はじめに
東京フェスタで優勝したにも関わらず、誰よりも遅い東京フェスタのデッキ解説始まります。環境が変わらないように、大阪フェスタが終わるまで公開しなかったという風にでも受け取って頂けると幸いです。
本音は土曜日の東京フェスタの後に日曜日が休みでしたらレポートが書けたんですけど、フェスタ終わった後の日曜日から連勤だったり、他に休みはあったのですがライブに出かけていたりで書く時間が取れなかったんです、はい。
雪単を使う上での環境考察
デッキの解説の前に、これを説明しておかないとデッキの解説をしてもうまく伝わらないので環境の話を。現在、環境に一番多いのは雪単です。
雪単を使ってフェスタ優勝を目指すとなると、雪単の同系対決で何度も勝たなければなりません。
今、初手で<ラストリゾート×デュエル>と<アヴァロン>が出てくると、とても強いという風潮があります。
いえ、全然違います。
それについて解説していきたいと思います。
フェスタ結果の上位にある雪のデッキを一通り見てみましたところ、今、雪単デッキにはエンゲージ型の少ない人で6枚、<断罪>を積んでイベント除去多めの人で11枚の除去カードが採用されています。 ここは大雑把に雪単には大体8枚くらいの除去が入ってるとしましょう。だいたいの中央値が8枚くらいです。
デッキの60枚に対して除去が8枚入っているという事は、先攻手札8枚、後攻手札9枚で1枚以上除去を持ってるのが、普通の、よくある展開です。
お互いに除去を1枚は握っているという事は、この後どうなるか。
先攻が<ラストリゾート×デュエル>、<アヴァロン>の強いスタートをしたとします。よく見られる光景です。
残りの手札は3枚で、内1枚はだいたいが除去カードなので、除去、コスト、コストの3枚を残してターン終了になります。
手札に大体1枚は除去があるので手札3枚を使い相手の<アヴァロン>を除去します。
<ラストリゾート×デュエル>はDP0で何を合わせても止まり、どんな手札でも止めることができるので、ほとんどの展開で、手札2枚を使い攻撃を止めます。
残りの手札4枚から3枚を使い、何らかのSRのアタッカーのキャラを出します。そのカードは相手の抱えている除去で倒されます。
先攻手札0枚、後攻手札1枚の盤面は実質更地。
特段偏った強さでもないごく普通の引きで、ごく普通の1ターン目の展開を終えるとこうなります。 これが特別でも何でもない、雪対雪で起こるよくある展開です。
盤面も手札も何もない状態から、デッキのトップからキャラを出し続けて戦っていく事になります。
先攻<アヴァロン>、<ラストリゾート×デュエル>を決めた方は3点得してはいますが、ここからが本番で、長い長い泥沼の戦いが始まります。
雪の2コスト以下のカードはスペックが高くなく、どのような2コスト以下のカードとでもすぐ相打ちになります。
雪の3コスト以上のカードには相手の除去が待っており、お互いの引きによっては、この後もなかなか攻撃が通りません。
ただ、デッキの上から引いた2枚が今の盤面に有効じゃなく腐れば、場の均衡が崩れ、相手の攻撃が通りダメージを受けてしまいます。
デッキトップからひたすらこれの繰り返しです。
この更地からのデッキトップ勝負の結果で起きるダメージの方が多いので、初手<ラストリゾート×デュエル><アヴァロン>を引けていた事による3点は強いですが、試合を決める事にはならないでしょう。
東京フェスタでは7戦中4戦が対雪デッキでしたが、そのいずれの試合でも除去が飛び交い盤面はほぼ更地となる泥沼の対決となりました。
更地からのデッキトップ勝負を視野に、雪の多い環境で雪で雪に勝つにはどうすれば良いかを考えると、「広く受けれるカードをたくさん積んで、どこを引いても役立ちやすいデッキを作る」のがポイントになります。
それでは、この考え方を頭に入れた上で、東京フェスタで使用したデッキレシピの解説です。
東京フェスタ 使用デッキ
東京フェスタ使用 雪単 デッキ
楓月
EX2
計48枚
各カードの採用理由
アヴァロン、ラストリゾート×デュエル、荊軻
ミストルテイン
ですが、<身代金誘拐事件ごっこ>を採用しているこのデッキでは重要度がとても高くなります。
<身代金誘拐事件ごっこ>は相手の手札が1枚以下でないと使えない除去カードです。 相手の手札を1枚以下にするには、こちらも手札を使い、相手が手札を1枚以下にしないと対応できない、それなりの盤面を作らなければいけません。
そうしないと別に盤面が負けていないのならと、相手はこちらの雪を見て<身代金誘拐事件ごっこ>を警戒して手札を残し、いつまでたっても手札で腐ってしまいます。
