「人気のあのカードについて教えて」の第11回になります。今回紹介するカードはこちら!
今回はこのカードを切り口に、ウィクロスのリソース問題について考えてみたいと思います。流行りのSDGsなのかな......?
1:捨てたカードがシグニになる
<アロスメモリア>の強みは1番目の自動能力でしょう。メインフェイズの間にシグニを1枚捨てた時、そのシグニをトラッシュから場に出すことができます。一見「?」となるかもしれませんが、この能力があれば手札を1枚得することができます。持続可能な手札です。
具体的に何が起こるか、最も相性が良いとされている<カーニバル-TI->を例に考えてみましょう。
<TI>の起動能力にはコストが必要です。手札3枚の状況なので、コストで1枚捨てると残りは2枚になります。2枚では盤面を埋めることはできなくなりますね。
ですが<アロスメモリア>を場に出した後で<TI>の起動能力を使うと、捨てたシグニが<アロスメモリア>の能力で場に出てくるので、手札3枚の状況から綺麗に場を埋めることができる、というわけです。
ダラダラ書きましたが、「手札コスト1枚を肩代わりできる能力」と思っていただければ大丈夫。
<TI>の能力を2ターン使えば2枚、3ターン使えば3枚と、1枚の積み重ねは馬鹿になりません。<アロスメモリア>は持続可能な手札を約束してくれる、まさに地球に優しいシグニです。
何が嬉しいって、この能力はコストで捨てようが能力や効果で捨てようがトリガーするというところです。普通は「効果か能力で〜」の枕詞がありますからね。さすがSRの貫禄、といったところでしょう。
2:マイナスと凍結が強い!
それだけ終わらないのが<アロスメモリア>の強さ。シグニが手札以外の領域から場に出た時、相手のシグニ1体を凍結させ、そのパワーをマイナス2000します。1番目の自動能力と組み合わせて使うことがほとんどでしょう。「捨てたシグニをトラッシュから蘇生させ、それをトリガーに相手シグニ1体を凍結し、マイナス2000」が一連の流れになります。
2000という値は一見低いですが、最近流行の<オイゴナ>を除去できる程度には仕事をしますし、他のパワーマイナス能力のサポートになります。<デウス・スリー>のソウルマイナス2000の強さは言わずもがなですよね。凍結も役に立つ場面は多いでしょう。
ちなみにこの能力は、トラッシュ以外からシグニが場に出ても発動します。エナやデッキからでも良いので、覚えておくと得するシーンがあるかもしれません。
マイナス能力は上記の例で挙げた<カーニバルTI>とも相性抜群。ゲーム1で相手シグニを<サーバントZERO>にし、その後起動能力を使えば、確実にシグニを除去できます。実際に<アロスメモリア>はカーニバルデッキで活躍しており、第2回のディーヴァグランプリでもベスト16に駒を進めていました。
手札コストを節約しながら除去や妨害に繋げられる<アロスメモリア>。単体での仕事はあまりありませんが、良き相棒を見つければ、しっかりサポートしてくれること間違いないでしょう。
3:相性が良さそうなカードたち
「手札を捨てる」「マイナス2000と凍結」に注目し、相性が良さそうなカードを集めてみました。<カーニバルTI>は殿堂入りとして......。
ジンロウ
<ジンロウ>のアタック時除去は自身以外がトラッシュから場に出ていても発動するので、<アロスメモリア>で別のシグニを蘇生させても良いのが嬉しいです。総リソースを節約しながら除去や要求を作っていきましょう。
他にも黒の<ウムル//メモリア>や、蘇生関連では<ジャック・ド・モレー>や遊具の<グズ子//メモリア>らも、蘇生に関わる能力を持つシグニです。合わせて採用してみてはいかがでしょう。
ミルルン・セツナ
コストこそ重いもののシグニの確定除去は優秀で、パワーの高いシグニを<ミルルン・セツナ>の起動能力で、低いシグニを<アロスメモリア>などの能力でマイナス、というイメージでしょうか。
