
GPAKIBA レポート (5)
7.プレイの方向性
プレイの方向性について記述して行きます。まずこのデッキは『6点を入れる』という明確なゴールが決まっています。
ヴァンガードというゲームは6点入れるゲームなんだから当たり前だろと思うかも知れませんがこのデッキに関しては全く意味が違います。
多彩なシステムカードを駆使することでゲームの先が序盤の数ターンで見えるので雑に6点入れるのではなくどれだけシステムカードを温存しながら綺麗に点を入れるかがゲームの鍵になります。
例を上げるなら決勝戦のマッチ2本目のぱねとーねのテキストを使ったシーンです。
あの時の手札は
<お天気お姉さん ちぇんどる>
<バトルシスター ぱねとーね>
<テトラ・メイガス>
<バトルシスター おらんじぇっと>
<ヘキサゴナル・メイガス>
情報を整理をします。
- 前ターンのドライブチェックは守護者
- 超越コストがない
- 相手のダメージは2点
なのでこのターン1パンで返す選択肢はまずありません。
次にこちらは超越コストはありません。おらんじぇっとをリアガードに配置することも出来ますがここで配置した場合、次のターンに代わりの超越コストが追加でこないとシステムカードをコストにしないといけなくなり、悪手になります。
そして相手のダメージは2点、ここでクリティカルトリガーを捲る事ができれば4点まで入れる事が出来ます。
システムカードを使わないのであればリアガードにおらんじぇっと+ぱねとーねの15000要求を作る必要があります。
結果から言うとぱねとーねは使いました。
理由を述べて行きます。
① クリティカルがあった場合確実にゲームに勝つ自信があった。その場合ちぇんどると<キャリコ>でラインを組むだけで25000要求取れる。
② 仮にトリガーがなくても超越コストを拾える可能性もある。その場合手札のおらんじぇっとやぱねとーねを盤面に配置できる。
③ 手札にぱねとーねがあるので超越後も山札を弄る事ができる。
このデッキは豊水尊神イチキシマという理不尽を押し付けることが出来るので4点までダメージを入れたら、まず勝ちを確信していいです。テトラ・メイガスの存在もあり確実に次のターン2点を叩き込みます。
この2ターン目にぱねとーねでクリティカルを捲ればRにちぇんどるを置くだけで25000要求、完全ガードとは別に札を2枚要求するのでどちらの攻撃もガードするなら4枚要求します。
ここで4枚削れば仮に2点でダメージが止まっても相手の手札は次ターンのツインドライブのドライブチェックを入れても4枚(ガードに使えないプロテクトは除く)次のターンの超越を考えると実質ガードに切れるカードは3枚。手札にテトラ・メイガスがあったのでぱねとーねのパンプも合わせて横の要求値で4点入れることは難しくありません。
仮に山上にトリガーがなくても、手札に超越コストがないので超越コストがあれば手札のおらんじぇっとを盤面に配置できます。その場合は5000要求3列を作り守護者を無視した1点を取りに行きます。
ぱねとーね1枚を損失するよりも遥かにメリットの方が多いと判断しました。
従来の速攻系のデッキはとにかく盤面にカードを置いて攻撃数で点を詰めるといった形が多かったですが、このデッキは山札の上を見ることでゲームの先を予見できます。
それ故に最小限のカードで戦うことでダメトリ等のデメリットへの無駄をなくします。
この試合はアタック数はゲーム中3回だけで尚且つ2列のみで盤面の展開を済ませています。
先に見えるカードが解っているのであればそれに沿ったプレイをする事でゲームを潤滑に進めて行くことが可能で、『6点を入れる』と言うのは言い換えると『ゲームの先を読み綺麗な形でゲームメイク』をするという事です。このデッキのプレイの方向性になります。
8.マリガン
ライドの優先順
<インペリアル>→<ヘキサゴナル><おらんじぇっと>→<レクタングル>・<ボーボ>
<テトラ>→<クォーレ>・<ぱねとーね>
状況や対面に応じてライドが変わる為あくまで目安程度です。
G3に関してはインペリアル・ドーター優先ですがG2、G1は違います。
相手も速攻系ならおらんじぇっと優先ライドですし、リアガードに殴ってくる様な相手ならレクタングルに優先にライドします。
G1はクォーレやぱねとーねは温存しておきたいカードですが後攻や手札の質によってはクォーレ に優先してライドします。
マリガンはシステムカードは残し得です。
決勝戦の2本目ではマッチだった為クォーレ・メイガスを1枚戻しましたが1本先取の大会でしたらクォーレを2枚ぱねとーね1枚をキープしていました。
超越コストをインペリアル・ドーター、ヘキサゴナル・メイガスで拾う気でいるので強気のマリガンをします。システムカードを残せば残すほど道中や初回超越で強い動きが可能になるのでマリガンはそこを意識します。
例1
<バトルシスター ぱねとーね>バトルシスター ぱねとーね
<テトラ・メイガス>
<レクタングル・メイガス>
<バトルシスター おらんじぇっと>
ぱねとーねライドでスキップからレクタングルで山札操作まで見えているので手札の質を悪くする可能性があるマリガンはしない。
例2
<クォーレ・メイガス>クォーレ・メイガス
クォーレ・メイガス
<バトルシスター おらんじぇっと>
<ヘキサゴナル・メイガス>
システムカードの中でも最も最強のクォーレが3枚とG2とG3がある神バンド。
戻す理由を探す方が難しいです。
例3
<バトルシスター ぱねとーね>バトルシスター ぱねとーね
バトルシスター ぱねとーね
<バトルシスター おらんじぇっと>
バトルシスター おらんじぇっと
<クォーレ>と違い3枚使うことはないので1枚戻す。
例4
<テトラ・メイガス>テトラ・メイガス
<バトルシスター おらんじぇっと>
バトルシスター おらんじぇっと
<ヘキサゴナル・メイガス>
先攻はスキップで1ターン有余があるのでカードを探す時間があるが後攻にはないので<クォーレ>やぱねとーねを探すよりも今の手札を良いものと捉えます。
9.おわりに
長々と綴りましたがPスタンのオラクルについて僕の考えやプレイは全て吐き出したと思います。<豊水尊神イチキシマ>の性質上このデッキは今後常に環境トップに居座り続けると思います。
Pスタンのカードプールの増え方やゲーム性を考えると豊水尊神 イチキシマというカードの存在はゲームそのものに大きな影響を与えています。
今後のPスタンの進展に期待して、今回の記事は終わりたいと思います。
ご閲覧ありがとうございました。