今回は最近需要が少しずつですが増えている(筆者調べ)キーセレクションの記事で、関西の友人が絶賛していたのを横で聞いてほな自分でも使ってみるかぁ......と回すうちにすっかりはまってしまいかれこれ4か月くらい細部を微調整しながら愛用しているデッキ、<糾う者>の紹介です。
キーセレクション専用のカードは長らく追加されていませんが、ディーヴァセレクションのカードを混ぜ込む事でどんなルリグでも序盤の火力を補強できたり(<ローメイル>や<ランスロット>等)3T目以降の盤面をより強固なものにする(<シィラ>や<エクシア>等)事が出来るようになりました。今回はディーヴァセレクションに登場はしたもののそこまでディーヴァ時空では需要の高くない某氏を最大限使い倒せるそんなデッキとなっております。
注意点:今回紹介するデッキはウィクロスをどんなレギュレーションであれある程度遊んだ事のある方向けに書かせて頂いています。いきなりキーセレクションからウィクロスを始めるチャレンジャーな方はそうそう居ないと思いますが、もしそのような方がおりましたら分からない事も沢山あると思いますので、その際はTwitter上で私の方まで連絡頂ければ適宜対応します。
デッキレシピ
コンセプト
<紡槍 アークエナジェ>を最大限活かせ!ナナシから糾う理由
<糾う者>は4までグロウするルリグであれば何からでもグロウ出来る反面、キーまたは5エナという破格のグロウコストを要求してくるルリグです。また、今まで使用できていた限定シグニが1種類を除いて使用できなくなるため限定シグニの使用枚数も減らさなければなりません。......ところがどっこい蓋を開ければ<リンカーネイション>にて多数収録された非限定の強力なシグニを筆頭にディーヴァからの刺客も多数従えた、限定シグニをほとんど使う事のないルリグも多数台頭してきました。そんな優秀な非限定シグニを遠慮なく扱えるのですから<糾う者>の弱みも初登場の頃と比べるとかなり軽減されている印象です。
糾う者の下敷きとしては以下のようなルリグが今までに使われてきました。
1. 5に乗るまでにしっかり点を取る赤系糾う(<レイラ>
2. 赤ほどではないが火力があり赤以上に盤面再現性に優れた黒系糾う(<グズ子><ミュウ><カーニバル>など)
3. <アルフォウVSハイティキー>を活用しライフ回復を絡めて耐久性を増しに増した盾回復系糾う(<翠子><メル><ウリス>など)
4. 手札に干渉する事で相手の火力を弱体化させつつ自身の要求を通していく青系糾う(<青タマ><青ウムル>など)
5. 盾回復とは異なりアーツの防御面数と耐久性の高い白シグニで盤面強度を高めた白系糾う(<ユキ>(イオナ)など)
6. 止めデッキ対面で糾えない危険性はあるもののその分防御と攻撃の自由度を環境に合わせてチューニング出来る無色糾う(<夢限>)
と、糾う戦隊糾うファイブ(6人居るーーー!!???)みたいな感じでどの色から糾ってもそれぞれの良さがあり個性がきらりと光る構築の数々はとても印象的でした。
そんな中ナナシが選ばれた理由ですが2. 3. 4. 5. 長所を程々に持ち合わせているため、と考えております。
レベル3のゲーム1技は初代<LR4ナナシ>の持つコイン技「ブラインド」をリスペクトした効果をしており、盤面さえ生き残ればアタックトリガーの少ないキーセレクションでは1〜3面分の防御手段として機能してくれます。
<弩書 ザ・ロウ>は盤面の再現性に優れるとともにディーヴァの刺客<羅原 H2>からライズする事で手札損失を抑えながら逆にハンデスも行えます。更にアーツ<グリモワール・ブラスト>と組み合わせる事により2エナで三面防御も容易に行うことが出来る点も見逃せません。
更に<大罠 パントマイム>のお陰で<不可思議な誇超 コンテンポラ>を実質8枚体制で使用でき、防御札を温存したまま5にグロウ出来るようにもなりました。
以上が、私の考えるナナシから糾う理由です。とは言え糾い方は人それぞれ、自分に合った糾うを愛して頂ければ幸いです。
ゲームメイク
