まずはデッキの回し方からです。
◆回し方
1.4グロウまで
普通に盤面を埋めて殴るだけですが、Lv4へ向けて意識しておくべきことがいくつかあります。



上の2つはLv4でデッキを回す上で必要なことだとお分かりいただけるかと思います。
<シャークランス>を出すとほぼ確実に殴られます。
3つ目も意外と重要で、<V@C>を出す条件である、「VAC+電機1体」の後半を満たせないケースが意外と多いです。
手札に電機シグニが十分にあれば問題ないですが、そうでなければ<RFR>もレゾナを出すために重要なパーツとなることを覚えておきましょう。
2.V@Cで回す(1周目)
Lv4へグロウした後は、<V@C>+<シャークランス>でデッキをぐるぐる回すことになるのですが、1周目に意識することはまず手札の枚数を増やすことで、その他最低限の必須パーツを維持することも重要となります。
事前に手札とエナに残すカードの優先順位を決めておくと、実戦で迷うことが少ないかと思います。


手札に関しては、1周目ではとにかく手札の枚数を増やすことを意識し、必要札に加え2周目に入った時に気軽に切れるような不要なカードも抱えておくことを目標にします。
動きだしはまず、<プレシャス>を手打ちし、その後<V@C>を出して2回目を使い、<シャークランス>を含めて一気に12ドローして枚数を増やすところからスタートできるのが理想です。
<スリーアウト>や<プレシャス>で<クリシ>が引ければ、<オタガメ>や<サーバント Y>を出してアドを稼いでから<クリシ>でバニッシュしていきます。
<ユノハナ>、<シラエ>といったピン投のカードは残しておく方が良いですが、それ以外の複数投入しているようなカードであれば切ってしまって問題ないでしょう。
一方エナの中身を調整することは重要で、2周目に引きたくないような不要なカードはエナに置いた方が良い反面、2周目に使いたいような必須パーツであればエナから優先的にトラッシュへ落とす必要があります。
エナに残したいカードはどんどん<クリシ>でバニッシュし、逆にエナに残したくないカードは<スリーアウト>や<プレシャス>のコストに使います。
・エナに残すカード(A>B>Cの順で優先順位が高い)
A:<RFR>、<ヤゴ>
B:<ヤシガニラ>、<アメンボ>、<オタガメ>(1枚目)
C:<VAC>、<オタガメ>(2枚目以降)、<サーバントY>、サーバントO・O2
極力エナに残さない:その他
RFR、ヤゴを優先的にエナに送るということです。
エナの中身としては、Aを2,3枚、Bを1,2枚、Cを1,2枚の計5枚程度を維持しながら回すのが基本となります。
防御アーツで最もエナを使うのは<イノセント>ですし、5枚程度あれば十分です。
エナが多いに越したことはありませんが、引きたいパーツがエナ落ちするのは良くないので、エナの維持にこだわり過ぎず、トラッシュに送るべきカードは積極的に落としていきましょう。
エナの中身を調整しつつ、手札の枚数を十分に増やせれば2周目に移行します。
3.V@Cで回す(2周目)
2周目では、いよいよ手札の中身を調整していきます。
最終形を意識しつつ、必要なカードを残す必要があります。
以下の3つを準備していきます。
ⅰサーバント:Y+サーバント4枚
ⅱ最後の盤面3枚:<MPP>、<AMS>、<ヤシガニラ>、<シャークランス>、<アメンボ>等
ⅲ最後の手札6枚:<VAC>、<プレシャス>、サーバント、蟲3枚(<オタガメ>、<シラエ>、<ユノハナ>等)
ⅰについて
Y出現時に回収するとサーバントが5枚になるため、うち4枚を捨てて全体トラッシュ送りにします。
残り1枚は最後の手札にとっておきます。
ⅱについて
<サーバントY>で全面空けを決める以上、並べる3体のシグニに何を置こうと大差ありませんが、相手からのバニッシュに備えて<MPP>を優先的に立てておきたいです。
また、<ユノハナ>効果を補助するため、デッキ1枚の状態でターンを渡すなら蟲を1体盤面に置いておくと良いです。



