■はじめに
こんにちは、しみずきです。今回から、""""毎週"""""リンカーネイションにて登場した5種の"VSキー"についての考察記事を書いていこうと思います。
......頑張りたい。
以前、ねへほもんsが考察されていた通り、"VSキー"はメリット/デメリットが一体となっています。
一癖、二癖もあるカードですが、使いこなせばより多くのテイクを得ることが出来る(意味あってる???)非常に面白いキーです。
今回はその第一回ということで、キーセレクション環境における<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>について考察していきます。
■所感
まずは第一印象から。1.スプリンタールリグの衰退
コリジョン環境で強かった多くのデッキタイプに共通する特徴とは何でしょう?
(ウムルと青タマを除く)
それは、序盤のダメージレースが速かったことです。
環境トップと名高い、《華代》を筆頭に、《レイラ》《エマ》《白タマ》などのデッキは、序盤から3〜4点の要求を繰り返し行ってきます。
ある程度防御面数を少なくしてでも、序盤から攻撃用のキーやアーツを展開し、ダメージレースで優位に立つ事で、短いターン数で相手を倒し切る。いわゆるスプリンタータイプのデッキが強かったイメージです。
<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>の1ターンに2枚しかライフクロスが割れなくなる効果はこれ等のデッキに強烈に刺さります。
僕自身もずっと使っている《レイラ》も序盤にダブクラで強襲し、「ドーピング」と組み合わせて短いターン数での勝利を目指す、典型的なスプリンタールリグですが、ロングゲームになると要求札が顕著に不足してしまいます。
というのも、後半でも使えるアタッカーが、
- <コードアクセル ファイトラ>x4
- <コードアクセル エフワン>x1
- <コードライド ロメン>x1
序盤は<真・遊月・鍵>⇒<一矢報火>⇒<5th Anniv.Heroines>とキー・アーツによって安定して除去を行えます。しかし、その後のターンは<千差爆別>使用するターンを除き、上記のレベル4の乗機群を上手いこと使って要求してやる必要があります。
そもそものアタッカーの絶対数が少ない点を、ルリグデッキで補ってやる+ゲームを短いターン数に収めることでなんとか間に合わせています。
その為、<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>によってゲームのターン数が無理やり伸ばされてしまうと、最後の方は点数要求がおぼつかなくなってしまいます。
例に挙げた他のデッキも、程度は大小あれど、似たような状況に陥ると思います。
<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>によって、キーセレにおける最強のステータスだったダメージレースが崩れ、それに隠れていたルリグの個性が発揮できる環境になったのではないでしょうか。
2.より後半戦に特化した構築が出来るようになった
皆さんのデッキは、1ターン目には2体のシグニ、2ターン目にはリミット5を満たすように3体のシグニを......といったように、序盤にしっかりとシグニゾーンを埋めることが出来るようなシグニのレベル配分になっていると思います。
また、可能な限り多くのターン、相手のルリグアタックをガード出来るようにまとまった枚数のサーバントを採用しているでしょう。
これはデッキを構築する際、ダメージレースで損をしない為に必要な制約でした。
しかし<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>下においては、序盤にシグニを並べなければならないという制約はきれいさっぱり無くなります。
また、シグニだけで2点取られる状況であれば、そのターンはサーバントも不要となります。
極論ですが、先攻1ターン目に盤面からっぽ、サーバント無しでターンエンドしても問題ありません。
後攻1ターン目に除去札が無ければ、空いているところにシグニ1体置けばそれで充分です。
2ターン目以降も、2点要求が出来ればいいので盤面は2体で良いんです。
※本当に極論です。実際は細かい部分に影響して来るので、盤面が並ぶなら並べた方が良いです。
このように既存の構築でデッキの半数以上を占めていた下級シグニ+サーバントの枠を大幅にカットすることが出来るようになりました。
この枠に強力なレベル4シグニを取り入れてやることで、デッキ内のアタッカーの枚数を増やすことが出来るため、トップデックを強くすることが出来ます。
■上手に使う為に求められる特徴
1.防御面数
これは言わずもがなですね。
<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>下で毎ターンお互いに2面要求を行うと仮定します。
LBは考慮せず、お互いアーツも使わずノーガードでゲームが進みました。
その場合、先攻なら5ターン目、後攻なら4ターン目の時点で相手のライフクロスが1枚になり、3面要求が有効になります。
ここからは自身の<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>+@4のキー・アーツと対戦相手のルリグデッキの防御面数との戦いになります。