意外かもしれませんが、後述する<不可思議な誇超 コンテンポラ><大罠 パントマイム>のみデッキに戻してそれ以外はほぼキープします。どうしてもレベル1シグニを握れていない場合に渋々戻すくらいです。
このデッキはレベル1で手札入れ替え、レベル2で1ドローする他<アルフォウVSハイティキー>で回収も行います。2ターン目以降は<ルイス・キャミー>でサーチも行えるため序盤シグニを立てる事よりもライフクロスから<コンテンポラ><パントマイム>が捲れる確率を上げる方を重視しているためですね。
レベル1シグニは概ね非有効LBに偏っている事からほぼ全てキープして構いません。戦いはここから始まっているものと心得ましょう。
<ルイス・キャミー>の出現時にはシグニのサーチ能力がついており、少々コストは重いですがこれによりライフクロスの中身をすべて把握することが出来ます。<アークエナジェ>が埋まっているなら積極的にサーバント類を落とす、<パントマイム>が埋まっているなら手札に<コンテンポラ>をキープするなどしていきましょう。
0ターン目でも話しましたがレベル1,2はそれぞれコインを得ない、コインを消費するルリグを採用しています。コイン消費が4枚で足りるのでその分をドローに回した次第です。レベル2はリミット4なので<ルイス・キャミー>を2面立てるともう1面立たない上アタック時効果も誘発できない点には注意ですね。レベル2はリミット5という固定観念があるとたまにやらかすことがありますのでお気をつけて。
ただリミットが6と少ないため此方も大きく攻めることは出来ません。青黒の1シグニ、<ルイス・キャミー>、3シグニでアタックに入りウィルスのパワーマイナスと<ルイス・キャミー>のアタック時効果で2点取りに行けるのが最大値ですが出来ない場合でもそこまで悲観する事はありません。このターン地上点を要求できない事でLBにより面が空かないメリットもあります。れっつポジティブ
ここで強い盤面は<弩書 ザ・ロウ><大罠 パントマイム>の並びです。次のターン<パントマイム>が除去されると<ザ・ロウ>にシャドウを付けられ、<パントマイム>がアーツ等で除去されているとそこに<グリモワール・ブラスト>で<ザ・ロウ>を立てながら多面守ることが出来ます。そのため、相手次第ではありますが基本的に盤面シグニのレベルは443ではなく433のような配置でアタック入った方が良いです。(443だと3が除去された枠に<ザ・ロウ>を立てることが出来ないため)
また、アシスト採用型のデッキを相手にした場合はこちらが4のタイミングで<GO TO THE TOP!>や<デス・ビーム・ディーヴァ>等でエナを焼かれアーツを使えなくなる場合があります。そのため<ザ・ロウ>で回収してでも<コードアート T・M・B>を立てておいた方が良いです。(これは経験則ですがここで0エナにされているとこの先一生<グリモワール・ブラスト>が撃てません。5に乗るとアーツのコストが2から4に増えてしまいます)
忘れがちですが4ナナシの効果に『ライズ持ちシグニが出ると下にもう1枚カードを敷ける』と言うものがあり、これのお陰で<ザ・ロウ>が12000のラインまで除去することが出来ます。ターン1なので忘れないようにしましょう。
<糾う者>は今まで使っていた(このデッキでは一切採用していませんが)限定シグニを使用できなくなる代わりに1種類だけシグニを宣言しそのシグニをレベル0限定無しとして使えるようになります。リミットが10と少ないのでそれを補ってくれるわけですね。
宣言するシグニ名は<弩書 ザ・ロウ>が8割。相手によっては<大罠 パントマイム><不可思議な誇超 コンテンポラ>を宣言する事もあります。この辺は慣れです。 目指す盤面は<アークエナジェ><ザ・ロウ><パントマイム>または<アークエナジェ><アークエナジェ><ザ・ロウ>となります。従来はメインフェイズに<アークエナジェ>を除去されると辛いことが多かったですがそれを<パントマイム>が守ってくれるようになり盤面の安定性が大幅に増しました。使ってみると分かりますがシャドウ持ち15,000シグニの圧力は長年キーセレクションを嗜んでいる人でも本当にキーセレか?と疑問がわくレベルだとか。
