の形成
    • CX連動による山圧縮
    これらはどれもプール内で実現する方法があり、それぞれの観点で試していきました。

    アンコール封じ
    1番オーソドックスなメタり方。2/2アンコールを電源で出すのが強みの8電源に対して、そのアンコールを封じるという方法。アンコール前提でデッキが組まれていることもあり、このメタは当たり前ながら強力です。
    プール内の話をすると、アンコールメタの種類は少なく、基本的には全体500の領域移動付与でメタっていくことになります。ただこのカード自体強めのカードなので、デッキパワーを落とさずに搭載しやすいところはとても高評価で、8電源含めてあらゆるアーキタイプに搭載の可能性があります。1枚採用するだけでもゲームに大きく影響を与えることができるカードなので、どのデッキタイプにも実現可能なメタり方です。
    トップメタが行きに触るのが困難な盤面の形成
    これはネオスでも意識されているメタ要素で、特に強力なレベ1時点での<2/2真乃>+<灯織>の11000というパワーライン、及び<2/2愛依>+<灯織>または11000+<>+<灯織>のパワーライン13500に対して、これ以上の数字を作ればそもそも行きに触ることすら困難だよねというメタ要素。ネオスタンダードだと<二乃>を筆頭にこれらの高いパワーラインには悩まされることになりますが、タイトルカップでも実現可能なので検討の余地があります。
    前列としての筆頭候補は<早出しヒールの夏葉>。クライマックスを打つことで単体13000となり、後列のパンプも含めると14000オーバーを達成できます。これは8電源にとって本当に触りづらいパワーラインなので、これをメインに据える価値があります。
    ネオスタンダードだと意識しやすい11000を超える11500のパワーラインですが、タイトルカップでこのパワーラインを意識するのはプールの都合で困難になっています。これを意識できるのは<2/2真乃>+比例応援+エリアのパターンくらいだったので、宝電源以外のデッキではあまり意識出来ないでしょう。
    後列としての筆頭候補は、<記憶の円香応援>。11000達が軒並み14000になるので、ゲーム中ずっと触られないラインがレベ2で簡単に作れる点が強力です。このパターンも電源系統のデッキになることが多いのですが、前期の時点からずっと懸念ではある、同タイトル内の強力なメタ要素になっています。
    こういったパワーライン系のメタ要素を搭載したデッキは、<夏葉>を軸にする場合は宝や門、<真乃>や<円香>を軸にした場合は電源系のデッキになるので、ここら辺のアーキタイプが候補になってきます。面取りと相性の良い扉やチョイスは、このプランだと助太刀を握るのではなく助太刀を打つ必要が無いパワーラインを作るデッキなので、あまり相性はよくありません。
    CX連動による山圧縮
    8電源シャニの強みは面形成系の8電源デッキと同じく、早い段階でのリソース量にあります。反面中盤以降の1ターンあたりの稼ぐリソース量は少なく、アドバンテージを大量に稼ぐ系統の連動を主軸にしたデッキは、構造上のメタデッキになり得ます。 カードパワーの観点で、候補になるのは以下の3種 宝連動>はリバース要求こそありますが高確率で手札が2枚増える連動で、1の宝連動ということありゲーム中のリソース量の観点で軸に据える価値があります。8電源シャニの面はリバースを許してしまうことが多いので、タイトルカップではより強力に使用することができます。
    咲耶>は返しの数字こそ控えめなものの、確実に圧縮率を向上する連動で、連打できればかなり強力な連動です。ネオスタンダードでは返し7500という数字の低さが気になりますが、タイトルカップでは後列込み8000というパワーが、<1連動真乃>に触られない数字なので、ほとんど気になりません。2/2を助太刀で返す動きこそできませんが、そのぶん行きの数字が大きかったり、シフトのおかげで多面連動が狙いやすかったりと、メリットも多いです。総じてこのタイトルカップでは優秀な連動だと思います。
    鈴木>は連動としてはリバース時2ドロー1ディスという、決して優秀とは言えない連動ですが、リバース要求が通りやすいことと手札のクライマックスを切れること、そして何より2レベまでのキャラを上から一方で踏めるパワーが魅力です。8電源側のアドバンテージはせいぜい1連動によるストブくらいなので、こちらが難なく面を踏みながらリソースを稼ぎつつ手札を整えていけると、自然と有利になっていく構造です。<鈴木>を使用した形はデッキとしてまとめるのが少し難しく、上で何をするかを確立できると、強力なデッキになれると思います。
    このように様々なメタを考えると、タイトルカップでのアーキタイプの選択肢がかなり限られてきます。
    候補として試したのは以下のよう。
    • 8門
    • 門電源
    • 宝チョイス
    • 宝電源
    • 記憶型8電源
    これらvs8電源のマッチを一通り行い、感触を確かめていきました。