下級シグニやサーバントが引けなかったなどのブレも影響しません。
そのため、シンプルにデッキが有する防御面数が多い方が有利になります。
逆を言うと、序盤のダメージレースを早くする目的で<真・遊月・鍵>などの札を採用しているデッキは、強みを生かし切れないまま、防御面数だけ減ってしまうので不利になってしまいます。
2.継戦能力
最初に説明したスプリンタータイプのデッキが苦手としている部分です。
<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>の効果で延長されたターン数分の要求を、しっかりとこなせるかが上手く使う上でのポイントになります。
<アルハイ>を展開する側なのに、終盤3面要求が出来ないようでは本末転倒です。
採用する際は、ゲーム終了までしっかりと要求が続くように工夫してやる必要があります。
この点は下級を少なくできるという特徴と噛み合っています。
3.序盤にしっかり2面要求できる
<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>の効果を言い換えれば、ライフクロスが3枚以上あればそのターンの被ダメは2点に出来る。すなわちライフクロス2枚で1ターンをやり過ごせます。
"1.防御面数"のところで、
「2点ずつ与えあった場合、先攻なら5ターン目、後攻なら4ターン目の時点で相手のライフクロスが1枚になり、3面要求が有効になる。」
という説明をしました。
裏を返せば、序盤の2面要求が出来ないルリグが<アルハイ>を展開すると、対戦相手にアーツを使わないで良いターンをプレゼントするだけの結果に終わってしまいかねません。
正確に言えば、後4先5のターン時、相手のライフが2以下になっていればいいので、3ターンで5面分の要求が出来るようなデッキであることが望ましいです。
※LBを考慮するとしっかり6面分の要求できるのが理想です。
4.終盤のルリグアタックの強さ
<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>の性質上、序盤戦では殆ど差が付きません。
では、どこで対戦相手を引き離すことが出来るでしょう?
一番簡単なところで、ルリグアタックを通すことです。
今弾収録の<聖墓の蒼天 ムンカルン>の攻撃時効果や、単純に《青タマ》《青ピルルク》のハンデスによるサーバントの奪取。
<応援の駄姫 グズ子>のコイン技「ダイレクト」や<歌舞熱曲>、<アーク・オーダー>などによる飽和攻撃。
これらによって、対戦相手が毎ターン3点要求しかできていないところを、此方は4点以上の要求を行うことで、先に防御を枯らすことが出来ます。
5.長期戦をすることに意味が生まれるデッキ
シンプルに<糾う者><ピルルク TELOS><カーニバル+MAIS+>等の5ルリグと相性が良いです。
リソースのダッシュ+<アークエナジェ>の拡張防御、ピーピングハンデス+バーン、<サバZERO>化による攻撃力のダウン。
と5に乗ってからゲーム終了までのターンが長くなればなるだけ、多くの恩恵を受けることが出来ます。
余談ですが、これらのルリグは早いデッキに弱い傾向がありました。
<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>の影響で、それらのデッキが衰退してくれれば、今以上の活躍が見込めるのではないでしょうか。
■注意点
続いては、<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>を採用するうえで注意すべき点です。1.時雨の調 ゆきめ
<アルハイ>を過信して、序盤に使い難いアーツばかりで固めてしまうと、足元をすくわれかねません。
必然的にエクシードキーも使えない状況なので、残りのアーツの内、1枚はこのような局面もやり過ごせるようなものを採用しておきましょう。
基本的に<時雨の調 ゆきめ>が射出される状況は後3or先4で、そのターンは3面要求を仕掛けてくることが予想されます。
<プリンセス・ディフェンス>や<ナンバー・バインド>※vs華代等、しっかりと3面とも防御出来るアーツを採用。次のターンに3枚以上のライフクロスを残せるのが理想です。
2.強制リフレッシュ
リンカーネイション発売により、<オリジナル・サプライズ><フォーカラー・マイオーラ><舞踏の小悪 サユラギ>など、対戦相手の山札を落とせるカードが増えました。
繰り返しになりますが、<アルハイ>影響下ではライフクロスが3枚あれば、1ターンやり過ごせます。この安全圏が山落としによる強制リフレッシュで崩れてしまうと、1ターン早くアーツを切らないといけなくなるので注意しましょう。
<幻怪姫 オサギツネ>を上手く使って山札を回復できるといいですね。
3.対面のルリグのほうがより有利な状況になるかも?
vs青タマが顕著なのですが、<アルハイ>でゲームが伸びる関係上、ハンデスが重く突き刺さります。
他にもvsウムルのゲートチェック+デッキの弱体化などもいつも以上に効いてきます。
また、シンプルに<糾う者>はどうしようもないです。
このように、<繚乱する花束 アルフォウVSハイティ>を使うことで、自分の方が不利になってしまうケースもあります。
この辺は環境と相談しながら採用を検討しましょう。
前編はここまでです。
後編はこちらから。