色も<アロスメモリア>と同じ青。青には<マノミン>や<ファルル>、エクシードを使わない<THRILLING>など、自分の手札を捨てて発動するカードも多いので、<アロスメモリア>の能力を使うタイミングに困ることはなさそうです。
武踊の記憶 リル
と言いたいところですが、<アロスメモリア>とライズシグニで盤面がほぼ埋まっているので、相性が良いかと言われれば、どうなんでしょうね......。
コインをどんどん得られるので<アロスメモリア>のハンデス能力が使いやすかったり、<ブルーノ><ヒジカタ>らハンデスシグニが武勇クラスなので、<クーフーリン>のライズ素材になれたりと、噛み合っているような噛み合っていないような......、な気配がします。アイディアだけ置いておきますので、良ければ形にしてみてください。
4:リソース節約術色々
今回は<アロスメモリア>のリソース節約に注目して書きましたが、リソースコントロールに長けたカードは他にもあります。あわせてご紹介しましょう。1枚目は新弾から<マドカメモリア>です。
特に対白系のデッキにおいては便利な存在です。ハンデスを進めながら、<タンゴカード><オーバー・パシュート>などで手札に戻されたシグニをエナに変換することで、白デッキのエナを絞る戦術に対抗することができます。自身はレベル1でパワー3000なので、それこそ<タンゴカード><パシュート>の的になってしまうのがネックですが、それでも活躍する場面は多いでしょう。
自分が白リメンバを使っていた時、お相手の<マドカメモリア>に振り回されたので紹介しました。強かった......。
もう1枚は過去弾から<ワイト>の紹介です。
<アロスメモリア>と同様、手札1枚を1エナで肩代わりできるカードです。<マノミン>や<ファルル>はもちろん、上記の<マドカメモリア>と併用することで、エナを伸ばしたり手札を確保したりと、状況に合わせた運用が狙えます。悪魔シナジーに注目し、<ウリスメモリア>を軸に<マノミン><オロチマル>らと組み合わせても面白いですね。
上記の2枚は第3回GPで5勝1敗し、ルリグ賞を獲得したピルルクデッキに採用されたギミックでもあります。<マドカメモリア>は軸に、<ワイト>は悪魔ギミックとして取り入れられています。多くのデッキに応用が利きそうなので、気になる方はチェックしておくといいでしょう。デッキはこちらから。
手札破壊系のデッキだと【原子デウス】という強力なデッキが気になりますが、デウスにはできないことを見つけて、うまく差別化していきたいですね。
終わりに
というわけで<アロスメモリア>の紹介でした。10月にはアロスピルルク自身はもちろん、元祖凶蟲使いのミュウがセンタールリグとして登場します。活躍の機会が増える可能性があるので、今のうちに集めておきたいところです。
捨てたシグニが場に出る能力は、オールスターの<アロス・ピルルクN>デッキで活躍した<大幻蟲 §オタガメ§>がモチーフになっていると考えられます。
<オタガメ>はアロスデッキの要でした。<THREE OUT>で捨てて場に出て、それに<CRYSTAL SEAL>を当てたり、<アロス>のアタックフェイズ能力で<オタガメ>を捨てて場に出して凍結させて......。【圧縮アロス】は無限防御デッキとして、2017年前半〜中盤の環境で覇権を握っていました。懐かしいな......。
それにしてもピルルクはメモリーシグニが多いですね。<ピルルクメモリア><緑ピルルクメモリア><APEXメモリア><アロスメモリア><悪魔アロスメモリア>の5種類で、うち3種類にはSRPが存在しています。
SRPで揃えると壮観この上ないので、お買い求めはぜひ遊々亭をご利用ください。<APEXメモリア>の加工、すごいですよ......。
それでは次回の更新でお会いしましょう。
世の中は大変ですが、皆様お体ご自愛のうえでお過ごしくださいませ。くれぐれも冷房と間違えて、暖房を28度に設定しないように......。