    8門
    レベル1
    10
    クライマックス
    8


    1連動2連動でアドバンテージを重視した形。8門というクライマックスを打ちやすい構成にしつつ、面を常に踏み続けて山を作っていくタイプのデッキ。青いカードを多く採用しやすくシフトによる連動集めも容易で、かなり安定感のあるデッキでした。
    課題は2つ。ひとつはストックが上手く積みにくかったことで、門を早めにトリガーした時にそのストックを浄化するのが大変で、手札や盤面は綺麗でしたがストックという点では少し不安がありました。
    そしてもうひとつは、8電源側の<めぐる>の詰めが強すぎて、結局ゲームに勝つのはそこそこ大変だったことです。山を作れるので平パンを止めるのは得意ですが、めぐるの1点バーンで刻まれるのが辛く、ヒール量が確保しづらいデッキなので押し込まれてしまうことが多かったです。こちらの<めぐる>は素出し想定なのでコスパは悪く、想定よりも有利にならなかったのが結論です。
    ちなみに2の門連動の数字に関して、115+門+エリア2面の135という値は、記憶型の140に触れない数字。記憶型もメタのひとつとして考えていたので、この数字に届かせる手段として、このデッキでは<ちびノクチル>を採用しています。

    門電源
    クライマックス
    8
    4枚


    8門の詰めで勝てない所を電源で補った形。<1連動>は使えなくなってしまいますが、代わりに電源での<門連動>、<電源連動>早出しが狙えるようになっています。8門と違い最終的に<電源連動>を走る形なので手札の作り方も分かりやすくなりました。
    この形は序盤強い8電源に対して捲るタイミングを、より遅いタイミングにずらしているので、8門よりも序盤は弱い動きになります。また後半も8門ならではの門連打がかなりやりにくくなっているので、<追加の門を用意するカード>も採用しています。道中トリガーする電源も有効に働かないことが多く、デッキとしてはまだまだ発展途上に思います。
    ただタイトルカップでの構成の強みは8門よりも発揮しやすく、より良いゲームができるタイプにはなりました。<電源連動>で詰める所も再現性高く強い山で行えるので、8電源と良い勝負が出来るようになりました。8電源よりも強く電源を使えるのが魅力で、<電源ふゆこ>3面並べて電源で<円香応援>を出す動きは相当強いです。

    2の門連動の数字に関して、115+門+エリアで130が記憶型に届かない話はこの構築でも引き続き悩んだポイントです。ここで素晴らしいカードを発見したので採用しているのが、<思い出足立>です。死にテキストだと思ってたシフト1000パンプのおかげで記憶型も触れるようになっています。

    宝チョイス
    レベル2
    4
    クライマックス
    8


    宝のアプローチは宝チョイスから。強力な<宝連動>でリソースを稼ぎつつ、上は強力な連動である<旧弾チョイス連動>で詰めつつ、高い盤面を構成するコンセプトです。1の緑のアタッカーはどれも優秀なので8電源の盤面も踏み続けることが可能になっており、互角に渡り合える条件が揃っています。
    課題と言えるほどの欠点では無いのですが、あくまで互角に渡り合えるだけで、8電源側のキャンセルやトリガーによっては、メタるこちら側の方が大変で、先に3に上げられるような展開だと決めきれず苦しい展開もありました。これは8電源の基盤が強いから起こることで、アンコールを封じても継続的に後列に次のアタッカーを用意し続けられると、宝を打ち続ける必要がある宝チョイス側が少し苦しいという展開も少なくなかったということです。

    宝電源
    レベル3
    7
    クライマックス
    8


    宝チョイスの道中の難しさを、電源のカードパワーで補った形。宝連動はクライマックスをトリガーしやすいので、宝連動を打ちながら電源をトリガーして<真乃>を着地させるというコンセプトになっています。
    宝のアドバンテージと<真乃>のツインドライブを両立することにより8電源よりも有利にゲームを進めることが可能になっていて、上の<電源連動>もヒールとしてのスペックは悪くないので、デッキとしての完成度は高いかなと思います。また電源を1枚チョイスに変えた、4宝3電源1チョイスというデッキタイプもあり、こちらも強力です。
    宝チョイスから難しくなってしまったのは、<真乃>の経験周り。1レベの時点でレベル置き場に3レベが要求されるので、レベル置き場入れ替えを入れる必要があります。いくつか選択肢がありますが、いずれの場合もそもそも構築上レベ3の枚数をあまり多く取れないという点がネックになっています。レベ3のメインカラーが緑だと宝と色が合うのでちょうど良いのですが、緑の3を多く採用するのは難しく、色の課題はかなり難しかったです。

    記憶型8電源
    クライマックス
    8


    記憶型はなかなか入賞数が少なく、構想自体はそれほど難しくないものの、デッキとしてまとめるのがかなり難しいアーキタイプです。現在でも形は確立してないと考えていますが、この記憶型もメタとして存在するので、考える必要があります。
    試して見たのはこんな感じのレシピ。細部は調整の必要がありますが、14000を押し付ける再現性はそこそこ高くなっています。実際に普通の8電源と対戦すると、構想通り14000は帰ってくることが多かったので、やはり記憶型も候補になりそうです。

    ということでこれらの選択肢を一通り試してみて、いよいよどれを使用するかの選択になります。
    『アイドルマスター シャイニーカラーズ』タイトルカップ考察 【2】に続きます。

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