ⅲについて
<VAC>、サーバント、蟲3枚は確定として、残り1枚は<シャークランス>とどちらにするかは悩みどころです。
ただ、デッキが残り1枚になるまで回す場合なら<プレシャス>の方が良く、<シャークランス>はトラッシュ送りにしておきましょう。
これは、リフレッシュ直後はトラッシュにスペルがなく、<V@C>で回収する対象を用意するためと、<プレシャス>があれば<シャークランス>や<VAC>の相方となる電機シグニを引きやすいからです。
トラッシュにスペルがなくてデッキの回転が止まるという事態を何度か経験したことがあります。
また、蟲については、<ユノハナ>は確定として、残り2枚が問題となります。
<オタガメ>2枚もアリですが、可能であれば<オタガメ>+<シラエ>と残したいです。
これは、「リミットの問題」と「ピーピング対策」のためです。
まずリミットについては、相手もLv4を除去すると<オタガメ>が湧いてくることを知っているはずなので、Lv3が優先的に除去されるかと思います。
その時<シラエ>が居れば盤面を埋められるため、可能であれば手札に欲しいです。
また、対アロスでは、タイミングを見計らってピーピングを使われる可能性があります。
この時、手札にLv4ばかり抱えていると一気に捨てられるおそれがあります。
そのため、対アロスでは<オタガメ>、<アメンボ>、<シラエ>といったようにレベルをばらして抱えておきたいところ。
ピーピングが怖いので、デッキを1枚にして<ユノハナ>1ドローでリフレッシュに入ることは狙いづらいです。
普通にデッキを数枚残して相手にターンを渡した方が良いでしょう。






回し方はこんなところです。
具体的な回し方というよりはポイントを説明するだけで終わってしまいましたが、実際に何度も回してみてカンを掴むのが一番です。
回しつつ記事を読むことで、意味が徐々に理解できるようになるかと思います。
◆デッキ別対策
まず共通事項ですが、ロストレージ制限下ではどこから<コフィン>が飛んでくるか分からないので、その対策は怠らないようにしましょう。具体的にはむやみにクリシをトラッシュに落とさないということです。
<クリシ>を使う場合には、一気に2連打することで2発目の<クリシ>にカットインされたとしても、<クリシ>を2回は使えるので最低限の仕事をしてくれます。
・ドーナ
通常なら毎ターン1回のバニッシュ耐性が厄介ですが、このレシピなら<サーバントY>が居るため、トラッシュ送りにすることで対処できます。
デッキが順調に回っていればそうそう負けることはありませんが、<アーク・ディストラクト>を<スピサル>で回収する構築があるらしいので要注意。
<イノセント>で1回は止められるので、後は早めに詰めに行くのが良いでしょう。

・リル
後攻でもノーパンすれば先に4へグロウできます。
先に4へグロウされると<オダノブ>から一気に殺されかねないのでノーパン安定でしょう。
ライフ0の状態で隙を見せると詰められかねないので、可能ならば<ヤシガニラ>・<アメンボ>・<MPP>の鉄壁盤面を作ることで対策しましょう。
これならたとえ3面バニッシュ耐性を付与されたとしても、<ヤシガニラ>回収から<オタガメ>を捨てることで1面ダウン凍結、さらに<アメンボ>の正面をダウンしつつ<MPP>で保険のバニッシュ耐性を残せます。
フルハンデスで全力の動きを封じた上にアーツもあることを考えると、ここまで備えておけば詰められることはそうそうないでしょう。



・カーニバル
全く対策していませんでしたが、意外と厄介な相手です。
<自由自罪>とジョーカーを織り交ぜることで、3面バニッシュ耐性+アサシン持ち<デュランダ>という必殺盤面を作ることができます。 ライフを0にされると詰められかねないので、ライフの維持には注意しましょう。
・あーや
なんとなく<コフィン>の投入率が高い気がします。
<コフィン>を喰らうと相手の手札が残り続けるので、<ダイホウイカ>×2+<アオリイカ>で好き放題動かれるのが面倒です。
メインフェイズの除去手段に乏しいので、<ヤシガニラ>+<アメンボ>の盤面で<ヤシガニラ>回収→アロス起動で<オタガメ>を切って1面バニッシュ+1面ダウン+1面ダウン凍結と守るのが良いでしょう。
<コフィン>入りならかなり厄介な相手だと思います。


・アロス
りく式なら勝てます!とTwitter上で書いたところ、りくさんからありがたいお言葉をいただきました。
「<V@C型>は名古屋で自分以外に唯一信頼出来るピルルク使いの先手後手両方勝ってます>_<」
ただ、<サーバントY>で毎ターン3面空けしたらどうですか?と聞くとさすがにキツイというコメントをいただきました。
この構築は<曲折>・<イノセント>とデッキを回すパーツを回収することに全力を注いでいるため、とにかく回し続けるのみです。
幸いりくさんご本人は日本に1人しか居ないため、本家と当たることはごく稀です。
自分も本家に勝てるかと言われると自信はないですが、デッキの相性自体は悪くないと思っています。
とはいえ警戒すべきは<龍滅><ロックユー>搭載型や、<コフィン>入りの構築です。
<龍滅><ロックユー>は不意に飛んでくるため、とりあえず4エナ確保+毎ターン<MPP>立てを欠かさないようにしましょう。
<サーバントY>でエナを与えずにトラッシュ送りにすることも<龍滅><ロックユー>の脅威を軽減することにつながります。
万全の対策は困難でしょうが、丁寧なプレイングを心がけていれば突然死のリスクは低いと思います。
<コフィン>入りはかなり厄介です。
<クリシ>2連打で最低限の仕事をさせた上で除外してもらい、後は<曲折>でエナチャしてエナを伸ばした上でドロソを使って手札を伸ばす位ですかね。
機を見てピーピング+<MPP>で蓋をすれば、後は相手の引き次第ですが勝てるかもしれません。