<身代金誘拐事件ごっこ>を使える場面というのは、だいたいこちらが手札1枚を残してターン終了し、次の2ドローの手札3枚から使う使い方になります。
そしてここで他のex1のカードを引き、手札3枚でex1のカードを2枚抱えていても使えません、本当に使い辛いカードです。
手札2枚残しから、ドロー後手札4枚からの<身代金誘拐事件ごっこ>だと手札にex1のカードを2枚抱えても使うことができますが、手札2枚を残している時点で、相手にも手札を2枚残しつつ対抗する盤面を作られてしまいます。
そうした状況を回避し、スペックは高くないものの、安定したその後の展開を提供してくれるのが<ミストルテイン>になります。
今要らないex1等のカード達はデッキの上に置いて、手札を使い切って戦いましょう。
また、雪単デッキはブレブレで大幅に強化されましたが、今もデッキの半分はFGOのカードが入っています。
デッキの半分がFGOのカードなので、初手が新弾の恩恵を受けていないFGOのカードだらけという事もよくあります。
何が言いたいのかというと、雪デッキは初手の強さのブレが激しく、どうしようもなく辛い手札の時も多いです。
その為、<ミストルテイン>に頼ることも多いと思います。
また、最初に説明した更地からの展開の場合<ミストルテイン>は勝負を決める強さです、とてもお世話になります。
ミョルニル
だいたいは4点アタッカーくらいになります。それで十分すぎるほど強いです。
<断罪>されず、自身が除去されても1点は入るので、雪単対決では<アヴァロン>よりダメージを稼ぐカードになる事も多いです。
エンゲージ1ドローがついているので、2コストキャラを2コストキャラに止められた時に、ダメージより手札差を重視してエンゲージ登場することもあります。
清姫
セスタス、ハサン、Rマシュ
サンソン
そこを回避する為に、ex1の除去カードを処理できる1コストかつ、2/2/2という日単ウィニーに対して強いスペックなので4枚。
ファントム・オブ・ジ・オペラ
アステリオス
ブレブレが追加されAP3DP3といった基本の最低スペックの相手キャラが出てくることは減り、日には出さないし、宙や月相手に出しても攻撃を止めることのできないカードですが、雪は未だにAP3DP3スペックで戦っているので、雪相手の時は<ミョルニル>、<ミストルテイン>、<SR清姫>に合わせることもできるex2のカードです。 そして放っておくと詰めで攻撃したりもします、AF<風魔手裏剣>とDF<アステリオス>での縦止めは詰めではとても強いです。
大阪大会では花も増えて、花相手に使うこともできるカードとしても評価もされるようになってきました。
風魔手裏剣
東京の入賞者でベルナルドさんとぎやさんと自分は2枚にしていましたが、ですが、大阪大会ではまた採用枚数が増えて上位のデッキには4ないし3投でした。
デッキ唯一のSP3と、詰めでの飛び道具の性能は高いのですが、問題点は引いたら他よりも優先して場に出さないといけないex1。
- 雪の強いアタッカーたちは雪4コストで、雪ex2を引き続けなければならないのでex1のカードは枚数を積めない。
- <身代金誘拐事件ごっこ>を使う上でも、雪ex1のカードは引くことができない。
- 雪同系の更地からの対決ではex1が邪魔となり、このカードを引くと強い雪4コストのカードを出せなくなる。
- 引くと2点は保証されるが、雪の2コストのカード群ですぐ止まる。
- 2枚目を引くとこのカードが手札で邪魔になり展開できなくなり、詰めで2点与えられるが、展開詰まりによりそれ以上のダメージを道中で受けることになる。
カラドボルグ、身代金誘拐事件ごっこ
最初に雪対雪は更地ゲーになる事が多いという説明をしました。
その1ターン目から更地ゲーという地点にまずなるには、<断罪>か<荊軻>が飛び交った結果となります。
<身代金誘拐事件ごっこ>は1ターン目に手札を使って展開して、相手もそれに合わせて展開してから2ターン目に打てるカードであり、先攻だった場合はすぐに打てますが、後攻だった場合は相手の先攻<アヴァロン>が2回起動して、おまけに<アヴァロン>が3点殴ってから除去できるカードになります。
そこの被害を抑える為には<断罪>が<身代金誘拐事件ごっこ>より強いカードとなりますが、<断罪>は引いた時のムラが激しいカードです。
<アヴァロン>はデッキに4枚であり、雪対雪であっても、<アヴァロン>は引かないまま試合が終わったというのもよくある話です。
