
赤単ビートジョッキー
先日は関東のエリア予選が開催されましたね。毎年恒例のことですが、自分もひょっこり参加してきました。
今回の記事では、関東でのブロック構築の環境と、自分の調整の振り返りをしていきます。
ブロック構築の環境
環境の中心となったのは、店舗予選で猛威を振るったビートジョッキーと、《グレート・グラスパー》を採用したデッキの2つ。追加されたパックで大きく環境が変わることもなく、これらはエリア予選のカードプールになっても健在でした。
デッキの登場もありましたが、とりあえずは店舗予選で採用したデッキを改修して調整をしていくことに。
◆グラスパー系
カラーリング次第では優秀なトリガーも多数取り入れることが可能で、このデッキタイプが環境の中心となるのは明白でした。
◆ビートジョッキー
問題があるとするならば、ビートジョッキーが意識され始めたことにより、グラスパー系のデッキの受けカードが増えて来ていること。これをどうやって突破するのかがこのデッキの課題となりました。
◆メタリカ
このデッキを触っている人は少ない印象でしたが、横並びの大量展開はグラスパー系のデッキに対して無類の強さを発揮します。グラスパー系が最大母数になる予想だったので、これも候補の1つでした。
しかし、序盤の動きをシステムクリ―チャーに頼っているという弱点があり、ビートジョッキーの<ランド覇者 ガンブルマン>に弱いなどの脆さが目立ちます。ビートジョッキーを数多く踏むと厳しい印象を受けました。
使用されるデッキの7割以上がこの3つのデッキタイプのどれかに当てはまるはず......と予想を固め、ここから使用デッキを絞る作業に入りました。
グラスパー側の受けの限界
グラスパー系がビートジョッキーに対して勝率を出すためには、序盤を安定させるカード+踏むことを期待できる数のシールドトリガーを採用する必要がありました。しかし、枠の関係上両方を十分な枚数採用することが難しいという結論に。極端な寄せ方をすれば、今度はグラスパーミラーで相手に大きな差をつけられてしまうことになります。
この時点で、メタリカもビートジョッキーを受けきれないという理由から候補から脱落しました。
トリガーであり序盤の動きのサポートもできる<フェアリー・シャワー>も試しましたが、リソースを稼げても相手の場に触れられないトリガーは弱い、十分な水文明の枚数を採用できてないためプレイアブルなカードとして働かないという欠点が目立ちました。
ビートジョッキーの構築
ということで、ビートジョッキーで殴る側の選択肢を取ることに。とりあえず適当に拾ってきたレシピを弄るところからのスタート。クリーチャー
計30枚
最初に触った形はこんな感じでしょうか? 古いバージョンのデッキは残していないためある程度でお許しを。
グラスパー系が構築段階で破綻を強いられている一方で、ビートジョッキーも同じく構築の悩みを抱えていました。
それは、光文明のトリガーを採用したことによる動きの弱体化です。コスト軽減を利用して1マナでカードをプレイする機会の多いビートジョッキーでは、赤マナを出せない光のカードはノイズでしかありません。事故によって与えた1ターンで相手の<グレート・グラスパー>の着地を許してしまうこともしばしば。
さらに、グラスパー系の<水上第九院 シャコガイル>の流行も影響し、盾にトリガーが埋まっていたからといって勝てない試合も増えてくるという状況も多くなりました。
そこで周りの友人の意見を参考にし、光文明のカードを全て排除。赤単色のビートジョッキーを試すことに。
すると、グラスパーへの勝率が目に見えて向上!<一番隊 チュチュリス>を絡めた大量展開からのブランドなど、グラスパー側がいくら強力なトリガーを踏ませようと突破できる速度と安定感を得ることができました。
トリガーを減らした分ミラーの勝率が下がるのでは? という問題もありましたが、ミラーの試合展開をよく見るとトリガーが試合結果に影響しないことが多いということがわかりました。
簡単に言ってしまうと、ミラーで殴られる側に回った際、スパークを踏んでも状況は好転しないということ。
先行を取られた場合、3ターン目に壊されると予想されるシールドは、<ランド覇者 ガンブルマン>+2コストのクリーチャーで3枚。仮に最初のダブルブレイクでスパークを踏んだとしても3枚。何もなければ2枚の盾しか残らないことに。
つまり、トリガーが有効な場面は、後手を取った際の最後の2枚に限定されるということに。これではデッキの4/40以上も使って採用している意味がありません。
こちらが先手を取った際には、もはや相手を殴り殺す展開なので、トリガーの有無はあまり影響しませんでした。(相手が後手の有効なタイミングでトリガーを踏ませてカウンターを仕掛けてきた際のカウンター、という限定的な場面もありますが、こちらも稀な機会のため考慮せず)
ということで、できた構築がこちら。
クリーチャー
計40枚
低コストクリ―チャーを多く採用し、かなり前のめりに。この構築の特徴となるのが4枚ガッツリ採用した<キバセン・チュリス>です。
殴り返しを受けないため、相手のトリガークリーチャーを踏んだ際の被害軽減、ミラーの殴り合いでの有利な展開など、様々な場面で有効に働きます。
これまでのビートジョッキーに多く見られた<ボワー汽艦 ゴリンゴリ>は、<ラウド"NYZ"ノイジー>を優先して採用したため不採用に。コスト軽減から並べる展開の多いこのデッキでは、即時に手札を増やせる後者の方が強いという結論に。同じ理由で<トツゲキ戦車 バクゲットー>も多めに採用しています。
この構築であれば、トリガーを多めに採用したグラスパー系にも十分な勝率を出せました。
これが完成したのは大会の前日で、残された時間も少なく「ひとまずは環境の一種の回答ができたからよし」と思っていたのですが、もし再び大会に出れるとするならば、この構築に<スチーム・ハエタタキ>入れた構築で出場すると思います。
<スチーム・ハエタタキ>は、メタリカ相手に後手を取ってしまった際の<絶対の畏れ 防鎧>の除去や、ミラーで相手の出鼻を挫く際など、幅広い活躍が期待できます。調整段階では、グラスパー相手に腐ってしまうことからデッキのコンセプトと反すると考えていましたが、こればっかりは採用しない理由がありませんでした。
この他にも色々と寄り道をしましたが、これが自分のブロック構築のまとめになります。今回は頭1つ抜けたカードが数種類あったものの、デッキの相性がうまくジャンケンになっており、考えていて非常に楽しいものでした。
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あ、肝心のエリア予選本番はミラーに後手で2回シバかれて1-2でドロップしました・へ・
ではではー