・メル
<アンダーワン>が入っていることがありますが、じゃんじゃん使ってくださいというのが正直な感想です。
植物緑子ほどにはエナが伸びないので、<クリシ>を連打しているだけで勝手にエナが枯れていきます。
<サーバントY>を絡めて攻めれば相手のエナが伸びづらくなるはずなので、基本的に勝てるかと思います。
ベルセルクを使われた返しに蟲3枚を抱えるのは難しいので、蟲やアーツをいざという時に備えて温存しておくことが重要です。
後、稀に<因果応報>が飛んでくるため、マルチエナを2枚ほど残しておきたいです。


・ママ
4までグロウしてくれるのなら普通にぶん回していれば勝てるでしょう。
<応報>対策でマルチエナを2枚ほど残しておきましょう。
一方2止めはとにかくノーパンし、4にグロウしてフルハンデスを決めてから攻め始めましょう。
<龍滅>+<全知全能>の必殺コンボを喰らうおそれがあるため、<エニーチョイス>、<ブルパニ>といった低コストアーツは極力残したいですね。


・ナナシ
<ブラック・エイク>が厄介ですが、<エイク>がある分<コフィン>の投入率が低い気がします。
2枚しかない<プレシャス>を除外されるのが一番面倒なので、2枚同時にトラッシュにあるという状況は極力作らないようにしましょう。
後は<VAC>を2枚一気に除外されても回りが悪くなる可能性があるので、こちらも同時にトラッシュには置かないように。
<エイク>で若干動きを妨害され、<サーバントY>を決めづらくなりますが、<AMS>の15000打点がナナシと相性が良いため、<AMS>を軸に攻めるのもアリかもしれません。

◆WPS実況
最後に筆者が実際にWPSで使った時を振り返って終わろうと思います。<コフィン>はいいやと思い切った構築で出ましたが、果たして結果はどうなったのでしょうか・・・?
予選
1回戦 コフィン入りアロス ○
苦手な<コフィン>入りに対し、後攻で勝つという金星を挙げました。
相手が4にグロウしたターンに、<ダイホウイカ>が1枚も立たないという事故を起こしてくれたので、その返しに手札を増やして攻め込みました。
次のターンは一気に<イカ>を立てて攻めてきましたが、その返しにピーピングを使うと、一気にLv4が5枚落ち、勝負を決められました。
相手の事故に助けられたという印象です。
2回戦 ナナシ 〇
妨害札は<エイク>1枚だけだったので、そこまで苦労することなく回し続けて勝ちました。3回戦 V@Cアロス ×
まさかのミラーマッチとなりました。
フルハンデス+<MPP>で完封したかと思ったアタックフェイズ、相手から<AMS>のLBが捲れ、<スリーアウト>を2枚回収されました。
その返しは<コイン・バウンダリー>で<MPP>を戻した上で好き放題ぶん回されて負けました。
1発目の<スリーアウト>を使った時、相手のハンドは3枚であったため、思い切って<ブルパニ>を使い、2枚目の<スリーアウト>をぶち抜こうとしましたがあえなく失敗。
LBを捲る相手の運に対し、自分のババ抜き運は最悪でした・・・
4回戦 コフィン入りアロス ○
また???と思いました。
先攻ながら、相手は1回戦のような事故を起こしてくれませんでした。
エナが伸びず、相手のハンドを減らせないのも痛く、負けを覚悟しかけましたが、相手がサーバントを持っていない状態でルリグアタックが通って勝てました。
予選は3勝1敗。
64人を16人に絞るような普通のWPS予選であれば、オポネントもそこそこ強く、予選抜けはほぼ確定だったのですが、この時のWPSは120人以上から一気に16人まで削る形式であったため、オポネントが足りず予選落ちしました・・・
さすがに絞り過ぎな気もしますが、まぁ仕方ないですね。
というか、<コフィン>を切るという決断とは裏腹に、2回も<コフィン>入りのデッキと当たっている時点で読みを完全に外してしまっています。<コフィン>が大好きなフレンズでした・・・
予選を抜けたところで、不意な<コフィン>を踏んで負けていた気もします。
いかがでしょうか?
筆者はWBC東京の本戦で補欠になったため、WBCはカジュアルなデッキを組んで千本ノックを楽しむこととします。
カジュアルと言っても、なかなかユニークなデッキの案があるため、後日ご紹介できればと思います。
では(^^)/