この場合は雪を見てデッキを組んだのに、その雪相手に<断罪>を引いた枚数分手札が腐り、ずっと、有効な手札が少ない状態で戦うことになります。
日相手には打てません。
宙相手には相手がうっかり<アルテラ>も<サンタ>も引いてない試合だと腐ります。
月相手は雪を見て<SRジャンヌ>が出てくるとも思えず、中盤以降に出てくる<バルムンク>に打てるかどうかです。
このように、<断罪>はネガティブに考える人だといくらでもネガティブになってしまいます。
相手に対抗した盤面を作ろうとしたら相手と同じ程度の手札が必要となるのに、手札でカードがずっと腐っていたら勝てません。
こういった理由で<断罪>が個人的に嫌いなので1枚も採用しませんでした。
また、更地からの展開においても<断罪>は腐りやすいです。
<身代金誘拐事件ごっこ>は<アヴァロン>に加え、<ミストルテイン>も<ミョルニル>も<SR清姫>も止めることができるのに対し、<断罪>では<アヴァロン>以外を止めれません。
東京フェスタではその差で決着した試合もありました。
<カラドボルグ>については、相手と常に相打ちを取れるのでタイミングは相手依存になりますが、いつ引いても最低限の仕事はできるカードです。
また、<カラドボルグ>を含めて展開し、手札を使うことにより、相手も展開し、それにより<身代金誘拐事件ごっこ>が機能する試合になる事もあります。
また、DP3とSP2も強く、相手がこのSP2を盤面で邪魔に感じたり、DP3が硬く、相手はAFを再展開したいのに、サポート込みで無茶して突破しないとAFを出し直せないといったこともあります。
弱い点は相手依存のタイミングでの除去となる点です、雪相手は<アヴァロン>や<ミョルニル>や<ミストルテイン>を止めても、打点は止まるものの能力を使い続けられてしまいます、雪相手には効果は低くなりますが、雪以外相手にはそれなりに優秀です。環境に多いのは雪ですが。
他には各色のエンゲージ型デッキの<主人公+リディ>に対しては<カラドボルグ>はめちゃくちゃ強いです。
<主人公+リディ>はダメージが3で止めないと痛いのですが、止めると止めたキャラに合わせたエンゲージをされ、もっと損する展開になってしまうこともあると、止めたいのに非常に止めるのが難しいカードです。
ですが、<カラドボルグ>を<主人公+リディ>に合わせると相手は悶絶です。
<カラドボルグ>は相手のエンゲージ餌を止めるカードとしては何よりも優秀といえるでしょう。
また、最初に更地からどこを引いても戦えるようにするのが大事だと書きました。
更地からのキャラ展開を強く考えているのに、2枚目は腐るex1の<カラドボルグ>を2枚入れているのは自分の中でも違和感でいっぱいでしたが、なんとなく相手の中型に対処できるカードは10枚くらい欲しいと感じていて、そのなんとなくという感性を優先して2枚積みました。
フィンマックール、セイブザクイーン、アンデルセン、ワイルドエッジ、SRマシュ
<セイブザクイーン>は東京大会当時、エンゲージ2ドローで周りの評価がとても高くて、その強さが分からないけれど1枚入れて使用感を見てみようと積んでいったのですが、1コストで日ウィニーへの耐性を上げれる<ヘカトンケイル>とかの方が場に出しそうです。
おわりに
先週は大阪フェスタに宙単で参加して、雪単と宙月に負けて4勝2敗で入賞ならずでした。世間では宙単で雪単には不利だと思われているようですが、フェスタで雪単相手に2勝1敗でしたので、どの色でも雪単に対抗できる環境だと思われます。
雪相手に負けた1敗は撮影卓でしたので、近日中に公式から動画が出るかもしれません。<ラストリゾート×デュエル>と<荊軻>が連続で走ってきた試合となり、対抗しきれず厳しかったです。
もう1敗については<ネクロノミコン><実験>に対して<実験>で返せないまま押し切られました。
入賞できませんでしたがデッキについては問題なかったように思います。
大阪フェスタで使用した宙単のデッキ解説については、今月ちと忙しく書けそうにないので、ツイッターのリセタグないしリセ公式ツイッターを探してみて下さい。
前日一緒に調整した方が解説している記事が見つかると思います。
次回の仙台フェスタから上位入賞者には全国大会の権利を配るという発表がありました。
169人の東京フェスタで優勝したのに全国大会に出れないとなると切ないので、心機一転またフェスタで勝てるよう頑張っていきたいです。
仙台フェスタはライブと重なっているので、次は名古屋フェスタに参加予定です(o・∇・o)
終わりだよ~