これまではそこまで大きく攻めてこなかったため相手も防御札を残していることが多いですが、ゲームが長引けば長引くほどメインフェイズ開始時の度にシグニエナルリグの下敷きライフクロスのどれかをトラッシュへ置くことが出来、アタックフェイズには<アークエナジェ>のトラッシュ送り効果が発動するためリソース面は此方側に有利に傾いていきます。
余談ですがこのメイン開始時効果、歴戦の糾う者使いでも忘れる事が多いらしいので皆さんは絶対に忘れないようにしましょうね。
<アークエナジェ>はその圧倒的パワーと除去性能に加え出現時に色を一つ宣言させ、宣言していない色のエナとアーツ・スペルの色を制限する効果も持ち合わせています。相手が宣言した色以外のアーツは飛んでこないためある程度防御札を予想しながらトドメを刺していきましょう。
環境の有利不利
以前紹介したレイラと違ってあまり無理と言えるような対面は存在しないデッキです。その中でも不利、と言うかちゃんと考えて戦わないと苦戦を強いられるデッキについてはある程度アドバイスをしておきたいと思います。これに関しては避けようが無いため、<パントマイム>を出されたターンは地上点を取りに行くよりも相手の要求を耐えられるような盤面形成に注力しましょう。
また、<夢限>は<パントマイム>も採用していることがありたまったものではありません。
幸い夢限はシグニの色がばらけやすいため、<アークエナジェ>が場にいる間クラッシュされたライフやバニッシュされたシグニがエナに行かない事も多々あります。
除去もエクシード4による全体除去以外は単体除去であることが多いため、<アークエナジェ><パントマイム>の基本形を維持しつつ堅実に要求を行っていきましょう。
特にハンデス相手は4ターン目の<ブラインド>効果による1,2ドローが重要になるため、<ザ・ロウ>をエナに1枚キープした上で<T・M・B>でエナ焼きを防ぐと確実にリソースを立て直すことが出来ます。
幸いハンデス対面はゲームが長引く事が多いので長引いた分<糾う者>でリソースを奪えるターンも増えてきます。手札が無くても最後まであきらめないようにしましょう。
このデッキは防御LBがほとんど入っていないため構築バレしていると不意にや〇ちゃBOYがトラブルと遊びに来ることがあります。こんなん無理じゃんと思うかもしれませんが、キーセレクションではそれも十二分に警戒しておかなければなりません。
ここで重要なのは<T・M・B>の存在。2エナ構える事で<グリモワール・ブラスト>を構えられ大量得点を牽制することが出来ます。本当にアーツを切るのではなく(走っても止めるけどそれでも向かって来れる?)の精神です。
一度<ゆきめキー>を使わせたら後は<アルフォウVSハイティキー>を剥がされる事も無いため、堅実に立ち回りながら勝利を目指しましょう。
詰めでこの辺りのシグニを使われると手持ちの防御札では守り切れず貫通してしまうことが多々あります。特にレベル0を立てる関係で<アークエナジェ>を貫通しやすい<赤アークゲイン>はどこにでも入ってくるので要注意です。
この対面はターンが長引くほど不利になっていくため早い事ゲームを終わらせたいところです。と言ってもこの構築を搭載しているのは大体<夢限>なのが困ったものなのですが......
......と、言う事で。
ぶっちゃけ大体の相手は何とかなるのでメタが回っていない状況であれば割かし好き勝手動けるのかなと。ガンメタされると流石にしんどいのでその際は相棒を変えましょう。
終わりに
<糾う者>は昔から好きなデッキタイプで、<翠子>や<ミュウ>、<ユキ>等を下敷きに楽しんでいましたがいまいち勝ちきれなさを感じていました。それが今回役者がそろった事でようやく一つの完成形に達したのではないかなと思っています。今回の記事を読んで使ってみたいと思った方は是非手に取って回してみて下さい。損はさせませんので。
それでは、また別の記事でお会いしましょう。最後まで読んで頂きありがとうございました。